鉛板
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 14:17 UTC 版)
蓋の上面から両側面、さらに身の側面にかけて、厚さ2ミリの鉛板を嵌入している。 まず鉛板の縁を刃物で切り整え、その鉛板を下地か中塗の上に貼り、表面を金槌で叩いて器形に馴染ませている。その際に鉛板の捲れを直した箇所が所々に見られる。さらに鉛板の縁を錆下地で括ってから、鉛板を避けるように上塗りを施している。経年にもかかわらず鉛に白い腐食が見られないことから、表面に錆び止めの薬剤か漆が塗られている可能性がある。 鉛板の表面には金槌の叩き目が見えて微妙な凹凸が付いており、また縁も粗く断ち切ったようにこしらえて、田舎の橋板の古びた風情を表現している技巧には非凡なものがある。 橋の下に小舟が描かれていることから舟橋の情景と解されるが、大きく山なりとなっている形状から、反りの高い橋の下に小舟がもやっているとも見える。
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「鉛板」の例文・使い方・用例・文例
- 鉛板に取る
- 亜鉛板
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