はな・つ【放つ】
読み方:はなつ
[動タ五(四)]
1 閉じ込められたり束縛されたりしていたものを自由に動けるようにしてやる。「リスを公園に—・つ」「小鳥を籠から—・つ」
2 矢・弾丸などをうち出す。勢いをつけてある方向に飛ばす。発射する。「ホームランを—・つ」「質問の矢を—・つ」
3 外に向かって、光・匂い・声などを出す。また、世の中に発表する。発する。「悪臭を—・つ」「街頭で第一声を—・つ」「巨匠が—・つ話題作」「光彩を—・つ」
4 ある任務を引き受けた者を送り込む。使いとして行かせる。遣わす。「密偵を—・つ」
5 (「火をはなつ」の形で)火をつける。放火する。「家に火を—・つ」
6 (「目をはなつ」の形で)
「目を—・って見渡すと」〈二葉亭・平凡〉
「目も—・たず燃えさかる家を眺めて居る」〈芥川・奉教人の死〉
7 切って壊す。くずす。
「(田ノ)畔(あ)を—・つ」〈神代紀〉
「御衣(おんぞ)はまことに身を—・たず、傍らに置き給へり」〈源・須磨〉
9 手ばなす。人手に渡す。
「この宮の木立を心につけて、—・ち給はせてむや」〈源・蓬生〉
11 とり除く。とり払う。
「うるさき心をいかで言ひ—・つわざもがなと思ひ給へる」〈源・宿木〉
「明石の君を—・ちては、いづれもみな棄てがたき御弟子どもなれば」〈源・若菜下〉
[可能] はなてる
「放つ」の例文・使い方・用例・文例
- 太陽は光を放つ
- 矢を放つ
- 画家として異彩を放つ
- 猟犬を放つ
- ドアをさっと開け放つ
- それが輝きを放つ
- ツチボタルは、化学反応により、下腹部から光を放つ。
- 腐って悪臭を放つもの
- 伽羅は熱すると芳香を放つ。
- それは赤い光を放つ。
- クエーサーとは、非常に遠方にある、まぶしい輝きを放つ天体だ。
- 隊長は礼砲を放つように命じた。
- 太陽は光を放つ。
- 自賛は悪臭を放つ。
- にんにくは強いにおいを放つ。
- それは虎を野に放つようなものだ。
- その気体は強い異臭を放つ。
- その気体は悪臭を放つ。
- この野バラは甘い香りを放つ。
- この花は強い香りを放つ。
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