頭字語とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > 頭字語の意味・解説 

とうじ‐ご【頭字語】

読み方:とうじご

語群構成する各語の先頭文字音節を表す文字をつづり合わせて作った語。ユネスコUNESCO)・レーダーradar)など。アクロニムacronym)。

「頭字語」に似た言葉

頭字語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/17 06:05 UTC 版)

頭字語(とうじご)、アクロニム: acronym)、イニシャリズム: initialism)とは、主にヨーロッパ言語のアルファベットにおける略語の一種で、複数の単語から構成された合成語の頭文字をつないで作られた語のこと。

概要

その読み方によって次の2種類に分類されることもある(括弧内のカタカナは日本語的な発音例)。

イニシャリズム(initialism
頭文字を一字ずつアルファベットの名のままで読むもの。例: FBI(エフ・ビー・アイ)、OECD(オー・イー・シー・ディー)、WHO(ダブリュー・エイチ・オー)など。
アクロニム(acronym
連なったアルファベットを通常の単語と同じように発音して読むもの。例: AIDS(エイズ)、NASA(ナサ)など。

また、頭字語のなかには読み方が混同している例がある。

イニシャリズムとアクロニムのどちらともいえる例
  • SOA(サービス指向アーキテクチャ)
    • 「エス・オー・エー」とも「ソウア」とも読まれる。
  • 「可及的速やかに」の意味の「ASAP」[注釈 1]
    • 「エイ・エス・エイ・ピー」とも「エイサップ」とも読まれる。
  • AT-AT(全地形対応装甲トランスポート)
    • 「アット・アット」とも「エーティー・エーティー」とも読まれる[1]
母語により分類が変わる例
  • UFO(未確認飛行物体)
    • 日本語では「ユーフォー」とアクロニムで読まれるが、英語では「ユー・エフ・オー」とイニシャリズムで読む。
アクロニムで母語により発音が変わる例
  • : NATO北大西洋条約機構
    • 日本語では「ナトー」と読むが、英語では「ネイトウ」と読む(1 番目の a が二重母音)。
  • : OPEC石油輸出国機構
    • 日本語では「オペック」と読むが、英語では「オウペック」と読む(最初の o が二重母音)。
アクロニムで読みが統一されていない例
  • SATA(シリアルATA
    • 日本語では「サタ」と読むことが多いが、英語では「セイタ」とも「サタ」とも読む。

また、情勢の変化によって頭字語をそのままに構成単語を変更する例も見られる。さらには、暗に複数の意味を持たされたり、構成する語が公式には存在せず頭字語のみの語であるということにされる場合すらある(例:DVDDSRSSSQLなど、詳細は個々の記事参照)。

頭字語の例

実際の他の頭字語の例については関連項目を参照。

頭字語の分類

バクロニム

バクロニム(bacronym)とは、頭字語ではない既存単語の各文字を頭文字とする構成語を考案したり、既存の頭字語に整合するような別の語を当てはめたりして、新たに頭字語とした単語の事を指す造語である。

TLA

特に三文字頭字語を「TLA」と呼ぶことがある。TLAという単語自体が three-letter acronym(3文字のアクロニム)ないし three-letter abbreviation(3文字の略語)に由来するイニシャリズムの頭字語であり、TLAでもある。

再帰的頭字語

頭字語の正式名称にその頭字語自身が含まれている例があり、それを再帰的頭字語という。例えば「PINK」という単語に「PINK Is Not Khaki」(ピンク色はカーキ色ではない)という意味を持たせるといった、主にソフトウェアの分野でよく用いられる言葉遊びの一種である。

アプロニム

既存の語と一致するようなアクロニムはアプロニム(Apronym[2][3]とも呼ばれる。製品名(商標)や組織名などに頭字語を用いる際には、語呂や評判のよさそうな英単語をあらかじめ決めておき、それに合うように構成単語をこじつけて作った名称も存在する。

  • 季節性情動障害Seasonal Affective Disorder)は、そのアクロニムが"sad"(悲しい)という意味を持つ既存の英単語となるよう命名されている。
  • 米国愛国者法として知られる法律の名称は"Uniting and Strengthening America by Providing Appropriate Tools Required to Intercept and Obstruct Terrorism Act of 2001"であるが、この名称の頭文字をつなげたアクロニムが通称の "USA PATRIOT Act"(米国愛国者法)となっている。

HTMLによる頭字語のマークアップ

HTML4で acronym 要素が導入され、頭字語の元の単語の表記を title 属性で付けられるようになった。しかし、略語を表す abbr 要素と機能が重複することから、HTML5では acronym 要素は廃止され、abbr 要素に一本化された。

記述例
<abbr title="World Wide Web">WWW</abbr>は「World Wide Web」の頭字語である。

脚注

注釈

  1. ^ : as soon as possible

出典

  1. ^ 『スター・ウォーズ』AT-ATどう発音するの問題、アット・アット派とエーティー・エーティー派に分かれる”. THE RIVER (2022年7月11日). 2024年7月30日閲覧。
  2. ^ Deb Amlen (2017年4月1日). “Wordplay - Initial Description”. The New York Times. 2020年5月19日閲覧。
  3. ^ Sara Matrisciano (2020). “Chapter Seven: Dialect Goes Business: Subtextual Dialect Use as Part of a New Naming Strategy in Italy”. In Maoz Azaryahu, Luisa Caiazzo, Richard Coates (Eds.). Naming, Identity and Tourism. Cambridge Scholars Publishing. p. 116. ISBN 978-1-5275-4286-0. https://books.google.co.jp/books?id=Jb7KDwAAQBAJ&pg=PA116&dq=apronym#v=onepage 2020年5月19日閲覧。 

関連項目

外部リンク


頭字語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/02 23:02 UTC 版)

FAT」の記事における「頭字語」の解説

FaT魚雷。G7_(魚雷)#FaT参照

※この「頭字語」の解説は、「FAT」の解説の一部です。
「頭字語」を含む「FAT」の記事については、「FAT」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「頭字語」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

頭字語

出典:『Wiktionary』 (2020/02/22 23:48 UTC 版)

名詞

頭字 (とうじご)

  1. (言語学) 頭文字かしらもじ組み合わせ作られ略語

翻訳


「頭字語」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「頭字語」の関連用語

検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



頭字語のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの頭字語 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、WikipediaのFAT (改訂履歴)、AKO (改訂履歴)、XDR (改訂履歴)、MLO (改訂履歴)、ODA (曖昧さ回避) (改訂履歴)、DNA (曖昧さ回避) (改訂履歴)、MDD (改訂履歴)、CIF (改訂履歴)、Sage (改訂履歴)、VIP (改訂履歴)、ZIP (改訂履歴)、ソーホー (改訂履歴)、BAT (改訂履歴)、ハート (改訂履歴)、ニート (曖昧さ回避) (改訂履歴)、AGE (改訂履歴)、BOT (改訂履歴)、YKA (改訂履歴)、キップ (改訂履歴)、COO (改訂履歴)、ADK (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの頭字語 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS