仮面ライダーの変身者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 02:00 UTC 版)
「仮面ライダーエグゼイド」の記事における「仮面ライダーの変身者」の解説
宝生 永夢(ほうじょう えむ) / 仮面ライダーエグゼイド 本作品の主人公。聖都大学附属病院に勤務している駆け出しの研修医。第1話から第12話までは小児科、第13話から第24話までは外科、第25話からは内科担当。 様々なゲームの達人で、天才ゲーマーMのハンドルネームを持っている。24歳。血液型はAB型Rh+。 8歳のときに交通事故に遭い、衛生省に来る前の恭太郎に命を救われた経験から「誰かを救いたい」と医師を目指すようになる。そして、ゲーマーであることを封印し、6年前に大学を受験し研修医となった。 普段は患者に明るく接する好青年だが、ゲームを始める時や、変身して戦闘を行う際には人格が変わり、一人称が「僕」から「俺」に変わる。その際、ニヤリと笑みを浮かべることが多く、性格面も好戦的かつ冷静沈着な性格となる。しかし、数々の場面においてゲームを始めていない状況下で人格がMに変わる場面が多く見られている。ニコによると、かつての一人称は現在ゲーム時のみのものである「俺」で、「僕」は用いなかったという。 過去の経験から患者のことを第一に考え、心と身体の両方を治したいと考えている好青年だが、医学的知識や技術、医療関係者としての自覚に関しては未熟なため失敗も多い。慌て者のため、医学に携わる人間でありながら、自身が転んだり怪我をして、看護師から怒られることもしばしばで、時に患者である子どもにナメられることもあるが、バグスターウイルスがストレスによって増殖することを見抜くなど、洞察力は高い。 そして、幾度もゲーム病と対峙していく中で、どんな困難を前にしても患者の健康を取り戻し、笑顔を守ることを強靭な信念、覚悟として獲得していく。 自身が担当医を務めていた患者である少年がバグスターウイルスに感染したため、明日那が持っていたゲーマドライバーを勝手に使用しエグゼイドとなる。第2話で飛彩がCRに来たため、CRを辞めようと考えるが、彼の考えに疑問を抱き、患者を救うためCRと小児科を兼任することとなる。 大我との戦いに負けマイティアクションXガシャットを奪われたが、患者を救えたことから良しとしていたり、貴利矢の協力で無事にガシャットを奪還するも、ゼロデイで命を失った友人のために戦うという彼の話が嘘であったことを知り悔しがるなど、お人好しな性格ゆえに損をすることも多く、黎斗からその心を「水晶のよう」と評されている。 命の恩人である恭太郎がバグスターウイルスに感染。それを自分が治すと言い、4人での協力プレイが基本のドラゴナイトハンターZガシャットを1人で使用するが、力を制御出来ずに暴走してしまい、結果としてダークグラファイトバグスターを倒すことはできず逆に自らが負傷する。帰還した後、恭太郎からチーム医療の大切さを諭され、自らの慢心を反省。まとまりのない他のライダーたちを焚き付け、自分を攻撃させることでドラゴナイトハンターZガシャットを分離させ、対戦という形をとることで、4人でダークグラファイトバグスターを倒した。その後、貴利矢の恭太郎を疑う姿勢を見て一度は反発するが、対ゲンム戦でドラゴナイトハンターZガシャットを暴走させた際に、貴利矢の言葉により制御に成功したため、信頼することにした。そしてゲンムを4ライダーで倒したことで、ゲンムの正体が黎斗であることを知る。 貴利矢を失ったことが後を引き、彼を殺した黎斗に対しては憎しみを覚えており、そのことでオペ中に暴走したことから飛彩に全ガシャットを没収されるが、パラドから渡された通常の人間であれば大量のバグスターウイルスに蝕まれ即死する黒いガシャットに自身のデータを取り込ませることでマイティブラザーズXXガシャットに変化させて使用している。 仮面ライダーに変身するためには、適合手術を受けなければならないが、永夢だけはその手術を受けずに変身できている。さらには、第14話で密かに血液を採取し検査した大我により、ゲーム病に感染していることが判明する。実は、ゼロデイの1年前に対戦ゲームの大会に備えて徹夜続きで体を壊したために入院し、その時にバグスターの人工的な生成を目論む財前美智彦を始めとするネクストゲノム研究所の所員たちに実験台として身体からパラドが分離してゲーム病を発症したこと、そこで人類でのゲーム病の発症の第一号となったことも明らかになっているが、本人はその記憶を失っており、自分がゲーム病に感染している事実を知らないため、戦闘後にもたびたびゲーム病の兆候である頭痛を起こしている。 そして、自身の体の異変などを疑問に思い、飛彩に問い詰めるが言葉を濁されてしまう。そして、ゲンムたちとの戦闘の中で、遂に黎斗から自身がゲーム病に感染していることを告げられ、ショックを受け、ゲーム病を完全に発症してしまうが、消滅はせずMの人格となってしまった。そして、患者の治療は飛彩に任せてゲーム感覚でのバグスターとの戦いに専念するようになるが、飛彩のドクターとしての想いを受け元の人格に戻る。だが、永夢の身体からバグスターが現れなかった理由などは不明のままで、「もし、仮面ライダーに変身(あるいはガシャットを起動)しようとすれば、またゲーム病を発症して、Mになってしまう」という恐怖心に苛まれて変身できなくなってしまう。しかし、バーニアバグスターと戦うスナイプ(大我)から発破をかけられ「医者として患者の命を救い、患者の笑顔を取り戻す」という志を思い出すことで恐怖心を振り払い、レベルXXに変身してゲンムを撤退させた。 幼少期には一人で過ごすことが多かったため、新しいゲームのアイデアやキャラクターを夢想しており、「オレンジとグリーンの二人組のヒーロー」というアイデアが、マイティブラザーズXXガシャットを生み出す切っ掛けとなったことが判明した。 16年前に黎斗に新しいゲームのアイデアが書かれたファンレターを送ったことで彼を嫉妬させ、黎斗から送られた体験版の『マイティアクションC』を遊んでバグスターウイルスの原種に感染し、6年前のゲーム大会後に黎斗に依頼された財前によって手術を受けていたことが判明し、その黎斗を治療するが、彼の計画によってゲーマドライバーを腐食させられ変身不能に陥るも、貴利矢の形見であるゲーマドライバーを使用し、飛彩から託された銀色のガシャットに自身のデータを入れることでマキシマムマイティXガシャットへと変化させ、レベル99となってゲンム(黎斗)を倒すことに成功する。 ニコからは、6年前のゲーム大会で勝利して以来、執拗に打倒する相手として狙われていたが、憑依したパラドがその原因だということが明らかになった。それまでは彼女に暴力的な態度で拒絶されており、永夢が笑顔にできなかった最初の患者であるが、真相が発覚してしばらく後、彼女から謝罪される。 ラヴリカ(恋)の洗脳で敵になってしまったポッピーに動揺を見せていたが、リプログラミングで洗脳を無効にして、パラドの手からポッピーを奪還することに成功するが、いつまでも自分と戦ってくれないことに腹を立てたパラドに憑依されてしまい、パラドが自分に感染したバクスターであることを知る。 実はパラドおよびMの人格は元は幼少時の永夢が抱いていた一緒にゲームを遊んでくれる友達が欲しいという想いから誕生したバグスターであり、パラドは永夢がバグスターウイルスに感染して、彼自身の体内で10年間培養した後、6年前に黎斗の指示により財前たちの手によって永夢から分離させられた際にMとしての人格を引き継ぎ、さらに永夢と精神を共有したまま肉体を持って誕生した。また、黎斗から真実を告げられてゲーム病で消滅しなかったのは、パラドが永夢と融合することで未然に阻止されたからであることも彼の口から告げられる。 正宗の手先になるような形で復活した貴利矢と再会するが、彼が自分の意志で正宗に味方していたことを知り、敵対心を剥き出しにする。クロノスに対抗するため黎斗からハイパームテキガシャットを手にするが、以前パラドをリプログラミングした影響によって天才ゲーマーMの力を失ったせいで変身できず、ハイパームテキガシャットもクロノスに奪われてしまう。クロノス攻略クエストを阻止するためパラドと手を組むが、そこに貴利矢が現れ妨害される。貴利矢がハイパームテキガシャットを取り返した後は、彼が敵のふりをしていたことを明かし、ガシャコンバグヴァイザーIIを使ってパラドを自分の体に注入することで天才ゲーマーMの人格を甦らせ、ムテキゲーマーに変身してクロノスを圧倒し撤退に追い込んだ。 正宗によってゲムデウスウイルスにニコが感染させられた際には、ドクターとして患者を見捨てることはできず、仮面ライダークロニクルクリアのために以前の約束通りパラドと決着をつける戦いを挑み、変身能力を失う覚悟で彼を倒す。その目的はパラドに死の恐怖を理解させるためで、消滅する直前にパラドを自らの身体に取り込んでいた。そして、「これからは人の命を救うために一緒に戦う」という約束をパラドと取り付ける。 ゲムデウスによるパンデミックを止めるために、かつてポッピーから教わったレベル1の役割であるバグスターウイルスの分離を果たすため、他の仲間と共にゲムデウスを分離するが、パラドの自己犠牲によってエグゼイドへの変身能力を失ったと思われたが、実は消滅の前に再度パラドに感染しており、変身能力を失っていなかった。そして仮面ライダークロノスを倒し、見事プロトガシャットを奪還。その後、恭太郎と共に会見を開き、データ化して消滅した人々を復活させるための見解を語った。 『トゥルー・エンディング』のクライマックスで小児科医となる。企画当初はゲーマーの設定のみであったが、番組に「医療」の要素が加わったことで「主人公も医者にすべき」という意見が挙がり、研修医という設定が加えられ、さらに元々の設定も活かせるよう二重人格風のキャラクターとなった。永夢の初期の設定はパラドに反映されている。 実際の小児科医はエプロンを着用していることもあるが、保育士のように見えてしまうとの判断から、永夢の衣裳は白衣にマスコットなどを付けることで小児科医らしさを表現している。 鏡 飛彩(かがみ ひいろ) / 仮面ライダーブレイブ 聖都大学附属病院に勤務する外科医。一人称は普段は「俺」であるが、勤務時は「私」になる。 日本国外の大学を飛び級で卒業した天才外科医で「失敗しない外科医」と呼ばれているように若手ながら腕は確かだが、それだけにプライドは高く自信家。エリート育ちのため、ゲームには疎い。永夢とは同い年。口癖は「ノーサンキューだ」。適合者たちのことは「研修医(永夢)」、「無免許医(大我)」、「監察医(貴利矢)」、「社長(黎斗)」と名前で呼ばずに職業名や肩書きで呼ぶが、第38話では正宗のことを「この世界のガン」と言い放っている。しかし、第23話では永夢のことを「永夢」と名前で呼んでおり、また正宗と決別した後の第38話では大我のことを「花家先生」と呼んだ。続く第39話でもそのように呼び慇懃な態度をとっていたが、本人の要望により以前の呼び方と口調に改めている。 アメリカの超一流病院で働いていたが、仮面ライダーになるために日本に帰国し、CR所属の心臓血管外科医としてバグスターと戦うことになる。心臓外科以外の資格も複数所持している。 ゼロデイで小姫を失ったことがトラウマとなり、それがきっかけで「患者の個人的な感情には触れない」、つまり「患者の内情に深入りして手術での決断が鈍ることを良しとしない」を信条としており、バグスターに人質をとられたような状況で人質の命よりも患者を治す(バグスターを倒す)ことを最優先とする。その考えから永夢とは対立するが「患者を治したい」という理念は変わらないようであり、第18話では永夢になぜガシャットを要求するのかと尋ねられた際には「目の前の患者(永夢)を治したいからだ」と初めて患者に対しての想いを吐露した。 5年前に恋人の百瀬小姫がゲーム病を発症し、その際のオペで彼女から分離したグラファイトを大我が倒し損ねたことで彼女が消滅したという過去を持つ。そのために大我を敵視しており、このことが自身も仮面ライダーになるという決心をさせたが、実際には小姫に対して冷たく当たっていたことで彼女のストレスを感じさせていた自分自身が小姫を殺したのだと責めていたが、彼女を消滅させた大我を恨むことでその真実から目を背けていたのであった。変身した際でも大我(スナイプ)が傍にいる場合はバグスターを相手にせず彼と闘おうとすることもある。また、小姫の直接的な仇でもあるグラファイトにも激しい復讐心を燃やし、我を忘れて患者より彼を倒すことに執着したこともあったが、他のライダーと共にダークグラファイトバグスターを倒すことでその因縁に一旦終止符を打った。 第13話以降は外科研修に入る永夢の指導医となる。 第15話では、大我と黎斗の会話から永夢がゲーム病患者であることを知り、そのことを本人に告げようとするが、大我に「もし(永夢が)自分がゲーム病患者だと知ったら、永夢はショックで過剰なストレスを抱え、ゲーム病の症状が急激に進行・悪化して消滅する」と諭され断念。以降は永夢に真実を気取られないように戦いを挑み彼のゲーム病を治療しようとする。その甲斐もなく黎斗に真実を告げられ永夢はゲーム病を発症するが、消滅は免れた。その後、変身せずにゲンムの使役したファンタジーゲーマを攻略し、ゲンムからガシャットギアデュアルβを奪い、ブレイブ レベル50へと変身し患者の治療に成功するが、パラドクスとの戦闘でレベル50の力を使いこなせず負傷し、大我に治療され「ガシャットギアデュアルβを渡せ」と言われるも小姫の一件を許したわけでは無いため彼に掴み掛かるが、大我の「傷ついた体でオペを続けて俺みたいになってもいいのか」という言葉を受け彼にガシャットギアデュアルβを渡す。 自分と同じ境遇にあった刑事の治療に当たり、その際のゲンム(黎斗)との戦闘で永夢が「黎斗の野望によって消えていった人たちの無念を晴らす」と言う考えを聞いたことで彼への考えを改め、衛生省の役員たちに連行されそうになっても黎斗を治療しようとする永夢を庇い、彼らを説得した。そして、貴利矢の遺したパソコンからリプログラミングのデータを発見し、そのデータを大我が完成させようとしていた新作ガシャットにインストールしたが、起動には失敗してしまう。その後、永夢が以前マイティブラザーズXXガシャットを生み出したことを思い出し、永夢に銀色のガシャットを託す。 黎斗が消滅したショックから立ち直り、3ヶ月に及ぶ外科研修を全うした永夢を誉めるなど、彼に対する態度は少なからずも軟化してはいるが、プライドが高い一面はあまり変わっておらず、飛彩と大我にゲーム病を発症したバンドグループの治療の協力を呼び掛ける永夢に「研修医ごときが、俺に指図するな」、「(永夢と)仲間になった覚えは無い」として拒否していた。 黎斗が復活したことで、ゲーム病によって消滅した小姫が蘇るのではないかという一縷の望みを抱き、密かに爆走バイクのガシャットロフィーを手に入れていた。そして、黎斗から消滅した人間のデータが対応するプロトガシャットに入っていることを知るが、そのプロトガシャットが正宗に盗まれたことを知る。その後、現れた正宗から仮面ライダークロニクルの運営のため、正宗の配下として協力を依頼されるが、それを断る。だが、正宗からプロトドラゴナイトハンターZガシャットを報酬として提示されると秘密裏に正宗の配下となり、永夢によって正宗がリプログラミングされそうになるとそれを妨害し永夢たちの元を離れた。その後、再び正宗からの依頼を受け永夢が使用している貴利矢のゲーマドライバーを奪い、その成功報酬として不完全に再生された小姫と再会する。だが、今度は彼女の意識を取り戻すために正宗にさらなる命令を出され、彼からタドルレガシーガシャットを受け取るが、心に迷いがあったせいでガシャットを使えなかった。その後ムテキゲーマーに圧倒され、憤慨する正宗に「エグゼイドを絶版にしなければ、小姫を消す」と脅される。ドクターとしてそれはできないと拒むも、「パーフェクトノックアウト(パラド)を倒し変身能力を奪え」と命じられ決意を固め、ブレイブ レベル100となりパラドに挑む。その始末に失敗したため、正宗に「大我の手術にわざと失敗しろ、さもなくば小姫を消す」と命令されるも、ドクターとして消えかかった命を見捨てることはできず手術を成功させ、小姫のデータを抹消される。その後正宗と決別してCRに復帰し、意識を取り戻した大我にこれまで自分がとってきた態度を詫び和解する。 明日那に対しては外見を問わず「ポッピーピポパポ」と呼び、「この姿の時は明日那って呼んで」と言う明日那に対して「どっちでもいい」と返している。 元々は苦手だったが、小姫の影響を受けたのか甘い物が好物であり、疲労回復の手段として毎日決まった時間にスイーツなどを「糖分補給」と称して摂取している。また、ケーキなどを食べる際も必ず飛彩曰く「メス」のナイフとフォークで手術をするような所作で食べており、特に切り分ける時が顕著である。名前は「ヒーローの鑑」を意味しており、RPGゲームの「勇者」の意も込められている。 飛彩の人物像についてメイン監督の中澤祥次郎は、他の登場人物と異なり二面性がなく、本来であれば一番主役らしいキャラクターであるとしている。企画当初は、命の大切さがわからないゲーマーである永夢に対し命を大切にする医師という設定であった。 飛彩を演じる瀬戸は、当初は「ツン」の部分を強調しており、自信家であることの表れとして胸を反らしながら歩いたり、ポケットに常に手を入れていたという。地声よりも低い声で喋り、ぶっきらぼうに聞こえるためにささやき声をベースにして、感情によってボリュームを増減している。 花家 大我(はなや たいが) / 仮面ライダースナイプ / 仮面ライダークロノス(花家大我Ver.) 医師免許を剥奪された闇医者。1987年11月27日生まれの29歳。血液型はAB型。黒髪にメッシュのような白髪が混じった髪型が特徴。一人称は「俺」。適合者のことは「エグゼイド(永夢)」、「ブレイブ(飛彩)」、「レーザー(貴利矢)」、「ゲンム(黎斗)」と名前ではなく変身後の名称で呼んでいる。また、人を挑発する際には、エアクオートをする癖がある。 元は聖都大学附属病院に勤務していた放射線治療科の放射線科医で、5年前に人類初の仮面ライダーとして選ばれCRに所属し仮面ライダーとして戦っていたが、ゲームに溺れたあまりグラファイトを倒し損ね、患者であった小姫の命を奪う結果となったことで医師免許を剥奪されており、ゲーマドライバーとガシャットを没収されCRを追放になった。以降は廃病院で無免許の闇医者として活動し、外国為替取引を行ったりしているが、病院関係者からは疎まれ、明日那からも仮面ライダーの使命を放棄したとして好まれていなかった。 しかし、第2話終盤で黎斗に「新作ゲームの開発費」と称した大金を支払って取引をし、ゲーマドライバーとバンバンシューティングガシャットを買い取っている。 小姫の一件から飛彩やグラファイトとは因縁があり、グラファイトと対峙した際には「5年前の借りを返す」と言い放っている。 過去にプロトガシャットを使用したことでその副作用を受けて体を蝕まれ、さらにはゼロデイの一件で医師免許を剥奪されたことから「人にはそれぞれ未来があるから、失うもののない俺だけが仮面ライダーとして戦えばいい」と思うようになる。 パラドに「先に10本のゲームをクリアする奴は誰か」という勝負を持ち掛けられたため、執拗にガシャットを求めており、また上述の彼の考えから永夢や飛彩を仮面ライダーに変身させないためにたびたびガシャットを賭けた勝負を持ち掛けている。患者を救うことよりもライダーガシャットの収集が目的となっているが、(仮病だったが)ニコの検診を真面目に行うなど医者としての心が残っている一面も見られる。 貴利矢に呼び出された際に、突如として目の前に現れた西馬ニコに「ゲーマーM(永夢)をぶっ倒して」と要請されエグゼイドの元へと駆けつけるが、貴利矢の消滅を目撃しその相手がゲンム レベルX(黎斗)であったことを知る。後にエグゼイドがダブルアクションゲーマー レベルXXで二体に分裂したことやニコの話から永夢の素性を訝しみ、密かに血液を採取して検査した結果、彼がゲーム病に感染していることを突き止める。 黎斗から永夢がゲーム病の発症の第一号であることを知ると、彼のゲーム病の進行を止めるため、ブレイブ(飛彩)とともに彼に襲い掛かる。 ニコがゲーム病を発症したが、そのストレスの原因(後述)の影響で「遊び」で変身しようとした彼女に、ゲーム病の治療における戦闘は遊びではなく自分の命を懸けて行うものだと本気で怒る。彼女の治療は結果的にパラドクスにより成功する。 パラドクスとの戦闘で傷ついた飛彩から、ガシャットギアデュアルβを奪い、スナイプ レベル50に変身し、バーニアバグスターを倒す。 ゲンム レベルXとの戦闘で圧倒し、バンバンシューティングガシャットを奪還するが、不死身のゲンムを倒すため作に「不死身のゾンビを始末するゲーム」の作成を依頼する。作が提案した新作ゲーム案を却下し、その新作ガシャットに飛彩の持ってきた貴利矢の遺したリプログラミングのデータをインストールしている最中に、黎斗の使役するゲンムXの分身とバグスターウイルスの襲撃に遭う。その際、飛彩にガシャットギアデュアルβを渡して、自身はその新作ガシャットを起動させようとするが失敗して変身が解除されてしまう。その後、黎斗によって幻夢コーポレーションが占拠された際には「とんだブラック企業の完成だな」と呟いていた。 黎斗が消滅した後も、全てのガシャットを手中に収めようとする意思は変わらず、永夢がゲーム病を発症したバンドグループの治療への協力を求めるのを断った上で、永夢と飛彩に「誰が3体のバグスターを倒すのか、お互いのガシャットを賭けて勝負しよう」と持ち掛けていた。 ニコに対しては医師免許を剥奪された自分を「主治医」と呼んでくれたことに素直に感謝しており、それ以降は付かず離れずの関係となっている。 飛彩に対してはゼロデイ以降、自身を小姫の仇として憎ませ、飛彩が道を踏み外さないようにしていたが、正宗に寝返った飛彩から小姫に対する想いとその罪を告白された際に、「俺だけを恨めばよかったのに」と悔やんでおり、飛彩を止めようとする永夢を制止した。5年前の決着をつけるためにグラファイトと交戦するが敗北し致命傷を負うも、飛彩の緊急手術により救われる。ゲムデウスのゲーム病に感染したニコを救おうと負傷した体を押して立ち上がろうとしていたが、飛彩の叱責を受け、思い留まる。 ゲムデウスウイルスの影響によりゲーム病感染者が拡大した際には、飛彩たちの応援に駆け付けており、子供を心配する母親を励ますようにもなったが、あくまでも自分は一度医師免許を捨てた身であり、医者に戻る気はないことを明かした。そして、仮面ライダークロニクルガシャットを2本使用し、クロノスに変身した。 戦いが終息した後は、飛彩の要請により、特別措置でゲーム病専門医としての医療活動が認可され、元から使用していた闇病院にゲーム病専門院である「花家医院」を開業する。 当初は感染者のストレスの原因が医者であるにも拘らず白衣姿で近付き強制的にバグスターウイルスを分離しようとしたり、その感染者の目の前でバグスターと闘うなど非情な面もあり、患者に対する永夢の姿勢を「お医者さんごっこ」と揶揄していた。その一方で、ニコと行動を共にしてからはコミカルな一面を見せるようになり、第17話ではジュージューバーガーについて勘違いをしたり、第20話ではお化けが苦手であることが明らかになった。 飛彩と同様、明日那のことを「ポッピーピポパポ」と呼んでいる。当初は別の名前になる予定だったが、響きが「パラド」に似るため、「花家」となった。仮面ライダー全員が医者ではキャラクターの区別がつけられないため、行動原理の異なる「闇医者」と設定された。 外見や設定などについて漫画『ブラック・ジャック』の主人公ブラック・ジャックとの類似性が指摘されているが、東映公式サイトではこれを否定している。 テレビシリーズ最初の脚本では髪が白い予定ではなかったが、白くしたことでそれまでの過程を描くスピンオフ(後述)を思案した。また、衣装合わせの段階では頭髪全てを白くする案もあったが、部分的に髪を白くすることで魅力的になるということで現在の髪型となった。 大我を演じる松本は、医師免許を剥奪された経緯や「ガシャットをよこせ」と言う理由を当初は知らなかったため、自分勝手で粗暴な男と決め、ポケットに手を突っ込んでしかめっ面で不遜な感じで歩き、顎を上げて見下すように地声よりも声のトーンを下げて話すようにしている。 檀 黎斗(だん くろと) / 仮面ライダーゲンム ライダーシステムを司るゲームを開発したゲーム会社、幻夢コーポレーションのCEO。衛生省と協力し、CRを発足させた。明日那(ポッピーピポパポ)ともコネクションがあり、彼女からエグゼイドを含むライダーの情報を随時得ている。30歳。一人称は「私」。正体が発覚するまでは一律に「社長」と呼ばれていたが、発覚後は「ゲンム」や「黎斗」と呼ばれている。第11話まではライダーの変身者は「○○先生」と呼んでいたが、本性を現してからは相手をフルネームで呼ぶようになった。エグゼイドに自らを倒させ死のデータを取ることに一切躊躇わないなど、決断力が非常に高い。 表向きには仮面ライダーたちの戦いをサポートしているが、その一方第2話にて大量のゲーム開発基金提供の見返りとして、5年前に医師免許および仮面ライダーの資格を剥奪された花家大我にゲーマドライバーとバンバンシューティングガシャットをあっさり渡すなど、バグスター殲滅以外に何らかの思惑がある(後に仮面ライダークロニクルの制作と判明)。 5年前のゼロデイを引き起こした原因とされるバグを起こした10種のプロトガシャットを破棄せず未だに所持しており、それを把握している大我に弱みを握られている。父親である檀正宗はバグスターウイルス発生の責任を問われ、逮捕されているが、実際には16年前の2000年問題直後にコンピューターの僅かな誤作動によって生まれたバグスターウイルスを発見した黎斗本人であることが判明した。 その正体は仮面ライダーゲンムの変身者であり、バグスターのパラドやグラファイトと結託していた。またプロトガシャットの使用による副作用も気にしてはいない様子。永夢たちに対して正体を明かしてからは、自らを「ゲームマスター」とも名乗っており、自分の知らないガシャットや自分以外の人間が開発したガシャットには不正なゲームという認識を示し、回収の対象にしている。 ゲンムとしての正体が判明するまでは、永夢たちの前では大らかで明るい柔らかな物腰だったが、それは演技に過ぎず、本性は目的のためなら手段を選ばない冷酷非道で自分本位な性格で、目的達成のためならば他のライダーやバグスターはおろか、己自身の命ですらも駒とみなし、平然と犠牲にするほど。また自らを「神」だと嘯くなど狂気的かつ傲慢な言動を度々見せる。 また、「命」という物を軽く見ており、永夢たちのようにドクターとして命を重んじるのではなく、自らの母親の命でさえもゲーム感覚でコンティニュー出来る物と考えており、ニコが正宗の策略でゲムデウスのゲーム病に感染した際にも、「自らのようにバグスターとしてコンティニューできる」と口にしたことで、貴利矢やポッピーから批難されている。 高い場所から軽々飛び降りたり、背中を負傷しても、エグゼイドを圧倒し変身解除に追い込むなど身体能力は高い。 ゲンムとしての正体を隠しながら永夢たちと接触する傍ら、ライダーたちのデータを収集する一方でライダーと戦うバグスターをサポートする。変身する所を目撃した貴利矢によって正体を暴かれそうになった際には、パラドの助太刀によって難を逃れている。 そして、10本のガシャットの実戦データを取る第一段階を終えると、第11話で、「ゲーム病の発生源は黒いエグゼイド」と言い、さらに日向恭太郎ら衛生省がバグスターウイルスを作っているという嘘の情報を流し、CRからゲーム病患者を運び出すように伝える。そしてプロトガシャット一式と新しいガシャットを持ち出し、幻夢コーポレーションに別れを告げた。それは、新しいガシャット完成のため、ゲーム病患者から死のデータを回収しようとする作戦だった。だが作戦は失敗し、シャカリキスポーツガシャットを奪われ、ライダーゲージが0になってしまう。しかしそれこそが真の目的であり、自身からガシャコンバグヴァイザーによって死のデータを回収することで、デンジャラスゾンビガシャットを完成させる。その際、正体を隠す理由がなくなったため、他のライダーたちに仮面ライダーゲンムという名と、檀黎斗としての正体を晒し、目的は「究極のゲームを作るため」だと語る。そして永夢たちに、バグスターウイルスが既に多くの人間の体内に潜伏しており、誰もがゲーム病を発症する危険性を抱えていることを明かし、「10個のガシャットで彼ら(バグスターウイルスに感染している人々)を救えるかどうかは、君たち次第だ」と告げ、姿を消す。 バグルドライバーとデンジャラスゾンビガシャットで仮面ライダーゲンム ゾンビゲーマー レベルXに変身し、真相に迫った貴利矢を口封じするためゲームオーバーへと追い込んだ。また、目的としている究極のゲームが仮面ライダークロニクルだということも判明した。彼を葬った後、仮面ライダークロニクルの存在なくしては生きられない世界になるだろうと言及している。 衛生省が仮面ライダーおよびバグスターの存在を世間に公表したことに対し、「私に敵う者など居ない」と余裕を見せ、また「仮面ライダークロニクルの開発に取り組む間だけ」として密かに幻夢コーポレーションから消息を絶ち、その後は立ち上げ当時の幻夢コーポレーションのオフィス跡をアジトとしている。また死を超越した力とする不死身のゾンビの力を手に入れたことで「仮面ライダーのテストプレイはもはや必要無い」と判断し、永夢、飛彩、大我が持つガシャットの回収に乗り出す。新たなガシャットを開発するためバグスターに使用するようにとパラドに大量のバグスターウイルスが内包された黒いガシャットを手渡すが、パラドはそのガシャットを永夢に手渡してしまう。それが変化したマイティブラザーズXXガシャットはゲームマスターである自身が意図しなかったガシャットであり、自身の変身するレベルXを上回る力を持つため、他のガシャットとは異なり削除の対象としており、たびたび永夢の前に現れてはその実戦データを取っている。 16年前の永夢と何らかの接点があり、永夢が世界でのバグスターウイルスの発症者第一号であることも知っている。また、明日那に天才ゲーマーM(永夢)をCRのドクターにするよう推薦した張本人である。 ガシャットを重んじる一方でバグスターのことを軽視しており、パラドがエグゼイドからジュージューバーガーガシャットを回収した後、バガモンバグスターをクリティカルエンドで撃破し、さらに用済みとしてモータスバグスターを倒してしまったため、パラドの怒りを買う。そしてパラドクスに変身した彼に敗北するも、「私に刃向かった罰だ」として彼の楽しみを断つ(永夢に過剰なストレスを与えて消滅させ、パラドが永夢と戦えないようにする)ため、永夢がゲーム病に感染していることを本人に告げてしまう。目論見通り永夢はゲーム病を発症するも、消滅には至らず悔しがる。 実は5年前にゼロデイを引き起こした張本人でありながら「究極のゲームを完成させるまで自分が逮捕されるわけにはいかない」として責任を父の正宗に押し付けていたこと、さらにバグスターのデータを回収すると同時にこれまでの戦闘で自身の死のデータを入手していたことが判明し、エグゼイドとの戦闘で最後の致死ダメージを受け、死のデータを入手すると計測不可能であるレベルX(エックス)へと進化する。 16年前、父の正宗が経営していたころの幻夢コーポレーションでゲームの開発に関わっていた黎斗は、中学生でありながら大ヒットゲームのアイデアを次々と生み出す自身の才能に自惚れていたが、永夢からファンレターとして届けられた手紙に書かれていた、黎斗のものとは異なる複数の新しいゲームのアイデアを目の当たりにしたことで「自分の他にも、優れた才能を持つ人間がいる」と痛感しその才能に嫉妬する。やがて「バグスターウイルスを利用すれば、全く新しいゲームを開発できる」と考えた黎斗は、実験のためにファンレターのお礼としてバグスターウイルスを組み込んだ体験版ゲーム『マイティアクションC』のディスクを永夢に送り、そのゲームで遊んだ永夢がバグスターウイルスに感染する原因を作った。そして、6年前に永夢とニコが優勝を争った格闘ゲーム大会の会場を訪れた際に、永夢の体内でバグスターウイルスが培養していることを確信し、彼の体内から成長したバグスターウイルスを取り出すために財前美智彦に手術を依頼し、天才ゲーマーM(パラド)の人格を覚醒させた上で彼をCRのドクターに推薦した。 衛生省にアジトの場所を嗅ぎ付けられてしまったことで、時間稼ぎのために自らチャーリーバグスターのバグスターウイルスに感染し、CRに身を隠す。そして永夢に前述の真相を涙ながらに告白し、わざと永夢にチャーリーバグスターを倒させることで、データを入手する。そして、ゲンムXに変身し、進化したクリティカルデッドで永夢のゲーマドライバーを腐敗させ変身不能にすると、バグスターウイルスを従え幻夢コーポレーションを占拠してCEOに復帰した。 幻夢コーポレーションを包囲していた警官隊を壊滅させるも、貴利矢の形見であるゲーマドライバーとマキシマムマイティXガシャットを使って永夢が変身したエグゼイド レベル99によってライダーゲージを復活させられ、さらにスナイプ レベル50との連続攻撃を受けて変身を解除される。それでも黎斗の命を奪うことを躊躇う永夢の「罪を償って欲しい」という訴えに「罪を犯しているのは、神である私に歯向かうお前たちだ」と反論して逃走し、逃げ込んだ先に偶然居合わせた多くの人々を、手っ取り早くバグスターを生み出すためにガシャコンバグヴァイザーを使ってバグスターウイルスに感染させるが、思うようにバグスターが生まれず苛立ちを募らせる。そこへ緊急通報を受けて駆けつけた飛彩(ブレイブ)と大我(スナイプ)に阻止され、さらにエグゼイド レベル99に変身した永夢との2度目の戦闘で体内のバグスターウイルスの抗体を全てリプログラミングされてしまい、変身能力を失ってしまう。 最期はパラドにガシャコンバグヴァイザーとデンジャラスゾンビガシャットを奪われ、彼によりゾンビウイルスを浴びせられ、「私の夢は不滅だ」と叫びながらゲームオーバーとなった。その後は完全に消滅したと思われていたが、自身が幼少期のころにバグスターウイルスの感染対策として開発していたプロトマイティアクションXガシャットオリジンの中にデータとして存在していた。偶然彼を発見したポッピーがゲーマドライバーを装着させたことで黎斗の姿に戻るも当初は「私は不滅だ…」という台詞しか繰り返さないなど自意識が定まっていない状態であったが、ポッピーがそのゲーマドライバーにプロトマイティアクションXガシャットオリジンを挿したことによって生前の人格が宿り、バグスターであるゲンム レベル0として復活を果たし、パラドへの復讐を果たす自らの目的とレベル0の力でパラドとの同化を防ぎ永夢を救おうとするポッピーとの利害が一致したことによりポッピーに協力することになる。しかしポッピーとの約束を無視し永夢の救助よりもパラドへの復讐を優先したり、復活した理由の説明を迫った大我を突き飛ばすなど、その人格面は生前のころと全く変わっていなかった。ただし、バグスターとなって甦ったためにポッピーの意にそぐわない行動や態度を示した場合にはガシャコンバグヴァイザーIIに吸収されることとなった。 復活後は新檀黎斗(しん だんくろと)を自称し、パラド打倒に執念を燃やして単独行動を繰り返したが、ポッピーの感謝の言葉を聞き、ポッピーが自分をパラドクスの攻撃から庇おうとしたことで母との思い出を思い出して逆にポッピーを庇いゲームオーバーとなり消滅したが、プロトマイティアクションXガシャットオリジンの能力によってコンティニューして復活。 パラドクスに対して「ポッピーは削除させない。彼女は私が生み出した、命だ!」と宣言すると、自身の思想に批判していた永夢もコンティニューを「罪を償わせる時間」として理解し、罪は許さないが共闘することで、パラドクスを退けた。その後、CRの面々にプレゼントを贈り、消滅した人々のデータが感染したバグスターウイルスに対応したプロトガシャットに保存されていることを明かした。 そして、パラドたちとの最終決戦に臨むが、父親であった正宗が自らの造り出した仮面ライダークロニクルを利用・掌握していたことを知り、愕然とする。だが、クロノスに対抗するため、ハイパームテキガシャットを製作する。 ニコを救うためパラドを倒そうとする永夢に、自らのハイパームテキガシャットが無駄になるのを拒むゆえに「クロノス攻略を優先しろ」と反対する。結局永夢はパラドを倒してしまい、痛恨の叫び声をあげるが、その後パラドが無事だったことに安堵している。そして、クロノスを止めるために他のライダーたちと共にクロノスに挑むが、ハイパームテキガシャットを奪われるのを恐れ、一人だけ退散した。その後リセットの影響でハイパームテキガシャットが消滅した際には、過労死するたびにコンティニューしながら永夢の協力を得てセーブ機能が搭載された新たなハイパームテキガシャットを作り上げた。 貴利矢にゲムデウスウイルスを浴びせられ、大幅にライフを消費し、レーザーターボと戦う中で体内でゲムデウスワクチンを作ることに成功し、ドクターマイティXXガシャットを作り上げるも、貴利矢によってガシャコンバグヴァイザーIIに吸収され衛生省の役人たちに身柄を拘束される。しかし、ゲムデウスワクチンを作り上げた功績から特別措置として、条件付きで引き続きCRで管理されることとなる。それ以降は檀黎斗神(だんくろと しん)を自称するようになる。 第43話ではニコを救おうとする永夢たちに、クロノスが作り出したゲームエリアに入れるようにする代わりに衛生省の許可を得て外へ出る取引を持ち出し、チートコードを作成することで永夢と飛彩をゲームエリアへと向かわせる。超ゲムデウスの能力でバグスターウイルスに変貌したゲーム病患者たちを救うために、ポッピーが自らを犠牲にワクチンを生成して消滅したことを知った際には、「ゲームマスターの私に許可無く、勝手に消えることは認めない」と涙ぐみながら叫んでいたが、自身に残っていたポッピーの欠片を体内で培養して復活させる。プロデューサーの大森は、当初はクール格好いい二枚目キャラクターと想定していたが、演じる岩永徹也の第5話での演技をきっかけにキャラクターが暴走していったと述べており、脚本の高橋も役の方向性が決まっていったという。 復活後は、11話あたりの黒いエグゼイドの正体が分かったころの演技に戻しているというが、レベル0になったため、ゾンビっぽさを意識した部分は減らしているという。当初は40話くらいでの復活だったという。 『仮面戦隊ゴライダー』 テレビシリーズ第23話で消滅したが、自身が万が一消滅した時に生き返れるように作っていたコンティニューが不可能な無理ゲーの中に、剣崎一真の姿に化けて潜んでいた。召喚したライダーたちの絶望を取り込み生き返ろうとしたが、永夢によってその正体を暴かれたうえにゲーム世界に本物の剣崎が現れそのジョーカーの力によってゲーム世界を崩壊させられてしまう。 その後トーテマの力を取り込むことでパワーアップを果たすが、ゴライダーとなったバロンたちにトーテマを倒され、自身もゴライダーバズーカwithエグゼイドの必殺攻撃を受けて元のゾンビゲーマーの姿に戻る。挙句の果てに、死者ではないエグゼイドとブレイドをも道連れにしてゲーム世界そのものを滅ぼそうとするが、2人を現実世界に帰還させようとするレーザー・バロン・マリカ・アナザーアギトにその行動を阻止されて4人と共に消滅した。 仮野 明日那(かりの あすな) 本作品のヒロイン。衛生省のエージェント兼CRの看護師。一人称は「私」。「仮野明日那」という名前は「仮のナース」のアナグラムであり、その正体は劇中の音楽ゲームであるドレミファビートのマスコットキャラクターであるポッピーピポパポをモデルにした良性のバグスター。第13話からはナース服の色がそれまでの白からピンクに替わっている。 衛生省から電脳救命センター (CR) に派遣された職員として普段は看護師の姿で行動しているが、「コスチュームチェンジ!」の掛け声と同時にCRの一角に設置されているドレミファビートのゲームセンター用の筐体内のゲームエリア(電脳世界)にあるポッピーの部屋に入るとポッピーピポパポの姿に戻る。 第11話にて永夢と患者の移送をしていた際にゲンムに襲われるも、4大ライダーがゲンムを撃破し、正体が黎斗だと知る。 花家大我のことは彼がCRを去った経緯のこともあってか、よく思っておらず、再会した当初は「あいつ」と呼ぶなど敵意すら感じる対応をしていた。 永夢のゲーム病には気付いていなかったが、第17話でバガモンバグスターがゲンムに倒された際に激昂した永夢が目が赤く発光するのを目撃しており、第18話では大我の報告を受け、疑問に思ったことで飛彩から永夢がゲーム病である事実を聞かされる。 明日那の姿の時に飛彩や黎斗、貴利矢が「ポッピーピポパポ」と呼んだ際には反射的にポッピーのテンションで答えていたが、その直後に「この姿の時は明日那って呼んで」と明日那の冷静な様子で返していた。しかし、その後も明日那の姿の際に素(ポッピー)の口調で話すことがある。 CRでは責任者である灰馬よりも上の立場にある。ポッピーとの演じ分けとして声色から入り、ナチュラルに話すように意識している。人間味を強く出すために眉毛を出したヘアスタイルにして微妙な表情の変化を活かすようにしている。第24話では明日那らしい動きとして電話を受けている際にメモを取るために胸ポケットに入っているボールペンを取り出す仕草をしている。 ポッピーピポパポ / 仮面ライダーポッピー 仮面ライダーをサポートするゲームキャラクターで明日那の本来の姿でもあるが、実際はドレミファビートから誕生した良性のバグスター。ピンクの髪にカラフルな衣装が特徴。性格も明日那の時のキャリアウーマン風から軽いテンションへと変わる。このお気楽で明るい性格が彼女の素であり、上記のように明日那としての性格はほぼ演技である。明日那の姿になるときも「コスチュームチェンジ!」と発声する。 ドレミファビートの筐体の中に入るとこの姿に戻るが、そのままの姿で実体を伴って現実世界に出ることも可能。またゲームエリアにも自由に出入りが可能。 口癖はがっかりした時の「ピヨる」や混乱した時の「ピプペポパニック」などパ行の入った言葉を使う。 普段所持しているフォークとナイフを巨大なエネルギー波へと変化させてバグスターウイルスと戦闘したり、エナジーアイテムをライダー同様に使用することもある。 バグスターであることは秘密にしていたつもりだったが、永夢や飛彩は以前から気づいていた模様。 第24話では幻夢コーポレーションの新社長である天ヶ崎の洗脳によりパラドの元へ向かい仮面ライダークロニクルの敵キャラクターとなっている。仮面ライダークロニクルのCMなどではイメージキャラクターを務め、ゲーム内ではナビゲーター役を担う一方で、違反行為を行った者へのペナルティを与える役割を務めていた。また、(ライドプレイヤーを含む)仮面ライダーと戦う敵キャラとしても組み込まれていたため、第28話ではエグゼイドやブレイブだけでなくライドプレイヤーにも攻撃していた。 第25話で恋から受け取ったバグルドライバーIIとときめきクライシスガシャットを使い、第26話で仮面ライダーポッピーに変身する。 パラド曰く、CRに協力していたころのポッピーはゲンム(黎斗)によってプログラミングされた人格であり、恋の洗脳によりデータがリセットされて初期化したことで本来の人格に戻ったという。 洗脳されてからは永夢たちに対する態度が変わっており、第25話でエグゼイドからの呼び掛けを無視し、第26話ではゲーム病患者が自力で病気を治すために仮面ライダークロニクルに挑むのを止めようとするエグゼイド(永夢)の行為をルール違反と告げた上で仮面ライダーポッピーに変身し、ポッピーを敵と断定して攻撃を仕掛けるスナイプ(大我)共々、変身解除に追い込んでいた。またCRに所属していた間は永夢と同じくゲーム病患者を気遣っていたが、洗脳後は「仮面ライダークロニクル」でゲームオーバーになったライドプレイヤーたちが消滅しても動揺したりする素振りを見せず、仮面ライダークロニクルの実態を知らない大勢の人たちがゲームを購入する光景をテレビのニュースで見て喜んでいた。 大我とニコの様子を見て見せた笑顔に永夢が気付き、エグゼイドにリプログラミングされることで記憶を取り戻すも、一般人に自身のゲーム病を発症させているためブレイブたちに倒されかける。しかし永夢の行動によって笑顔になりゲームクリアとなったことでゲーム病の発症者が完治し、再び永夢たちの仲間に戻る。自分を助けてくれた永夢を救うべく単独で行動し、自らが感染した宿主である檀櫻子の記憶を頼りに、生前の黎斗がゲンムとしての正体を明かした後にアジトとして使っていた16年前の幻夢コーポレーション本社に向かう。そこで幼いころの黎斗がバグスターウイルスの感染対策として隠した6個目のゲーマドライバーとプロトマイティアクションXガシャットオリジン、そしてレベル0マニュアルを発見する。 そして、バグルドライバーIIでプロトマイティアクションXガシャットオリジンを起動させるも変身できなかったため、ポッピーとしてそのゲーム世界へと入ることでバグスターウイルスとなった黎斗を発見し、覚醒させたのち彼をゲンム レベル0へと変身させる。 仮面ライダークロニクルによって消えた息子を蘇らせようとした母親の言葉を聞いた黎斗が「子供のために慣れないゲームに挑むとは」と言ったことで自らの宿主が黎斗の母親であることを思い出し、死期が近かったため、データとして櫻子の記憶をポッピーに引き継がせたのだと思っていたが、黎斗が自らの”神”としての才能を試すための実験台に過ぎなかったことを知り失望する。 その後、パラドへの復讐のために独断で出撃した黎斗が自分の命令を無視したため仮面ライダーポッピーに変身し彼を攻撃して諫めるが、直後に黎斗に自分を生み出してくれた感謝の気持ちを伝えるとともに人間に味方をする自分を消そうとするパラドクスの攻撃から彼を庇い抱きしめて黎斗に心臓の鼓動を聞かせたことで、彼を永夢たちに協力するように改心させた。 大規模なパンデミックを止めるため、ドクターマイティXXガシャットを自らに挿して自らを犠牲にしてゲムデウスワクチンを生成して拡散し、永夢たちに最後の言葉と笑顔を投げかけ、一旦消滅するが、黎斗が彼に残っていた自身のウイルスを体内で培養したことで復活する。キャラクターのコンセプトは「萌えキャラ」である。演じる松田は、キャラクターのイメージとしてきゃりーぱみゅぱみゅや初音ミク、則巻アラレを挙げている。 企画当初は従来とは異なるヒロインとしてゲームキャラクターであるポッピーピポパポが設定されていたが、番組に「医療」の要素が加わったことで「看護師をヒロイン」にという意見が挙がりポッピーとは別に明日那が追加された。その後、ダブルヒロインでは片方の影が薄くなるとしてポッピーが没になりかけるが、メインライターの高橋が2人を同一人物とする案を挙げ、これが採用された。ポッピーがバグスターであるという設定は第2話で言及される予定であったが尺の都合で削られ、第12話まで持ち越された。 松田自身の少しクセのある声を活かしてゲームキャラクターとしての部分を誇張し、自分の発する声を聞いてポッピーになるようにしている。人間っぽさを出さないために眉毛を出さないようにしている。洗脳時には元気なポッピーのトーンのままで作り笑顔っぽくすることで不自然さを感じさせるようにしている。 モニター越しに会話するシーンでは、実際に会話をしながら演技ができるように同じセット内で同時に撮影している。 仮面ライダーシリーズでは史上初の「テレビシリーズでヒロインが専用ベルトで変身する仮面ライダー」である。 九条 貴利矢(くじょう きりや) / 仮面ライダーレーザー / 仮面ライダーレーザーターボ 東関東監察医務院に所属する監察医。アロハシャツの上に赤いレザージャケットを羽織っている。後述のバグスターとして復活した際には、正宗の仲間になっていたころには黒いレザージャケットを着用していたが、CRに復帰後は元の赤いレザージャケットを羽織っている。第42話で正式にCRのドクターとなってからは、白衣を着用するようになる。CRのドクターたちの様子を伺っているなど食えない人物であり、目的のためなら平気で嘘をつくことさえある。27歳。A型。服装の通りハワイが好きで、好物はロコモコ。ブラックコーヒーが苦手で、大量のスティックシュガーとミルクを入れるほどである。「乗る」「乗せる」という表現を好んで用いるなど口が巧く、口癖は「あれ、乗せられちゃった?」。一人称は「自分」「俺」。ほかのライダーたちのことは名前を呼び捨てで呼んでいる。 調査能力に長けており、優れた情報収集と洞察力で原因不明の死因を探るうちに、バグスターウイルスとゲーム病の存在に辿り着き、ライダーとバグスターとの戦いを観察していく中で自身もバグスターとの戦いに身を投じていく。永夢が大我に奪われたマイティアクションXガシャットを取り返すことを条件に永夢と共闘関係を結んでから、本格的にCRに接触するようになった。 実は、物語開始の3年前にゼロデイの真相を掴んでおり、ゼロデイの真実を口外しない交換条件として黎斗から爆走バイクガシャットとゲーマドライバーを手に入れる。そしてゼロデイで犠牲になった友人がいると語り永夢らCRの面々と接触を図り、ライダーとバグスターの戦いに参加するが、永夢とコンビを組んだのはレベル2の際に運転者がいないと真価が発揮できないためであり、真の目的はバグスターの正体を調べるための検体を得ることだった。その際にゼロデイで犠牲になった友人などいないと語っていたが、実際には3年前に藍原淳吾という友人にゲーム病を告知したことで彼を自暴自棄にさせてしまい、適切な治療を施せず交通事故で亡くしてしまった過去があり、それ以降は本当の自分を隠し、お調子者のような性格で嘘をつき、真実を隠すようになった。 ガシャットを盗み出したゲーム病患者(グラファイト)を探す過程でゲンムの正体を知るが、永夢らにはゲーム病患者がゲンムの正体であると嘘の情報を流す。その後、ゲンムとの格闘戦の際に「本当の正体を知っている」と語ってゲンムを挑発するも、逆に完膚なきまでに叩きのめされてしまう。その後、ケガを治すために入院していたが、隣のベッドの患者がゲーム病を発症したためCRに運び込む。そこで永夢が患者にゲーム病の告知をするところを見て自分の過去と重ね合わせ「真実を伝えることで人生を狂わせることもある」と忠告。共にコラボスバグスターを追いかけてギリギリチャンバラガシャットを手に入れてレベル3に変身、黎斗こそがゲンムの正体だと宣言して永夢や飛彩の目の前でゲンムの正体を暴こうとするが、パラドが咄嗟に黎斗と入れ替わってしまったため、前述の淳吾の死因の件も含めて飛彩たちからは嘘つきの烙印を押されてしまう。だが、そのことも潔く受け入れ自分を信じてくれる永夢に「少しは人を疑え」と忠告して立ち去っている。その後に黎斗に再戦を挑み、彼自らが何故仮面ライダーとして戦うのかを問い、彼の目的がバグスター誕生の謎を突き止めることであることを知り、同時に永夢が適合手術を受けずにライダーに変身していることを知る。その後、永夢が受けた16年前の手術について調べ、恭太郎に「本当に命の恩人なのか」と問い詰め、その後も調査を続けたが恭太郎の悪評を聞くことはなかった。 そして、ドラゴナイトハンターZガシャットの力で暴走したエグゼイドを叱咤し暴走を止めると、恭太郎を信じる永夢を信じることを決意し共に戦う道を選び、それまで「名人」と呼んでいた永夢を初めて「永夢」と名前で呼ぶ。その後ゲンムの正体が黎斗だと発覚したため、自身の言葉が事実であることが他のライダーやポッピーに証明された。 刑務所に服役している幻夢コーポレーション前社長である檀正宗と面会し、黎斗の目的と「16年前の永夢と黎斗の接点」や「ゲーマドライバーの適合手術を受けていない永夢が仮面ライダーに変身できる理由」を知る。その後、それを永夢たちを招集して知らせようとするも黎斗に先を越されてしまい、彼が変身した仮面ライダーゲンム レベルXとの戦いの末に敗れ、ライダーゲージが尽きてゲームオーバーとなってしまう。最期は遅れて駆けつけてきた永夢にゲーマドライバーと爆走バイクガシャットを託し、「お前が笑顔でいる限りお前はお前だ」「お前の運命はお前が変えろ」と言い残して消滅。この際、プロト爆走バイクガシャットに彼のデータが保存された。 実は、前述の黎斗と永夢の接点や、黎斗がゼロデイを起こした張本人であったことを知ったこと、バグスターウイルスを根絶するためにリプログラミングのデータを遺し、そのバグスターウイルス原種の抗体を持つ保菌者である永夢に全てを託していたために消されたことが判明する。 貴利矢が黎斗(ゲンム)に倒され消滅したことを、永夢たちCRのメンバー以外で知る者はほとんどおらず、世間には「消息不明(もしくは音信不通)になった」として認識されており、彼の同僚であった西脇も彼の死を知らなかった。 第34話終盤でクロノスの力によってバグスターとして復活し、永夢たちの前で変身を解き正体を明かす。復活後は自身を蘇らせてくれた正宗に恩義を感じ、仮面ライダークロニクルを肯定するなど冷徹な言動を見せていたが、それは正宗を油断させる演技であり、正宗からハイパームテキガシャットを奪い返し、永夢のムテキゲーマーへ変身するための助力となった。その後は同じく正宗から奪取したゲームで消滅した者たちのデータが入ったプロトガシャットと共に、CRに帰還する。 黎斗に対しては自身が生前に遺したリプログラミングのデータを使って永夢が敵討ちをしてくれたため、永夢の判断を信じることで許しはしないが協力する道を選び、リセットの影響で消滅したハイパームテキガシャットの再開発にも立ち会ったりしている。 また、正宗の元にいた際から共に過ごすことが増えた飛彩に対しては、兄のような顔を見せることがある。 黎斗を利用してゲムデウスワクチンを作り上げた功績から、正式にCRに所属することとなる。だが、黎斗との戦いでゲムデウスウイルスを浴びていたことからゲーム病を発症し、ゲムデウスクロノスが超ゲムデウスへと進化した影響でウイルスが活性化してバグスターウイルスへと変貌する。しかし、ポッピーが作り出したゲムデウスワクチンにより元に戻る。 戦いが終息した後は、灰馬に幻夢コーポレーションと共同の新薬開発事業の担当者に指名され、幻夢コーポレーションの新社長となった作と共に病理学の面からバグスターウイルス専用のワクチンの開発に当たっている。 また、『ゲンムVSレーザー』でゴッドマイティマキシマムXガシャットの攻撃によってリプログラミングされ、世界で初めてバグスターから人間としての肉体が再生された存在となった。仮面ライダー全員が医者ではキャラクターの区別がつけられないため、行動原理の異なる「監察医」と設定された。企画段階ではミステリアスな人物と設定されていたが、配役が小野塚勇人に決まったことで小野塚本人の人物像を反映して他人との距離感が近い人物に改められた。 当初、再登場の予定はなかったが、貴利矢の復活を望む声が多く、また仮面ライダーパラドクスと同時に登場する予定であった新キャラクターがなくなったことから、再登場することとなった。 バイクをモチーフとしたレーザーのため、バイクは足を使って動かすことから蹴りでセレクトすることとなり、10話までは横蹴り、11話からは回し蹴りにしており、『平成ジェネレーションズ』ではすべて蹴りのアクションにしている。復活して正宗の元についていた際は荒々しい感じの前蹴りとなっており、永夢たちの元に戻ってからは元の1回転の回し蹴りに戻っている。 パラド / 仮面ライダーパラドクス バグスターの参謀格。一人称は「俺」。永夢以外の適合者のことは大我同様、「ブレイブ(飛彩)」、「レーザー(貴利矢)」、「ゲンム(黎斗)」と名前ではなく変身するライダー名で呼んでいる。また、永夢のことは「M」とも呼ぶ。人間態のままでも爆炎の中で紫色のバリアを張って凌ぐなどの力がある。知略に富んだ頭脳派で、幻夢コーポレーションのゲームでよく遊んでいる。 気持ちが高揚した時の「心が躍るな」が口癖だが、興奮したり、怒りを露わにした時、「心が滾る」が口癖になり、仮面ライダーとの戦いもゲームとして楽しんでいる。逆に興をそがれると「シラけることすんなよ」もしくは「シラけるぜ」とぼやく。そのため仮面ライダーの排除に躍起になるグラファイトを制止していたりしていた。また、永夢たちと黎斗の戦闘で黎斗が追い込まれた際には、彼の代わりにゲンムの装着者のふりをして永夢たちの前に姿を現わし、自分がゲンムの装着者であると永夢たちに誤認させ、ゲンムの正体を知っていた貴利矢の信用を失墜させた。後述するように事ある毎に永夢と接触をしており、彼に対しては並々ならぬ執着心を抱いている。また、時としてバグスターはおろか、協力者である黎斗自身にすらも自分の障害となるのであれば容赦なく攻撃を仕掛け、一方的に叩きのめす危険性を持っている。物事をパズルゲームのように見立てて解釈することが多い。 黎斗から、自身専用のガシャットを作るために膨大なデータの制御システム用の実験データを取るため、大量のバグスターウイルスが内包された黒いガシャットをバグスターに使用するようにと手渡されるが、永夢に「ゲンムを倒せ。運命を変えてみせろよ」と焚き付けそのガシャットを手渡す。 永夢がゲーム病患者であることを知ったブレイブ(飛彩)とスナイプ(大我)がエグゼイドと交戦しているところに乱入しようとしていたリボルバグスターを鎖で拘束して3人の前に姿を現し、黎斗から仮面ライダークロニクルの腕ならしとして渡されたガシャットギアデュアルを使って仮面ライダーパラドクスへと変身し、3ライダーを圧倒する力を見せる。 飽くまでも黎斗に協力しているのは、仮面ライダークロニクルをプレイヤーとして楽しむためであり、仲間意識として協力しているわけではない模様。そのため、黎斗から言い渡されたことを無視して独断で行動しており、仮面ライダーに変身してからは、エグゼイド(永夢)との戦いを熱望する姿勢を見せており、「俺の楽しみを邪魔する奴は許さない」とも話しており、場合によってはバグスターや黎斗(ゲンム)と戦うことも辞さない。第16話では、エグゼイド レベルXXとの交戦中に、背後からリボルバグスターに攻撃されたことに激怒し、自身の楽しみを邪魔したリボルバグスターをノックアウトクリティカルスマッシュで撃破し、結果的にニコのゲーム病を治すこととなった。 第一段階の際にはコラボスバグスターがライダーたちに敗北し、ガシャットを奪われたが、それに激怒したグラファイトに「大事なのは仲間(バグスター)よりデータだ」と言い放ったり、黎斗と共謀してグラファイトを煽り、仮面ライダーたちに倒させたり、仮面ライダーとなってからは、エグゼイドとの戦闘の際に自身の楽しみの邪魔をしたリボルバグスターをゲンム(黎斗)の制止を無視して倒したことから、バグスターでさえも犠牲にして自身の楽しみを続ける場面が多く見られる。しかし、ゲンム(黎斗)と共に永夢からジュージューバーガーガシャットを回収するが、黎斗が独断でバガモンバグスターを撃破したため、彼に憤慨し、またモータスバグスターを囮として利用した黎斗に「バグスターを何だと思ってんだ!」と激昂。永夢に止めを刺そうとするのを阻止するためにパラドクスに変身し、ゲンム(黎斗)を圧倒する。その際、黎斗にリボルバグスターを排除したことを指摘されるが、「ルールに則り、真剣にゲームで遊んだ過程でのこと」であり、黎斗の行為とは違うと主張する。 ゲンムとの最終決戦後、黎斗の命を奪うことを躊躇する永夢に対し「お前の力でゲンムを消せ」と唆すが彼が黎斗を殺さなかったため、「敗者には敗者らしいエンディング」として変身不能になった黎斗から自身がガシャコンバグヴァイザーとデンジャラスゾンビガシャットを奪ってゾンビウイルスを浴びせ、黎斗を消滅させた。 その正体はゼロデイの時、16年前に黎斗がバグスターウイルスを組み込んだゲームを遊んだ時にゲーム病を患った永夢の体内から財前たちの手で分離させられた、幼少時の永夢自身が自ら抱いていた一緒にゲームを楽しみたいと思える友人が欲しいという願望が反映されて世界で最初に生み出されたバグスター(ウイルス)であり、同時に本来のMの人格そのものである。永夢自身がバガモンの死に激怒した際、パラドも同様に黎斗に対して嫌悪感を露わにしたのも、永夢と意識を共有しているためである。パラド自身は経緯上、永夢に乗っ取り、永夢自身を自らの意思で操る特性を持つ。永夢自身が黎斗に真相を告げられて自らのゲーム病で消滅したりせず、Mの人格になったまま存在を維持することができたのも、パラドが自ら永夢の肉体に宿り、消滅を未然に防いでいたためである。また5年前に永夢がゲーマーから医師に転身したのも、財前たちの手術で永夢の肉体からパラドが分離して実体化した影響で本来の人格に戻ったためであった。本人は宿主である永夢と戦うことを何よりも優先しており、仮面ライダークロニクルもそのために用意してやったと宣言している。上記の真相を憑依した永夢と仲間たちに自ら告げ、それを永夢自身に理解させた上で、エグゼイド レベルXXRとなってエグゼイド レベルXXL(永夢)と戦い、マキシマムマイティクリティカルフィニッシュを受けた際、リプログラミングによって自身の体内に互いに共有していた永夢の遺伝子を組み込むことに成功し、人間の遺伝子を有したバグスターとなった。さらにその状態になったことで本来人間にしか扱えないゲーマドライバーを用いてパラドクス レベル99となり、エグゼイドたちを圧倒する。 その後ポッピーに対し裏切り者として始末しようとし、それにより「誰かを守るため」に本気を出した永夢と念願の対決にこぎつける。そしてレベルは同じであっても、永夢がゲーマーであったのが自身の影響であるゆえにエグゼイド(永夢)に勝利し、止めを差そうとするが、ゲンム レベル0に妨害される。それ以降、永夢は敗者として自分の手でエンディング(倒す)を迎えさせる方針をとる。そして上級バグスターへの挑戦権を得た永夢たちに「遊びは終わりだ」と、バグスターの支配する世界のため、グラファイトバグスターやラヴリカバグスターと共に最後の決着を付けようとするが、クロノスの乱入で決戦は中断。そして彼によりラヴリカバグスターが完全に消滅したことで、完全体のバグスターは何度倒されても再び生き返るという今までの自分たちの常識が覆されたことに愕然とし、今まで意識していなかった死という恐怖に怯えるようになるが、グラファイトにより自身の本来の目的が永夢を倒すことだったことに気付かされ、また永夢と黎斗がクロノスのポーズの能力を攻略したのを見て立ち直る。 ムテキゲーマーへの変身に際し、「協力する代わりにクロノスを攻略した後決着をつける」という条件で永夢と一時的に手を組むが、その力を脅威とした正宗に永夢のエグゼイドの変身能力を奪うため、絶版の対象として狙われる。そしてクロノスに圧倒され、再び「死」の恐怖が芽生える。それを振り払い自らの手でクロノスを倒そうとするが、ニコを救いたい永夢に、かつての約束を引き合いに勝負を挑まれる。ムテキゲーマーの力にはなすすべもなく圧倒され、自らが死ぬということに怯えながら、エグゼイドに倒される。そのまま消滅したかに思われたが、実は永夢に消滅の直前に自身の身体に取り込まれており、永夢がダブルアクションゲーマーに変身すると同時に復活した。その後、自身が死に直面したことで命の尊さと死の恐怖を知り、これまでの行いを反省し、また自分に心があったことを認識させられ、永夢にこれからは人の命を救うために一緒に戦うことを誓って共にクロノスを攻略する。そして仲間になったことで永夢たちはパーフェクトパズルとノックアウトファイターのガシャットロフィーを獲得する。 ポッピーやグラファイトが命がけで戦うのに感化され、自らもバグスターとしての償いとして、ゲムデウスと正宗を分離しようとレベル1で戦う永夢たちに協力する。ゲムデウスワクチン(ドクターマイティXXガシャット)を使用し超ゲムデウスの動きを止め、止めを刺す隙を作るも、そのまま分離後のゲムデウスにしがみ付き、自らへのダメージも顧みずワクチンを流し続けゲムデウスとともに消滅する。最期に永夢に「お前とゲームできて…最高に楽しかった」という言葉を残すが、消滅する直前にパラドのデータの一部が永夢に再び入り込んだため、身体で培養されて永夢から分離して復活した。「主人公と敵が同一人物」という設定は、大森が前々作『仮面ライダードライブ』終盤で泊進ノ介とハートの関係性として発想したものであったが、その時点で特に伏線も張っていなかったため案としても出さず、本作品に仮面ライダーらしい要素として取り入れた。 命の大切さがわからないというキャラクター像は、企画当初の医師の設定が加わる前の永夢の設定が反映されたものである。 第23話の手の動きは甲斐のアドリブで「消す」を意味する動きをしている。 西馬 ニコ(さいば ニコ) / ライドプレイヤーニコ サイケデリックなファッションに身を包んだ女子高生の少女で、年収1億のプロゲーマー。18歳。一人称は「あたし」。体の至る所にマイティの缶バッジをつけている。生意気かつプライドが高い性格で、自分の洋服などを入れたキャリーケースを持って大我の病院に突然押し掛けて「永夢を倒してくれるまでの間だけ入院する」として勝手に泊まり込もうとするなど、大変わがままで自由奔放である。短気な所もあるため、気に入らないことになると、誰に対しても喧嘩腰かつ攻撃的な勝ち気な態度を見せる。永夢の研修医以前の過去を知っており、永夢のことは「M」と呼ぶ。ネット情報で突き止めた大我の廃病院にけしかけ、「ゲーマーM(永夢)をぶっ倒して」と要請する。 その後、大我が永夢と戦う姿勢をあまり見せないことに業を煮やし、自らの手で永夢を倒そうと大我からゲーマドライバーとバンバンシューティングガシャットを盗む。そして嘘の緊急通報で永夢を呼び出した上で一方的にゲームでの勝負を持ちかけ、仮面ライダーに変身しようとしてバンバンシューティングガシャットを起動した際に、体内に潜伏していたバグスターウイルスが活性化したことでゲーム病を発症し、CRに搬送される。 彼女は「天才ゲーマーN(エヌ)」とも呼ばれており、ゼロデイの1年前、永夢が出場していたゲーム大会の客席に姿を見せていた。その格闘ゲームの大会での決勝における対戦相手であった永夢を、自身のゲーム人生において唯一の敗北を味わわせプライドを傷つけた人物として逆恨みし、彼の打倒を長きに渡り狙っていた。 ニコがゲーム病を発症したのは、永夢がゲームで勝利することに対するストレスが原因であったことから、彼女の身体から分離したリボルバグスターはエグゼイド(永夢)を味方として認識しており、エグゼイドの攻撃が全く効かず、他ライダーとの戦闘では彼を防衛する側にいた。 ゲーム病になっても、懲りずに永夢の打倒のため変身したいと欲求するが、大我に「俺たちは遊びでやってんじゃねぇ。俺もあいつも一つしかない命張って、必死に戦ってるんだ」と態度を非難される。それでも態度を改めなかったが、明日那に大我たちが戦っているゲームエリアに連れていかれた際にそのことを身を持って味わい、無謀にもモップでゲンムに応戦することで、スナイプ(大我)を再起させるきっかけを作らせた。 ゲーム病が治った後も永夢への敵意は変わらず、「あたしの主治医(大我)が必ずぶっ倒す」と捨て台詞を残し、大我と行動を共にしている。 永夢がゲーム病を患っていることについては、第18話で黎斗がその事実を暴露するまで知らず、続く第19話では「6年前にあたしがゲームで負けたのはM(永夢)ではなく、M(永夢)の体内に潜伏しているバグスターだったのかもしれない」と語っていた。それ以降も以前ほどではないが永夢に対して拒絶的態度を取り続けていたが、後に第19話での推測通り、永夢の体内に潜伏していたパラドが自分の負けた本当の相手であるMだったことを知り、永夢に謝罪することを決め、パラドに対しても「ぶっ倒す」と宣戦布告している。 第27話以降は仮面ライダークロニクルガシャットを使いライドプレイヤーニコに変身し、大我と協力してガシャットロフィーを集めていた。 第39話で正宗の陰謀によりゲムデウスウイルスに感染。その際、永夢にこれまでの自らの言動を詫びている。また、大我に「ゲーマーMを倒したかったのではなく、本当は強い相手と戦いたいだけだったのかもしれない」と吐露している。その後リセットの影響によりゲーム病は完治し、グラファイトに止めを刺した。 第42話でゲムデウスによりゲーム病感染者が拡大した際には、大我とともに飛彩たちの元に駆け付けゲーム病に感染した子供を励ましており、医者の仕事に興味を示すようになった。 第43話で仮面ライダークロニクルのゲムデウスへの挑戦権を獲得したため、檀正宗にゲームエリアへ連れ去られ、クロノスへの変身を強要されて挑発に乗り変身しようとしたところを大我に阻止される。 正宗の消滅後は大我の元から退院して高校生活を送っていたが、大我が一人でいたことと、ゲーム病と戦う人々と寄り添いたい気持ちから、最終話終盤では、無事高校を卒業した後、大我の病院に医療事務の求職のために訪れる。なお、プロゲーマーとしては友人曰く「一生遊んで暮らせる」ほど稼いでいたが、その貯金はほとんど大株主となった幻夢コーポレーションの株に投資したという。 『ブレイブ&スナイプ』でライバルのルーク・キッドマンと共にアメリカへと渡り、プロゲーマーとして活動しているが、風邪をこじらせただけで大我を渡米させるなど相変わらずの関係となっている。初登場となる第12話では、ニコのキャラクターを強く残すため、両手の裏ピースで「M」の字を作ったり、両手を顔に添えて「キュピッ」とポーズを取っている。 普段から履いていたチェックのスカートは、最終話で履いていた高校の制服のスカートと同様のものである。 檀 正宗(だん まさむね) / 仮面ライダークロノス 黎斗の父親。一人称は「私」。第31話の櫻子のカルテでは2011年4月4日の時点で49歳であった。5年前、幻夢コーポレーションの初代CEOであったが、自社が発表した10個のゲームにバグが発生し、バグスターウイルスがテストプレイヤーに感染してしまったため、そのゲームは発売中止。自身は表向きはウイルス感染の責任を問われる形で逮捕されており、実際は黎斗から責任を押し付けられて、幻夢コーポレーションは倒産の危機に陥っている。警察に対してはゼロデイの件について自らの過失は認めつつも、その詳細に関しては曖昧な供述しかしていなかった。 服役中には刑務所を訪れた貴利矢に黎斗の目的と「16年前の永夢と黎斗の接点」や「ゲーマドライバーの適合手術を受けていない永夢が仮面ライダーに変身できる理由」を話す。 その後、面会に来た永夢と明日那に全てを話し、黎斗の暴走を止めるように依頼する。 ゼロデイの件が黎斗の手によるものと判明し、第32話で釈放されるやすぐさま幻夢コーポレーションのCEOに復帰。恋の方針に疑問を抱いていた社員たちから歓迎される一方、恋自身は納得がいかずに反発するが、デスクに隠してあったガシャコンバグヴァイザーIIを見つけたことで、彼の正体がバグスターであることに気付く。その後、ライダーとバグスターの最終決戦に突如として乱入し、仮面ライダークロニクルの終結を阻止しようとする。その実態は仮面ライダーとバグスター双方を「商品」として見なし、常に商品価値でしか評価しないという人間味の感じられない非情で合理主義的な性格の持ち主である。その性格上、バグスターの能力や黎斗を商品として認識し、常に変身者が使用しているガシャット名またはそのバグスターが登場するゲーム名でしか呼んでいない。本人は幻夢コーポレーションをあくまでもホワイト企業として経営しており、相手を商品価値でしか測らないのとは別に、相手と交渉する際には「労働には報酬を与え、人心を掴むことでカンパニーを形成する」という考えの下、労働に応じた報酬とそれに対応した見返りを要求することにより、他者の人心を掌握することにも長けている。以上の性格から、人間味が無い性格とはいえ、その高いカリスマ性を秘めていることから、社員からの人望も非常に厚い。 その目的は仮面ライダークロニクルは永遠に続くコンテンツとして愛されなければならないという考えの下「仮面ライダー、バグスターの両方を管理しジャッジする」ことであり、永夢に黎斗が目を付けたことや仮面ライダークロニクルをパラドが始めたこともすべて彼のシナリオだった。また、彼自身は永夢と同じくバグスターウイルスに対する抗体を持ち合わせた人物であり、16年前に自らバグスターウイルスに感染し、服役中にクロノスに変身する条件を満たすためにあらゆるバグスターウイルスの完全な抗体を身に付けていた。そして、真実を告げた後、ガシャコンバグヴァイザーIIと仮面ライダークロニクルガシャットを使用することにより、仮面ライダークロノスに変身を果たす。ポーズの能力でライダーとバグスターを一方的に圧倒し、ラヴリカバグスターを完全に消滅させた(本人曰く、「ときめきクライシスは絶版」)ことで、今後は自身が仮面ライダークロニクルの新たな運営者となることを宣言する。 運営者としては洗脳されていたころのポッピーと同様、ライドプレイヤーを仮面ライダーが助ける行為はタブーとしつつも、消滅によりプレイヤーの人口が減少し過ぎることは不本意とし、余分なバグスターはマスターガシャットによって削除や調節する方針を取っている。また、当初は商品である仮面ライダーをむやみに傷つけることを好まなかったが、厄介な存在であるパラドの絶版を判断したのを皮切りに、商品価値のない仮面ライダーをすべて絶版にするという方針を打ち出す。さらに海外展開の決定に伴い、新たな人材を仮面ライダーとすることに決め、現在の仮面ライダーすべてにもはや「商品価値はない」と断じている。社員たちには「消滅した人たちを救うために仮面ライダークロニクルの販売促進を進める」と述べているが、実際には消滅した人たちを救うつもりは毛頭なく、全人類を「命の管理者」「世界のルール」として支配することを目論んでいる。 黎斗の代わりに服役したのも、黎斗が「私の」仮面ライダークロニクルを完成させる時間を与えただけで、本来の目的である仮面ライダークロニクルを全世界に展開させるための下準備だった。 衛生省からプロトガシャットを盗み出しその中のプロトドラゴナイトハンターZガシャットを報酬として飛彩に協力を要請し自らの右腕とし、さらに九条貴利矢を仮面ライダーレーザーターボとして復活させ右腕にした。また、飛彩をエグゼイドたちと対抗させるために新たなガシャット、タドルレガシーガシャットを渡し、以降飛彩を「タドルレガシー」と呼ぶようになる。黎斗の開発したハイパームテキガシャットを戦闘中に強奪し報酬として貴利矢に渡すが、彼がわざと自分に協力していたことを知らされ永夢にガシャットを取り返される。そして、ムテキゲーマーになったエグゼイドに圧倒され敗北し、激昂して飛彩に「エグゼイドを絶版にしろ、さもないと小姫を消す」と脅迫する。しかし飛彩が拒否しかけたため、パラドを倒すことで永夢のゲーム病を完治させ、エグゼイドへの変身能力を奪えと命じる。また、グラファイトによって大我が致命傷を負った際には「わざと手術に失敗しろ」と脅し、商品価値がないと判断した大我を始末させようとしたが、彼が裏切り大我を救ったために小姫のデータを抹消するも、逆に飛彩に自身と決別することを決意させてしまう。 永夢にパラドを倒すように仕向けるため、ニコをゲムデウスウイルスに感染させ、助けるにはゲムデウス攻略のために上級バグスターであるパラドやグラファイトを倒さなければならないという選択を突きつける。だが、それは事実上、ニコを救えばパラドが消滅し、永夢の変身能力が失われ、パラドを救えばニコが消滅するという二択であり、正宗はドクターである永夢なら前者を選ばざるを得ないという考えを持ち、パラドに対しては「人間に倒されるために生まれた敵キャラ」であると彼を見下していた。だが、ニコを救うため共闘した永夢とパラドによって自身のマスターガシャットを破壊されるが、リセットの能力によってハイパームテキガシャットが作られる前の状態まで時間を巻き戻すことでマスターガシャットを復元し、ハイパームテキガシャットを消滅させた。しかし、リセットのために飛彩たちから奪取したゲーマドライバーを失い、事業提携の条件としてジョニー・マキシマが提示したゲーマドライバーの提供が叶わなかったため、仮面ライダークロニクルの海外展開が白紙となる。さらにセーブ機能を搭載し復活したムテキゲーマーのエグゼイドにリセットをも無効にされ、グラファイトを攻略した永夢たちにラスボスであるゲムデウスを降臨させられるが、ゲムデウス自らがゲムデウスウイルスを散布するようにあらかじめ思考ルーチンを改竄していたことで、ゲーム病感染者を拡大させた。ゲムデウスがエグゼイドたちに倒されそうになった際には、自らがゲムデウスを倒し、ガシャコンバグヴァイザーIIを介して体内にゲムデウスウイルスを取り込むことで、ゲムデウスとクロノスの両方の力を手に入れたバグスターであるゲムデウスクロノスへと変貌し、仮面ライダークロニクルの真のラスボスと成り果てる。その後ニコをゲームエリアへ連れ去り、真のラスボスへの挑戦権としてクロノスへの変身を強要したが、大我の捨て身の覚悟により阻止される。そして、永夢・飛彩・大我の3人のチーム医療によって圧倒されるが、執念の力により超ゲムデウスへと進化を遂げる。4人のライダーたちを相手に膨大な破壊力を誇り圧倒するが、レベル1に変身したエグゼイド・ブレイブ・スナイプ・レーザー・ゲンムによって強制的にゲムデウスと分離させられ、さらにパラドの捨て身の行動によってゲムデウスを完全に消滅させられる。しかし同時にパラドも消滅したために、永夢がエグゼイドへの変身能力およびハイパームテキの力を失ったことで自身の優勢を確信した。しかし、実は永夢はパラドに再び感染していたため、変身能力を失っておらず、永夢にガシャコンバグヴァイザーIIとマスターガシャットを半壊され、レベル2に変身したライダーたちに圧倒されエグゼイドのマイティクリティカルストライクで倒される。その際、ガシャコンバグヴァイザーIIを完全に破壊された。それでも自らの行為に対する謝罪や懺悔を一切せず、最後の審判として永夢たちに「自分たちこそ命の救世主だと自惚れた君たちは命の冒涜者だ」と言い放ち、マスターガシャットを自らの身体に挿すことで破壊し、消滅した人々を復元させる手段を断った後、「最後の審判は下された」と呟き、バグスターウイルスに自己感染し消滅した。前作・前々作とも仮面ライダー側の肉親が敵ボスであったため、大森は同じパターンにすることは反対であったが、エグゼイドがゲームキャラクターではなく「人間の悪意」と戦うことを描くため、正宗がボスとして位置づけられた。大森は、黎斗と正宗の関係について親子関係よりも職業上の立ち位置を描くことを重視しており、親子でなく先代社長と新社長という関係であれば問題なかったとしている。 高橋は、登場当初は冷徹なキャラクターとして描写していたが、再登場時には黎斗のキャラクターを反映した「愛すべき悪役」に方向性を改め、シリアスとコミカルの境界線上を表現したものとなっている。 普段より低い声で演じたのは貴水自身の判断によるもので、あえて緊迫した場面でもゆっくり話したり、小文字のあ行を入るようなネチっこい感じの口調にするなど悪役らしさを意識したものとなっている。第40話で日傘を差しているのは、普段貴水が差しているのを見た監督の上堀内が持たせようと思ったものである。
※この「仮面ライダーの変身者」の解説は、「仮面ライダーエグゼイド」の解説の一部です。
「仮面ライダーの変身者」を含む「仮面ライダーエグゼイド」の記事については、「仮面ライダーエグゼイド」の概要を参照ください。
仮面ライダーの変身者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 02:02 UTC 版)
「仮面ライダージオウ」の記事における「仮面ライダーの変身者」の解説
過去作品から登場する仮面ライダーは他作品の登場人物の節を参照。 常磐 ソウゴ(ときわ ソウゴ) / 仮面ライダージオウ 本作の主人公。2000年4月28日生まれの18歳→19歳で、光ヶ森高校に通う高校3年生。記憶力が高く、得意科目は歴史で、物理学などの理系全般は苦手である。運動神経が高い。後述の通り世界中全ての人々が幸せに暮らせる世界を作るため、「王様になる」という夢を抱き、高校の進路指導でもそれを公言してはばからない。両親の宗太郎と奈美恵は10年前の2009年4月24日に起こったバス事故によって亡くなっており、それ以降は大叔父の順一郎に引き取られ、クジゴジ堂で暮らすこととなった。 「なんか行ける気がする」が口癖のポジティブに物事を捉える性格の持ち主で、50年後の自身が最低最悪の魔王となるとツクヨミから告げられてもそれを受け止め、最低最悪の魔王ではなく最高最善の魔王になることを目指す。 アナザーライダーの出現によって歴史が変化することを認識している一方で、人間に危害を加えないアナザーライダーは、無闇に倒す必要は無いと考えており、またアナザーライダーによって生じるトラブルなどの解決法については、アナザーライダーとなった人間がタイムジャッカーと契約した経緯を調べたりすることで根本的な原因の解決を図ろうと模索しており、アナザーライダーを倒せば全て解決すると考えるゲイツや、ソウゴをライドウォッチの入手に専念させようとするウォズと対立することもある。 王様を目指すことになった発端は、幼いころに見たダイマジーンが街を破壊する夢の中で、謎の男が「お前は生まれながらの王、世界を破滅から救う使命がある」と言われたことがきっかけとなっている。だが、実際は夢ではなく、未来の王の資格を持つ者を探していたスウォルツの陰謀でダイマジーンの軍勢が街を破壊し始めた時代へ飛ばされると、飛流を助けようとして時間を操ったことで魔王へと覚醒し、その夢と同様の言葉をスウォルツから投げ掛けられる。「王様」というキャラクター付けは、レジェンドライダーを無意識にへり下らないフラットな視点で見ることが必要であることから設けられた。『ディケイド』の門矢士や『海賊戦隊ゴーカイジャー』のキャプテン・マーベラスも同様の理由から「俺様キャラ」であったが、本作品ではレジェンドを迎え入れるホストとしての要素も持つことから受容性のある「王様」とされた。「俺様キャラ」という設定は、前作『ビルド』の桐生戦兎と重複するため、「未来系の俺様」といういずれ俺様になる感じにすることで、成長ものにはせず、宇野昌磨のようにド天然で世間とは違った感性で生きているが、何でもできる天才的なキャラがベルトを受け継いだことによって1年間をかけてそれと同時に友達を得るという話にしているという。当初は、「未来でチヤホヤされる伝説の勇者」という案もあったが、現在の主人公が弱くなることを懸念し、そのチヤホヤを逆にして未来の魔王がラスボスになるというものに変更された。白倉は、ソウゴらが根本的な部分で相容れられないのは立脚する時間軸が異なるからであり、ソウゴは時間軸を変えることで共に人生を歩むことのできる世界を作り出したと述べている。 変身ポーズは、時計の針の動きをイメージしている。メイン監督の田﨑竜太は、演じる奥野壮にバレエ経験があるため手の先まで細やかな神経が通っていると評している。 名字の常磐は「時」、名前のソウゴは「大言壮語」に由来する。名前には仮面ライダーシリーズの原作者である石ノ森章太郎の住居兼仕事場であったトキワ荘(トキワそう)の名が含まれているが、東映プロデューサーの白倉伸一郎は意図したものではないことを語っている。 明光院 ゲイツ(みょうこういん ゲイツ) / 仮面ライダーゲイツ 2068年の未来から来た戦士。2050年生まれの18歳。レジスタンスとしてオーマジオウと戦っていたが苦戦を強いられ、オーマジオウとして覚醒する前にソウゴを倒すため、2018年の時空に出現。同じく2068年の未来からゲイツを追って来たツクヨミからの説得でソウゴの抹殺を保留とし、彼の監視も兼ねてツクヨミと共にクジゴジ堂の2階へ住み込み、高校生に扮して光ヶ森高校に潜入した。 自分を律しているため、笑顔を見せることはあまりなく、ソウゴのことも変身前でも「ジオウ」と呼んでいる。目的のためには強引な手段も辞さない一方、一般人が危険に晒されているのを見過ごせないだけの正義感も持ち合わせている。ジオウであるソウゴに対しては居候が決まった後も敵意を隠そうとしないが、アナザーライダーとの戦いにおいては必要に応じて共闘に踏み切ったり、過去の時代の知識や語学力を活かして助言したりと、柔軟な対応を見せることもある。 仮面ライダーオーマジオウとなったソウゴによって歴史が書き換えられた世界では、光ヶ森高校の柔道部員となり、王様になるというソウゴを嗜めている。演じる押田岳は、ゲイツの性格を「昔ながらの日本男児」と解釈している。 アクションシーンや変身ポーズには、押田の特技であるストリートダンスの要素が取り入れられている。 企画段階ではソウゴと王位決定戦を繰り広げるという現代人という設定で、ツクヨミとは別の未来人から力を与えられると想定されていた。しかし、ライドウォッチの争奪戦にあたり主役側にウォッチを多く集める展開にせざるを得ずパワーバランスがとれないため、ソウゴを狙う刺客という役割に改められた。 ツクヨミ / 仮面ライダーツクヨミ 本作のヒロイン。ゲイツと同じく2068年の未来から来たレジスタンスの少女。ソウゴ、ゲイツと同い年の18歳。ゲイツを追って2018年の時空に現れ、ソウゴがオーマジオウとして覚醒しないように働きかけようとする。ソウゴが強い正義感を持っていたことから、彼が本当にオーマジオウになるのか見極めるため、彼の監視も兼ねてゲイツと共にクジゴジ堂へ住み込み、高校生に扮して光ヶ森高校に潜入した。のちに世界の崩壊を止めるために仮面ライダーツクヨミの変身者になる。 武器であるファイズフォンXの他に専用の未来のタブレット端末を所持しており、これを用いてテレビの受信や特定人物や未来の情報や過去の新聞記事を引き出したり、時間旅行で訪れた先の時代で必要なものを調達したり、傷を治癒できる。激辛好き。 実はレジスタンスに拾われるまでの過去の記憶を失っており、「ツクヨミ」も本名ではなく、一種のコールサインであることが判明し、後に本名が時を司る一族の末裔のアルピナであることが判明する。アナザーアギトとの戦闘中、タイムジャッカー同様、時を静止させる能力に覚醒し、のちに自分がスウォルツの妹だと知る。 仮面ライダーオーマジオウとなったソウゴによって歴史が書き換えられた世界では、光ヶ森高校の生徒として通っている。名前は日本神話の神に由来する。アルピナという名前の由来は、同名のスイスの時計メーカーの名前から。当初は、ソウゴの娘という案だった。 ウォズ(黒ウォズ) / 仮面ライダーウォズ 未来から現れ、ソウゴやオーマジオウを主(「我が魔王」)と仰ぐ神出鬼没の青年。アバンタイトルなどではストーリーテラー的な役割も務める。 正統な歴史が記された逢魔降臨暦という名の預言書の書物を常に携えており、「ソウゴを正しく導く」という目的の下、「この本によれば…」とソウゴに未来を予言するような言葉を呟いたり、最高最善の魔王になることを決意したソウゴにジクウドライバーを授けるなど、彼に対して協力的な姿勢を示しているが、あくまでも、オーマジオウを崇拝しているだけであり、18歳のソウゴに対しては後述のように横柄な態度をとることもある。また、ジオウ(ソウゴ)が初めて変身したり、ライダーアーマーを初めて纏った際には口上を述べ挙げて祝福している。生身でもアナザーライダーの攻撃を受け止め、衝撃波や空中浮遊能力、マフラーを触手のように伸ばす力や、逢魔降臨暦を巨大化させて敵を拘束する力を持つ。 本来正当な歴史のオーマジオウは単独で魔王になったため、現在のソウゴには仲間は不要と考えており、彼がゲイツやツクヨミを仲間にしたいと思っていることには歴史が歪みかねないと危惧している。のちに白ウォズから奪った力で仮面ライダーウォズの変身者になり、クジゴジ堂に入居する。 2068年の世界では、ゲイツとツクヨミが所属するレジスタンスの実行部隊の行動隊長を務め、スパイとしてオーマジオウの動向を探っていた。しかし、何らかの理由でオーマジオウ側に寝返った黒ウォズがレジスタンスに流した偽りの情報によってゲイツたちレジスタンスは壊滅寸前まで追い込まれたため、ゲイツは黒ウォズに対して嫌悪感を露にしており、ツクヨミも「ゲイツと黒ウォズが協力し合えるわけない。ゲイツがウォズを仲間として受け入れるとは到底思えない」と語っている。 仮面ライダーオーマジオウとなったソウゴによって歴史が書き換えられた世界では、書き換えられる前の記憶を持ったままであったが、ソウゴたちの元にはおらず、少し離れたところからソウゴたちを見ていた。 EP02以降のアバンタイトルでは、毎回ストーリーテラーとして前回までの出来事を説明するが、稀に最後にうっかり未来の出来事を口にしてしまうという演出がとられている。メインライターの下山健人は、狂言回しとして使い勝手がよく、書きやすいキャラクターであることを述べている。 企画当初はジオウとゲイツの王位争奪戦の判定人という設定であった。またオーマジオウに次ぐ中ボス的な立ち位置としても想定されており、中盤で白ウォズを吸収して本性を明かし、ギンガファイナリーとなって立ちはだかるという展開が予定されていた。しかし、ウォズの人気が高まったことから敵対することはウォズの魅力にならないと判断され、ウォズが裏切るという展開は夏の劇場版に転用された。 逢魔降臨暦の撮影用のプロップは紙面が無地となっており、後に真逢魔降臨暦に改造された。 もう一人のウォズ(白ウォズ) / 仮面ライダーウォズ ウォズと瓜二つの顔をした、白を基調とした服装を纏う謎の人物。ソウゴがジクウドライバーを破壊したことで生じた歴史の転換点によってオーマジオウが消滅した並行世界の未来から来ており、ゲイツのことを「我が救世主」、ソウゴのことを「魔王」と呼ぶ。手にしたノート型PCデバイス・未来のノートで専用の透明なペンで物事を書き込むことで現実に起こす特殊能力を持つが、ある程度の制限はある模様。 来るべきオーマの日に向けて3つのミライドウォッチを集め、自らが望む未来を築く目的のために他者を利用する非道なことも辞さない。 EP19のアバンタイトルでは、黒ウォズと同様にストーリーテラーを務める。仮面ライダーウォズがその名前からウォズが変身するものと容易に予想できるため、それに対するサプライズとして創作された。 未来のノートの撮影用プロップは、ブラウンがかった無地の紙面を持ち、文字が記されるシーンは合成となっている。
※この「仮面ライダーの変身者」の解説は、「仮面ライダージオウ」の解説の一部です。
「仮面ライダーの変身者」を含む「仮面ライダージオウ」の記事については、「仮面ライダージオウ」の概要を参照ください。
仮面ライダーの変身者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 08:53 UTC 版)
「仮面ライダーゴースト」の記事における「仮面ライダーの変身者」の解説
天空寺 タケル(てんくうじ タケル) / 仮面ライダーゴースト 本作品の主人公。1997年10月4日生まれの18歳→19歳。 大天空寺の跡取りで10年前に死亡する間際の父である龍から受け取った宮本武蔵の刀の鍔を常に身につけている。宮本武蔵などの偉人に強い関心を持っており、彼らの伝説などについて書かれた「世界偉人録」を愛読書としている。 父と同じゴーストハンターになることを夢見ていたが、幽霊が見えない上に修行も中途半端だった。18歳の誕生日に龍が送ったブランク眼魂を受け取ったことを機に眼魔が見えるようになるが、その直後に眼魂を狙う刀眼魔と槍眼魔との戦いに敗れて死亡する。 しかし、仙人によって肉体の消滅と引き換えにゴーストとして復活。その後は生き返るためにゴーストハンターとなり、仮面ライダーの力で眼魔による怪奇事件をアカリたちと共に調査して眼魂を集めている。眼魔の行動を知ってからは人命を犠牲にせず眼魂を手に入れることを信条としている。 ゴーストとして甦ってからはタケル自身の精神状態によって他人からの視認や接触が不可能となる場合がある。またタケルが身に着けているものは幽体化し、離れると実体化する。その一方で、ゴーストとなった後の自分の能力や、英雄にまつわる事柄を時々忘れるなど、ウッカリしがちなところがある。 マコトから、自分だけでなく周りの人々の命も救おうとする考え方や戦いに対する覚悟を「甘い」と非難され、さらにはマコト / スペクターとの戦いで2連敗を喫したことで自信を無くし、実体を保てなくなるほど強い恐怖や不安に囚われてしまうが、アカリの励ましを受けて自分を信じる気持ちを取り戻す。後にスペクターの正体が10年前に神隠しに遭い行方不明になっていた幼馴染のマコトであること、彼の妹であるカノンの魂が眼魂に封印されていることを知り、自分だけでなくカノンのことも救おうと模索した。また心を持つ眼魔にも寄り添い友達となったり、意思を尊重するなど心優しい性格の持ち主。 ゴーストとなって2度の消滅の危機に陥る。1度目は、最初の願いによりカノンを蘇らせた後、再びアカリたちと共に散らばった眼魂探しを始めるも、全ての眼魂を揃えることができないまま、現世に留まることができる期限の99日目(2016年1月10日)を迎え、ジャベルとの戦闘中に消滅するが、謎の空間で邂逅した父の龍によって期限をリセットされて、再び99日間だけ現世に留まることとなった。2度目は、ガンマイザー・ファイヤー、アデルグラビティとの戦いでオレゴースト眼魂が砕けて消滅する。無の中で完全に消えかかっていたが、アカリたちの強い想いによりオレゴースト眼魂が修復されて復活。そして新たな力ゴーストムゲン魂に変身し、二体のガンマイザーを撃破した。 仲間たちの協力を得て眼魔世界に来たときは、完璧な世界とは名ばかりの世界観に激しい怒りと動揺を見せる。その眼魔世界で見たものに対する恐怖に苛まれたことで、一時自暴自棄の状態に陥る。アランが眼魔に襲われていた際も眼魔世界の住人だったからという理由で助けずに見捨ててしまうなど、自分を見失ってしまったことから英雄の眼魂にも見放されてしまう。その後、ウルティマからアランを命懸けで庇い「想いは繋がる」と言って消滅したマコトの言葉を聞いたことで、皆の想いを繋げる決意を固める。そしてその決意に呼応して戻ってきた15の眼魂の力を一つにし、グレイトフル魂へと変身。ウルティマを撃破する。 カノンにマコトを眼魔世界から助け出すためにアランと協力しようと提案されるが、アランのことが信用できず、拒否する。しかし、御成に憑依したゴエモンゴーストの助言やショッカー残党のヤマアラシロイドを出会って間もない風切大和/ジュウオウイーグルとの共闘で撃破したことから考えに変化が生じ、眼魔に襲われていたアランを間一髪で助けた。アランと協力することを決意するも、アカリの反対を受けてアランの本心が分かるまで協力はしないと決める。その後自分の心に従うことを決めたアランと協力して飛行機眼魔兄弟を倒した後、共に眼魔世界へと旅立つ。眼魔世界でマコトを探す中で、幽閉されているアドニスを発見。アドニスを救出しアランと再会させるが、アデルにアドニスを殺害されてしまう。二度目の帰還からしばらくして、触れた相手の記憶を見る能力に目覚める。この能力がキッカケで人々の想いも読み取ることができ、2度目の消滅から復活する遠因にもなる。 ムゲン魂に変身できた後、仙人の話によると、最初に龍と立てた計画では、タケルが生きたままの状態でブランク眼魂にタケル自身の魂を入れ、仮の肉体で眼魔と戦う見立てであったが、第1話にてタケルがブランク眼魂に魂を入れる前に眼魔に殺されるという想定外の事態が起きたため、仙人はやむを得ずタケルをゴーストの状態で現世に戻した。また、一度目の消滅から復活する際にタケルと龍の魂が融合した状態となり、二人の魂を完全に蘇らせるためには、グレートアイの力を使う以外に方法は無いとのことである。「ガンマイザーに立ち向かうには、ムゲン魂の力を使うしかない」という仙人に、「英雄たちもまだ戦える」と反論。ゴーストムゲン魂と戦うために現れたジャイロに対し、オレ魂に変身して立ち向かうも終始圧倒される。タケルがムゲン魂に変身しないことに激怒したジャイロが英雄眼魂を破壊しようとした際には、自らの身を挺して英雄眼魂を守り、英雄眼魂の力を信じるタケルの想いに呼応した英雄のパーカーゴーストたちと、グレイトフル魂に変身したタケル自身とのメガオメガフォーメーションでジャイロを撃破する。仙人の正体が露見した後、最初の99日の間は仙人(イーディス)の力で生き返らせることができたが、龍の魂との融合により、仙人(イーディス)でさえもタケルの現状や蘇生の可能性の有無すら不明な状態となったことが明かされた。 デミアプロジェクト開始直後に人々の心の声がノイズのように頭の中に流れ込む異変に苛まれ、ガンマイザーとの戦闘後には突如としてアカリたちから姿が見えなくなってしまうが、宮本武蔵との対峙で、全ての物の声を聞くことを知り、姿が見えるようになる。 アデルに触れた途端、父の龍を死に追いやった眼魔の正体がアランの兄であるアデルだと知り、アデルを救いたいという想いと、龍を殺したアデルへの怒りや憎しみの間で揺れ動く。大天空寺の地下にあるモノリスを通じてマコトたちと共に眼魔世界に向かう。自分たちよりも先に眼魔世界に向かい、パーフェクト・ガンマイザーと戦ったアランが変身解除に追い込まれたことで、父の龍を殺したアデルへの怒りが爆発し、ゴーストムゲン魂に変身し、我を忘れてアデルを攻撃するが、アランの「兄上を助けて欲しい」という叫びで正気を取り戻す。そして再びアデルに精神干渉を行い、アドニスが眼魔世界を作った理由と、家族であるアランたちへのアドニスの想いを伝え、ガンマイザーに操られたアデルをカナシミブレイクで解放した。そして、グレートアイザーを倒した後、再びグレートアイの内部空間に吸い込まれるとグレートアイの化身であるフレイヤに自身の復活よりもガンマイザーによって消滅した人間と眼魔世界の住民の復活を願う。願いが叶った後、元の姿に戻ったグレートアイからのお礼として肉体が復元され、その体に触れたことで生き返る。その際に魂を維持していた100の眼魂は方々に飛び去っていった。 戦いが終息した後は、半年振りに高校生に復帰するが、やはり勉学に遅れが生じており、アカリに手伝ってもらっていた。そんな中、突如現れた謎の少年アユムや仮面ライダーエグゼイドと想いをつなげる。第41話からは最終話の伏線としてタケルが朝食のシーンに最初からおらず、後から入ってくるなど最後まで観たうえで見返すことでその意図がわかる食事のシーンが強調されている。 タケルを演じる西銘駿が現役高校生であることからタケルも高校3年生と設定されている。衣裳も当初は赤や銀を中心としたシックな色合いの予定であったが、西銘の顔立ちに合わせてピンクの花柄という派手なものとなった。 「自分を信じる」という言葉は、脚本の福田卓郎が仕事に詰まった時に自身で口にしていたものであるという。裏設定として、ゴーストとなった後は高校は病気を理由に休学している。 「99日」という設定は、2015年内の放送で英雄の眼魂を登場させるために考えられたが、プロデューサーの高橋一浩はこの設定を出した時点では「99日目では生き返らない」ということ以外の先の展開までは考えられなかったと述べている。福田はタケルの生死が物語の山場にせざるを得なかったのが難しかったことを述べている。 『仮面ライダー1号』 ショッカーが立花麻由を狙っている理由を探している。本郷猛(仮面ライダー1号)と対面をすることになる。 彼の変身する姿の仮面ライダーゴーストも登場する。英語教師の教育実習生に扮して学校に潜入するも、英語の授業はボロボロであった。 『劇場版 仮面ライダーゴースト 100の眼魂とゴースト運命の瞬間』 カノンの誕生日会の最中にダークネクロムに襲撃され、英雄眼魂をすべて奪われる。ダークネクロムを追って英雄の村に落下したところを、武蔵に発見され介抱される。最初は自分のことを覚えていなかった英雄たちに困惑するが、しだいにその英雄たちが真の姿だと考えるようになる。 『仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー』 最終回で出会った宝生永夢/エグゼイドと再会。大量に発生したパックマンウイルスにより、一時的に変身能力を失ってしまう。 『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』 御成と共にエニグマの起動によってゲーマドライバーとガシャットが使用不能になってしまった永夢たちの元へ駆け付け、カイザーリバースの攻撃を防ぎネビュラバクスターを追い払った。その後、黎斗が量産したビルドガシャットを飛彩たちに届け、市民を避難させるべく加勢した。 深海 マコト(ふかみ マコト) / 仮面ライダースペクター 仮面ライダースペクターに変身する、青と黒のレザージャケットを着た青年。20歳。 タケルとアカリの兄貴分にあたる幼馴染で幼少のころからたまに大天空寺へ遊びに来ていたが、10年前、龍と西園寺の実験が原因でモノリスにできたゲートに妹のカノン共々引き込まれ、眼魔世界に転送される。その後、アランたちによって肉体から魂を抜かれてアバターとなってしまい、人間界で仮面ライダーとして活動を始める。10年後になってタケルたちと再会するが、第8話までマコト本人であることに気づかれていなかった。 10年前はタケルから「マコト兄ちゃん」と慕われるほどの明るい性格だったが、現在では相手に対して辛辣な物言いをすることが多く、自分を「親友」と呼ぶアランに対しても同様で、幼馴染であるタケルに対しても「俺に友などいない」と冷たい態度を示していた。英雄のゴーストの力を使って戦うことについては、英雄の力を借りるタケルに対し、英雄を支配して自分の力にするという考えを持っていた。自分の邪魔をする者に対しては、例えそれが眼魔であろうと一切容赦せず、また、眼魂の入手についても、タケルが眼魔と戦闘中にも関わらず乱入して力ずくで奪い取ろうとするなど、強引な方法を用いていた。カノンからは、幼馴染であるタケルと戦うことを止めて欲しいと懇願されているが、マコトはそれを無視してでも、タケルから眼魂を奪おうと執拗に狙っていた。しかし、タケルがカノンを復活させたことで再会を果たしたのを機に認め合い和解し、自分の命を顧みずマコトの願いを叶えたタケルを「お前は甘い」と言いながらも友として認める。その後しばらくは「けじめをつけなければならないことがある」と述べ、タケルたちからは距離を置いていたが、たびたび救援に来ていた。 アランとは「親友」と称され協力関係を築いてきたが、人間として生きる決意を固めたことで、彼とは決別の道を歩むこととなる。その後、ネクロムに変身したアランに圧倒され、自身のゴーストドライバーにネクロムゴースト眼魂を装填されたことにより、仮面ライダーネクロムスペクターに強制変身させられてしまい、アランに操られてしまうが、タケル・カノン・ノブナガゴースト・ツタンカーメンゴースト・フーディーニゴースト眼魂の連携によりドライバーからネクロムゴースト眼魂が外され、アランの洗脳から解放される。キュビと心を通わせたタケルのように、アランに対しては今度こそ良い関係を築けると考えている。 自身の身体を取り戻すこと、自分たちを育ててくれたアリアに礼を言うこと、自身を戦士に取り立ててくれたアデルと決別することをけじめとして掲げ、眼魔世界へ向かう。アリアとアデルとは対面し目的を果たすことはできたものの、アドニス暗殺の罪を擦りつけられ傷だらけのアランを前にして敵に包囲されたことで、身体を取り戻すことは二の次にしてアランの力で急遽人間世界へと戻ることとなる。 生身となり追われる身にもなったアランに対し、食事を与えるなどして面倒を見て、刺客であるジャベルからも身を呈して守る。そんなマコトを受け入れようとしないアランに対しては「例えお前が何も信じられなくても俺がお前を信じる」と言い、アランがジャベルに抹殺されそうになったところを命懸けで庇ったことにより致命傷を負ってしまう。そして涙に暮れるアランに「想いは繋がるんだ」と言い残して消滅、スペクターゴースト眼魂も砕け散った。 結果的に自分の身体を取り戻し、役割を果たさなかったことでイーディスに失望されつつも、凄まじい力があるとされるディープスペクターゴースト眼魂を使いこなすことを決意しこれを手に取る。その後タケルやアランと合流。茫然自失となったアランに喝を入れて立ち直らせ、人間世界へ戻った直後にディープスペクターに変身。人間世界まで追って来たガンマイザー・ファイヤーを撃破した。 ディープコネクト社によるアイドル募集とサンゾウが課した試練では、自分と瓜二つの顔立ちをしたコピー体2体との連続した戦いで体力を消耗し、倒れているところをカノンに発見される。 タケルの父である龍を尊敬しており、彼が亡くなった後も時折、大天空の敷地内にある龍の墓を訪ねているが、自身とカノンの父である大悟に対しては、突然理由も告げずに自分たちの元を去ったことから憎悪に近い感情を抱いており、「全ての父親が、龍さんのように立派な人間とは限らない」などと、父親についてタケルとは多少異なる考えを示している。 終盤で、幼いころのマコトがイーディス長官(仙人)から、スペクターゴースト眼魂とゴーストドライバーを授けられたことが判明する。 自分に限りなく近づいたCマコトがカノンを自分よりも先に救ったため、タケルたちの前から姿を隠しCマコトの行動を監視していたが、カノンたちをガンマイザーから守るため物陰から飛び出しディープスペクターに変身するとCマコトが変身したディープスペクターと共闘している。その後、パーフェクト・ガンマイザーの攻撃からタケルを庇い瀕死の重傷を負うが、自我を得たCマコトが一体化することで傷が完治した。 戦いが終息した後は、劇場版で再会した父である大悟の遺志を継ぐことを決意し、アランの手助けのために眼魔世界に赴くことをカノンに語った。そしてタケルの誕生日を祝った翌朝、カノンやアランと共に眼魔世界に旅立った。高橋はコピーマコトが登場するほかに、マコトがガンマイザーに乗っ取られるという案も考えていたが、前作『仮面ライダードライブ』の詩島剛/仮面ライダーマッハが闇堕ちする展開で子供たちが悲しんだとの話を聞き、マコトが自身と向き合う展開に改めた。 『仮面ライダー1号』 本郷猛(仮面ライダー1号)に対しても年上でありながら、相変わらず辛辣な物言いをしている。 彼の変身した姿の仮面ライダースペクターも登場。 『劇場版 仮面ライダーゴースト 100の眼魂とゴースト運命の瞬間』 カノンの誕生日会の最中にダークネクロムらに襲撃され、フーディーニ魂でダークネクロムYに応戦するも英雄眼魂を失う。その後眼魂島に落下。海辺で気を失っていたところを父の大悟に発見され、保護される。 『仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー』 アランとともに現れるが、そのときにはすでにタケルとアカリが、パックマンウイルスに感染。ドクターライダーとともに戦う。 『ゴースト RE:BIRTH 仮面ライダースペクター』 同作品の主人公として登場。また同作品にて、ダントンによってカノンとともに生み出されたデザイナーベイビーのクローンかつ強化人間であり、大量に作り出された中の唯一の成功体であることが明かされた。このとき明かされた本当の名前はリヨン。 『小説 仮面ライダーゴースト』 シンスペクターへと変身したことで、強化人間としての強靭な体力と明晰な頭脳が覚醒し、事前にインプットされていた科学に関する知識や医学によって、手を翳すだけで他者の病を治すなど不可思議な力を獲得した。 その力を役立てるため、眼魔世界を旅し人々を救って回っている。 アラン / 仮面ライダーネクロム 仮面ライダーネクロムに変身する青年の姿をした眼魔世界の住人。第1話から第15話はラフな格好だったが、ネクロムに変身するようになった第16話からは本気を出す表れとして眼魔世界の制服を纏っていた。30話の後半からはフミから貰った緑の服を着用している。 人間界へは1950年に初めて訪れ、2005年には自分に交信してきた西園寺と行動を共にする。 西園寺とは眼魂を手に入れるという共通の目的を持っていたが、眼魂によって願いを叶えたいという西園寺とは別に、眼魔眼魂を使って操った人間たちにモノリスを造らせるなど謎めいた行動を取っている。しかし彼の方もまた、大帝である父のアドニスや兄のアデルからは眼魂の秘密を教えられていない様子。第13話で刀眼魔を、第15話でジャベルを復活させた。 ネクロムに変身しタケルらと対峙した際に、互いにいがみ合い命を奪い合う人間世界に意味を見出せず、曰く争いがない眼魔世界のように人間の世界を変え、自らがその支配者となることを目的としている旨を打ち明ける。 上記のように命を重んじるタケルらとは対照的に、「その人間同士が命を奪い合っている」と認識しているため、命や身体の意味を理解しかねている様子で、マコトに対しても倒して命を奪うことで眼魔世界に連れて帰ろうとしたりと、人間との価値観の相違が見られる。しかし一方で、空や風など人間界の自然を愛でたり、たこ焼きなど人間界の食べ物に興味を示す一面を持つ。 目的はあくまで争い合う人間世界を変えることであるためか、人間を兵器として扱う兄のアデルや、魂を奪う兄の部下であるイゴールに対して強い不快感を抱いている。 眼魔世界ではマコトとは親密な間柄であったようで、「親友」と称するほどであった。カノン曰く、兄妹の面倒はアランが見ていた様子。しかしタケルによってカノンの復活が果たされた頃合いに、マコトは人間の世界で生きるとして、自身との決別を宣言することとなる。 その後もマコトに対して強い執着心を抱き続けており、「私がその気になれば、君は妹と一緒に生活できなくなる」と警告するなどして、何度も元に戻るよう忠告するも失敗する。そしてマコトが自分に背いたのはタケルのせいであると考えるようになり、執拗に彼の排除を狙うようになる。カノンからは「アラン様」と呼ばれ慕われており、アランの方もマコトとの対立の際に席を外すよう促すなど、敵愾心は見られなかったが、自分とカノンが一緒にいるところに度々タケルが現れることに対して「カノンがタケルに居場所を教えているのではないか?」と疑問を抱くようになり、第20話では誤解を解こうとするカノンに「やはり貴様も人間だ」と突き放す態度を取っていた。 ナイフ眼魔と交戦しているマコトの前に現れ、ナイフ眼魔にはスペクターは自分の手で葬ると制しながらも、自らはスペクターのベルトに無理矢理ネクロムゴースト眼魂を装填し、仮面ライダーネクロムスペクターに変身させた。そして「本当の友になった」と微笑みを浮かべ、マコトを自らの手中へ引き戻し意のままに操ることに成功する。その後はゴーストとネクロムスペクターを幾度となく戦い合わせていたが、タケルやカノンにゴースト眼魂らの連携により、マコトの洗脳が解除されてしまう。その際は激怒してネクロムに変身、ゴーストと正気に戻ったスペクターに強力な攻撃を仕掛けようとしたものの、眼魔世界からの召集が掛かったため、やむなく戦闘を中止し眼魔世界に戻る。 眼魔世界へと戻り父であるアドニスにマコトについて問われた際、奴はもう友ではないと言い放つも、心の存在を否定していたはずのアドニスに「迷ったときは、自分の心に従え」と告げられ、動揺を見せる。 そして侵入者であるタケルと戦闘をしていた最中、アデルにアドニス殺害の容疑をかけられ、アデルの攻撃で眼魂を破壊されてしまう。その魂は元の肉体に戻され、生身の身体を持つようになる。そして満身創痍になっているところをマコトらに発見され、自身を包囲した眼魔たちを振り切る形でマコトやタケル共々人間世界へと移動する。 生身の身体の不便さに苦戦している中、アデルの刺客となったジャベルに命を狙われる。マコトには親友として守られ信じていると伝えられるも、素直にそれを受け入れられずにいた。そして幾度もジャベルに追い詰められた後、自身を庇って消滅したマコトを見て、思わず涙を流す。 アデルがアドニスを殺害したとは微塵も思っておらず、自身に懸けられたアドニス殺害の誤解を解くために眼魔世界に戻ろうと考えるが、追手の眼魔たちに命を狙われ、生身の肉体であるため初めて死の恐怖を感じる。 カノンに「タケルと共にマコトを助けてほしい」と懇願されるが、生身の肉体を持つようになり、死の恐怖を感じたことと、憎んでいたタケルと協力することを拒んでいたため、拒否する。しかし、眼魔に襲われていた所をタケルに助けられてからは、考えに変化が生じ、タケルと協力して、眼魔世界へ向かうことを決意するが、密かに何かを企んでいるような様子からアカリに怪しまれる羽目になり、自身も彼女を「厄介で油断ならない女だ」と警戒すると同時にアカリに苛立ちを募らせる。その後アカリに自分の信念が揺らいでいることを指摘されて動揺を見せるが、フミの「心の声を聞け」という言葉を聞いて吹っ切れる。その中でカノンと同様赤いオーロラの特殊な大気の影響で体力を失いつつあったが、アカリの作った中和剤で治療される。その後飛行機眼魔に襲われビルから転落したアカリを間一髪で助けた。そしてタケルと共に飛行機眼魔兄弟を倒し、眼魔世界へ旅立つ。アドニスに会うため、タケルと一時的に別行動するが、アドニスに再会したことで、タケルと再び合流する。しかし、眼魔スペリオルの攻撃から自らを庇ったアドニスがアデルの手で殺害されてしまい、絶望してしまう。 アドニスが殺害されたことで茫然自失になり、合流したマコトからの呼び掛けにも「私にはもう、父上も理想の世界も、タケルたちのような心も無い」と自暴自棄になっていたが、マコトから喝を入れられ、タケルから心について教えられたことで、自身の心と向き合い始める。そこへ現れたアデルが、父のアドニスだけでなく、弟である自分さえも「不要な存在」と断じたことに対し、眼魔世界が完璧な世界ではないことをはっきり認識すると同時に、父のアドニスを殺害したアデルへの怒りを露にした。その後タケルやマコトと共に人間世界へ移動した後、それまでスペクターと呼んでいたマコトを名前で呼ぶようになった。 フミから洋服を貰い、そのお礼にフミが欲しがっていた画材セット一式を手にフミのもとに向かうがフミはすでに死去しており、その死を目の当たりにしたことで再び心に迷いが生じてしまう。しかし、タケルたちの言葉を受け「この美しい世界を守り、眼魔世界を美しい世界に変える」という新たな理想を胸に戦うことをフミに誓う。 ガンマイザー・ウィンドとの戦いに敗れたことで自信を失いかけるが、サンゾウゴーストによって送り込まれた修練の場でのサル・ブタ・カッパとの特訓で克服する。 終盤では眼魂になった御成に憑依され体を乗っ取られるが、イゴールが御成眼魂を破壊したことで身体の自由を取り戻す。その後、御成・シブヤ・ナリタと共にディープコネクト社に乗り込み、ビルズを操っていた眼魔眼魂を破壊しビルズを正気に戻した。暴走するアデルを倒すため、アカリと仙人の協力で開いたモノリスのゲートに単身に入り、眼魔世界へと乗り込むが、兄であるアデルの暴走を止めるため、アデルを羽交い絞めにして自爆を図るも「私には殺せない」と思い留まり、その後現れたタケルに「アデルを救って欲しい」と懇願する。そして、アリアとともに正気に戻ったアデルの最期を看取る。 戦いが終息した後は、タケルの誕生日を祝った後、眼魔世界を人間世界のような住みやすく美しい世界に変えるため深海兄妹と共に眼魔世界に戻った。当初は磯村の地声に近いトーンで芝居をしていたが、監督の諸田からもっとどす黒い、腹の底から出す低い声で芝居をしてほしいという指示を受けてそのようなイメージとなった。 第30話のたこ焼きを食べながらの立ち回りは『ドラゴン危機一髪』のブルース・リーのポテトチップスを食べながらやってくるシーンのオマージュ。第36・37話の修行シーンは『拳精』のジャッキー・チェンのオマージュ。 『劇場版 仮面ライダーゴースト 100の眼魂とゴースト運命の瞬間』 カノンの誕生日会中にダークネクロムに襲撃される。グリム魂でダークネクロムBに応戦するも英雄眼魂を奪われてしまい、その後アカリ・御成・カノンと行動するが弁慶に捕まり英雄の村に連行される。 『仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー』 マコトとともに現れるが、そのときにはすでにタケルとアカリが、パックマンウイルスに感染。ドクターライダーとともに戦う。 『ゴースト RE:BIRTH 仮面ライダースペクター』 眼魔世界の指導者となっている。眼魔世界を人間世界のような住みやすく美しい世界に変えようとするも、なかなか上手くいかなかったが、アカリとイゴールの協力を得てなんとか変えることに成功する。そして、住民たちへの演説の際には白い軍服を纏っていた。 『小説 仮面ライダーゴースト』 カノンへの想いを募らせていたが、自分たち家族の不和が理由で告白することを躊躇していた。 タケルへ相談しプロポーズすることを決め、タケルの病室でカノンにプロポーズし、身内だけでの仮の結婚式を開いた。
※この「仮面ライダーの変身者」の解説は、「仮面ライダーゴースト」の解説の一部です。
「仮面ライダーの変身者」を含む「仮面ライダーゴースト」の記事については、「仮面ライダーゴースト」の概要を参照ください。
- 仮面ライダーの変身者のページへのリンク