常盤台中学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 14:03 UTC 版)
「とある科学の超電磁砲」の記事における「常盤台中学」の解説
湾内 絹保(わんない きぬほ) 声 - 戸松遥 常盤台中学1年生。強能力者(レベル3)。黒子の級友で水泳部員。 ウェーブのかかった栗毛の髪が特徴。年少だが美琴よりスタイルがいい。入学当初、不良に絡まれていたところを美琴に助けてもらった経験がある。婚后とは仲の良い友人(仲良くなった経緯は原作とアニメ版で異なる)。派閥には未所属。 「革命未明編」で「スタディ」が「革命」を起こした際には、学級会の第三会場の防衛を担当する。 「大覇星祭編」では2日目に、競技の合間に婚后が馬場から暴行を受けている現場を目撃する。友人を害された怒りから馬場に立ち向かい、彼が持つロボットを壊滅させ撤退に追い込み、婚后に撃ち込まれていたのと同じナノデバイスを回収する。 「獄門開錠編」では婚后と「脱獄トライアル」に参加する。 能力はレベル3の「水流操作(ハイドロハンド)」。近隣に存在する水を自由に操ることができる。射程距離は15m、体積の上限は300L、同時に操れる水塊の数は4つまで。アニメ『超電磁砲S』では泡浮の浮力操作とのコンビネーションで、水をサーフボード代わりに高速移動する技を見せている。 本編には新約16巻で初登場し、大熱波解決のために「水晶の塔」攻略メンバーに選ばれる。その際、男性である上条に話しかけられて狼狽して泡浮に助けを求める。 泡浮 万彬(あわつき まあや) 声 - 南條愛乃 常盤台中学1年生。強能力者(レベル3)。黒子の級友で水泳部員。 黒のロングヘアが特徴。湾内・婚后の友人。派閥には未所属。 「革命未明編」で「スタディ」が「革命」を起こした際には、学級会の第三会場の防衛を担当する。 「大覇星祭編」では2日目に、競技の合間に婚后が馬場から暴行を受けている現場を目撃する。婚后の搬送を佐天に任せ、自身は馬場が逃がしたロボットを追跡、これがダミーだと判明すると湾内の元に戻って彼女の危機を救う。 「獄門開錠編」では婚后と「脱獄トライアル」に参加する。 能力はレベル3の「流体反発(フロートダイヤル)」。自身と周囲の浮力を増減させる能力で、応用すれば水面を走ったり、重い物を持ち上げることもできる。アニメ『超電磁砲S』では湾内の水力操作とのコンビネーションで、水のサーフボードによる移動時に浮力を軽減させた。 アニメ版では大幅にエピソードが追加され、人間性の未熟な婚后を湾内と支えつつ活躍している。 原作での直接の登場はないが、「水晶の塔」攻略に参加していた模様。 婚后 光子(こんごう みつこ) 声 - 寿美菜子 常盤台中学2年生。大能力者(レベル4)。初登場は『禁書目録』だが、本作での登場が多いために本項で解説する。 黒髪のロングヘアでどんな時も扇子を手放さないお嬢様。他人を見下す高飛車な性格だが、根は素直で、友人の窮地には進んで体を張るなど義侠心に篤い一面もある。航空業界の名門・婚后航空の跡取り娘で、世事に疎い。「学舎の園」内の学生寮に住み、ニシキヘビのエカテリーナを飼っている。趣味で西洋人形を収集している。 2学期からの編入生。元より名門である常盤台中学の高難易度の編入試験を、1年かけて乗り越えた努力家である。常盤台中学の力関係を知らずに自身の派閥を作ろうとするも、黒子の忠告と美琴の実力を目の当たりにしたことで諦める。その後、「自分を立派に見せれば周囲が従ってくる」という考えで周囲を遠ざけ続けていた自身の勘違いに気付き、美琴や湾内、泡浮らと友達になる。 「大覇星祭編」では、残骸事件で負傷した黒子に代わり「風神・雷神コンビ」として美琴とペアで競技に参加する。食蜂に黒子たちとの関係性を奪われた美琴に協力して御坂妹を探そうと動くが、同じく御坂妹を捜索していた馬場の卑怯な策で痛めつけられ、病院に搬送される。しかし、その後は無事に回復して競技に復帰する。 「獄門開錠編」では、実家から持ってきたスーツや材木の束を持って、湾内、泡浮と3人組で「脱獄トライアル」に参加。美琴とは優勝を争うライバルだが、彼女や他の参加者と協力して外壁を破壊し最初の関門を突破する。 能力はレベル4の「空力使い(エアロハンド)」。手で触れた物体から空気を噴出させ、飛ばす能力。威力はレベルが示す通り強力で、地面に噴射点を設定して風そのもので攻撃したり、噴射点を束ねて巨大なパラボラアンテナや材木の束を飛ばすなどの攻撃方法を見せている。 テレビアニメ版では本編より早い段階で登場。編入の時期は1学期に変更されている。当初は原作同様の尊大な性格が災いして友人がいなかったが、湾内・泡浮と出会い変わっていく。アニメオリジナルの「革命未明編」で「スタディ」が「革命」を起こした際には学級会の第三会場の防衛を担当し、「最終フェーズ」阻止のために美琴と黒子が乗り込んだエカテリーナ二世号改を能力で上空へ打ち上げた。 食蜂 操祈(しょくほう みさき) 声 - 浅倉杏美 常盤台中学2年生。学園都市第5位の超能力者(レベル5)。スピンオフ作品『とある科学の心理掌握』では主人公を務める。 常盤台中学最大派閥に君臨する女王様。長い金髪に中学生離れのプロポーションを誇り、瞳には十字形の星がある。レース入りのニーソックスと手袋を着用し、バッグを持っている。単語の端々に「 - 力」とつけるのが口癖。やや我儘な性格で、他人を躊躇なく洗脳して思いのまま操る陰湿な面もある。「個」の真価は「集団」の中でこそ煌めくと考えによる。 美琴が婚后と友達になったことを、美琴が陰で裏番力を付けようとしていると考えて牽制するなど、美琴との仲は良好とは言い難く、彼女が体細胞クローン製造の元凶であることを知っていたために中学入学当初から嫌っていた。一方で黒子を「自分というダイヤを最も引き立てる気高い純白のプラチナ」と高く評価し、積極的に派閥へ勧誘している。 面倒事を能力で他人任せにしてきた弊害で、自身は基本的に動かないために身体を鍛えておらず、身体能力が極めて低いのが欠点で、その上方向音痴でもある。食材マニアでもあり、オーガニック食品しか食べないという拘りがある。 「才人工房」第1研究室の出身。その研究室で美琴のクローンである「ドリー」と出会い、彼女が息を引き取った後、能力で研究員全員を洗脳下に置いた。その後、蠢動が第1研究室でも暗躍していることに気付き、「内部進化」で事故が発生した時は蠢動への出資停止を常盤台の経営者に要求し、「内部進化」を解体させる代わりに常盤台中学へ入学する。 上条とは『禁書目録』開始の1年程前に出会い、「簒奪の槍」を装備したデッドロックと呼ばれる集団に襲われた際、彼に命を救われたことがある。その際の出来事によって上条の脳に起こった障害のせいで自身の存在は彼の記憶に残らなくなってしまい、以降の積極的な接触はしていないが、作中で起こるいくつかの事件で陰ながら助力をしている。その一件から上条に好意を抱いており、彼との想い出を「幸せな時間」として大切にし、彼にプレゼントされたオモチャのホイッスルを大事に持ち歩いている。上条への好意を持ち、同じ心理戦を得意とする雲川芹亜とはライバル関係であり、自分と似た想い出を上条と共有し、彼のそばを歩いている美琴への嫉妬心も自覚している。蜜蟻との戦いでは上条を「私のヒーロー」と明言しており、以前自分が原因で上条が蜜蟻を助けられず、そのことを知りながら原因である自分を助けてくれたことを知り、上条の代わりに蜜蟻を救うことを決断した。上条との縁はもう終わってしまったと考える一方で、彼が記憶を取り戻すことで以前の関係に戻れることを期待しており、奇跡に相応しい女になって自分を思い出すことのなくなった彼を振り向かせてみせると己に誓い、自分を犠牲にして他人の幸せを選び、人助けをして人知れず善行を積んでいる。その一環で慈善事業には積極的に取り組んでいるらしく、障害者の支援なども行っているほか、統括理事の一大疑獄を暴いたりもしているらしい。現在の「常に他人を操り裏方で管理する」というあり方は、上条との繋がりを失った反動で、自分の知らないところで何かが進行して不意打ちで手を切られるリスクを怖れているためでもある。目的のためなら平気でルールを破り、能力で破ったことさえ誤魔化すが、命の恩人である上条が笑って暮らせる世界を守ることが第一のルールであり、彼のためなら何でもする一方で、彼が泣くようなことは絶対にしないと誓っている。また、内心では派閥の面々を大切に思っている。 大覇星祭の開会式では、削板と共に選手宣誓を行なう。その裏で、御坂妹の身柄を預かる、黒子・初春・佐天の3人から美琴に関する記憶を消すなど不可解な行動をしていたが、それは幻生をおびき出すための策だった。妹達に打ち込まれたウイルスの構造を奪うために幻生と交戦し、自らの記憶を操作する奇策によって彼を自滅に追い込み辛勝する。 「天賦夢路編」ではインディアンポーカーに関してカイツに調査を依頼、「妹達」が再び非道な実験に巻き込まれるのを防ぐため、考案者である操歯涼子の情報とサイボーグ実験で生じたドッペルゲンガーと呼ばれる「魂」の存在について美琴に伝え協力を要請し、データを保管する飛行船の情報提供と所長の記憶改竄を行う。蜜蟻が暗躍した「理想の能力」にまつわる事件は「仕込み」に巻き込まれて誘拐されるなどの被害に遭い、解決と悠里の覚醒に尽力する。 『禁書目録』では1巻からその存在が度々触れられており、新約6巻で初登場。新約7巻では「学舎の園」に郵送され無数の女学生から追われていた上条に協力し、その後は美琴と共にダイヤノイドで暴徒の鎮圧を行う。新約11巻では自分を襲撃した蜜蟻と、派閥のメンバーを率いて交戦し、あと一歩というところで敗北しかけたが駆けつけた上条によって再び救われ、病院に逆戻りした彼の元を見舞い事件の始末を語り、記憶が残らないことを承知の上で額に口づけして立ち去る。新約16巻のエレメント襲来時に美琴によって保護されてきた上条とほぼ1年ぶりにまともな会話を交わす。「水晶の塔」へ出撃する美琴に代わり常盤台の防衛を担当していたが、A.A.A.を装備した唯一の襲撃により負傷してしまう。 事件解決後の12月11日には美琴からA.A.A.の今後に関する相談を受け、機能の解析中に上条がまたしても厄介ごとに巻き込まれていることを知って「窓のないビル」へと向かい、美琴と協力して「液状被膜超電磁砲(リキッドプルーフレールガン)」を放つことで援護を行なう。学園都市からの疎開時は同級生たちとバリ島に滞在していたが、上条がイギリスで騒動に巻き込まれていることを知った美琴とA.A.A.でロンドンに急行する。生まれて初めて本格的な対魔術師戦闘に身を晒す事になり、コロンゾンのアエティール・アバターがエディンバラ城へ攻撃してきたときには、以前の接触で上条が肉塊にされるのを直視したショックから、彼が危険に飛び込まないように切断されていた「幻想殺し」を持って戦場から離れようとする。コロンゾンに見つかり、背中に重傷を負うも、認識できないはずの自分を再び助けに来た上条に謝罪して右腕を返し、負傷で戦線離脱する自分の代わりに上条を助けるよう美琴に頼んだ。コロンゾンとの決着がついた後、重傷を押して祝勝会に参加するが、2人の上条が現れた時には自分と過ごした記憶を持つ神浄の見方をすることを選び、能力を暴走させてウィンザー城にいた魔術師の2割を操り8割を行動不能に陥れ、罪悪感に苛まれながらも彼に従い続けた。上条たちがウィンザー城を襲撃した際は、神浄の指示で美琴を操ろうとするもA.A.Aが事前設定に従い暴走を始め、それを止めようとインデックスの「自動書記」を修復するが、不正なコンタクトとして反撃され、2人の戦いの余波で致命傷を負う。駆けつけた上条に謝りながら意識を失ったが、彼の応急処置と冥土帰しの治療が間に合い一命を取り留め、事件後は美琴と共に学園都市に帰還した。 12月24日には美琴と共謀して学校行事の24時間ゴミ拾いから逃亡するが、直後に裏切られてビルの屋上に置き去りにされる。翌25日には入院した上条の病室に突入し、今度は自分が彼を助けられるように、かつて自分が貰ったのと同じホイッスルをプレゼントとして贈る。その直後、上条が激症型サンジェルマン感染によって2日以内に死亡する事を知り、美琴と組んで解毒剤を持つ可能性があるアンナ=シュプレンゲルと戦う事を決意するが、「心理掌握」が通用しない上に出力差も圧倒的だったために敵わず、逆に上条に助けられるという結果に終わり、入院中に美琴と相談して2人で強くなることを決意する。 能力はレベル5の精神系能力「心理掌握(メンタルアウト)」。学園都市最強の精神系能力であり、記憶の読心・人格の洗脳・離れた相手と念話・想いの消去・意思の増幅・思考の再現・感情の移植など、多種の能力を一手に引き受けて使いこなす。能力のメカニズムとしては、脳内物質の分泌および血液や髄液の配分制御といった脳内の液体を操るというものであり、本質的には水力操作系の能力に当たる。能力の自由度が高すぎるので、多数のリモコンを能力の用途によって使い分けることで基準をつけている。能力下にある人物の瞳には食蜂のものと同じ星が浮かぶ。多数の人間を一度に操作するでき、「外装代脳」を使えば、何千人もの人間を数キロメートルの範囲にわたって一度に精神操作することも可能。電導性の液体を操ることにより電導効率の変更を行い生体電気を制御できるが、生体電気そのものを操る発電能力者には劣るため(本人は「電磁バリア」と呼んでいる)、実際に美琴には「承認」されない限り能力が通用しない。人の溢れた大都会ではほとんど無敵の強さを誇る能力だが、何を言っても暴力性にしか結びつかない第1位や、個という概念を失い全体の意思が約束を守るか確証を持てない第2位のように、「操っても警戒が解けない」上に個の暴走でもって群を食い破れる怪物達は絶対に相手にしたくないと思っている。加えて、能力が通じるのは人間のみであるため、機械や動物とは相性が悪いという欠点がある。また、大量出血などで体液のバランスが崩れている人間に能力を行使すると、対象の脳機能に予想困難な副作用が生じる危険性がある。心の中の問題を扱う魔術師たちは、操られそうになった時に自分の意識を落とす自動切断(オートヒューズ)を備えている場合があるので、正常に機能しないことがある。なお、「心の奥まで覗いて洗脳力を行使した人間には最後まで責任を持つ」という「自分ルール」を課している。 テレビアニメ版では本編と登場の経緯が異なり、「妹達」編で初登場。 帆風 潤子(ほかぜ じゅんこ) 声 - 津田美波 スピンオフ『アストラル・バディ』の主人公。大能力者(レベル4)。常盤台中学3年生。原作の新約7巻・11巻・16巻にも登場。本名は当初不明であり、『アストラル・バディ』で初めて明かされた。 縦ロールにした銀髪が特徴の美少女。食蜂派閥のナンバー2と目されており、自由奔放放任主義の食蜂を補佐して実質的に派閥を運営しており、ふらふらしていることの多いトップよりも派閥の面々と接する機会は多い。授業で学ぶ以上の知見を得る目的で、任意参加の意見交換会を主催することもある。 言葉遣いや振る舞いが淑やかかつ上品である典型的なお嬢様だが、やや天然でもある。1年先輩であるのだが、年下の食蜂のことを「女王」と慕っている。箱入り育ちのためか今時珍しいほど純粋な性格であり、恋愛に鈍く、青髪ピアスの語っていた「あっち方面」の知識に関しても理解不能な反応を見せ、同性から恋愛感情を向けられた時も理解するまでに長い時間を必要とした。「害する者」「内なる破壊衝動」などの仰々しく芝居がかった言動を好んでいた時期があるが、本人の中では黒歴史。少々脳筋気味な面もあり、手っ取り早く暴力で解決しようとすることがある。また、純朴同士、削板とは息が合う。 見た目や性格と裏腹に食蜂に対する憧れは非常に強く、インディアン・ポーカーにおける幸せな夢の内容は、正真正銘の女王となった彼女にメイドとして一生仕えるという、ややMな方向にあるものとなっている。一方で、やや気の弱い面も持ってはいるものの、食蜂の派閥にいる取り巻きの中ではきちんと自分の意見を彼女に言える数少ない人物。ただ、注意された腹癒せで、「心理掌握」で大食いにチャレンジさせられることがあり、体重増加に悩まされている。 能力を有効活用するため、父親に頼んでかき集めた書物や動画で武術をはじめとする身体操作術を学んでおり、天性の運動センスと優秀な頭脳で、書物ベースで得た知識を使いこなす実現力がある。武術書だけでなくマンガも幅広く読んでいて、愛読書は「エースをねらえ!」。そのためか、少女マンガ風な絵を描くのが上手い。 美琴と並ぶゲコラー廃人であり、ゲコ太と食蜂を同じくらい大切に思っている。大覇星祭にて同好の士であることを知ってからは彼女と友好的な付き合いを築いている。美琴と食蜂には仲良くしてもらいたいと思い色々と行動を起こしているが、毎回アクシデントが発生しうまくいっていない。下着まで子供向けのゲコ太グッズを使っているので目立たないが、食蜂とバストが互角かつウエストや太ももは細いというモデル体型で、どれだけ食べても体型はほとんど変化しない。 かつては「才人工房」の「内部進化」に所属しており、わずか2ヶ月で異能力者から大能力者まで成長した。だが、脳血管の異常拡張が原因の群発頭痛に悩まされ、能力が暴走して周囲の物を破壊してしまう症状に苦しんでいたが、当時は面識のなかった食蜂に「心理掌握」で治療された過去を持つ。超能力者の生きる世界に辿り着けず、実験事故から自分をかばって遠峰が死んでしまった経験から、自分の能力では降りかかる災厄から食蜂を守りきることができないと思っており、何かと食蜂と美琴との仲を取り持とうとするのは、同じ世界に生きる者がいつも食蜂の傍らにいてほしいと願っているためでもある。 能力はレベル4の「天衣装着(ランペイジドレス)」。体細胞の電気信号を操作して肉体のリミッターを一時的に解除し、パワー・スピード・五感・動体視力などの身体能力を限界以上に引き出す。ビルの間を跳び回り、生身で鉄骨を振り回し、水の溜まった貯水タンクを投げ飛ばすなど、従来の身体強化能力と比較して極めて強力で、数年前の時点で出力だけなら超能力者級と言われ、拳打は大型トレーラーの衝突を上回るほどの破壊力があった。骨や関節など肉体の強度はそのままなので、あまり無茶をすると怪我をしてしまうのだが、高度な肉体再生も可能で、とりわけ再生速度は驚異的であり、負傷を瞬時に回復したため、自他ともに「怪我はなかった」と誤認した事例すら確認されている。しかし、代償として急激な細胞分裂と負傷箇所の回復が限界を超えると、主に「痛み」の形を取って能力使用に影響を与え、地獄の頭痛に襲われて意識を刈り取られるだけでなく、心身に過度の負荷を強い徐々に蝕んでいく。それ故、既に超能力者と認定しうるポテンシャルを有しながら、無意識の防衛本能が本来の力を引き出す妨げとなっている。そして三半規管の揺れや血中酸素濃度の低下を治すこともできない。また、格上の「心理掌握」こそ防げないものの、発電系能力として体内の電気信号の異常に対して耐性がある。「幽体連理」の補助を受け負の電位で電子を跳ね返して「正の空間電荷層」であるイオン鞘を生じさせ、プラズマの直撃を耐えたこともあるが、基本的に放電は不得手で、光の粒子などに干渉することはできない。 寮監 声 - 生天目仁美 常盤台中学の「学舎の園」外の学生寮寮監。本名不明。 29歳の女性。規則に対して非常に厳しく、美琴や黒子から恐れられている。能力者ではないがその戦闘能力は凄まじく、黒子を素手で一瞬で気絶させるほどである。 テレビアニメ版のオリジナルエピソードでは、休日に第13学区の児童養護施設「あすなろ園」でボランティア活動を行っており、仲間の大圄に好意を抱いていたが、彼は別の女性への求婚を決心していたため、失恋に終わる。 綿辺(わたなべ) 声 - 斉藤佑圭 常盤台中学の教師。眼鏡をかけた壮年の女性。月詠小萌とは旧知の間柄。食蜂の洗脳を受けており、彼女の駒となって行動することもある。 切斑 芽実(きりふ めぐみ) 声 - 小松奈生子 常盤台中学の生徒。大能力者(レベル4)。 自らの能力には自信を持っており、やや尊大な性格。大覇星祭の競技「バルーンハンター」において重石に勝利するが、潜んでいた別の学生の不意打ちによって失格となる。 能力はレベル4の「念動能力(テレキネシス)」。 口囃子 早鳥(こばやし さとり) 声 - 荻野葉月 常盤台中学3年生。食蜂派閥の一員。強能力者(レベル3)。 虫全般が苦手で、特にクモは眼前に現れれば失神してしまうほど。「バルーンハンター」では広域に散った仲間へ能力で指示を送る役目を担っていたが、前述の欠点を利用されて錯乱かつ絶叫してしまい、味方数名を道連れに脱落することになる。 『アストラル・バディ』で食蜂が誘拐された際には、最大の武器である「人脈」を駆使して北条を追い詰め、また本拠地のあった印刷工場へ向かい食蜂の身柄を確保した。 能力はレベル3の「念話(テレパス)」。一定の範囲内に存在する複数人と念話できるほか、回線を繋いだ人物の位置も特定できる。 牧上 小牧(まきがみ こまき) 声 - 留冬藍名 『アストラル・バディ』の登場人物。常盤台中学の生徒。新人の「風紀委員」で、教育係は黒子が担当している。食蜂派閥のメンバーだが、恥ずかしいと言って彼女を「女王」とは呼ばず、さん付けで呼んでいる。薙刀の心得がある。 食蜂が入鹿たちに拉致されそうになった時には、「捕縛榴弾」を力技で破った相手に暴行を受けて重傷を負うが、黒子の教えを守って時間稼ぎに徹して潤子の到着まで粘った。 光学操作系の能力者。自分自身の姿と所持品だけでなく、手元から離れた物品も透明にすることが可能。見えなくした薙刀などを駆使して相手を翻弄する。ただ、猪突猛進型で脳筋な性格から、相手の手の内が分からないうちに突撃しようとする欠点がある。 弓箭 入鹿(ゆみや いるか) 『アストラル・バディ』の登場人物。常盤台中学の弓道部主将。猟虎の妹。大能力者(レベル4)。 常に陣頭に立ち好戦的に見えるが、本来は参謀ポジションを好み、権謀術数を駆使し、戦わずして相手を屈服させることで悦にいるタイプ。コミュ障の姉を支えていた影響で面倒見が良いが、ややスキンシップ過剰で、相手に無意識にキスをする癖がある。 「内部進化」の出身者で、同じ研究室に所属していた帆風に憧れていたが、実験事故で右目を切り裂かれて失明し、間も無くして研究室は解体される。本当は超能力者になれるほど凄いはずの帆風が、優しくお人好しなせいで人に譲ってばかりでいて、食蜂の2番手に甘んじていることに不満を感じ、彼女が凄いことを証明するために食蜂の誘拐計画を立てる。「悪意」だけが込められた「インディアンポーカー」で警戒させた食蜂に鞄盗難の犯人の記憶を読ませることで、脳内の視覚野に直接「閃打」を叩き込むことで失神させ、駆けつけた潤子も強化繊維の網で拘束することで、食蜂誘拐に成功する。その後、帆風を呼び寄せて戦いを挑んだが敗北し、第7学区の病院へ入院する。北条に庇われたこと、自分もまた何者かの精神操作を受けていたことが判明したため、利用されただけという扱いになった。 帆風の影響で隠れゲコラーとなっており、弓道勝負で黒子や帆風に勝って手に入れたゲコ太ポーチをとても大切にしている。帆風の前では本音と建前が逆になってしまう。また、帆風が削板に好意を持っていると思い込んでいる。 能力はレベル4の「波動操作(ウェイブコンダクター)」。光や音といった「波動的な性質を持つもの」を、増幅したり収束したりと自在に操る能力。攻撃にも転用でき、柄の長い軍用懐中電灯から発生させた螺旋の光を両刃の刀として鉄筋をも切断する「小烏丸(こがらすまる)」、すぐに焼き付いてしまうのが欠点だがレーザーポインタで光線を連射する「猟弓(さつゆみ)」、ホイッスルから発する音の攻撃「虎落笛(もがりぶえ)」、光の点滅で脳内の電気刺激の異常を誘発し光過敏性発作を起こさせて失神させる「閃打(フラッシュ)」といった多様な攻撃手段を持つ。また、失った右目は「機械の目(プリズム)」に置換され、暴走させた上で能力を上乗せすれば中空に漂う微細な光を一室を満たす極細のレーザーに変換する「綾鏡(プリズム)」を使用できるが、一度使えば焼き切れてしまう上、眼窩で高温を発するので自分自身も無事では済まない。これらの力は、波動の発生源が手元にある方が操作しやすい模様。その他にも、光信号を送ってドアロックを解除することなども可能。 神苑小路 瑠璃懸巣(しんえんこうじ るりかけす) 美琴が1年生の時の先輩。通称ルリ先輩。型に嵌まらない不覊奔放な性格で、教師にも御せない自由人として知られている。派閥は無所属だが、三大派閥からも一目置かれる実力者。ストロベリーブロンドをツインテールにして、オニキスの髪留めにぐるりと巻いているので、ゲコ太の目のように見える。ワイシャツの前をボタン1つだけ留め、ルーズソックスに紐なしスニーカーという常盤台のお嬢様では珍しい服装で、美琴と同じくスカートの下にはホットパンツを穿いている。 常盤台に入学したばかりの美琴と仲良くなり、魔の自動販売機に1万円札を呑まれた彼女に自販機蹴りの技を伝授した。超能力者として学校でも浮いていた美琴にとっては数少ない親しい人物の1人であった。 潔斎 雪紫(けっさい きよし) 1年前における美琴と同学年のルームメイト。1年前時点で1年生。所属は支倉派閥。 派閥からの指示で美琴をマークして動向を報告している。派閥に無関心だった美琴に三大派閥の解説をした。美琴を介して瑠璃懸巣とも面識を持ち、お嬢様としては破天荒な2人に内心で突っ込みを入れる。その後の水鏡派閥との抗争が開始すると、1人で下校している時に閏井、朝倉から襲撃を受け、間一髪で美琴に助けられる。 能力は蒸気の生成。 沙 淡扇(シア=タンシャン) 1年前における常盤台最大派閥を率いていた女学生。当時2年生。涙目リムの眼鏡と牡丹の髪留めをつけている。中学生離れしたスタイルの良さを誇るが、ノーブラ。派閥員以外と自分から話すことは少なく、携帯するパンダポーチで腹話術を使って会話する。浮世離れした変わり者だが、意外と毒舌。 全校生徒の23%を占める沙派閥の特徴は慈善事業で、「有力者の責務」という理念の下、砂漠を買収緑化するなどのボランティアを行っている。派閥員も奉仕精神に溢れるメンバー揃いで、人望と実力を兼ね備え、ここ最近常盤台の評判が際立っているのは沙派閥のお陰とされる。新人の勧誘はしない方針だが、何故か員数が増えていたのだという。その一方で「保健室の女帝」と渾名がつく程に超病弱で、か弱さ儚さが庇護欲を誘っている。 水鏡派閥と支倉派閥の抗争に際し、学友同士の組織的対立を捨て置くわけにはいかないと介入を決断。発端となった2人がどちらも嘘を言っていないという可能性を考慮する。 リリー 沙派閥の一員。1年前時点で2年生。 派閥間対立の原因となった2件の事件で双方の証言が食い違っていたことから、その状況を作れるのが食蜂だけと考えて、彼女から話を聞こうと拘束を試みる。危害を加えるつもりはなかったが、食蜂が持ち前の運動音痴で自爆し、困惑した隙に駆けつけた帆風によって昏倒させられる。 林麗華 沙派閥の一員。1年前時点で2年生。大能力者(レベル4)。 リリーに指示されて食蜂の拘束を試みたが、突然蔓が枯れてしまい、駆けつけた帆風によって昏倒させられる。 能力は植物の成長速度の操作。蔓植物の取り扱いを得意とする。奥の手として花粉を爆発的に生成させて花粉嵐を巻き起こすことができるが、嵐の中心に自分がいることが条件であるため、使用には専用のマスクが必須となる。 欧陽茜 沙派閥の一員。1年前時点で1年生。大能力者(レベル4)。 リリーに指示されて食蜂の拘束を試み、リモコンの入ったハンドバッグを鷹に盗ませるが、駆けつけた帆風によって昏倒させられる。 能力は鳥類を呼び寄せ操るもの。一度に操れる鳥の数と指示内容の複雑さは反比例し、単純な命令であれば100羽以上同時に操れる。鳥と視界を共有することもできるが、激しい乗り物酔いに襲われるため好まない。 水鏡 凪紗(みかがみ なぎさ) 1年前における常盤台で第2の巨大派閥を率いていた女学生。当時3年生。 全校生徒の19%を占める派閥員は自身の能力に惹かれた俗物的なメンバーが多く、理想のスタイルを手に入れるために派閥に貢献しようとするので、成果を出そうとする熱量は三大派閥一。 元々人付き合いが苦手だったが、己の能力が他人と繋げてしまい、それが次第に見ず知らずの相手にまで広がってしまう。結果、自分の時間を潰された挙句に文句まで言われ、人生が他人に食い潰されないよう、中学デビューを機に防衛ラインを引き、入学直後に派閥を立ち上げて等価交換で能力を使うことに決める。だが、予想以上の美容意識の高さから加入希望者が殺到し、自身を永代姫君に推戴するための活動が最大貢献だという空気が醸成されて一時は最大派閥にまで成長するという誤算により、静かに暮らしたいという細やかな夢は叶わなかった。 今でもコミュニケーションは苦手であり、自分が頭を下げて早めに対立を解消しようと考えたものの、派閥員の反対から実行できず、安賭からの襲撃を受ける。一緒にいた角坂と助澤につい八つ当たりして、2人に逃げるように言って自分がやられて派閥を解散することでことを収めようとするが、自分のために囮になった2人の元に戻る。 能力はあらゆる油分を操作する「油性操作(オイルディレクション)」。自他を問わず脂肪の配分を変え、体型を自在に変更する事ができる。一時的に肥満体型になって打撃の衝撃を軽減することも可能だが、服が破けてしまうのが欠点。 花山院 つかさ(かざんいん つかさ) 水鏡派閥の一員。1年前時点で3年生。大能力者(レベル4)。 能力を利用し、学園都市を代表する彫刻家の一人として名を残している。家柄至上主義で、常盤台に平民が通うことを快く思っていない。炎乗を「化石じみた古さだけが売りの旧家」「田舎の名士崩れ」「下賤の輩」「辺境の民」と侮辱して一触即発となり、同日の放課後に彼女の能力と思しきリボン操作攻撃で絞殺されかける。 能力は圧縮空気で対象を切断・研磨・締め付けるというもの。出力は並みだが精密さは巧緻を極める。 閏井葵花 水鏡派閥の一員。1年前時点で3年生。大能力者(レベル4)。 一時派閥の立ち上げを検討していたが、美容と健康を取って水鏡派閥に入る。下校中に何者かに襲撃を受け、友人が負傷。これを支倉派閥の手によるものと断じて潔斎を襲撃するが、美琴の介入で撤退した。 能力は天然ゴムの生成。強力なゴムロープを使った敵の捕縛や高速移動、ゴム風船のクッションや絶縁障壁形成など、用途は多岐に渡り、守りに徹されると美琴も敬遠するレベルの鉄壁の防御を誇る。 朝倉・オリビア・萌亜 水鏡派閥の一員。1年前時点で3年生。強能力者(レベル3)。 自分の容姿に特に不満はないが、付き合いで水鏡派閥に入る。閏井と共に下校中に襲撃をされて、潔斎に報復するが、美琴の介入で撤退した。 能力は体表の角質の変化。爪および硬質化した皮膚は恐ろしく強靭であり、コンクリートを深く抉り、たとえトラックに撥ねられたとしてもトラックが傷つく。 角坂凛奈 水鏡派閥の一員。1年前時点で2年生。強能力者(レベル3)。 水鏡が能力を使いたがっていないことを薄々察しており、安賭の襲撃時に彼女の本音を聞いたことで、身代わりになって立ちはだかる。 能力はキチン質の鎧の生成。甲殻類の殻や昆虫の外骨格のような鎧を身に纏う。理論上は戦艦並の装甲を実現することも可能だが、実際にやると殻が分厚くなりすぎて動けなくなる。装甲強度は高いものの、拘束攻撃には弱い。 助澤世菜 水鏡派閥の一員。1年前時点で2年生。強能力者(レベル3)。 子供の頃に別荘の湖で大量発生しているのを見て以来、カエルが大の苦手で、カエルのマスコットも嫌い。水鏡が能力を使いたがっていないことを薄々察しており、安賭の襲撃時に彼女の本音を聞いたことで、身代わりになって立ちはだかる。 能力はカルシウムの操作。カルシウムのサプリメントを摂取することで自身の骨や歯を強化したり、地中のカルシウムを集めて武器防具を作り出すことができる。 支倉 冷理(はせくら れいり) 1年前における常盤台で第3の巨大派閥をひきいていた女子生徒。当時3年生。 全校生徒の17%を占め、立ち上げは当時の三大派閥の中で最も古い。だが後続の2派閥に抜かれており、そのために周りを蹴落としても上に行こうとする向上心溢れる肉食系派閥である。 勧誘を兼ねて美琴と勝負をし、彼女が初めて発動した「超電磁砲」の誤射で吹き飛ばされ、負けを認める。その後、能力実演のデモンストレーションでパリにいる時に、派閥員が暴走して水鏡派閥との抗争へ発展、極力1人になるのを避けて派閥で集まり、対立を避けるよう指示を出す。 安賭蜴吹禾 支倉派閥の一員。1年前時点で3年生。在校生一の長身。強能力者(レベル3)。 支倉に心酔しているが、独断専行が多い問題児。水鏡派閥との抗争では支倉の意向を曲解して敵の頭を攻め落とそうと単独で襲撃を敢行、立ちはだかる取り巻きの角坂と助澤を圧倒する。 能力は両手で触れている物体の支点と作用点を自在に変化させるもの。戦闘では鎖付きの鉄球を扱い、鎖の途中に支点を設置することで変則的な軌道で振り回す。 炎乗 香炭(えんじょう -) 支倉派閥の一員。1年前時点で2年生。強能力者(レベル3)。 ながらく没落していたが最近ひと山当てて盛り返した、地方旧家の娘。実家を侮辱した花山院と口論になり、同日の放課後に彼女の襲撃が起こったことで犯行を疑われるが、同派閥の友人と一緒にいたとアリバイを主張する。 能力はリボンなどの紐状の織物を自在に操るもの。生地の強度を高めともできるが、強度は生地面積に反比例する。この能力を持つのは常盤台では炎乗だけ。
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常盤台中学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 08:01 UTC 版)
「とある魔術の禁書目録の登場人物」の記事における「常盤台中学」の解説
御坂 美琴(みさか みこと) 声 - 佐藤利奈 本作のヒロインの1人。常盤台中学2年生。学園都市第3位の超能力者(レベル5)。『超電磁砲』の主人公。 詳細は「御坂美琴」を参照 白井 黒子(しらい くろこ) 声 - 新井里美 常盤台中学1年生。「風紀委員(ジャッジメント)」。所属は常盤台内部にある003支部だが、普段から初春達のいる177支部の方に入り浸っている。大能力者(レベル4)。『超電磁砲』では準主人公。 茶髪ツインテールの少女。鈴のような声をしており、語尾に「 - ですの(主に事件発生時に容疑者と対峙する際の台詞「ジャッジメントですの!」)」と付けるなどのお嬢様口調が特徴(ただし汚い言葉も平気で使う)。美琴の後輩かつルームメイト(美琴によれば「押しかけてきた」らしい)。作中では「風紀委員」として事件の表部分に関わることが多いが、「残骸(レムナント)」を巡る事件では主人公格として活躍する。 実家はホワイトスプリングホールディングスという持株会社で、全国規模のコンビニ、ドラッグストア、ショッピングセンターを傘下に収めるカジュアル路線の怪物と評される。裕福だが、古くからの名家のような、いわゆるお嬢様の家系の出身ではない。金を動かすことに肌感覚で慣れておくための社会勉強の一環として株取引を行っている。 美琴を「優しすぎる」という理由で慕っており、彼女を「お姉様」と呼び、自身をその露払いとしている。時には相棒として共に戦い、友人としては美琴にも認められているが、恋愛感情に基づいたアプローチをする点は変態扱いされており、しかもそのアプローチが過激なため、美琴からはたびたび電撃制裁を受けている。また、美琴と親しくなった人に対して嫉妬し、怒りを露わにしたりする。「風神雷神コンビ」として美琴と仲のいい婚后光子を目の敵にしており、会うたびに言い合いをしているが、ときには背中を預けて共闘もしたことがある。 本来は美琴のルームメイトではなかったが、美琴の本来のルームメイトを「あくまで合法的に」追い出して同室になったことが、黒子の言葉から明らかになっている。 自他共に認める変態では有るが、成績・素行等は優良、能力レベルも高いため、学校内では次代のエース候補と目されている。佐天によれば、「自分の中で絶対に曲げない信念があって、それを信じて実行する正義の人」。断罪ではなく治安維持が「風紀委員」の役目である以上、守る対象は被害者だけでなく加害者も含まれると考えており、危険を冒してでも実力行使ではなく極力説得で事を収めようとする。何故か正義の心と矛盾する事なく不純と不真面目を極めてしまっている。基本的には公私をキッチリと分け、「風紀委員」として行動する際は一切その素振りは見せず確実に任務をこなすなど、非常に優秀な人物でも有る。ただし、美琴とのデートを実現させるために初春を利用しようとしたりするなど、他人を巻き込むこともする。一方で、仲間思いの面もあり、美琴が何か隠し事をしていると気づいた時には、ただ黙って見守っていたりもする。美琴が本質的に自分の手助けを必要としていないことも理解しているが、走るのに疲れて座り込んだ時にそっと傍らに寄り添うことが自分の役目と自負している。能力使用の関係から下着は布面積が少ないものを好み、水着もほぼ猥褻物というほどの露出の多さで周囲をドン引きさせる。幽霊が怖いといった意外な面もある。 小学生の時、固法と共にジャッジメントとして郵便局にいた時にその郵便局が強盗に襲われ、勝手に先走って犯人を逮捕し損ない、犯人に殺されかけたものの美琴に超電磁砲で助けられたことが本人の話で明らかになっているが、美琴はそのことを覚えていなかった。また、黒子は美琴が超電磁砲を撃ったことは気付いてはいるが、美琴が超電磁砲を撃つ場面は見ていないので超電磁砲を撃ったのが美琴であることに確信は持っていない。 ジャッジメントで一緒に活動する初春に対しては上から目線ではあるが信頼していて、警策と戦った時は数万台もの中継カメラをハッキングして警策の支配下にあるカメラを特定し、作った合成画像を警策の端末に送った初春を「それができる最高のパートナー」と言った。 7月1日からのデモンストレーションで美琴がロシアのショッピングセンターに行っている間、学園都市に侵入したテロリストが起こした都市伝説「輝くネックレス」に倣った事件への対処に当たり、水爆を誘導するUAVの位置に関する美琴からの情報を上層部へ伝達した。7月中は暴徒化した「幻想御手」使用者への対応、8月初めには頻発するRSPK症候群の対策に追われ、8月末には学級会の第一会場にて風紀委員の中心となって暗部組織「スタディ」の「革命」を阻止するなどの活躍をする。9月3日からの広域社会科見学では美琴・初春・佐天と共にアメリカの学芸都市に遠征し、「翼ある者の帰還」との最終決戦においては美琴をサポートして「太陽の蛇」迎撃に貢献した。 9月14日、不審なキャリーケースの確保に失敗したことから「残骸」事件に巻き込まれ、初春のサポートで主犯の結標を追い詰めるが発砲され重傷を負う。ビルの崩落に巻き込まれかけたところを上条と美琴によって救われたが、しばらく車椅子生活を送ることになる。 大覇星祭には怪我のために不参加。2日目、パトロール中に不確定要素とみなされ食蜂によって一時的に美琴の記憶を消去される。初春と美鈴が不審者に襲撃された一件から「書庫」の記録に疑問を持ち「才人工房」へ向かい食蜂たちを救出、「外装代脳」の権限を使い誘導役として美琴を操っていた警策と負傷を押して交戦し、初春のサポートもあってこれを撃破した。なお、事件の中で御坂妹にも会っているが、この記憶は食蜂によって消去されている模様。「宝探しアプリ」が流行し出すと、11次元演算で未来を変えうることからアプリの配信者である美山から相談を受け、事故を防止するための活動を続けた。「理想の能力」に関わる事件では解決のために食蜂と取り引きし、情報を得る代わりに一時的に食蜂派閥に加入、蜜蟻の「仕込み」に巻き込まれた人々を食蜂と共に救う過程で、留学生の彩鈴と交戦、撃破する。第二少年院の「脱獄トライアル」後に初春が誘拐された際には、美琴と手分けして誘拐犯の追跡を行い、囮となった釣鐘を撃破する。 12月に発生したエレメント襲来及び大熱波では、事態に対処すべく奔走していたが熱中症で倒れてしまう。その後の疎開では他の常盤台生と共にバリ島へ向かう。12月24日の清掃活動では邪な事を考えていたため、美琴が脱走する際の囮に使われる。翌日はオペレーションネーム・ハンドカフスに駆り出され、警備員の楽丘と組んで「暗部」に対処する。花露姉妹が引き起こしたガス爆発で重傷を負うが、浜面達の治療などの甲斐もあって復帰し、楽丘と共にベニゾメの捕縛に成功。しかし、警備員化学分析センターで過愛と相打ちになり、感染させられた殺人バクテリアの影響は取り除かれたものの、美琴や食蜂と同じ病室に入院する事となった。26日には株取引のために調べていたスペースエンゲージ社の情報を、ロサンゼルスにいる上条へ美琴の携帯電話越しに伝える。4日後の29日には退院し、職務に復帰した早々、逮捕した凶悪犯達の脱走に対処する事となる。鉄装に操られるのどかに頭を殴られて敗北した際、彼女の手で逃されて上条に救出され、彼とアリスと共に第10学区の妖宴の元へ向かう。妖宴が配置していたコオロギの大群によって窮地に陥ったがアリスに救出され、ベニゾメの確保を遂げた後は新統括理事長からの情報でカキキエ隧道へと向かう上条に同行。だが、彼が「幻想殺し」で暴走するカキキエ隧道を破壊したためにくしゃくしゃになっていた空間が拡張され、どこか遠くへ飛ばされてしまう。 能力はレベル4の「空間移動(テレポート)」。能力の限界値は、距離が81.5m、質量が130.7kgであり、飛距離と質量の間に因果関係はないが、双方が限界値に近いほど精度は落ちる。自身を転移させる際の直線での移動速度は時速約288km。つまり空間移動の連続はおよそ1秒につき1度となる。物質を自動的に押し出して転移するため、転移先に干渉する物質がある場合、板状のものを転移させることで物質を「切る」ことも可能。転移対象は皮膚上に触れているものに限定されるため、箱の中身だけを転移させて取り出すといったことは不可能(箱を転移させて中身を取り出すことは可能)。戦闘では、相手を逆さまに転移させて転ばせる、自身を相手の頭上へ転移してドロップキックを見舞うなどの攻撃をする。また、武器として太股に忍ばせた鉄矢を転移させて、相手の衣服を壁などにダーツのように刺し止める戦法を使う。相手に刺し込むことも可能だが、立場上、相手を必要以上に傷つけないように制限している。便利な能力に頼み過ぎるきらいがあり、格闘も能力前提で組み上げている部分が大きいが、「AIM拡散力場を利用して行動を先読みする」相手に対して、「演算を使ったフェイント」を即興で編み出し実戦レベルで使いこなすという、天性の格闘センスの持ち主でもある。扱い方次第では「銃の時代」を覆すほどの戦果を挙げる事もできるが、「1回狙いを定めて1回跳躍」が基本なので、自分の体を飛ばしての回避と、金属矢を叩き込んでの攻撃を同時に繰り出すことはできないなど、ルール無用という訳でもない。 婚后 光子(こんごう みつこ) 声 - 寿美菜子 常盤台中学2年生。大能力者(レベル4)。 詳細は「とある科学の超電磁砲#婚后光子」を参照 食蜂 操祈(しょくほう みさき) 声 - 浅倉杏美 本作のヒロインの1人。常盤台中学2年生。学園都市第5位の超能力者(レベル5)。 詳細は「とある科学の超電磁砲#食蜂操祈」を参照 寮監 声 - 尾小平志津香(禁書目録)、生天目仁美(超電磁砲) 常盤台中学の「学舎の園」外の学生寮寮監を務める女性。本名不明。「禁書目録」では初老の女性、「超電磁砲」では若い女性となっている。 「とある科学の超電磁砲#寮監」も参照 薄絹 休味(うすきぬ やすみ) 声 - 升望 常盤台中学1年生。ドラマCDの「科学サイド」パートに登場。 黒子と同じく美琴に想いを寄せており、美琴の全力を引き出せば彼女への恋は叶うという噂を信じ、彼女に決闘を申し込む。 能力はレベル3の「念動力(サイコキネシス)」。副作用として一定限度の電気を遮断する「気力絶縁(インシュレーション)」を用いる。念動力の方はレベルが示す程度だが、付加的に発動する「気力絶縁」の方は、電撃を防御したり、辺り一帯を力で包むことで、電気を基点とする攻撃そのものを封じることが可能。 帆風 潤子(ほかぜ じゅんこ) 声 - 津田美波 常盤台中学3年生。大能力者(レベル4)。食蜂派閥のナンバー2。縦ロールの髪が特徴。 詳細は「とある科学の超電磁砲#帆風潤子」を参照 湾内 絹保(わんない きぬほ) 声 - 戸松遥 常盤台中学1年生。強能力者(レベル3)。 詳細は「とある科学の超電磁砲#湾内絹保」を参照 泡浮 万彬(あわつき まあや) 声 - 南條愛乃 常盤台中学1年生。強能力者(レベル3)。 詳細は「とある科学の超電磁砲#泡浮万彬」を参照 雅王院 司(がおういん つかさ) 外伝『とある科学の心理掌握』の登場人物。常盤台中学の生徒会副会長。小柄な少女で、お付きのメイドを引き連れる。懐中時計を愛用し、芝居がかった言動をして「〜(です)とも」を語尾につけるのが口癖。 相当な人誑しの才覚があり、完全なアウェイの状況から瞬く間に場に溶け込むことができる。選挙ルールぎりぎりのグレーな手段は使うが、自らの組織と世間について「未来像(ビジョン)」を持って天下国家を論じられることが、頂点に立つのに最も必要な資質と考えているので、不正を煽って分断するような無粋な謀略は使わない。 普段はメイドが瑣末事を片付けてくれるので目立たないが、GPSがなければ移動教室で迷子になるほどの方向音痴。身長の低さに若干のコンプレックスがあり、わずか1年で中学生離れしたプロポーションに成長した食蜂に嫉妬している。尊い関係に満ちた乙女の園である常盤台を愛し、永久に尊さを観測するために「常盤台(の校舎)になりたい」とまで考えているので、食蜂には「想像以上の変態」と思われている。 次期生徒会長としての公約で、全ての派閥の解体を掲げる。生徒会長の座をかけて食蜂と選挙で決闘することを宣言し、「笑顔のパンケーキ」とコラボ(買収)してビラ配りを効率化、応援演説に美琴を起用、別派閥の生徒会役員に協力を求める、新聞部の学内ネットニュースを利用して株を上げるなど様々な権謀術数を駆使して勝利を目指す。選挙中、帆風が何者かに嵌められるという事態に際して真相究明のために食蜂と手を結ぶ。 加巳野(かみの) 生徒会長選挙の立候補者の1人。浮遊票を手中に収めるべく美琴を味方に引き入れようと、手芸部の能力者に命じて彼女が紛失したゲコ太ストラップを再現させようとしたが失敗。そして選挙に最大派閥の食蜂が参加するのを知ると妨害工作を始め、派閥員に命じて派閥棟をシステムジャックさせ、長期使用申請が臨時メンテナンスでキャンセルされた隙を突き、食蜂派閥が常用している教室を横取りして活動の場を奪う。。 夜鳴 麗華(よなき れいか) 声 - 関根明良 『とある科学の心理掌握』ドラマCDに登場。強能力者(レベル3)。中庭で食蜂の頭にプログラミング授業で製作したドローンが落下した事件の容疑者の1人。授業後に完成したドローンを職員室に運ぶ途中で尻餅をついてしまい、作ったリモコンを壊してしまう。 多仲 瑞穂(たなか みずほ) 声 - 川口莉奈 『とある科学の心理掌握』ドラマCDに登場。ドローン直撃事件の容疑者の1人。授業後は工具の確認と片付けを任され、しばらくはんだごてを探していた。 海辺 遼子(うみべ りょうこ) 声 - 河瀬茉希 『とある科学の心理掌握』ドラマCDに登場。ドローン直撃事件の容疑者の1人。授業後は使った図面とスマホで撮った組み立て動画を職員室のサーバーにアップ提出していた。 尖林 此実(せんはやし このみ) 声 - 小坂井祐莉絵 『とある科学の心理掌握』ドラマCDに登場。ドローン直撃事件の容疑者の1人。食蜂に輪をかけて不真面目な性格。授業をサボって保健室に行き、昼休みには教室に戻って来て友達と食事をしていた。
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