隣人妖怪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 00:29 UTC 版)
「ゲゲゲの鬼太郎の登場キャラクター」の記事における「隣人妖怪」の解説
鬼太郎父子と共通の在住(妖怪アパート、ゲゲゲの森、妖怪横丁など。同居も含む)描写がある妖怪たち。 呼子(よぶこ)/ 山彦(やまびこ)/ 山小僧(やまこぞう) 声 - 大竹宏(第1作)、キートン山田(第2作)、杉山佳寿子(第3作)、中野聖子(第3作代役)、上村典子→大本眞基子(第4作第92話より)、中山さら(第5作)、祖山桃子(第6作) 山で音声を反響させる妖怪。わら頭巾をかぶった顎や前歯が大きい男児の姿で、眼や足は1つだったり2つだったりする。上記のように3つの呼称がある。衝撃波の様な大声を発する(『鬼太郎国盗り物語』、劇場版『日本爆裂!!』)、音波攻撃を反射する(『妖怪千物語』)、本人そっくりの声真似ができる、かなり遠くからでも「ヤッホー」と呼ばれると相手と場所を特定できる、日本中やあの世までも自分の声を届かせて呼びかけられる(以上第5作)など、音に関係した術が得意。わら頭巾を取った頭には数本の髪の毛が生えている(アニメ第4作第112話では無毛)。 音関連以外の能力では、「若返りマッサージ」(『死神』にて死神の息で老化した鬼太郎に施した、ただし砂かけの台詞のみで直接描写は無い)、霧の発生(『鬼太郎ベトナム戦記』)、第3作第79話で仲間の名を呼んで分身させる「山彦の術」、第5作第49話で一息で数人分の空気を供給できる肺活量、携帯電話に呼びかけると助けを求めている人にメールが届くなどを有している。 アニメでは第1作第10話で初登場し、以後第2作から第4作まで準レギュラー的ポジションで登場。第5作では妖怪長屋の住民。レギュラーとなり活躍も多く、第17話から登場した蒼坊主の迎え役でもある。第79話で妖怪四十七士の鳥取県代表になる。第6作では過去作同様準レギュラー的にゲゲゲの森のシーンで登場する。 化けガラス(ばけガラス) 外見は単に大きめのカラスだが、実は妖怪。種族的に複数体存在している。人語を話せる個体もいて、事件の発生を鬼太郎たちに知らせるなど連絡係として活躍、戦闘では大勢のカラスを率いて集団戦術を行う。武器の「封じフン」は鳥もちのように相手にへばりついて身動きを封じる。原作初登場は『妖怪大裁判』、アニメ初登場は第1作第2話。 普通のカラスにも鬼太郎の友は大勢おり、情報活動(手紙の配達、偵察など)や空輸力で活躍する。普通のカラスと化けカラスも互いに鬼太郎たちに協力し合っている。カラスヘリコプター 鬼太郎たちが移動手段に使う。多数の化けガラスで各々ロープの端を持ち、吊り下げて飛ぶ。腰掛け型が多いが腕でぶら下がる形や気球のようなゴンドラ型もある。数が揃えば重量級なぬりかべも運搬可能。アニメ第4作では、鬼太郎を探していた村上祐子を化けガラス同士が寄り添って作ったじゅうたんに乗せ、鬼太郎たちのいる現場まで運んだこともある。スピード、機動力、小回りは一反木綿に劣るため、戦闘には不向き。鬼太郎たちはカラスの他に、コウモリにヘリコプターを頼む場合もある。 ろくろ首(ろくろくび) 声 - 山口奈々(第1作)、木下しのぶ(第3作)、豊嶋真千子(第5作)、久川綾(第6作)/ 演 - YOU 首が長い妖怪(首が分離するものについては「ぬけ首」も参照)。登場個体のほとんどは女性だが、アニメ第1作第1話の「ろくろ兵衛」、『相撲の巻』の「ろくろ山」など、男性のろくろ首も登場している。週刊実話版『ろくろ大合戦』では敵として老婆のろくろ首が登場。長い首で敵に巻き付いたり、首を縮めて人間に擬態することができる。 伝承でも知名度の高い妖怪ながら、原作・アニメ共に長らく群衆扱いされ続けてきたが、第5作では容姿端麗な砂かけ婆の妖怪長屋の住人としてレギュラー入りを果たし、ネコ娘に次ぐヒロイン的位置付けとなった。首は伸縮自在で、縮めていれば人間の女性と変わらない外見だが長時間縮めると肩が凝り、恋煩いになった心理的影響で首が縮められなくなったこともあった。戦闘では、首を伸ばして相手に巻き付き締め上げる「首巻き」を得意技としている。滞納している妖怪長屋の家賃を稼ぐため、人間界ではろく子(ろくこ)と名乗って第21話からネコ娘と共に働く。その際知り合った人間の青年・鷲尾誠と交際し、後に婚約を結ぶ。 第6作では準レギュラーとして第23話から登場し、50年前から「爽快アパート」に住む。姉御肌の性格で、仲間の唐傘やあかなめらのリーダー格的な存在。人に危害を加えることはしないが、住人に悪戯して(自身は一緒に遊ぶことを強要する形で)怖がらせていたため、困り果てた大家・春夫が呼んだ鬼太郎と対峙。人間の味方をする鬼太郎を敵視して襲うが、あっさり成敗される。その後、泣きながら鬼太郎に連れられ出て行こうとしたところで、アパートを愛してくれる彼女らを追い出すのは忍びないと思い直した春夫に引き留められ、住民の前に現れたり悪戯はしないことを条件に、引き続き居住を許された。33年前には鬼太郎ファミリーの手を借りてアパートを地上げ屋から守り、その後生まれた大家夫婦の孫娘・夏美の遊び相手になる(幼い夏美からの愛称は「ろくろぴー」)など良い関係を築いていた。夏美が人間の友達より妖怪たちと遊ぶ方が楽しいと言ったことを聞き、彼女の将来を考えて姿を現さないと決めるが、それでも夏美を見守り続けていた。春夫の没後、夏美が婚約者と思っていたヒロ(33年前の地上げ屋の子分)に騙されアパートの権利書と実印を奪われた際には再び現れ、ヒロを脅かし退散させ、傷心の夏美を慰める。その後、鬼太郎ファミリーが地上げ屋から権利書と実印を取り返して再度念入りに懲らしめた後、夏美が新たなオーナーとなって砂かけ婆に妖怪用アパートとして管理を任せてからは、ろくろ首も台所に立って料理を担当するようになる。 2007年の実写劇場版では和江(かずえ)という名のろくろ首が登場。妖怪の溜り場「墓の下倶楽部」の常連で、輪入道の妻でもある。輪入道が唯一頭の上がらない妖怪。 油すまし(あぶらすまし) 声 - 小林通孝(第3作)、塩屋浩三(第3作・地獄編)、中井和哉(第4作)、平野正人(第5作)、江川央生(第5作・劇場版『日本爆裂!!』)、龍田直樹(第6作) 地蔵のようなすまし顔に蓑を着た妖怪。初登場は『妖怪大裁判』だが、当時は敵側の群衆扱い。 1980年代以降の原作では鬼太郎や仲間の妖怪が住む「ゲゲゲの森」の村長として頻繁に登場する。大の将棋好きで、デザインも髷が加えられた。鬼太郎達に加勢することも多く、体から油を出す術や、敵の術を破る術、逆用する術などを駆使する。原作では、目玉親父、砂かけ婆、子泣き爺に次ぐブレーンとして戦いに参加・活躍することも多い。 アニメ第3作の『地獄編』では地獄の旅に同道、地獄に関する知識(その知識は目玉おやじより上)で一行を支えた。第4作では妖怪アパートの住人。第5作では妖怪横丁の町内会長。第6作ではゲゲゲの森の住人。いきなり現れて相手を脅かすことが多い。鬼太郎とは将棋をする仲。 かわうそ 声 - 山本圭子(第1作)、小宮山清(第3作)→田中和実(第3作・第98話)、柏倉つとむ(第4作)、丸山優子(第5作)、浦和めぐみ(第6作)、又村奈緒美(異聞妖怪奇譚) 初登場は『オベベ沼の妖怪』。オベベ沼に住む妖怪で、通称オベベ。貧しさ(アニメ3作以降は寂しさ)から人間を騙して金儲けをしていた。人間に化けることが可能で、口や手から水鉄砲を発射し攻撃する。服装はシリーズによって「Tシャツ半ズボンに鍔広帽」と「着物に笠」の2種類に大別、後者では笠を投げて攻撃に使うこともある。川魚(第5作ではフナ)が大好物で、魚を焼く匂いを嗅ぐと変身が解けてしまう。原作やアニメ第1作では鬼太郎の旧友とされているが、3~6作ではオベベ沼の事件が初対面となっている。 アニメ第3作では第31話初登場。牛がオベベ沼に沈みかけたのを助けようとしていたのを目撃した村人に沈めようとしていると勘違いされ、それ以来、危険な妖怪と誤認されオベベ沼に近づく者が居なくなったことで捻くれ、構って貰おうとして悪さをするようになっていた。その事情と孤独な境遇を聞いて同情・共感したねずみ男と組み、二人で村の水源を溢れさせて田を荒すが、鬼太郎に懲らしめられる。鬼太郎に訳を話し、可哀想な奴だから許してやって欲しいとねずみ男が嘆願したこともあって改心し、もう二度と悪さはしないと誓う。その後、罪滅ぼしとして鬼太郎やねずみ男と一緒に荒した田を戻し、村人に謝罪・和解して村を水害から守る良い妖怪になった。以後も時々鬼太郎に協力する。 第4作では第71話初登場。水鉄砲は発射しないが腕っぷしが強い。人をペテンにかけ、ねずみ男も財布を騙し取られた。ぬらりひょんを騙したため、悪河童に追い詰められ川に転落。一人暮らしの老人(声 - 伊井篤史)に孫と思われ介抱され、金よりも心の繋がりが大切だと気づいて所持金は老人を借金取りのヤクザ(声 - 川津泰彦、千葉一伸、中井和哉)から助けるために渡す。その後ぬらりひょんに追いつめられるが鬼太郎に助けられ、鬼太郎から「お前の罰はしばらくお爺さんの相手をすること」と命じられしばらく老人の孫として暮らす。 第5作では砂かけ婆の妖怪長屋の住人としてレギュラー入りを果たし、途中から登場したアマビエとコンビを組む形で鬼太郎ファミリーの一員となった。本作では、顔や体型は原作や過去のシリーズと同様だが妖怪画と同じ着物姿をしている。基本的にやる気のない性格となっている。原作や歴代シリーズで初登場として描かれたオベベ沼の事件は過去の出来事として回想シーンで語られ、今作は自力で人間態は取れず沼の祠の水神石の力で化けた。塩水は苦手だが鬼太郎の窮地には自ら海に向かうことも多い。妖怪四十七士の石川県代表。 第6作では第18話初登場。オベべ沼に住む悪戯好きの妖怪で、空腹の少年の振りをして周辺の住人を騙し、食物を貰って暮らしている。ねこ娘も被害者の一人で、彼女が育てている野菜を騙し取られた。一方で、崖から落ちて動けなくなっていた老女を介抱し、彼女の為に食糧を集めるなど根は悪い妖怪ではない。また、過疎化が進み山村から人々が去っていく現状を寂しく思っていた。依頼で駆け付けた鬼太郎によってねこ娘に悪事がばれ追い回されるものの、本来の寂しがり屋な心情を吐露したことで、ねこ娘に誘われてゲゲゲの森で暮らすようになった。88話では豆腐小僧と共に数合わせでねずみ男の出会い系シェアハウス「ビビビハウス」に参加、まーちゃん(声 - 渕上舞)に恋した一反木綿を応援するが、まーちゃんから告白され戸惑っていた。 妖怪千物語の「妖怪大レース」では一族が登場。盗まれた宝がレースの賞品に出ていたため、相談された鬼太郎はレースで優勝し彼らに宝を取り戻した。 ゲーム『異聞妖怪奇譚』ではむじなの仲間として登場したが、ねこ娘で2回説得した後にむじなに利用されたことに気づき、仲間にすることが可能。蛤船(ハマグリぶね) 「妖花」及びそのアニメ版(第1、3、4、6作)に登場する巨大なハマグリの船。殻の中(身の上)は地面があり、一軒家や植木、畑まである。殻を閉じて潜水も可能(第6作では殻の内側から海中が透けて見える)。原作や第3、6作ではかわうそが船頭を務める。妖花の源を探りに船出する際、鬼太郎は当初いつものように筏を使うつもりだったが、依頼人の女性が同行を願い出たのでより快適な船旅ができるよう特別に用意した。 第4作77話ではこれとは別に、より小さいお化けハマグリが夜行さんの作った妖怪潜水艦の船体になる。殻の中には座席が作り付けてある。 第5作では登場せず、妖花の島へはクジラ型飛行船に乗って行った。 豆腐小僧(とうふこぞう) 声 - 難波圭一(第3作)、阪口大助(第5作)、関根有咲(第6作) 笠を被った男児の姿で、持ち歩いている豆腐を食べるよう勧めるという妖怪。丸い目と舌を出した大きな口がトレードマーク。 『豆腐小僧』では山神の部下で、山林を破壊する人間に怒り豆腐カビをばら撒いた。妖怪で被害を受けたのはねずみ男(豆腐を食べた彼から以下全員に感染)、鬼太郎、目玉おやじ、砂かけ婆、子泣き爺、一反木綿、シーサー。天井なめが呼ばれて鬼太郎たちや人間たちは全員カビを落とされ回復した。分身能力もあるが、豆腐を撃たれると消えてしまう。本体が残った所で山神が止めに入り和解した。 アニメ初登場は第3作106話で、原作同様に山神の部下で、同様の動機で豆腐カビをばら撒いた。豆腐を食べたねずみ男から豆腐カビが妖怪たちにも感染し、鬼太郎、目玉おやじ、砂かけ婆、一反木綿、シーサーの他に、原作では感染しなかったネコ娘も被害を受けた。子泣き爺は感染しなかったが、豆腐小僧から直に頭へカビを植えられた。原作同様に天井なめが呼ばれて鬼太郎たちや被害にあった人間たちは元に戻れた。本作では分身は舌を撃たれると消えてしまう。山神が止めに入り和解し、鬼太郎たちで山を乱開発する社長を懲らしめた。 第5作では妖怪横丁の住民で、豆腐屋を営む。拳銃の弾程度なら舌で受け止めてしまう。第3作と違い目が大きい。 第6作では準レギュラーとして出番が増え、豆腐を運ぶだけの妖怪という特徴を全面に押し出している。第5作同様目が大きい。口調は語尾に「なのら」と言うのが特徴。第23話では爽快アパートに入居する。61話では電池組のカナと意気投合しマネージャーとなり、ねずみ男ともタッグを組んでファンに豆腐の試食サービスを始めるが、ねずみ男が妖怪カビの生えた豆腐まで軽率に食べさせたことでライブ会場や周囲の街が妖怪カビに侵されてしまい、ねずみ男や駆けつけた鬼太郎、目玉おやじ、ねこ娘にまでカビが感染してパニックに陥ってしまうが、豆腐小僧は天井なめを呼んで鬼太郎たちのカビを落とし、共に街を元に戻した。事件後はカナと豆腐小僧はそれぞれの役目を果たすことを誓った。88話ではかわうそと共に数合わせでねずみ男の出会い系シェアハウス「ビビビハウス」にいて、特製湯豆腐を振舞った。 新妖怪千物語でも横丁住民。10話で花見の喧嘩に巻き込まれて悲しい気持ちで作った豆腐料理がカビ豆腐になってしまう。カビ落とし豆腐を作る特別な大豆を得るために鬼太郎と隠れ山里に向かい、さがりの森や番人妖怪、彼を利用しようとする骨女の妨害を切り抜けて豆を持ち帰った。ここでは豆腐を賽の目切りにして分身を作る。豆腐カビ / 妖怪カビ 豆腐小僧の持っている豆腐に生えているカビ。まずカビ豆腐を食べた者(妖怪でも人間でも)の全身に生え、胞子を吸った者にも感染する。最悪には生気を奪われ命を落としかねない。治すには天井なめの胃液で作った薬(新妖怪千物語ではカビ落とし豆腐)が必要である。 お歯黒べったり(おはぐろべったり) 声 - 中友子(第5作) 目鼻がなく、お歯黒を付けた口のみの顔をした女妖怪。 アニメでは第1作7話『ゆうれい電車』で初登場。妖怪ショーに参加したが、乱暴な2人組に落書きをされてしまった。 第5作では妖怪横丁の銭湯「大風呂屋敷」の女将としてレギュラー登場し、白髪で紅色の着物を着ている。砂かけ婆ほどではないが、かなり年配の女妖怪で、煙管を嗜み妖怪界の知識もそれなりに豊富。戦闘では丈夫な歯での噛みつきを得意としている。人間と妖怪の恋愛には否定的で、第21話では人間に恋をしたろくろ首に「妖怪と違い、百年程度しか生きられない人間とでは、必ず相手が死ぬのを看取ることになる」「残されて何百年も悲しむくらいなら、地獄に落ちる方がまだ良い」と苦言を呈しているが、一度失恋したろくろ首が鷲尾から改めて告白されて付き合うことになった際は「バカな女だよ」と言いながらも嬉しそうにしている。第23話では、ねこ娘たちと一緒に人間界のリゾートホテルへと出掛け、プールで泳いだりレストランで食事を楽しんだりもしており、他の回でも時々人間界に出ていくことがある。その際にはサングラスや水中メガネ、パーカーのフードなどで目元を隠すことで人間のように振舞い正体を人間たちに気づかれないように配慮している(ただし、黒い歯を見せながら声を出して笑ったりするので、子供から怖がられたりもしている)。第6作ではゲゲゲの森に住んでいる。 つるべ火(つるべび) 声 - 杉浦宏策(第1作)、高塚正也(第5作)、蓮岳大(異聞妖怪奇譚)/ 演 - 軽部真一 老人のような顔がある火の玉。鬼太郎の助っ人として時々登場し、敵妖怪を焼き払ったり照明(朝日に偽装できるほど明るくなれる)になったりする。アニメ第2,4,5作では群れで登場したこともある。初登場は原作『モウリョウ』、アニメでは第1作第1話初登場。第3作では炎の妖怪五人衆の一員。 第5作では空間を繋ぎ変える力を持ち、妖怪横丁の灯篭で外界との通路を一日一度変えることが出来る。第51話ではその応用でビル地下の赤エイを海上へ解放した。 ゲーム『異聞妖怪奇譚』では最初から仲間として登場。妖怪ランプ(ようかいランプ) アニメでは、「妖怪ランプ」の名称では第1作と第2作で登場。つるべ火と同じ火属性の妖怪だが、つるべ火と比べて小さい分火力は弱く、主に鬼太郎の家の室内照明となっていることが多い。だが初登場の第2話では、夜叉にとどめを刺し、第12話では現場写真から消えていたぬらりひょんの姿を炙り出す、第18話では魔女の箒に火を放つなど活躍。第14話では水虎に負けてしまい、つるべ火と交代している。直接話す場面がないのもつるべ火と異なる点。第2作でも登場し、ねずみ男が「鬼太郎の家の妖怪ランプ」という言い方をしているので、他の妖怪の住処にも同族が存在していることも仄めかされている。第5作では、つるべ火が鬼太郎の家で妖怪ランプの役割も果たしている。 シーサー 声 - 山本圭子(第3作・第5作)、鉄炮塚葉子(第4作)、一龍斎貞友(異聞妖怪奇譚) 沖縄の著名な獅子の妖怪(本作でメインに登場する個体は、まだ子供なので小犬サイズ)。本作では頭頂部で跳ね上がる鬣と口から覗く2本の牙が特徴(第4作ではそれぞれの牙が二又になっている)。ドリルのように高速回転して地中を掘り進むのが得意。アニメ第4,5作では怪力を持つ成獣形態になることもできる。成獣幼獣問わず二足歩行が可能。アニメ第4作では人間に化けたり幻惑を見せる能力も持つ。 色はシリーズ毎に明る目や赤黒い、基本の色調が異なるなど差がある。水木による画とアニメ第3作では肌色や黄などを基調とするが、後年の作品では濃緑の毛髪と髯、黄土色や茶色などの身体をしている。体全体が薄赤で金の体毛のシーサーもいる。成獣形態の方もデザインに差異があり、第3作で見られた先代の模造品は青黒い体に青灰色の毛色、第4作では臼歯が見え、鼻が大きくて全体的に黒々しく(置物のシーサーに近い)、第5作では緑と黄のより明るい色調で唐獅子らしさを増した風貌だった。原作初登場は1980年代コミックボンボン『最新版』第1話『大妖怪がしゃどくろ復活』、少年マガジン『新編』の『妖怪大百足』。出会い時は突然やって来て遠足に出かける鬼太郎ファミリーに同行。出先で遭遇した大百足戦の功績を認められ下宿することとなる。地獄編では命がけの大活躍をし、勇敢な所を見せた。『鬼太郎国盗り物語』では沖縄に帰っていて、両親と共に登場(父親は置物に近く、母親は息子を大きくしたようなデザイン)。口調は当初タメ口の時と敬語の時と登場するたびに使い分けていたが、徐々に敬語が主になっていった。 アニメでは、原作でレギュラーとして活躍していた1980年代当時に放送されていた第3作の第73話『シーサー登場!!沖縄大決戦』で初登場し、アニメでもレギュラーとなる。鬼太郎の力を試すために攻撃を仕掛けたこともあるが、その後は彼を慕って下宿している子分的存在。気のいい妖怪で、鬼太郎たちには常に敬語で接するが、お調子者な面も多く、ねずみ男の口車に騙されることも頻繁だった。沖縄空手や手裏剣の技を披露する事もある。キジムナー曰く、沖縄では先代(父親)のように頼り甲斐のある存在ではないとのこと。 第5作でもゲストとして複数回登場。本作では沖縄を崩壊させてしまうほどの力を持つ。アカマタの唯一無二の親友。 ゲーム『異聞妖怪奇譚』では特定条件下で仲間にできる。 アマビエ 声 - 池澤春菜 アニメ第5作に登場。熊本県出身でピンク色の髪を生やし、鳥のような口をした幼女風の人魚(首から下が鱗に覆われている)。「ひらめき」で近い未来の出来事や隠されたものの在処などを知ることができるが、大抵は悪い出来事の予知(しかも近過ぎてほとんど手が打てない)や誰でもわかることばかりひらめく。他には空中に浮いたり海水を吐いたりする能力がある。高飛車な性格で近隣住民と揉めていた所を蒼坊主と出会い、人付き合いを学ぶために横丁に行き鬼太郎に会うよう言われたが、なぜか横丁のアイドルになれと言われたと勘違いした。ぬらりひょん達に「皆殺しの矢」で射られて暴走した砂かけを救う為、予知能力を駆使して鬼太郎やかわうそと協力し、以来横丁住民の一員となってレギュラー登場する。その後しばらく鬼太郎を気に入って付き纏い、猫娘を嫉妬させた時期もある。かわうそとは迷コンビであり、彼に度々陰口を言われてビンタすることが多い。妖怪四十七士の熊本県代表。第62話ではその予知能力を生かして占い師を開業(顔半分をベールで覆い、両腕を露出しない服装で人間に変装)。 第5作の制作中にスタッフの間で「予知能力を持つわがままなキャラ」を加えようと案が出て登場となった。「鬼太郎マガジン VOL.1」によれば他に後述のくだんが候補に上がっていた。 第6作では登場しなかったものの、公式YouTube動画において鬼太郎が会っていると言及している。 べとべとさん 声 - 石井一久(実写映画版) 大きな口だけの頭に二本足が生えた姿の妖怪。姿を隠して人の後ろを歩き、足音を聞かせて怖がらせるが、それ以上の悪さはしない。 原作では「鬼太郎霊団」にて、鬼太郎霊団の一員として登場。つかみ所のない体で大入道を転倒させた。 実写劇場版にも登場しており、団地から人間を追い出すアルバイト要員としてねずみ男に雇われていた。 「新妖怪千物語」では足が無く、口が付いた半透明の饅頭型の姿。第2話では複数がすねこすりと共にほうこうに捕まり、漬物にされかけた。最終回では人間の思い出を体に詰め込み、忘れないようにと後を付いて来る思い出妖怪。強盗犯の兄貴分の頭に乗りながら豆蔵に亡母の声で呼びかけるが、兄貴分に撃たれてしまう。彼らが地獄に向かうバスや船に亡骸が乗っていた。 アニメ第6作ではゲゲゲの森の住人で、伝承にもあるように人の後ろを歩いて驚かせるが、「べとべとさん、お先にどうぞ」と声をかけられると姿を現し、無言で一礼して去る(この対処方法は、実際に原作者の水木しげるが少年時代に「のんのん婆」と呼ばれていた景山ふさという拝み屋の老女から聞かされていたもの)。 牛鬼(うしおに) サンデー版や1980年代のマガジン版に強敵として登場する同族(その詳細は後述の「1960年代マガジン版・アニメ第1作初出」の「牛鬼(ぎゅうき)」の項目を参照)の別個体。こちらは鬼太郎の仲間で、外見は敵として登場した牛鬼個体とほとんど同じ形態だが、収録本によって呼称が「ぎゅうき」ではなく「うしおに」とされている方が多い。伝承や敵の牛鬼(ぎゅうき)は主に海の妖怪とされるが、この「うしおに」は陸上で生活している。 仲間内ではぬりかべと共にトップクラスの怪力を誇る。体の方もゲゲゲの森の仲間内では巨体ながら、かつて敵として登場した牛鬼よりは小柄で、通常時のぬりかべと大差ない大きさである。また、知性もあって仲間たちとも会話し、敬語も使える。表情も笑顔を見せたりしている。敵と戦う時は荒っぽいが、比較的大人しい性格である。敵であった別個体のように生きた気体ではなく、鬼太郎たち同様に肉体や骨格も外見通りの実体を持ち、敵の妖怪に攻撃されると物理的な命の危機に瀕するダメージも負う。 天井なめ(てんじょうなめ) 声 - 田中和実(第3作)、松山鷹志(第6作) 長い舌で天井を嘗め染みを作るという妖怪。緑色の体と付箋のような毛がトレードマーク。原作「釜なり」で妖怪アパートの住民として初登場。 「豆腐小僧」及びそのアニメ化第3作第106話ではカビを好んで食べ、豆腐小僧が蔓延させたカビを取るために呼ばれた。多人数にカビが生えたため食べきれず、また彼ですらねずみ男のカビを直接嘗めるのは嫌がった(実際に「ねずみ男だけは死んでも舐めたくない」と言っている)ため、胃液を水で薄めてカビ消し薬を作る。第6作では茶色の体で登場し、第61話で妖怪アパートに生えたカビを舐め落としてもらうため砂かけ婆に呼ばれた。その後、妖怪カビが生えた街を元に戻すため、豆腐小僧に連れられて大量のカビを食い尽くした。また、大量の胃液を桶に吐き出す所を見せた。大量のカビを食べつくした直後の状態は媒体ごとに異なり、原作では胴囲が数倍、第3作では腹の膨れた描写無し、第6作では家一軒分の大きさにまで膨れた。 第4作第87話では倉ぼっこの迷い家を荒らす人間への懲らしめに協力する。 つるべ落とし(つるべおとし) 声 - 江川央生(第5作) 突然樹上から目の前に落ちて驚かすとされる、巨大な頭のみ(小さな足が描かれることもある)の妖怪。本作では禿頭ひげ面に厚い唇、左右非対称な目となっている(なお、目の色は作品によっては赤だったりすることがある)。敵を大頭で押さえつけたり口に収めたりする。 初登場は『釜なり』で、多くのアパート仲間と共に釜なり退治に参加した。アニメ第5作では妖怪横丁の雑貨屋(本人曰くコンビニ)の店主として登場。ひげを手のように使ったり、周囲に多数の釣瓶を落とす(伝承上のつるべ落としのバリエーションのひとつでもある)能力を持つ。第6作ではゲゲゲの森に住んでいる。 かみきり 声 - 戸谷公次(第3作) カラスのような顔で両手が鋏状の妖怪。原作「釜なり」で妖怪アパートの住民として初登場。 「まぼろしの汽車」では目玉おやじの呼んだ汽車にいつの間にか乗り、吸血鬼化した鬼太郎とねずみ男を「体が痺れる網」で捕らえた。 アニメ第3作第63話では穴ぐら入道が操る蜘蛛の糸を鋏で切る。第4作では第40話妖怪運動会で短距離走に出場。夜行さんに負け2着になった。 「国盗り物語」では吸血花ラグレシアの茎を猫娘や傘化けとのトリオ攻撃でぶった切った。 あみきり 声 - 塩屋翼(第3作) 鋏状の両手で蚊帳や漁網などを切るという妖怪。鋏状の手や鳥のような顔などかみきりと似ているが、節足動物のような外皮で下半身は蛇のようになっている。『釜なり』で妖怪アパート住人として初登場。 『UFO宇宙突撃隊』では鬼太郎が宇宙人に洗脳されて暴れ逮捕された時、ねずみ男や一反木綿と留置所に行き鉄格子を切って救出した。 月曜ドラマランド版ではぬらりひょん一味。他シリーズと違い2足歩行で人間態も取る。美しい物を切り刻むのが趣味。 アニメ第3作72話では一反木綿に乗って駆け付け、髪様に切り付けて鬼太郎が八咫の鏡を壊す機会を作った。
※この「隣人妖怪」の解説は、「ゲゲゲの鬼太郎の登場キャラクター」の解説の一部です。
「隣人妖怪」を含む「ゲゲゲの鬼太郎の登場キャラクター」の記事については、「ゲゲゲの鬼太郎の登場キャラクター」の概要を参照ください。
- 隣人妖怪のページへのリンク