倉ぼっこ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/06/28 08:55 UTC 版)
倉ぼっこ、蔵ぼっこ(くらぼっこ)は、倉の守り神として伝えられている妖怪。岩手県遠野地方に伝承されている。
概要
子供ほどの背丈、全身毛むくじゃらか、頭髪が体全体を被うほど長い姿で描かれることが多い。危害を加えず、人を助ける。座敷童子に類する妖怪であり、倉ぼっこが倉から離れると家運が徐々に傾くという[1]。
倉の中で糸車や囃子などの物音を立てることはあるが、姿を現すことは非常に少ないといわれる。民俗学者・柳田國男の著書『遠野物語拾遺』では「御蔵ボッコ(おくらボッコ)」の名で述べられており、遠野のある家で、倉に籾殻を撒いておくと足跡が残るので存在がわかるとある[2]。また民話研究家・佐々木喜善の著書『奥州のザシキワラシの話』では名称は「クラワラシ」とされ、ある酒屋で倉に入ってきた人に子供のような声で「ほいほい」と声をかけたり、異様な音を立てたという[3]。
文献に残っているものでは、江戸時代、本所の梅原宗得という人物の土蔵に棲み付いていたといわれる。人に害をなす妖怪ではないが、この土蔵に入って仕事をする者は、便意を催すと、この妖怪の現れる前兆なので急いで蔵を出たという。また防火の神としても祀られており、あるときに近所で火事があり、この家の片づけが間に合いそうにないとき、顔が見えないほど髪を長く垂らした女の姿となって現れ、荷物を運び出して火災から守ったという[4]。
脚注
関連項目
倉ぼっこ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/09/02 14:51 UTC 版)
倉に住みおとなしい妖怪だが、肝だめしに来た子供たちに消火器をかけられ、けがをした子供たちが誘拐されたと通報したため大事になってしまった。
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