コヒーレント光
コヒーレント光
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/17 09:39 UTC 版)
詳細は「コヒーレント光」を参照 以下では、光のコヒーレンスを例にとって説明する。現実には完全にコヒーレントな光は存在しないが、レーザー光は空間的にも時間的にも非常にコヒーレンスの高い光である。そのため、しばしば、コヒーレントであると表現される。逆に太陽光や電球、蛍光灯の光はコヒーレンスの低い、完全インコヒーレントに近い光である。このような光は、しばしばインコヒーレントであると表現される。コヒーレントとインコヒーレントの中間の状態を、部分コヒーレントと表現する。 コヒーレントでない波(インコヒーレントな、もしくは部分コヒーレントな波)は、その振幅のフーリエ変換であるスペクトルに、ある程度の幅を持っている。レーザーなど一般にコヒーレントと考えられている光源でも、スペクトル幅は非常に狭いが、無視できるほど十分狭いというわけではない。無視できる場合は、その観点や目的に関してコヒーレントであると言ってよい。白色光は、沢山の異なる振動数の光が混在しているという理由でインコヒーレントである。 マクスウェルの方程式の解として表される古典的な平面波は、その振幅・位相が定数で表されるため、完全にコヒーレントな光である。ところが量子光学によれば、電磁波の振幅と位相とを同時に正確に定めることは出来ず、したがって現実には完全にコヒーレントな光は存在しない。もし振幅・位相の一方を厳密に定めると他方は完全にランダムになってしまう。このような光はスクイーズド(圧搾)光とよばれ、(太陽光などとは異なる形で)もっともコヒーレンスの低い光である。 レーザー光は現在最も簡易なコヒーレント光源であるが、ナトリウムランプの光のような自然放出による単色光もピンホールに通すことによってある程度のコヒーレンスがあることが観測できる。
※この「コヒーレント光」の解説は、「コヒーレンス」の解説の一部です。
「コヒーレント光」を含む「コヒーレンス」の記事については、「コヒーレンス」の概要を参照ください。
「コヒーレント光」の例文・使い方・用例・文例
- コヒーレント光のページへのリンク