対消滅とは? わかりやすく解説

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つい‐しょうめつ〔‐セウメツ〕【対消滅】

読み方:ついしょうめつ

素粒子反応で、素粒子とその反粒子とが合体して消滅し光子または他の素粒子転化する現象粒子対消滅。→対生成


対消滅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/18 07:46 UTC 版)

対消滅(ついしょうめつ、pair annihilation)は、素粒子とその反粒子の対が合体して消滅し、他の素粒子(あるいは、素粒子およびエネルギー)に転化すること。「対生成」の逆。

概要

素粒子とその反粒子の対(ペア pair)が合体して、もとの素粒子2つは消滅し、他の形に転化することである。

例えば電子陽電子(電子の反粒子。電子と同じ質量でプラスの電荷をもつ)の衝突では、電子と陽電子はそれぞれの静止エネルギー(それぞれ511keV)とそれらのもつ運動エネルギーの和に等しいエネルギーをもつ光子に変換され、これはγ線として観測される。具体例としては非常に精度の高い約511keVのエネルギーをもつγ線源として知られるナトリウムの放射性同位体22Naがある。原子核β+崩壊によって放出する陽電子と原子核の周囲に存在する電子が対消滅し光子に変換される。対消滅では運動量が保存されるため、大きな運動エネルギーをもたない電子と陽電子の対消滅により変換された二つの光子は均等に分配された静止エネルギーを持つことになる。

他にも、陽子反陽子の対消滅では多数の中間子が発生する、とされた。

比喩やフィクション中の対消滅

転じて、「似ているもの同士が互いに消える」事や共倒れを表すスラングとしても使われる。主人公とそのライバルや、色違いキャラクターなど一見正反対に見えてもどこか根幹で同じ性質を持つもの同士が交わると起こりやすい。

また創作物の世界においては、ゲームの『グラディウス』のビックバイパーやアニメの『ふしぎの海のナディア』に登場するノーチラス号またΝ-ノーチラス号の動力源など、特別なエネルギーの原理として題材にされる事もある(一例として、1995年の東映特撮映画『人造人間ハカイダー』)。

参考文献

図解雑学 素粒子』 二間瀬敏史(著)、ナツメ社

関連項目


対消滅(ヴォイドアウト)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 07:01 UTC 版)

DEATH STRANDING」の記事における「対消滅(ヴォイドアウト)」の解説

人体BT接触することで起こる現象素粒子物理学の対消滅(英:Annihilation)に酷似し現象であるが、厳密に別の現象として区別されている。

※この「対消滅(ヴォイドアウト)」の解説は、「DEATH STRANDING」の解説の一部です。
「対消滅(ヴォイドアウト)」を含む「DEATH STRANDING」の記事については、「DEATH STRANDING」の概要を参照ください。

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対消滅

出典:『Wiktionary』 (2021/09/30 15:16 UTC 版)

発音

名詞

 消滅ついしょうめつ

  1. (物理学) 素粒子反粒子衝突して消滅し、光子または他の素粒子転化する現象

対義語

翻訳


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