自然放射線とは? わかりやすく解説

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しぜん‐ほうしゃせん〔‐ハウシヤセン〕【自然放射線】

読み方:しぜんほうしゃせん

自然界存在する放射線宇宙線や、地中から大気中に放出されるラドン・トロン、食物含まれるカリウム40などの放射性物質から放出される。→人工放射線


自然放射線

読み方しぜんほうしゃせん
英語表記natural radiation

自然放射線は、宇宙線のほかウラントリウムラジウムカリウム-40のような自然界にある放射性核種からの放射線をいう。
この自然放射線の量を「バックグランド」とも呼ぶ。
自然放射線は、大地含まれる天然放射性核種含有量により、地域によって大きな差がある。
原子力利用放射線発生装置人工利用によって発生する放射線区別して用いられる言葉である。
  (自然放射線に対して人工放射線と言う用語は正確な用法でない。)
  (英語でartificial radiation とは言わない、ただし人工放射性核種と言う用語はよく用いられる。)
地質違いによる自然放射線の例
自然放射線

自然放射線

生活環境には自然放射線と人工放射線があり、我々は常に放射線受けている。 人類は、地球誕生以来地球上残存している放射性物質からの放射線や、宇宙から地球上降り注いでいる放射線宇宙線)を受けてきたが、これら自然界存在する放射線を自然放射線という。 自然放射線

自然放射線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/06 02:58 UTC 版)

自然放射線(しぜんほうしゃせん)とは、人間の活動とは無関係に自然界にもともと存在している放射線の総称である[1]。自然放射線による被曝の内、人間の活動により増幅された放射線による被曝は人工被曝に分類される場合もある。


注釈

  1. ^ ここで言うラドンの核種には、ウラン238の崩壊系列で生じるラドン222と、トリウム232の崩壊系列で生じるラドン220が存在する

出典

  1. ^ a b 原子力百科事典ATOMICA【自然放射線(能)】
  2. ^ a b c d e 市川定夫『環境学-遺伝子破壊から地球規模の環境破壊まで』藤原書店、1999年、232-235頁。ISBN 4-89434-130-1 
  3. ^ アーカイブ 2016年3月4日 - ウェイバックマシン
  4. ^ 中部電力|日常生活と放射線 - 放射線のはなし
  5. ^ 国連科学委員会(UNSCEAR)2000年報告(「原子力・エネルギー」図面集2009)
  6. ^ 大学共同利用機関法人 高エネルギー加速器研究機構>放射線科学センター >暮らしの中の放射線>自然放射線の量 (PDF)
  7. ^ ジョゼフ・ヴァイス著・本多力訳 『核融合エネルギー入門』 白水社、2004年5月30日。ISBN 4-560-05875-X
  8. ^ a b c d 東嶋和子著 『放射線利用の基礎知識』 講談社、2006年12月20日。ISBN 4-06-257518-3
  9. ^ 飯田博美編『放射線概論』 通商産業研究社、2005年7月20日。ISBN 4-86045-101-5
  10. ^ 自然放射線”. 電気事業連合会. 2017年6月30日閲覧。
  11. ^ http://tech.eng.niigata-u.ac.jp/pdf4/014.pdf[リンク切れ]
  12. ^ 放射線被ばく管理 - JAXA
  13. ^ 宇宙放射線による年間被ばく - ATOMICA
  14. ^ Encyclopedia Astronautica
  15. ^ Michael D. Delp, et al., 'Apollo Lunar Astronauts Show Higher Cardiovascular Disease Mortality: Possible Deep Space Radiation Effects on the Vascular Endothelium', scientific reports 6, Article number: 29901 (2016), 2022/12/12閲覧
  16. ^ よくあるご質問、自然科学研究機構-核融合科学研究所
  17. ^ Internal Exposure from Radioactivity in Food and Beverages (PDF) (2008年9月24日時点のアーカイブ
  18. ^ Brazil Nuts - ORAU
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  20. ^ a b c Exposure to 226Ra from consumption of vegetables in the high level natural radiation area of Ramsar-Iran
  21. ^ 希土類鉱石に含まれる放射性核種の取り扱いについて
  22. ^ SOURCES AND EFFECTS OF IONIZING RADIATION: UNSCEAR 2008: Report to the General Assembly with Scientific Annexes: VOLUME I 原子放射線の影響に関する国連科学委員会
  23. ^ a b 大地の放射線(世界) 大地の放射線(世界)
  24. ^ Measurements of environmental radiation exposure dose rates at selected sites in Brazil



自然放射線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/20 06:31 UTC 版)

環境放射線」の記事における「自然放射線」の解説

天然存在する放射性核種には、一般に中性子ミューオンガンマ線といった宇宙線、およびそれらと大気中の物質との相互作用生成されるトリチウム炭素14などや、地中建物内部微量含まれる40Kやウラン系列トリウム系列およびそれらの娘核種などが挙げられるウラン系列トリウム系列崩壊過程ラドンを経るので、空気中にはそれらによる放射性ラドン微量含まれている。宇宙線起源放射線地磁気影響高緯度ほど高い。大地由来の自然放射線の線量は、地殻含まれる放射性物質の量が一定でないため、場所によって異なる。宇宙線空気中で吸収されるが、空気密度低ければ吸収量も減ると考えられるので、一般に、高度が高い場所では宇宙線起源環境放射線強度が特に強いと考えられている。特に高度1500mおきに放射線強度は2倍になるといわれる。 自然放射線の被曝量世界平均2.4ミリシーベルト(mSv)と推定されるが、地域により1mSvから十数mSv被曝量大きな開きがある。これは大きく地殻組成等の影響で、ホットスポット以外にも比較線量の高い地域がある。ブラジルグァラパリでは10mSvを超える場所もあり、極端なところではイランラムサールでは260ミリグレイ(注意シーベルトではない。線量単位)が測定されるホットスポットもある。UNSCEAR2008年の報告によると、人口79.9万人ラムサールでは年間被曝量は3mSvから10mSv以上の間であり、大半の49.5万人は5mSv未満被曝だが人口4分の1にあたる20万人年間10mSv以上被曝推計される。 日本では最小神奈川県の0.81mSvから最大岐阜県1.19mSv大気中のラドンからの被曝量含まない)と幅がある。日本では線量木造建築によりラドンからの年間被曝量は0.4mSv推定される

※この「自然放射線」の解説は、「環境放射線」の解説の一部です。
「自然放射線」を含む「環境放射線」の記事については、「環境放射線」の概要を参照ください。

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