生物地理学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/03 13:31 UTC 版)
![]() | この記事は英語版の対応するページを翻訳することにより充実させることができます。(2024年6月) 翻訳前に重要な指示を読むには右にある[表示]をクリックしてください。
|

生物地理学(せいぶつちりがく、英語: biogeography, biological geography)は、地球上の生物の分布や生態系について、地理空間や地質年代との関係を研究する自然科学の一部門である。
個体群や生物群集は、地理的勾配(緯度、高度、空間的な隔離、生息環境)にしたがって異なる適応が観察され、地理的勾配に依存した強い規則性を持っている。 私たちヒトの初期の祖先が、自然地理を予測し、異なる様々な環境に適応してきたように、生物の数や種類の空間的変化を知ることは極めて重要である。
生物地理学は生態学、進化生物学、地質学、自然地理学の概念や情報を統合した、学際的な探求分野である。
扱う対象によって動物地理学・植物地理学等に分けられることもあるが、植物と動物の間には、共進化や食う食われるの関係などの密接な種間関係があり、分布の状況が似る傾向があるため、生物地理学として一括で扱われることが多い。
特定の地域(あるいは地球全体)の生態の解明に重点を置いた生態地理学、生態の区分論・区分の成立過程を解明する区系地理学、そしてプレートテクトニクス理論と生物分布の変遷の関係を解明する歴史生物地理学に細分化されるが、現在は歴史生物地理学が主体的で、古生物学との連携も大きい。こうした分布域とプレートの動きの連関を探るには、広範な分野への関心が必須である。
現代の生物地理学研究は、生物の分散に関する生理的、生態的制約から、世界的な空間スケールや進化的なタイムスケールではたらいている地理的、気候的現象まで、多くの分野の情報やアイデアを組み合わせている。
参考文献
- 八杉竜一ほか編集『岩波生物学辞典』(第4版)岩波書店、1996年、762頁。ISBN 4-00-080087-6。
- 「生物系統地理学―種の進化を探る」(ジョン・C. エイビス 著、 西田 睦、 武藤 文人訳、東京大学出版会、2008年)ISBN 978-4130602198
関連項目
外部リンク
生物地理学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/04/28 06:05 UTC 版)
ウナイサウルスは三畳紀後期、カルニア期もしくはノルニア期(2億2500万年前から2億年前)に生息していた。発見地であるブラジルはこの当時アフリカ北西部と地続きであった。全世界が結合していた趙大陸パンゲアからちょうどこの頃北のローラシアと南のゴンドワナに分離し始めていた。 ウナイサウルスはブラジル南部、リオグランデ・ド・スル州、サンタマリア(en)近郊で発見された。化石はカトゥリタ累層(en)のレッドベッド(en)から発掘された。この地層はサトゥルナリア(Saturnalia)など同様に古い恐竜の産地でもある。最古の恐竜もここや近郊のアルゼンチン(例えばエオラプトル)で発見されている。このことはこの地域が最初の恐竜の発祥地であることを示してる。 ウナイサウルスはブラジルで発見された初の原竜脚類である。原竜脚類は半二足歩行の草食動物で、後のより進歩した竜脚類と関連がある。竜脚類にはブラキオサウルスのような地球上を歩行した史上最大の生物が含まれる。スタウリコサウルスや他の初期の恐竜がこの近郊発見されており、また1999年に記載された別のブラジルの恐竜テユワス(Teyuwasu)も原竜脚類である可能性がある。 しかし期待に反して、ウナイサウルスに最も近縁な種は南アメリカでは発見されなかった。2億1000万年前にドイツに生息していたプラテオサウルスが最も近縁であったのである。このことはこの種がパンゲアを渡って移住することが容易だったことを示す。
※この「生物地理学」の解説は、「ウナイサウルス」の解説の一部です。
「生物地理学」を含む「ウナイサウルス」の記事については、「ウナイサウルス」の概要を参照ください。
「生物地理学」の例文・使い方・用例・文例
生物地理学と同じ種類の言葉
固有名詞の分類
- 生物地理学のページへのリンク