北海道 地域 

北海道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/15 05:29 UTC 版)

地域 

日本の地域としての北海道地方

「北海道」1道から成る地方北海道地方と言い、人口5,475,783人で都道府県順位第9位[23]面積83,456.75km2で都道府県順位第1位[24]、これは日本の総面積の約2割 (22.9%) に当たる。人口密度は全都道府県の中で最も低い。

また、国土交通省による日本の14地域区分の1つである北海道も、「北海道」1道から成る[注釈 11]

なお、択捉島国後島色丹島歯舞群島については「北海道」の領域に含まれるものの、日本の管轄下に置かれていない。すなわち、1945年(昭和20年)8月28日から9月5日にかけてソビエト連邦不法占拠し、現在もその後継国家であるロシア連邦が継続して不法占拠中にあり、日本の施政権が及んでいない(北方領土問題参照)。

「北海道」には179の市町村(3512915)、64のがある(この他、北方領土に5郡6村がある)。「北海道」では、森町を「もりまち」と読む以外は、町は全て「ちょう」、村は全て「むら」と読む。

地方公共団体

北海道本島とその付随する島々(利尻島礼文島奥尻島天売島焼尻島渡島大島渡島小島色丹島歯舞群島など)、国後島択捉島から成る地方公共団体が「北海道」であり、47都道府県で唯一の「道」である。

北海道庁

北海道は全体で一つの行政区域となっており、第二次世界大戦後の地方自治法で他の都府県とならぶ普通地方公共団体となった[5]北海道庁札幌市中央区に置かれる。

歴史的には明治政府は北海道に開拓使を置いていた。同時期に道南の松前地方には館県弘前県青森県の管轄地域が存在したことがある[5]。松前地方では版籍奉還により松前藩が館藩となり、廃藩置県で館県が成立[5]。館県は弘前県に併合され、弘前県は青森県となったが、青森県からは再三にわたり松前地方の管轄免除、開拓使からは同地方の管轄の願い出が行われたため、1872年に松前地方も開拓使に移管された[5]

北海道に置かれた開拓使は開拓使十年計画が終わったことで、1882年に廃止され、北海道に札幌県・函館県・根室県が誕生した[5]。ところが非効率的で開拓の実があがっていないという批判が多く、内閣制度発足による機構改革とともに、1886年、3県を廃止し、北海道全体を管轄する北海道庁が設置された[5]

総合振興局・振興局(支庁)

北海道は、地方自治法155条第1項に基づき、支庁を設置している。「北海道総合振興局及び振興局の設置に関する条例」において「北海道総合振興局」(以下「総合振興局」)および「北海道振興局」(以下「振興局」)とされている。各総合振興局および振興局は、その所管区域において、納税証明書の発行および旅券発給などの窓口業務は、所管区域ごとに行った方が効率のよい業務を担当している。

2008年(平成20年)6月28日北海道議会で、それまであった14支庁を9総合振興局に再編し、その下に総合振興局の出張所として5振興局を置くとする条例が可決された。しかし、檜山支庁日高支庁留萌支庁根室支庁の支庁所在地を抱える管内各自治体では、住民の反発の声が上がり、地域経済の悪化に拍車が掛かることも懸念された。また、再編する際に必要な公職選挙法の改正が先送りされ(北海道では衆議院小選挙区区画区分を支庁管内境界で区分している)[注釈 12]2009年(平成21年)4月1日実施は不可能となった。

これらのことから、当初の条例は施行されず、結局2009年(平成21年)3月31日の道議会で「北海道総合振興局及び振興局の設置に関する条例」が改正され、総合振興局・振興局への改称後も、どちらも同格の支庁として存続することになった。但し総合振興局は、隣接する振興局管内の広域行政を担うことができ、該当する振興局が条例で規定されている[26]

この改正では、網走支庁オホーツク総合振興局となる以外は、名称は従来の支庁名が継承された。なお幌延町が旧留萌支庁管内から宗谷総合振興局管内へ、幌加内町が旧空知支庁管内から上川総合振興局管内に移った[27]

総合振興局・振興局一覧
市町村位置図
名称 自治体
コード
振興局
所在地
位置 所管区域 人口
(人)
面積
(km2)
空知総合振興局 01420-6 岩見沢市 北緯43度11分51.3秒 東経141度45分59秒 空知・(石狩) 10 14 263,141 5,791.59
石狩振興局 01300-5 札幌市 北緯43度3分52.4秒 東経141度20分44.8秒 石狩 6 1 1 2,376,174 3,540.15
後志総合振興局 01390-1 倶知安町 北緯42度54分8秒 東経140度45分23.8秒 後志 1 13 6 189,231 4,305.88
胆振総合振興局 01570-9 室蘭市 北緯42度19分13.8秒 東経140度58分19.9秒 胆振・(日高) 4 7 365,307 3,697.04
日高振興局 01600-4 浦河町 北緯42度10分20.9秒 東経142度46分7.1秒 日高 7 60,284 4,811.13
渡島総合振興局 01330-7 函館市 北緯41度49分11.1秒 東経140度45分11.8秒 渡島・(檜山) 2 9 362,349 3,937.46
檜山振興局 01360-9 江差町 北緯41度51分33.7秒 東経140度7分41.2秒 檜山 7 31,011 2,630.32
上川総合振興局 01450-8 旭川市 北緯43度48分27.9秒 東経142度26分21.7秒 上川・(留萌) 4 17 2 462,113 10,618.70
留萌振興局 01480-0 留萌市 北緯43度56分4.9秒 東経141度39分21.5秒 留萌 1 6 1 39,542 3,445.88
宗谷総合振興局 01510-5 稚内市 北緯45度23分51秒 東経141度42分3.1秒 宗谷 1 8 1 57,201 4,626.07
オホーツク総合振興局 01540-7 網走市 北緯44度1分35.5秒 東経144度15分39.3秒 網走 3 14 1 258,420 10,690.60
十勝総合振興局 01630-6 帯広市 北緯42度55分47.2秒 東経143度12分30秒 十勝 1 16 2 322,723 10,831.62
釧路総合振興局 01660-8 釧路市 北緯42度58分36秒 東経144度23分5.7秒 釧路・(根室) 1 6 1 210,826 5,997.50
根室振興局 01690-0 根室市 北緯43度19分49.4秒 東経145度35分4.1秒 根室 1 4 (6) 68,127 3,497.32
節内の全座標を示した地図 - OSM
節内の全座標を出力 - KML

※ 人口は2024年5月31日の住民基本台帳人口。

※ 面積は2015年10月1日全国都道府県市区町村別面積調[16]

※ 根室振興局の市町村の( )内は北方領土内の村。人口・面積には、北方領土を含まない。

自治体(市町村・郡)

  • (35市)  
赤平市旭川市芦別市網走市石狩市岩見沢市歌志内市恵庭市江別市小樽市帯広市北広島市北見市釧路市札幌市士別市砂川市滝川市伊達市千歳市
苫小牧市名寄市根室市登別市函館市美唄市深川市富良野市北斗市三笠市室蘭市紋別市夕張市留萌市稚内市
  • (129町)  
愛別町足寄町厚岸町厚沢部町厚真町安平町池田町今金町岩内町浦臼町浦河町浦幌町雨竜町枝幸町江差町えりも町遠軽町遠別町雄武町大空町
奥尻町置戸町興部町長万部町音更町乙部町小平町上川町上士幌町上砂川町上ノ国町上富良野町木古内町喜茂別町京極町共和町清里町釧路町倶知安町栗山町黒松内町
訓子府町剣淵町小清水町様似町佐呂間町鹿追町鹿部町標茶町標津町士幌町清水町下川町積丹町斜里町白老町白糠町知内町新得町新十津川町新ひだか町
寿都町せたな町壮瞥町大樹町鷹栖町滝上町秩父別町月形町津別町天塩町弟子屈町当別町当麻町洞爺湖町苫前町豊浦町豊頃町豊富町奈井江町中川町
中標津町中頓別町中富良野町長沼町七飯町南幌町新冠町仁木町ニセコ町沼田町羽幌町浜頓別町浜中町東神楽町東川町日高町広尾町美瑛町美深町美幌町
平取町比布町福島町古平町別海町北竜町幌加内町幌延町本別町幕別町増毛町松前町南富良野町むかわ町芽室町妹背牛町森町八雲町湧別町由仁町
余市町羅臼町蘭越町陸別町利尻町利尻富士町礼文町和寒町
  • (15+6=21村)  
赤井川村音威子府村神恵内村更別村猿払村島牧村占冠村初山別村新篠津村鶴居村泊村中札内村西興部村真狩村留寿都村
(右は北方領土に所在する)色丹村泊村 (北海道根室振興局)留夜別村留別村紗那村蘂取村
  • (64+5=69郡)  
阿寒郡足寄郡厚岸郡網走郡虻田郡石狩郡磯谷郡岩内郡有珠郡浦河郡雨竜郡枝幸郡奥尻郡河西郡河東郡樺戸郡上磯郡上川郡(石狩)上川郡(天塩)上川郡(十勝)
亀田郡茅部郡川上郡釧路郡久遠郡様似郡沙流郡標津郡島牧郡積丹郡斜里郡白老郡白糠郡寿都郡瀬棚郡宗谷郡空知郡天塩郡十勝郡常呂郡
苫前郡中川郡(天塩)中川郡(十勝)新冠郡爾志郡野付郡日高郡檜山郡広尾郡二海郡古宇郡古平郡幌泉郡増毛郡松前郡目梨郡紋別郡山越郡夕張郡勇払郡
余市郡利尻郡留萌郡礼文郡(右は北方領土に所在する)色丹郡国後郡択捉郡紗那郡蘂取郡

地域区分

一般的区分

一般的な区分は何通りかあるが、ここではその一例を挙げる。

  • 道南地方:渡島・檜山の2振興局管内
  • 道央地方:石狩・空知・後志・胆振・日高の5振興局管内
  • 道北地方:上川・留萌・宗谷の3振興局管内
  • 道東地方:十勝・釧路・根室・オホーツクの4振興局管内

胆振・日高を道南に区分したり、オホーツクを道北に区分したりする例なども見られる。

地域生活経済圏としての区分

地域生活経済圏の人口比率

  道南圏 (7.8%)
  道央圏 (64.2%)
  道北圏 (11%)
  オホーツク圏 (5.1%)
  十勝圏 (6.4%)
  釧路・根室圏 (5.5%)

北海道庁は道内を6つの「地域生活経済圏 (PDF) 」に分けている。「道東地方」については面積が広いため3分割し計6地域とされている。

  • 表の「人口」および円グラフの「人口比率」は、2024年5月31日付けの住民基本台帳による。
地域生活経済圏
圏名 人口(人) 範囲
道南圏 393,360 渡島・檜山
道央圏 3,254,137 石狩・後志・空知・胆振・日高
道北圏 558,856 上川・留萌・宗谷
オホーツク圏 258,420 オホーツク
十勝圏 322,723 十勝
釧路・根室圏 278,953 釧路・根室
合計 5,066,449 北海道

その他の地域区分

北海道は東北地方に新潟県を加えた面積に匹敵する程広大であるため、旭川市函館市帯広市釧路市の4市に、本州以南であれば都府県庁所在地にのみ設置される機関が置かれる例が見られる。

国の出先機関の支局などが札幌市・旭川市・函館市・帯広市・釧路市に設置される場合は、概ね振興局を分割することなく、その支局などが置かれる振興局と近隣の振興局を管轄することとなる。

一部の機関にあっては、歴史的経緯・地理的状況により、振興局を分割して管轄する場合がある。

日銀の管轄は、函館支店が渡島・檜山2振興局、釧路支店は釧路・十勝・根室3振興局を担当。その他は札幌支店が管轄するが、その中の釧路支店に所属する帯広事務所の管轄が十勝総合振興局、そして札幌支店に所属する旭川事務所の管轄が上川・宗谷・オホーツク3総合振興局となっている。

また、道内の放送局は7地域に分割される。詳細は、北海道の報道機関の一覧を参照。


注釈

  1. ^ 津軽海峡を挟んで隣接。
  2. ^ a b 田端宏「風と人間」 田端宏・桑原真人・船津功・関口明『北海道の歴史』山川出版社 ISBN 978-4634320109(2000年9月)2ページより。徳川斉昭も蝦夷地の開発を構想し、「北海道」の名称を考えていた点も記載されている。
  3. ^ a b 日本人先住民アイヌの混住地・混在地であったため、各々の立場からの呼称が存在した。前述の日本人からの呼称に加え、アイヌからは「アイヌモシリ」と呼称され、また両者以外、外からの呼称の一例として「夷島」という言葉を李氏朝鮮15世紀後半の歴史書の一つに見ることもできる[13]。しかし1855年日露和親条約締結による2国間の国境線確定に伴い、当時の国際法の下、各々の領土が確定した(樺太除く)。これ以降、呼称統一の動きも本格化し、開拓団や屯田兵進出に向け開拓使を設置した明治2年(1869年)、「北海道 (令制)」と命名されたことで呼称統一に至った。
  4. ^ a b 世界のの面積順位[12] より抜粋



  5. ^ 同島中央部の火山群(大雪山または大雪山系とも呼ぶ)の中の旭岳の標高である。長らく、この標高は2,290 mとされてきたが、2008年3月3日国土地理院より最新の測量技術による改定発表があり[10][11]、「北海道本島」の最高標高そして「旭岳」の標高は2,291mとなった。
  6. ^ 【参考】 島国一覧領土がすべてで構成される国)
  7. ^ 他の3の場合、本州には34の地方公共団体(1都2府31県)、四国には4つの地方公共団体(4県)、九州には7つの地方公共団体(7県)がそれぞれある。
  8. ^ 現代日本の広域行政区画は、『1都・1道・2府・43県』である。しかし、現代でも、多くの名称に『五畿・七道』の名残りを見ることができる。 ( 明治2年北海道(令制)の名称設定以降は五畿八道明治4年廃藩置県だが、明治18年まで五畿八道と令制は存続した。)
    すなわち、東海道新幹線の「東海道」(東海道に由来)、北陸地方北陸自動車道の「北陸」(北陸道に由来)、山陽自動車道山陽新幹線の「山陽」(山陽道に由来)、山陰地方の「山陰」(山陰道に由来)など。そして、現在の地方公共団体名の「北海道」(五畿八道の北海道(令制)から継承)も、その名残りの一つ。
  9. ^ 青森県東津軽郡外ヶ浜町青函トンネル記念館に、同郡三厩村(現・外ヶ浜町)と北海道松前郡福島町の境界を示す標識が展示されている。
  10. ^ 日本海側の石狩海盆から日高舟状海盆に抜ける幅の広い凹地帯によって胴体部と半島部を大きく二つに分けている[22]
  11. ^ 14地域 ⇒ 北海道、東北、関東内陸、関東臨海、東海、北陸、近畿内陸、近畿臨海、中国山陰、中国山陽、四国、九州北九州、九州南九州、沖縄[25]
  12. ^ 2017年に公職選挙法が改正され、衆議院小選挙区区画区分は再編後の境界線に対応することになった。
  13. ^ この呼称は、水稲耕作を取り入れることができず、縄文文化から完全に離脱し得なかったという「稲作中心史観」が見え隠れし、守旧的で停滞的な文化というイメージがつきまとう[29]
  14. ^ 後期北海道式薄手縄文土器の略称。
  15. ^ 明治6年より新暦が採用され和暦と西暦の月日が一致する。
  16. ^ 2023年4月現在。

出典

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