臭化ベンジルとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 自然 > 物質 > 化合物 > 芳香族化合物 > 臭化ベンジルの意味・解説 

ベンジルブロミド

分子式C7H7Br
その他の名称臭化ベンジル、α-Bromotoluene、Benzyl bromide、(Bromomethyl)benzene、ω-ブロモトルエン、ω-Bromotoluene、1-(Bromomethyl)benzene、Bromophenylmethane、Phenylbromomethane、Bromomethylbenzene、NSC-8041、Bromo(phenyl)methane
体系名:1-(ブロモメチル)ベンゼンブロモ(フェニル)メタン、ブロモメチルベンゼン、フェニルブロモメタン、ブロモフェニルメタン、ベンジルブロミド、(ブロモメチル)ベンゼン、α-ブロモトルエン


臭化ベンジル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/10 00:07 UTC 版)

臭化ベンジル[1]
識別情報
CAS登録番号 100-39-0 
PubChem 7498
ChemSpider 13851576 
UNII XR75BS721D 
ChEBI
ChEMBL CHEMBL1085946 
6294
特性
化学式 C7H7Br
モル質量 171.03 g mol−1
外観 無色の液体
匂い 不快臭、刺激臭
密度 1.438 g/cm3
融点

-3.9℃

沸点

201℃

溶解度 有機溶媒
log POW 2.92[2]
屈折率 (nD) 1.5752
危険性
GHSピクトグラム
引火点 70 °C (158 °F; 343 K)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

臭化ベンジル(しゅうかベンジル、benzyl bromide)は、有機合成で用いられる芳香族化合物の一種。トルエンメチル基の水素をひとつを臭素に置き換えた構造を持ち、α-ブロモトルエンブロモメチルベンゼンと呼ぶこともできる。

臭化ベンジルは強い催涙性と不快な刺激臭を持つため[3]、使用する際は確実な排気のもとに取り扱わなければならない。目の粘膜や皮膚を刺激する。

合成

トルエンのラジカル的な臭素化により合成される(下式)。この反応は紫外光の照射によりラジカル機構が促進される。また、臭素のかわりにN-ブロモスクシンイミドを臭素化剤とすることもでき、その手法はウォール・チーグラー反応と呼ばれる。

反応、用途

臭化ベンジルは、有機合成において、アルコールカルボン酸の OH 基の水素をベンジル基で置き換えるために用いられる。下式の反応はウィリアムソン合成の一形式にあたる。

ROH + C6H5CH2Br + R'3N → ROCH2C6H5 + R'3N•HBr
RCOOH + C6H5CH2Br + R'3N → RCOOCH2C6H5 + R'3N•HBr

前者は、アルコールやフェノール類をベンジル基により保護(ベンジル保護)する場合の一手法である。ベンジル基は水素添加、もしくは強いルイス酸により脱保護される。

出典

  1. ^ Merck Index (11th ed.). p. 1142 
  2. ^ Benzyl bromide_msds”. 2024年10月15日閲覧。
  3. ^ ChemicalBook

関連化合物





固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「臭化ベンジル」の関連用語

臭化ベンジルのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



臭化ベンジルのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
独立行政法人科学技術振興機構独立行政法人科学技術振興機構
All Rights Reserved, Copyright © Japan Science and Technology Agency
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの臭化ベンジル (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS