隣人部
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 15:54 UTC 版)
羽瀬川小鷹(はせがわ こだか) 声 - 木村良平(幼少期 - 芹亜希子)/ 演 - 瀬戸康史(幼少期 - 大塚一慧) 主人公。聖クロニカ学園高等部2年5組。考古学者の日本人の父・隼人とイギリス人の母・アイリとの間に生まれた、ハーフだが容姿は母に似ずほぼ日本人で、母から中途半端に受け継いだ黄土色がかったくすんだ金髪が唯一、ハーフであることを示す特徴である。そのため市販のスプレーで着色したところ髪を染め損なったヤンキーと誤解され続け、敬遠され、昔から友達はいなかった。加えて「笑った顔が怖い」「(電話口での)声が怖い」と周囲に言われており、これらも原因となっている。クラスメイトなどに話しかけるたびに「小鷹がカツアゲした」などという誤解に基づく噂が流れている。 幼少期から全国を転々としてきたが、父の海外転勤を機に妹・小鳩と共に日本の遠夜市にある実家に残ることを選び、聖クロニカ学園に転入した。隣人部内では唯一ともいえる常識人で、基本的に非常識な隣人部員へのツッコミ担当。 「親友と呼ぶべき友人」を作りたいと望むなど、家族や親友との絆を大切にする面倒見のいい好青年。海外赴任で家を空けることが多いながらも家族想いな父のことは素直に尊敬し、いい思い出のない金髪に関しても「死んだ母との数少ない絆」だと考えているので黒く染める気はない。恋愛に関してはかなり鈍感であり、部員からのアプローチを陰に日向にかけられてもまったく気付いていない。 勉強は真面目にしていることから上のレベルを保っており、特に英語が得意。父親が家を空けることが多かったため料理も本格派、ケンカの腕も立つなど、見かけによらず多芸である。 『僕は友達が少ない+』では、隣人部の創設者となっている。 三日月夜空(みかづき よぞら) 声 - 井上麻里奈(幼少期 - 佐倉綾音)/ 演 - 北乃きい(幼少期 - 渡邉空美) メインヒロインの一人。聖クロニカ学園高等部2年5組。「隣人部」の部長。長い黒髪が印象的で、小鷹からも整った顔立ちと認められる中性的な美貌を持つが、常に不機嫌そうに振る舞っているためクラスから浮いており友達がおらず、「エア友達」のトモちゃんと会話していた。しかしトモちゃんとの会話を小鷹に目撃され、その際の会話をきっかけに「隣人部」を創設した。趣味は読書。 髪は幼少期は男の子のようなショートカットだったが、対人恐怖症により美容院に行けず伸ばし続けていた。夏休み終盤に花火が原因で一部燃えてしまい、しまいには消火のためにかけた水が汚かったことから、強い臭いがついたことで髪を切り、夏休み明けからはショートカットに戻っている。 崩れていない言い方ながらも常に不愛想な男性口調でしゃべる。陰険かつサディスティックな性格に加え、かなりの毒舌家だが、それだけに罵詈雑言も悦んで受け入れる変態・理科だけは天敵。さらに幼少期から売られたケンカは買うタイプで、からまれると反射的に相手の胸倉を掴んでメンチをきかせるほど。ただし友人の多い人(いわゆるリア充)は苦手であり、さらに極度の対人恐怖症で、特に人混みに入ると吐き気を催す。勤勉で学業に関しては非常に優秀であるが、その理由は友達がいないためという悲しいもの。 『僕は友達が少ない+』ではクラス委員長で、序盤においては、小鷹が創設した隣人部を潰そうとする。 柏崎星奈(かしわざき せな) 声 - 伊藤かな恵 / 演 - 大谷澪 メインヒロインの一人。聖クロニカ学園高等部2年3組。学園の理事長の一人娘。金髪碧眼、スタイル抜群、容姿端麗、成績優秀、運動万能、良家の令嬢と揃った完璧超人だが、性格は極度のナルシストかつ高飛車な女王様気質の「性格以外はパーフェクト」と形容される性分。言葉や見た目で気の強いように見せているが、内面は気が弱い。クラスの男子からは崇拝とも言うべき人気ぶりだが、上述の性格から同性の友達はいない。 夜空とは自他共に認めるほどに相性が悪いため喧嘩が絶えず、悪知恵の働く夜空にやり込められて部室から泣きながら駆け出して行く、といった光景が日常化している。また基本的に素直で信じやすい性格のため、夜空によく騙される。 活動中に「同性の友達との会話シミュレーション」になると考えて美少女ゲームをやり込んだ結果、「人生」と称するほど重度にのめり込むようになり、それ以来あらゆるジャンルをプレイし、18歳未満でありながらエロゲーもプレイしている。 周囲に対する女王のような振る舞いから、「下僕」と称する同級生の男子や、自分を迫害する女子に対しては人ともみなさない扱いをしているが、バカにすることが多い夜空や小鷹に対しても長所はきちんと見ており、他の隣人部メンバーに対しても好意的な態度を見せる一面もある。特に小鳩のことを初めて会った時から気に入っており、「本当の妹だったらいいのに」と言うほど。 『僕は友達が少ない+』では、実質彼女がメインヒロインになっている。友達がいないために、ギャルゲーのヒロインと会話していたところで、それを目撃した小鷹と関わっていく。 楠幸村(くすのき ゆきむら) 声 - 山本希望 / 演 - 高月彩良 聖クロニカ学園高等部1年1組。母親が戦国武将みたいに堂々とした漢になってほしいと付けた名で、自身も名前に相応しい「しんのおとこ」「おとこのなかのおとこ」を目標に努力している。自分のことを「わたくし」と呼び、独特のしゃべり方をしており、これに加えて、ゲーム版とアニメでは静かな声で話す。外見が明らかに美少女なのに男子として振る舞っているため周囲の男子生徒に避けられてしまい、友達がいない。 いつも誰とも群れず堂々としている小鷹のことを「あにき」と呼んで尊敬しており、そのキャラクターを面白がった夜空に言いくるめられ隣人部に入部した。さらに「真の男は女装していても男らしさがにじみ出るもの」と夜空に騙され、そのための特訓と称し隣人部・私生活ではメイド服、水着も女性用のものを着用するようになる。 普段はぼーっとしておりマイペースだが、小鷹に対するイメージや夜空の嘘を愚直なまでに信じ込むなど、非常に思い込みの強いところがあり、極端な言動に走ることも少なくない。しかしその分裏表がなく一途であり、性格も穏やかであるため、隣人部の中では常識派の部類に入る。よく、小鷹の代わりにマリアの面倒を見ている。戦国武将が大好きな歴史マニア。 志熊理科(しぐま りか) 声 - 福圓美里 / 演 - 神定まお 聖クロニカ学園高等部1年生。黒髪を後ろで結えたポニーテールと伊達眼鏡、常に着ている白衣が特徴的な美少女。背は小柄。一人称は「理科」。ゲーム会社・薬品会社など様々な企業からオファーを受け商品開発に貢献している天才で、学園からは彼女専用の特別研究室・「理科室」の提供と通常授業の免除という超高待遇の「理科室登校」の権利を与えられている。しかし一日中理科室に篭っていることから一般生徒と接触する機会がないため友達がいない。 隣人部においては、所構わず卑猥な欲望と妄想を口に出す変態キャラクターであり、当人も自認している。それゆえ、ドMの為夜空にとっては罵詈雑言と直接攻撃が通用しない唯一の天敵。またBL同人誌を愛読する腐女子で、さらにその嗜好も無機物×無機物という特殊なもの、しかし、常識が決してないわけではない。哺乳類には興味がなかったようだが、とあるきっかけで小鷹に興味を持ち隣人部に入部する。夜空と同じく吐き気を催すほど人混みを嫌悪しており、乗り物酔いになりやすい体質でもある。 小鷹には好意を抱いており、会った当初からさりげないものから明確なものまで様々なアプローチをかけているのだが、当の小鷹には普段の言動のせいで恋愛対象としてみなされておらず、そっけない対応をされて本気で悲しむこともしばしば。 羽瀬川小鳩(はせがわ こばと) 声 - 花澤香菜 / 演 - 久保田紗友 聖クロニカ学園中等部2年生。小鷹の妹。イギリス人である母・アイリの血を濃く受け継いでおり、色白で金髪碧眼の美少女。いつもつぎはぎだらけの気味の悪いウサギのぬいぐるみを抱いている。 小学生のころは少し抜けている程度の普通の女の子であったが、中1の時に「鉄の死霊術師(くろがねのネクロマンサー)」というアニメを見て以来、いわゆる「邪気眼」な言動をするようになる。小鷹はその奇矯な言動から周囲に避けられていると思っていたが、実際はクラスの人気者でありながら、小鳩本人の人見知りする性格から友達がいないことが後に判明した。星奈からはイタかわいいと過剰に気にいられているが、小鳩自身は毛嫌いしている。一方で、何回か助けられていることもあり夜空のことは好意的に見ている。 同年代に比べると小柄で体が小学校高学年から肉体的に全く成長しておらず、小学生時代に着ていた服を問題なく着こなせてしまう。現在でも胸の大きさは10歳のマリアにも負けている。マリアの子供っぽい言動に必死になるなど、肉体的にも精神的にも同年代の娘よりはるかに幼い。家事や勉強はほとんどできないが水泳は得意。 重度のブラコンで、小鷹を「あんちゃん」と呼んで甘えているが、部活のせいで小鷹が自分を顧みなくなることを危惧して隣人部の部室に乗り込み、マリアに兄・小鷹を取られまいと隣人部に正式加入する。 高山マリア(たかやま マリア) 声 - 井口裕香 / 演 - 山田萌々香 聖クロニカ学園に勤務するシスター。銀髪碧眼を持つ10歳の幼女。孤児院出身。高山ケイトは実姉。 夜空の口車に乗せられて管理を任されていた礼拝堂の「談話室4」を明け渡す羽目になり、なし崩し的に隣人部の顧問になった。夜空には脅迫と煽動によるアメとムチの調教とポテチによる実利で飼い慣らされており、部活においては夜空の命令により掃除やパシリといった雑用をさせられている。 勉強は飛び級できるほどに優秀なのだが、基本的に礼儀知らずで「うんこ」を口癖とするなど言動が幼稚かつ下品な上に、他人を見下したり、些細なウソに騙されたりする残念な娘。ゆえに友達はいない。読んでいても唯一怒られない漫画版三国志を愛読している。教会の質素な食事とポテトチップばかりの食生活を不憫に思われて弁当を作ってもらったことから小鷹に懐き、当初は小鷹と呼び捨てにしていたのも「お兄ちゃん」と呼ぶようになる。小鷹に対する好意は相当な物であり、自分が脅されているに近い状況であっても、小鷹への思いを忘れないほど。小鳩とは小鷹をめぐる犬猿の仲で、常に幼稚なケンカを繰り広げている。
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