天賦夢路編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 14:03 UTC 版)
「とある科学の超電磁砲」の記事における「天賦夢路編」の解説
美山 写影(みやま しゃえい) 声 - 峯田茉優 松海小学校4年生。10歳の少年。予知能力者。 自身の能力で人助けをしたいと願っていたが、通常の手段では回避できない予知が原因でいじめられ転校した過去を持つ。自分が可愛がっていた野良犬のペロが火災に巻き込まれることを予知してしまい、その未来を変えることができる人材を探すため予知結果を宝探しアプリの形で配信しており、その過程で黒子と初春に出会う。能力を酷使したことで赤血球の劣化が起こっており、これ以上の能力使用は命に関わる状態となっていた。入院中に大規模火災が発生してしまったが、黒子の尽力で未来を変えることができた。 能力は「予知能力」。インスタントカメラで念写した写真を研究施設の機器を通すことで、自分の周囲を中心に近い未来に起こる惨劇の瞬間のみを映した不鮮明な画像を得ることができる。さらに、意識を集中させて写した写真を、念写能力者向けの解析ツールとして造られたアプリを通すことで時間と場所の情報をも念写できるが、この「第二段階」に関しては能力の悪用を防ぐため「書庫」にも載せていない。この予知結果はほぼ確定されたもので、3次元的な干渉で未来を変えることは不可能だが、空間移動能力者の11次元演算による干渉ならばその結果を変えることが可能。また、「幻想御手」の事件を予知することはできなかったことから、直接命に関わらない事件を予知することはできないとされる。 大河内 巡観(おおこうち - ) 声 - 山下七海 写影の元同級生。女子小学生。 不幸な予知しかできないと写影をいじめていた。自分が事故に巻き込まれる予知を聞くが、尽力の甲斐なく未来を覆すことができず重傷を負ってしまう。その際写影に辛辣な言葉を浴びせてしまうが、彼が転校してしまったことを知り後悔していた。その後、ペロを引き取ってほしいと頼まれ、承諾するとともに手紙で謝罪する。 ペロ 写影が可愛がっている野良犬。 火災に巻き込まれる予知結果が出たことが、写影が黒子たちを頼ることにつながった。写影を公園で待っていたところ、「インディアンポーカー」で得た情報を利用して作った肥料が原因で窒素化合物系の火薬庫と化した桜並木による大規模火災に巻き込まれてしまったが、黒子に救出され軽傷で済んだ。その後は、大河内が住んでいる寮に引き取られることになった。 査楽(さらく) 声 - 高橋大輔 暗部組織「メンバー」の構成員。「BLAU」の上客。詳細は「とある魔術の禁書目録の登場人物#査楽」を参照 結標 淡希(むすじめ あわき) 「窓のないビル」への「案内人」を務める空間移動能力者の少女。詳細は「とある魔術の禁書目録の登場人物#結標淡希」を参照 芳川 桔梗(よしかわ ききょう) 「絶対能力進化計画」に携わっていた女性研究者。「とある自販機の存在証明」にも登場する。詳細は「とある魔術の禁書目録の登場人物#芳川桔梗」を参照 土御門 元春(つちみかど もとはる) 声 - 勝杏里 とある高校に通う男子学生。詳細は「土御門元春」を参照 郭(くるわ) 伊賀のくノ一。詳細は「とある魔術の禁書目録の登場人物#郭」を参照 弓箭 猟虎(ゆみや らっこ) 声 - 鈴代紗弓 「学舎の園」内のお嬢様学校「私立枝垂桜学園」の学生で、「スクール」の初代スナイパー。砂皿の前任者。無能力者(レベル0)。入鹿の姉。 「内部進化」の出身者だが、妹と違って能力は向上しなかった。悠里を使った実験中の事故の際、医師だけでなく入鹿からも蔑ろにされたショックから、ぼっちであることを極端に忌避する思い込みの激しい性格が形成され、能力開発に見切りを付け別の技術を磨いてぼっちからの脱却を図ろうと決意した。 狩猟民の追跡技術を習得しており、獲物が残した痕跡から情報を読み取り気配を完全に消すことができる。その精度は滝壺の「能力追跡」をも上回り、逃亡中のターゲットが仕掛けたトラップなども容易に見破れる。武器は袖口から炭酸ガスの圧力で射出される弾丸で、衣服の中に仕込まれた狙撃銃は腕の曲げ伸ばしで自在に組み立て・分解できる。実力を誇示し獲物が悶え苦しむさまに悦びを見出すタイプの狩猟者で、ターゲットを仕留める前に急所を外して徹底的に痛めつけ、命乞いを始めたところで殺すことを楽しんでいる。 学校では比較的好かれているものの、真面目な性格ゆえに任務を優先してしまうために学友とは疎遠であり、自身を孤独な存在だとだと思い込んでいる。そのせいでリア充に対しては逆恨みに等しい強い嫉妬心を抱いている。その性格と言動から「スクール」構成員からも距離を置かれている。 「ピンセット」の情報所持を疑われて拘束されながらも逃げた佐天と、彼女を救出したフレンダの追跡を依頼される。学友と外出する機会を潰された憂さ晴らしもあってフレンダを執拗に追い詰めるも、佐天が囮となったことでうっかりぼろを出してしまう。フレンダとの一騎打ちでは爆弾の一斉爆発で酸欠になり、空気を求めて外を目指すが口に小型爆弾を詰められた状態でビルから突き落とされ、さらに上空から人形爆弾の追撃を受けて敗北。仲間の誉望に助けられて一命をとりとめたが顔面を大きく損傷し、フレンダへの執着心が狂気的なまでに増幅されてしまいスナイパーとしては再起不能となる。その後の消息は不明。 しかし原作13巻のアイテムの打ち合わせで「絹旗がスクールのスナイパーを潰した」と公言しており、当のスクールでは既に補充要員として砂皿が合流していたため、明言されてはないがこの際に挙げられた戦死者が彼女だった可能性が非常に高い。 操歯 涼子(くりば りょうこ) 声 - 種﨑敦美 第20学区にある新色見中学に通う14歳の少女。「インディアンポーカー」の開発者。 幼いころに事故に逢い、母の肺を移植されたことで生き延びたものの、元々病弱だったせいで術後さらに体調を崩した母を恢復させるため、学園都市でサイボーグ治療の研究を行っていた。薬品反応で収縮する人工筋肉や、肉体との接合面の拒絶反応を抑える抑制素材などの開発を手掛けていた。限界に近づく母の命を救うためサイボーグ技術の被験者として自ら志願し、体を機械で補い1年の間「2人になって」暮らしていたことがある。「才人工房」にも出入りしていた時期があり、この時に触れた技術をもとにインディアンポーカーを作り出した。 実験後は体を元通りにつなぎ合わせ、施設を出て元の暮らしに戻っている(表向きは施設内で生活していることになっている)が、生成された新たな魂が機械の肉体から解き放たれたときの危険性を憂慮している。自分だけではドッペルゲンガーへの対抗策を思いつかなかったことから、インディアンポーカーを広めて誰かが解決してくれることを期待していた。 ドッペルゲンガーが脱走した際には暴走を食い止めるために自身の魂を犠牲にした交渉を行い、その条件として航空機の上から飛び降りたが「屍食部隊」の尽力で救助された。美琴と合流した時に所長からドッペルゲンガーを復元するように要求されるが、その遺志を尊重するために拒絶。その際、所長の拳銃で誤射されて左腹部を損傷し、ドッペルゲンガーの残骸を移植することで一命を取り留めるが、ドッペルゲンガーと共生することになり、夢の中で研究にダメ出しされたり一晩中自分の黒歴史を語られたりしている。ドッペルゲンガー 声 - 種﨑敦美 操歯の実験で使用されたサイボーグの義体に宿った「新たな魂」とされるものの通称。体格は操歯と同等だが、全身が機械なので総重量は100kgを超える。体は頑丈に作られており、美琴のフォローがあったとはいえ高層ビルから飛び降りても問題なく活動できるほか、生命に危害を加えるような行動を抑制するための自己保存機構が搭載されているため自分で自分を破壊することはできない。 実験終了後は自分自身を操歯涼子本人だと思い込んでおり、それに伴って周囲の認識にも齟齬が生じていた(清掃ロボットがメイドに、工具箱が救急箱に見えるなど)。貴重な研究資料として施設で軟禁生活を送っていたが、自身の記憶に付随する思い出が欠如していることに違和感を覚え、自分が機械であることを認識してしまい施設を破壊して脱走する。能力行使に必要な人工筋肉の量産を行なったのち強奪した人工皮膚を身につけて、サイボーグ手術の後遺症緩和に使われる薬品の流れを追って本体の居場所を見つけ出し襲撃するが、自身の確保を命じられた「屍食部隊」の攻撃を受ける。しかし、周囲の物質を操ることで反撃し、さらに機体の損傷後は操った物質を吸収しながら進撃を開始、駆けつけた美琴と交戦する。戦いの中で美琴に砂鉄をばらまかせることで、ステルス状態で上空を飛ぶ研究設備を捕捉することに成功する。 実は新たな魂が宿ったわけでは無く、単に人工知能が人間らしく振舞っていただけだった。しかし、人間の脳と同化し発想力と想像性を1年に渡って学習し続けていただけあって、人間としての振る舞いにも違和感はない。さらに、人工知能なので演算力やシミュレーション力に関しては人間の域を超越している。感情を学習したことで自分自身に魂がないことに苦痛を感じており、自分の存在を抹消することが真の目的で、操歯の殺害は自分やバックアップを復元できる存在であったため、美琴と戦ったのも飛行船と自分自身を破壊してもらうためだった。自身の望みを聞いた美琴の攻撃を受け本体は上半身の左側を残して破壊され、銃撃で負傷した操歯に残ったパーツを移植するよう指示して機能停止する。しかし理由は不明ながら、パーツを移植された操歯の夢に現れるという形で共生することとなった。 「自己増殖し、物質の内部にマイクロレベルで食い込み操る、蟻の寄生菌と粘菌の特性を合せ持つ人工筋肉」によって自分の周囲に存在するあらゆる物質を操作することができる。その強度は大能力者並みで、物質吸収により巨大化することも可能。さらに細かな瓦礫を組み合わせることで作った人型の偽物を無数に操り数で相手を圧倒することもできる。 所長 声 - 田中完 操歯が所属していた研究機関の所長。元々は医療難民を救うために安価なサイボーグの開発を模索していた人物だったが、ドッペルゲンガーに魂が宿ったと考えたことでその研究に執着するようになり歯止めが効かなくなった。ドッペルゲンガー破壊時には操歯にその修復を命じるが拒絶されてしまい、脅しのため所持していた拳銃で彼女を誤射して動揺し逃走する。操歯の協力が得られずとも魂の実験を継続するため「置き去り」を実験台にしようと目論むが、後始末に現れた食蜂の「心理掌握」で初心に帰るまで記憶を改ざんされた。
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