低周波とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 言葉 > 程度 > 低周波 > 低周波の意味・解説 

てい‐しゅうは〔‐シウハ〕【低周波】

読み方:ていしゅうは

周波数比較的低いこと。また、その波動振動2020000ヘルツ可聴周波数をいうことが多い。電波法では30300キロヘルツ電波をいう。⇔高周波


低周波

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/11 05:24 UTC 版)

低周波(ていしゅうは)とは、波動や振動の周波数(振動数)が低い(小さい)こと。または周波数の小さい音波電波交流を指す。

音波

音での低周波の定義として、100 Hz以下は低周波音と呼ばれる。また、20 Hz以下は超低周波音と呼ばれる。

自然科学

自然科学では低周波地震が知られている。低周波地震は1 Hzから2 Hz程度の地震のことである(通常の地震は10から20 Hz程度)。地震の規模はM1~2程度である。低周波領域の地震は規模に比して震動がゆっくりしているのが特徴で、震動の周期が長いため長周期地震とも呼ばれる。発生地点が浅い場合と深い場合で分類されている(浅部・深部)。火山性の地震の特徴としてもみられる。また、継続時間が長くなってM3~4程度と若干規模が大きくなる超低周波地震も存在する。同じく低周波領域で起こるもので、1秒間に小刻みに揺れる低周波微動や通常の地震によるプレートすべりに比べ遥かに遅い速度(長時間)で滑るゆっくりすべり(スロースリップまたはゆっくり地震とも)、震動の大きさに比して大きな津波が発生する津波地震との関連が指摘されている[1][2]

電磁波

低周波電磁界の健康や機器への影響についての研究がされているが、環境電磁工学では低周波電磁界のはっきりとした定義はない。WHOでは100 kHz以下の電磁界を超低周波電磁界としている。日本国の電波法では10 kHzを超える電界・磁界が人体に与える強度の値を定めている。

電気工学

はっきりとした定義はないが、およそ、音声周波数帯域(可聴域 20 Hzから20 kHz程度)より低い周波数から、音声周波数帯域より少し高い周波数の電気信号を指す。つまり、およそ数十キロヘルツ以下の周波数の交流信号のことである。英語の audio frequency に対応する語で、AF と略記する。

しかし、同一の周波数であっても、無線通信の搬送波として使用される場合は高周波と呼ぶのが一般的である。たとえば、10 kHzのオーディオ信号は低周波であり、超長波として無線通信に用いられる場合は高周波と呼ぶのが一般的である[3]

医療・トレーニング

リハビリペインクリニックにおいて物理療法として用いられる低周波治療器、あるいは低周波通電療法のことを単に低周波と呼ぶことがある。肌に当てた導子と呼ばれる2個以上の端子の間に、弱いパルス波電流を流す。周波数が1~2 Hzは肩こり、100~150 Hzは腰痛の治療に用いられる。周波数が高めで神経を刺激するTENSはリハビリ目的で使われている。出力を強くしたものが、バラエティ番組等で罰ゲームとして使用されることもある。

また電気パルスで筋肉を刺激するEMSは、スポーツ選手の効率的な筋力トレーニングとして効果が実証されているが、脂肪を減らす効果はないため痩身には効果が薄い[4]

脚注

  1. ^ スロー地震とは(G-NEToffice)
  2. ^ ゆっくり滑る地震解明=プレート境界で発生-海洋機構など[リンク切れ](時事通信 2012年5月7日)
  3. ^ 電波法では、「高周波利用設備」の定義の中で10 kHz以上を高周波としている。
  4. ^ “電気で筋肉を刺激するEMSマシン 筋肉は増、やせは期待薄”. asahi.com (朝日新聞社). (2011年11月15日). オリジナルの2012年3月27日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20120327034910/http://www.asahi.com/health/hiketsu/TKY201111140089.html 

関連項目


低周波

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 03:05 UTC 版)

「電磁波」記事における「低周波」の解説

低周波は、非電離放射線であるから遺伝子直接影響与えない考えられている。 国際がん研究機関 (IARC) が2001年行った発癌性評価では、送電線などから発生する低周波磁場には「ヒトに対して発がん性がある可能性がある」 (Possibly carcinogenic to humans: Group 2B) と分類した。これは「コーヒー」や「ガソリンエンジン排ガス」と同じレベルに当たる。なお、静的電磁界超低周波電界については「ヒトに対して発がん性分類できない」 (cannot be classified as to carcinogenicity in humans) と分類された。これは「カフェイン水銀お茶コレステロール」などと同じレベルにあたる。 また、国立環境研究所 (NIES) が平成 9–11 年度に「超低周波電磁界による健康リスク評価に関する研究」を行った

※この「低周波」の解説は、「電磁波」の解説の一部です。
「低周波」を含む「電磁波」の記事については、「電磁波」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「低周波」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「低周波」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



低周波と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「低周波」の関連用語

1
エー‐エフ デジタル大辞泉
100% |||||

2
超低音 デジタル大辞泉
100% |||||

3
ユー‐エル‐エフ デジタル大辞泉
100% |||||



6
テクトニック微動 デジタル大辞泉
100% |||||

7
ロフト デジタル大辞泉
100% |||||

8
深部非火山性微動 デジタル大辞泉
100% |||||

9
非火山性微動 デジタル大辞泉
100% |||||


低周波のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



低周波のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの低周波 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの電磁波 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS