奥羽軍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 02:24 UTC 版)
ウィード / 秋田犬と紀州犬の雑種 声 - 國立幸 本作の主人公。かつて伝説の巨熊赤カブトを倒した父・銀と母・桜の息子。三人兄弟の末っ子で幸村と誠を兄にもつ。外見は銀とうりふたつで熊狩りに最適な虎毛の秋田犬。名前の『ウィード』とは英語で雑草という意味で、GBが名付けた。一人称は最初は「僕」だったが、狂四郎との会話で初めて「俺」になり(アニメ版では16話から「いかなる理由があっても、命を軽視する者は俺の仲間にはいらない」と発言してから定着した。)、正式に総大将を継いだ辺りから「俺」で定着した。仲間の軍、敵軍問わず他人の命を思いやる優しさを持っており、いかなる状況でもたったひとつの命を軽視する者を憎しむ心を持つ。持ち前の勇気と俊敏な動きで仲間とともに怪物(P4)、悪の権化・法玄を撃破し、戦いの途中で銀との再会を果たす。法玄との決戦直前に哲心から銀の必殺技である絶・天狼抜刀牙を修得する。戦いのセンスは天性のものであり、足の速さは平地でなければロケットさえもしのぐほどである。法玄討伐後に銀から奥羽軍三代目総大将になる座を譲り受けた。その後、将軍との戦いを経て小雪と結ばれる。北海道でのロシア軍との戦いでは総大将としての器を開花させ、各地から一千をも超える仲間を率いてロシア軍を帰順させ、これらの過程でより総大将としての器を磨いた。その後、ハイブリッドと交戦し、ハイブリッドとの戦いでジェロムと崖から転落し、消息を絶ってしまうが、無事に生存しており、仲間達と再会を果たす。 GB / イングリッシュ・セッター 声 - 川本成 小心者でお人好しのイングリッシュセッター。もともとは裕福な家の飼い犬だったが、飼い主が破産し、山奥に捨てられた。飼い主はその後首吊り自殺を図り、救急車に搬送される。その救急車を追いかける途中、トラックに轢かれそうになるところをスミスに救われ、以降スミスを尊敬している。作業犬であるため、戦うことよりも俊足を活かした狩猟、偵察、運搬、探索などの役回りが多い。小心者ながら敵軍から仲間を体を張って助ける勇気も持ち備えていた。ウィードという名前は前述のようにGBが名付けた。明るい性格とは裏腹に辛い過去が多く、前作のポスト「スミス」的存在だった。ハイブリッドと交戦中に重傷を負い、瀕死の状態に陥る。その後、仲間の制止を振り切り、危機に陥ったウィードを捨て身の一撃をもって救い壮絶な戦死を遂げる。 佐助(サスケ) / 柴犬 声 - 植木誠 かつてはGBと共にネロに使い走りにされていた柴犬。ウィード達と共に行動していたが、かつての飼い主と再会する。その後、法玄の招集を受けて法玄軍に加わるが、法玄の人質となっていた銀達を助けた後、奥羽軍に加わる。アニメでは飼い主と再会できぬまま法玄軍に加わるが、クライマックスあたりでGBと出会って奥羽軍に加わる。戦闘能力はあまり高くはなく、GBと共にムードメーカー的な存在である。飼い犬であるチャコと一時恋仲の関係になるが、自らを奥羽軍の幹部と名乗っていた嘘がばれ、あっさりフラれてしまう。お調子者で小心者だが、とても仲間思いであり、親友GBの死をもっとも悲しんだ。他の犬達が諦め引き上げた後もウィードとジェロムの行方を懸命に捜し続け、ついに再会を果たし共に奥羽へ帰還した。蛇を捕獲するのが得意だが仲間からは有難がれていない。 メル / ゴールデンレトリバー 声 - 小林晃子 ウィードと同年代のゴールデンレトリバー。母親のレニーと無理やり引き離された上、飼い主に捨てられ、ブルー一味の使い走りにされていたところをウィードに救われる。使い走りによって足腰は鍛えられており、身体能力は成犬にも劣らない。レトリバー種なので泳ぎが得意。原作ではレニーと再会を果たすも、後に死別。保健所送りの危機に瀕していたところをスミスに助けられ、共にウィードの元に向かうことに。アニメ版ではレニーの登場はない。なお本名は「メルセデス」だが、これは車好きの作者の飼い犬の名前と同じであり、メルセデス・ベンツが元である。法玄編以降は出番が少ない。 フック / ラブラドールの雑種 声 - 田中完 もとは兄と共にブルーの手下だったが、兄はブルーに逆らって殺された。ラブラドールの雑種。ブルーの支配から脱走するが、保健所で捕獲され、その後は飼い犬となる。ブルーを憎みながらも怯えるだけの日々を送っていたが、ウィードに触発され、戦うことを決意する。法玄編以降は出番が少ない。 剣(ケン) / グレートデーンとサルーキの雑種 声 - 小川輝晃 旧奥羽軍の戦士である父・ベンと母・クロスの息子で外見はベンに酷似している。グレートデーンとサルーキーの雑種。弟の譲二と妹のミニー(死亡)がいる。初期のころは楽園の盗賊討伐隊長を務めていたが、幹部領域には入れなかった為、楽園を脅かす怪物の正体を知らず、人間を襲った犬として影虎を疑い、一時対立していた。ウィードやGBと出会い、真実を知るや、彼らと共に怪物に立ち向かう。基本的に奥羽戦士の長男は1歳時に親元から離され本陣(二子峠近郊)に配置される。彼もその一人で影虎と共に二世犬である。 北海道編では先発隊(銀の隊)で出陣。ハイブリッド討伐のために影虎、譲二、ヒロと共に本体と合流に向かう。父・ベンの他界は奥羽帰還後に聞かされ、弟・譲二と共に墓前で号泣した。 影虎(カゲトラ) / 甲斐犬 声 - 竹本英史 旧奥羽軍の戦士・黒虎の息子。三兄弟の長男で弟に信虎と晴虎がいる。愛称は「影(カゲ)」。奥羽山脈の宮城県付近を所領している。楽園が崩壊したのは中央の腐敗にあるとみて反乱を起こしたが、真実を知ったのちの怪物との戦いでは甲斐犬としての男気を見せる。怪物出現前は剣とは親友であったが、互いに元凶を知らず一時は決裂していた。北海道編では黒虎と共に先発隊(銀の隊)で出陣。性格は短気だが、ハイブリッドに襲われている小熊を助けるなど優しい一面も待っている。本体合流途中でハイブリッドと一戦交え、父同様に忍犬にも負けない体術を披露した。 ジェロム / ジャーマン・シェパード・ドッグ 声 - 高塚正也 元は研究施設の警備犬だったジャーマン・シェパード・ドッグ。人間に殺し屋としての訓練を受けていたため、戦闘能力は奥羽軍の中でもトップクラスで、適応能力も高く、人間の使う武器や道具についても熟知している。怪物討伐のためウィードたちと共闘し、以後奥羽軍の参謀格としてウィードをサポートし続ける。ウィード世代のサブリーダーであり、準主人公格の男。怪物討伐後、捨て身の特攻作戦で部下を死に追いやっておきながら、自分だけが生き残ってしまったことに罪悪感を持つようになり、死に場所を求めて行動するようになり、ウィードや奥羽軍・友軍を救うために幾度となく命を賭した行動を重ね、瀕死の重傷を負うことも頻りであった。法玄編の紀州での騒動の際、ロン(アニメではカマキリ)との戦いで右耳を失った。アニメでは、往復で再び南アルプスに至った時、ウィードの首を狙っていたレクターとサンダーに遭遇するが、命を重視するウィードの命令に背き二者を殺害してしまったことから奥羽軍を追放されるが、その後故郷である四国に行き援軍集めに貢献を果たす。アニメの最終回にウィードが激流に飲まれたところを助けるが、ウィードの仲間が駆けつけてくれたところで力尽きてしまった。原作ではその後大輔と秀俊の手によって一命を取り留め、再び旅に出る。その後は行く先々で騒動に巻き込まれ、ウィード達が動くきっかけとなる。猿編で最初に巻き込まれるのも彼であり、北海道編では彼が死に場所を求めて北海道まで来たことで、白狼たちの危機が奥羽にまで伝わるきっかけとなる。ロシア軍との戦いの後、リディアと共に新婚旅行に出発する。その後、ハイブリッド討伐のため、再びウィードたちと合流する。ハイブリッドの戦いでウィードとともに行方不明となり、昏睡状態になっていた所をサスケによって発見され、目が覚めても意識が混乱していたが、正気に戻りウィードとも無事再会する。 ロケット / ボルゾイ 声 - 前田剛 元は法玄軍の部下。弟にミサイルとジェットがいる。当初は法玄軍に属していたため、奥羽軍とは敵対関係だったが、ウィードたちとの出会いを通じて絶対的不利を承知で奥羽に寝返る。後に豪雪の中での行軍中に崖から落ちそうになったウィードとGBを命がけで助けたことで奥羽軍から真の信頼を得た。しかし、彼が奥羽軍に寝返ったことが原因で弟は2匹とも法玄に殺害されてしまい、法玄に対する強い復讐の念を抱くことになる。兄弟揃って大変な俊足な持ち主で、GBや法玄に「あれが同じ犬か」と驚嘆させるほどである。その健脚と堅実で冷静沈着な性格を買われ、偵察や囮などでの活躍場面が多い。またロシア軍の偽装敗走工作を見抜くなど洞察力も優れている。細見であるが、人間の成人男性を引きずって救助するほどのパワーも持ち合わせている。戦争中に奥羽軍に寝返ったわりには非常に有能かつ忠実な男で、任務や作戦の遂行を何よりも重視する真面目な性格。そのため、ウィードからの信望も厚く、狂四郎やヒロを差し置いて総大将代理や部隊長に任命されることも多い。北海道編では後発隊(ウィードの隊)で出陣。 ヒロ / グレートピレニーズ 声 - 乃村健次 幼少期 - 金田晶代 広島出身、敵の睾丸をむしりとるというえげつない必殺技を持つため、「玉取りのヒロ」の異名をもつ。またかなりの怪力で長老・ウィード・ジェロム・剣を自分だけで引っ張り上げたり、木を頭突きでへし折るなどしている。広島のボスだったユキマサの息子であるが、当時ユキマサの部下であったカマキリの反逆に遭い、ユキマサと片目を失う。その後は徒党を組むことも無く、流れ者となっていたが、アルプスで法玄軍と戦う銀とジョンの助太刀に入ったことがきっかけで奥羽軍に加わる。カマキリとは壮絶な戦いの末、カマキリの睾丸をむしりとり、見事父親の仇を討った。法玄編終了後に麗華と結婚し、4匹の子をもうける。現在では奥羽軍部隊長をつとめている。すぐ熱くなる性格で口より先に手が出るが、一方で部下に良心を説くようにもなっている。戦闘能力も上位クラスで活躍度も高いが、機動力がないため、奇襲作戦には向かない。北海道編では後発隊(ウィードの隊)で出陣。人間からハイブリッドと見間違えられる程の巨体である。闘争心に溢れた豪傑で、つねに最前線に赴き、最後まで負傷の絶えない捨て身の戦いを続けたが、見事生き残った。 麗華(レイカ) / 秋田犬の雑種 声 - 中川里江 奥羽軍に在籍する数少ない女犬。元は飼い犬で父親が奥羽の戦士だったこともあり、銀達に協力していたが、法玄に人質として捕らえられる。その後ヒロ達によって助けられ、奥羽軍に加わる。法玄編終了後にヒロの妻となり、猿編での将軍との戦いの後に4匹の子を産む。毅然とした性格で、暴れん坊のヒロも麗華には頭が上がらない。 産後は非戦闘員扱いとされ、奥羽での留守番が多い。 白銀 狂四郎(シロガネ キョウシロウ) / 紀州犬 声 - 増田裕生 わずか1歳にして10年分を生きたという幼犬。赤目と同じ紀州犬であるが、体中に傷痕がある。3人の兄がいたが、父親からの暴力で長兄と母を失い、次兄と三兄は母の仇討ちに父と共に崖から転落死する。自分と同様に親の愛を知らずに育ち、親に見捨てられて育った一歳未満の若い不良犬軍団50頭を束ねて滋賀のボスとなり、法玄にも屈することはなかった。狂四郎を仲間に引き込もうとやってきたウィードと一時敵対するが、乱入してきたレクターとサンダーとの熾烈な戦いの中でウィードに惹かれ、奥羽軍に加わる。奥羽軍に加わった当初は、ウィードとは正反対に猪突猛進で殺しを惜しまない性格だったため、一時は馬が合わずに奥羽軍を脱退しようと試みるが、ジェロムにウィードの正しさを諭され、精神面の向上と共に再び奥羽軍に戻った。活躍場面は多いが、性格上あまり考えずに突っ込むことが多々あり、敵の策略に嵌ることも多く、その都度危機に陥る。ジャンプしての必殺技(自称【人間飛び蹴り】)のほか、石つぶてを用いるなどトリッキーな動きをする。北海道編では先発隊(銀の隊)の援軍のために、かつての配下を従え後発隊(ウィードの隊)に先駆けて出陣。 テル 声 - 伊藤実華 父親に虐待されていた子犬。狂四郎に拾われ、彼に従うようになる。自分を虐待した父を激しく憎んでおり、父が自分のためにレクター兄弟と戦っても素直になれなかったが、ウィード達に諭され父の最期を看取り、その後奥羽軍に加わる。法玄軍との決戦前、一歳未満の幼犬は戦いには参加させないというウィードの考えにより、他の数匹の犬と共に甲賀忍犬の長老に預けられる。その後は、長老の下で忍犬としての修行を積み、北海道編で再び奥羽軍に加わり、忍犬として活躍した。ロシア軍との戦いでヴィクトールの攻撃から銀を庇い、頚椎を砕かれる重傷を負ったが、大輔らの治療によって復活を果たし、無事奥羽に戻された。一時狂四郎から幸太という名前をもらっていた。 譲二(ジョウジ) / グレートデーンとサルーキの雑種 ベンの息子で剣の弟。外見は母のクロス似であるが、両まぶたに傷があるのが特徴。関西で“はぐれの譲二”として名を馳せていたが、甲府で援軍要請のために帰郷していた剣、影虎と合流し、以後奥羽軍に加わる。気が短く、血気盛んな部分があるが、力量は確かなもので兄・剣を凌ぐどころか父・ベンにも迫る勢いである。過去に川の中に取り残されている妹・ミニーを救うことが出来なかったことから、水が苦手となっている。旧奥羽軍に編成されることが多い。北海道編では先発隊(銀の隊)で出陣。ハイブリッド編でジョー達と合流するが、深手を負い、新宮社長に預けられるが無事回復し奥羽に帰還した。 信虎(ノブトラ)、晴虎(ハルトラ) / 甲斐犬 影虎の弟で信虎が次男で晴虎が三男。信虎は赤褐色の虎毛で晴虎にはブチ模様がある。剣、影虎が甲府を訪れた際に同行し、奥羽軍に加わる。セリフ、出番は時雨より少ない。北海道編では先発隊(銀の隊)で出陣。名前は戦国武将甲斐武田氏から。 昭治(ショウジ)、武流(ブル)、時雨(シグレ)、土怒(ドド) 声 - 乃村健次(ショウジ)、内藤玲(ブル)、竹本英史(シグレ)、下崎紘史(ドド) すでに他界した中虎(黒虎の兄)の子である甲斐の四兄弟。黒虎の甥っ子にあたり、長男が昭治、次男が武流、三男が時雨、四男が土怒であるが、容姿は全く異なる。従兄の影虎が帰郷した際に奥羽の危機を知り、黒虎と共に二子峠に向かうが、玄婆軍と遭遇し、牙城で籠城する羽目になる。黒虎の命により、「陸奥の四天王」の元へ援軍の要請に向かうが、玄婆軍に捕まってしまう。兄弟の中で一番俊足であった時雨が陸奥に辿り着くことができたが、他の3匹は玄婆軍によって殺されてしまった。時雨は北海道編では先発隊(銀の隊)で出陣。 以蔵(イゾウ)、周作(シュウサク)、晋作(シンサク)、慎太郎(シンタロウ)、小五郎(コゴロウ)、吉之助(キチノスケ) 声 - 赤城進(イゾウ)、河本邦弘(シュウサク)、武藤正史(シンサク)、下崎紘史(シンタロウ) 陸奥の四天王の一角である如月の息子たち。犬種はマラミュート。時雨の要請を受けて起ち上がり、奥羽軍に加わる。奥羽到着後は赤目と共に、人に害を及ぼす玄婆軍の駆除を行った。法玄討伐後は父・如月の元に戻る予定だったが、その後も奥羽軍に所属している。以蔵が長男であることは明らかにされているが、その他の関係は不明。また如月の息子たちは他にもいるようだが、北海道遠征で一部が死亡している。北海道編では陸奥で合流し先発隊(銀の隊)で出陣。 モール / ダックスフント 前作でクロスを助けたオリバーの息子。父親同様、穴掘りが得意。法玄に人質として捕らえられていた銀を助けようとしたが、銀からウィードへの伝言を携えて合流に向かう。途中、行き倒れるが、哲心の甲賀忍軍に救われる。法玄編以降は出番がない。 哲心(テッシン) / 甲賀忍犬の雑種 声 - 竹内幸輔 甲賀忍犬軍団の総帥だった黒邪鬼の息子。現在は哲心が忍犬軍団を束ねている。黒邪鬼死後、楽園の継承者として旧奥羽軍の手によって育てられた。銀の統率力・ジョンの牙・赤目のスピードを持つと言われる、奥羽軍の中でも屈指の実力者。剣や影虎からは「チビ兄ちゃん」と呼ばれる(2匹より出生が早いため)。原作ではスナイパーに嘘を吹き込まれ一時敵対するが、真実を知り、後に奥羽軍に復帰する。「絶・天狼抜刀牙」を、ウィードに伝授した(ただし、伝授した哲心自身は使えないがウィードの兄・幸村、誠が使う「ネック・ザ・キリング」に類似した技を披露した)。忍犬特有の暗殺能力も高く、玄婆を戦闘不能に追いやった。ジェロムと並んでウィードの側近的存在だが、銀への義理もかなりあるので、新旧世代の中間的存在。北海道編では先発隊(銀の隊)で出陣。 甲賀忍犬(コウガニンケン) 哲心の部下として7頭が奥羽に帰参した。容姿が酷似してるため、殆ど見分けがつかない。機動力で右に出る者はおらず、そのほかさまざまな能力を使いこなす。ロシア軍に包囲されたとき奥羽軍本隊への伝令役として脱出した。犬笛が使え、2、3キロ程度の距離ならば別隊と連絡がとれる。 北海道編では先発隊(銀の隊)で出陣。 敏光(トシミツ) 甲賀忍犬の一犬。法玄に一騎討ちを挑んで敗れ、崖から転落したものの無事だった。 月影(ツキカゲ) 甲賀忍犬の一犬。ロシア軍との戦いの際、伝令役として敏光と共に脱出をしたが、樹上に追い詰められ、殺されかけたところを狂四郎が助ける。 左武(サム) 甲賀忍犬の一犬。ロシア軍との戦いの際、二度目の包囲網をぬけ、ウィード達への伝令役として脱出した。途中から「左武」から「佐武」になってしまっている。後発隊(ウィードの隊)にも参加し北海道編では長期戦で活躍した。 甲兵衛(シンベエ) 甲賀忍犬の一犬。ロシア軍との戦いの際、ウィード達への伝令役として左武と一緒に脱出を試みたが、殺されてしまった。 ロン / ジャーマン・シェパード・ドッグ 和歌山の警察犬。カマキリの策略により、人間達の犬狩りの道具として利用され、ジェロムと対決するも敗れ去り、ジェロムの男気に惹かれ、奥羽軍に加わる。人間に仕えていた為、人間の武器も熟知している。北海道編では先発隊(銀の隊)で出陣。 闘兵衛(トウベエ) / 土佐闘犬 声 - 松本大 通称「鬼の闘兵衛」。闘犬の横綱で法玄軍の元幹部犬。闘犬で武蔵に唯一黒星を付けた男である。闘犬界敵なしだったが、最強になるべく奥羽の大将を倒そうと旅に出て、法玄軍に加わっていた。玄婆と共にウィード達と戦った際に玄婆を守れなかった事から法玄に処刑されかけるも、片目を失いつつ生き延びる。敵である自分を助けた奥羽軍の情に触れて改心し、仲間を守る為の盾となって一人でカマキリ軍26匹を倒したが、カマキリに倒され、立ったまま成仏する。 ブルゲ 声 - 遊佐浩二 通称「夜叉森のブルゲ」。法玄軍の元幹部犬。幹部の面々の中でも面倒見のいい温厚な性格が際立っており、法玄の言いがかりから致命傷を負うことになってしまった狂四郎を手厚く看護している。牙城爆破の際に、狂四郎やウィードの助言により法玄軍を離反。銀の復帰もあり、法玄の悪質な恐怖政治から抜け出すよう、他の幹部犬を説得する。アニメ版では「夜叉森」の異名を持つ理由が明確に描かれており、幹部候補の金太郎を倒すが、狂四郎との戦いに敗れて奥羽軍に降る。 原作では北海道編にて先発隊として参戦するも、ロシア軍との戦闘中に力尽きる。法玄編での出会いから縁のあった狂四郎に「自分を食ってくれ」と言い遺し戦死した(死して尚、狂四郎と共にロシア軍と闘うとの意であったが、狂四郎は彼に敬意を表してか「肉」には手を出さず「毛」のみを食している)。 抜人(バット) 声 - 岩崎征実 通称「心眼の抜人」。法玄軍の元幹部犬。両目を失明しているが心眼でものを見るため、他の犬に後れを取ることはなく、スパイを見抜くこともできる。原作ではこれまでの遺恨を捨てた銀の心の広さに感服し、銀に降る。アニメでは剣・影虎との戦いに敗れて奥羽軍に降る。ワイマラナーに似ているが犬種は不明。 カイト 声 - 小野大輔 通称「風神のカイト」。法玄軍の元幹部犬。越中で名を挙げていた。原作ではブルゲと抜人の説得により、銀に降った。アニメでは人間によって暗殺犬に作られたため、人間を深く憎んでおり、同じく人間を敵とする法玄についたが、哲心との戦いに敗れて奥羽軍に降る。両前脚が鉄でできている。北海道編の後発部隊(ウィードの隊)の出陣前まで登場している。 ムック / 秋田犬の雑種 亡き父ビンゴは奥羽の戦士。牙城爆破計画の存在を知り、奥羽軍に伝える。その後銀が集めた飼い犬の義勇軍に加わる。飼い犬のため、人語も解せ、元銀の飼い主、大輔の語りかけにより二子峠爆破の危機をウィードに知らせた。 リディア / ジャーマン・シェパード・ドッグ 元はロシア軍用犬の中尉。マクシームの妹。女ではあるが実力は高い。ロシア軍ではあったが、女子どもまで容赦ない殺戮を嫌い、朱雀に脱出ルートを教え、その命を救った。ヴィクトール謀反後はマクシームとともに奥羽軍に身を寄せ、命がけでロシア軍と戦った。北海道編終了後、ジェロムと共に新婚旅行かと思われる旅に出発するということを銀に報告している。ハイブリッド戦を前に他の女、幼犬と共に民家に避難している。後にジェロムとの間に子をもうける。 四国犬りょう 声 - 中村恵子 アニメオリジナルキャラクター。法玄との戦いで兄のりゅうら兄弟達と共に援軍として奥羽軍に加入。雌だが戦闘能力は高くジェロムの側近を務める。法玄との最終決戦では原作のメルの代わりに法玄の人質にされるが、りゅうと違い生還する。 四国犬りゅう 声 - 下崎紘史 アニメオリジナルキャラクターでりょうの兄。りょうら姉弟と共に奥羽軍に参戦。りょうと同様に戦闘能力は高い。最終決戦で法玄に首に一撃を受け殺されてしまった。 はんじ、へいた / 四国犬兄弟 アニメオリジナルキャラクターでりゅうとりょうの弟2匹。りょうらと同じく戦闘能力は高いが作中ではあまり活躍しなかった。最終決戦では2匹とも生存する。
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奥羽軍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 22:28 UTC 版)
二子峠に巣食う人食い巨熊・赤カブトを打倒すべく全国から集まった名だたる野犬たちの集団。 .mw-parser-output ruby.large{font-size:250%}.mw-parser-output ruby.large>rt,.mw-parser-output ruby.large>rtc{font-size:.3em}.mw-parser-output ruby>rt,.mw-parser-output ruby>rtc{font-feature-settings:"ruby"1}.mw-parser-output ruby.yomigana>rt{font-feature-settings:"ruby"0}銀(ぎん)(秋田犬) 声 - 山田栄子(アニメ後半のタイトルコールも兼任) 秋田犬・リキと富士の間に生まれた。本作の主人公。その名の通り、良質な熊犬(熊狩りを目的とした狩猟犬)の毛色とされている虎毛(銀色)が特徴。それ故に、生後間もなくリキを失った五兵衛の下で過酷な特訓を受け、熊犬としての才能を開花していく。 その後、打倒・赤カブトを掲げる奥羽軍と出会い、これに参加。父・リキとの再会を果たすが、リキは記憶を失っており、その時は銀のことを思い出せなかった。リキの命により、赤カブト打倒のために全国の「男」を探す旅に出て、それを通じて成長を重ねていく。 打倒・赤カブトを果たした後は、亡き父の後を継いで奥羽軍の2代目総大将となる。虎毛の言い伝えに恥じぬ、勇猛果敢な性格の持ち主に加え、黒邪鬼を一発で吹っ飛ばす能力を持つ、奥羽軍のリーダーとしての統率力、優しさを併せ持つ。しかし、それ故に情に流されやすい弱点も持つ。小さな体を活かした素早い動きから「流れ星・銀」の異名を持つ。『白い戦士ヤマト』のヤマトが用いる「ブーメラン殺法」に酷似した「絶・天狼抜刀牙」を使う。 リキ(秋田犬) 声 - 銀河万丈 最強かつ最後の熊犬と呼ばれる銀の父親。赤色の虎毛の体色を持つ秋田犬。 赤カブトとの戦いで生後間もない銀を庇って谷底へ転落し、奇跡的に命を取り留めるも記憶を失ってしまう。それでも打倒・赤カブトの志は忘れず、決戦に備えて奥羽軍を結成し、初代総大将を務める。志を同じくする「男」を集めるべく、部下を日本全国に向けて放つ。その間、続々と赤カブトが呼び寄せるクマと戦いながら、一人で奥羽の地を守っていた。側近が犬たちにやられていく中でも、赤カブトがリキを警戒して目が離せないほどの威圧力を持っており、配下のクマに至ってはリキが現れると逃げ出すほどである。実際にリキは、奥羽軍の中でもトップクラスの実力を持つジョンを一蹴したり、一撃で赤カブトの側近のヒグマの首を吹き飛ばすなど、桁外れの実力を持っている。 赤カブトとの最終決戦の中で記憶を取り戻し、息子の銀との絶妙のコンビネーションで絶の抜刀牙を用いて赤カブトに重傷を負わせるが、蘇った赤カブトに不意を撃たれて重傷を負い、銀が赤カブトを倒すのを見届けて息を引き取る。その後は牙城内に祀られ、生前の姿そのままに永遠の眠りについている。死してなお、圧倒的なカリスマ性を持つ。 ベン(グレートデン) 声 - 田中秀幸 奥羽軍第1班小隊長。立耳のグレートデン。「闘将」「炎の将校」「奥羽の不動明王」と数多くの異名も持つ。 すさまじい耐久力とパワーを活かした持久戦を得意とする。自身を潰した大岩を投げ飛ばしたり、銀と赤目が束になってもかなわなかった敵を一匹で倒したりと武勇伝は数知れない。また、奥羽軍の最精鋭部隊であり、モス、赤虎などの荒らくれ者が揃う第1班から第3班の集合班を纏め上げる統率力も持つ。 銀を自身の後継者と目し、時に厳しく正義感に基づく自らの帝王学を伝え、銀のリーダーとしての素質を開花させた。元々飼い犬の猟犬であったが、リキの部下となっている。経緯は不明(ベンは元の飼い主を信頼しており、元の飼い主もベンを見てすぐさま受け入れているなど、人間に捨てられた訳ではないことは伺える。『銀牙聖犬伝説 銀牙 -流れ星銀- 完全解説書』によると元々放し飼いにされており、これがベンの放浪癖を誘発したとのこと)。 伊賀対甲賀の戦いに巻き込まれた際、赤目のまいた毒菱のために視力を失う。このため、一時的に飼い主の元に戻って獣医の治療を受ける。これによって視力が回復するも一時的なものであり、継続的な治療が必要であるにもかかわらず、小隊長としての責任感から戦列に復帰。しかし赤カブト戦では、クロスとの間に子が出来た事を理由にリキから戦列離脱の勧告を受ける。リキの指令や引き留めようとしたクロスを押し切って戦列に加わるが再び視力を失い、スナイパーに襲われ、道連れに谷に落下した。しかし、ハイエナの救援を受け、第2砦攻略中の奥羽軍に復帰する。赤カブトとの直接対決ではいち早く懐に飛び込み、動けなくなるほどの重傷を追いながらも牙城から引きずり落とすことに成功する。 赤カブト編終了後は再び失明するが心眼を開眼し、霧の中で敵の位置を把握したり、妖気を感じる能力を持つに至った。八犬士編で武痕牙の「撃・閃通臂抜刀牙」を受けて再度視力が回復、八犬士編の最後まで視力は保っていた。武痕牙より「撃・閃通臂抜刀牙」を習得。 クロス(サルーキ) 声 - 藤田淑子 ベンの妻。勝気な性格で、女呼ばわりされる事を極度に嫌う。雌犬でありながら唯一「男」と認められた。人間に猟犬として飼われていたが、狩猟中に熊に襲われた飼い主を守ろうとして自身は負傷し、仲間は死亡。挙句に飼い主はクロスらを見捨てて逃亡したため、天涯孤独となる。その後知り合ったベンと恋仲になり、彼の子供を身籠る。身重の体でありながら瀬戸内海を渡って銀にベンやモスの危機を伝える。最終決戦直前で3匹の仔を出産し、仔供達を守るために決戦参加を咎められる。登場時は鋭い目つきであったが、後半になるに従い、柔らかさが増している。 ジョン(ジャーマン・シェパード・ドッグ) 声 - 堀秀行 銀のライバルであり朋友でもある秀俊の飼い犬。秀俊とともに世界各地で猛獣狩りを経験してきた。喧嘩っ早く口も悪い威張り屋だが、ピューマを食い殺したのを始め、甲賀忍犬数匹(伊賀忍犬が一対一で互角の相手)をあっさり倒すなど相当の実力者。知力にも優れている。 登場初期には抵抗できない小熊2匹を容赦なく殺害し、銀の怒りを買うなどヒール的存在だった。群れを乗っ取るためにリキを倒そうとするが、一騎撃ちに敗れて奥羽軍に加入。ベン率いる第1 - 3班の集合班と甲賀忍軍との全面抗争中に駆けつけ、その後の四国遠征、九州遠征に加わる。九州遠征では隊長を務め、最終的に600近い大軍を集めることに成功する。このとき、自身は肥前のヘンリー三世を攻略している。最終決戦時、第4班決死隊も務める。 グレート(グレートデン) 声 - 屋良有作 奥羽軍第2班小隊長。第1 - 3班をまとめるベンの副官的ポジション。集合班全体の規律を維持することに腐心する。後に九州遠征軍の一員となり、血の涙で薩摩の大将ベムを味方につける。しかし、ジョンや甲斐三兄弟、モスといった猛者達の加入以降は出番を奪われ、活躍が描かれることは少なくなる。 スミス(スパニエル系の雑種) 声 - 頓宮恭子 奥羽軍第3班小隊長。奥羽軍のムードメーカー。銀には劣るものの素早い身のこなしが得意。気絶した銀を運んでいて谷底に落ちるが、川で溺れているところを目を覚ました銀に引き上げられる。その後、四国遠征に参加。戦闘における活躍は多くないものの、最終決戦では銀・赤目とともに第1班決死隊となり、第1砦の攻略において重傷を負いながらも熊に包囲された銀を救出する。その負傷で前線を退いたが、救護所に待機しているところに現われた竹田五兵衛を赤カブトの元に誘導した。モスとは口げんか友達。八犬士編では奥羽にて留守番が多かった。 テリー(マスチフ) 声 - 佐藤正治 奥羽軍第5班小隊長、隻眼のマスチフ。第4班、6班とともに男を探しに北に向かうも、逆に全国制覇を狙う陸奥四天王の大軍に圧倒される。最終目的である赤カブトを倒すことを考えて犬属同士の戦闘による消耗を抑えるためにやむなく帰順し、四天王の側近となっていた。後に援軍に駆け付けたベン、モスらに会って帰参を決意し、四天王筆頭の如月と一戦を交えて両目を失う。視力の無い中でも如月を圧倒するが、赤カブトに派遣された熊の襲撃に遭い、一撃で殺される。しかし、その使命に忠実な生き様は陸奥の四天王を動かし、四天王は結果的に奥羽軍に加勢することになる。 スナイパー(ドーベルマン) 声 - 矢田耕司 奥羽軍司令官。総大将の座を狙うべく陰謀を企てる。強いリーダーシップを持つベンと、総大将の息子である銀が自身の地位を脅かすことを恐れ、旅の途中で様々な謀略を仕掛けて一行を窮地に陥れる。卑怯者ではあるが、銀たちの四国遠征において、ジョンと一閃して負傷させたり、既に黒邪鬼を倒すなど実戦において活躍を見せていた銀に対して、止めを刺す寸前まで追い詰めるなど、実力は確か。 最終決戦直前にベンを襲撃するが、目の見えないベンの捨て身の攻撃により、ともに川に落ちる。流されながらも最後までベンへの攻撃を行おうとしたが、割って入ったハイエナに邪魔され、そのまま行方不明となる。 『銀牙伝説WEED』にて生存が判明。同作にて再び悪役として登場している。 ハイエナ(ワイマラナー) 声 - 松田重治 スナイパーの腰巾着。スパイとしてベン一行に加わる。霞岳で一度はベン達を裏切るも、失敗によってスナイパーに見捨てられたために一行に復帰。帰参後は主にモス軍団と行動を共にする。 当初は卑劣なキャラクターとして描かれ、霞岳で罠に嵌めたジャガーや、甲斐三兄弟をはじめとする第一斑の仲間からも冷たい扱いを受けていた。しかし、次第にベンの配下として改心していき、仲間にも受け入れられていく。己の命を懸けての、打倒赤カブトへの覚悟を確固たるものとする。 最終決戦の直前にこっそり抜け出し、以前から狙いを付けていた蜂の巣を堪能。その際に偶然、スナイパーに襲われていた盲目のベンが川に転落するところを目撃する。勇気を出してベンを助けるために川に飛び込み、自身の命をかけてベンを救うが、赤カブトと一戦も交えることができぬままに人知れず消息を絶った。 『銀牙伝説ノア』で生きていることが判明した。 赤虎(甲斐犬) 声 - 戸谷公次 甲斐三兄弟の長男。赤虎毛の毛色を持つ。生まれてすぐに弟二人とともに山中に捨てられるも、三兄弟で力を合わせて生き抜き、兄弟の三位一体の攻撃で恐れられていた。幼少時に弟達共々ベンに命を救われたが、登場時にはそれに気付かずにベンと一戦を交える。また、モスとはなわばりを巡って諍いを続けており、奥羽軍加入にあたってけじめをつけるためにベン達をモスの元に導く。結果としてモスを奥羽軍に引き入れる事ができた。 後に銀とともに四国遠征に加わり、武蔵を仲間に引き込む任務を任されるが、武蔵を挑発した結果、逆襲に遭って失敗。その帰りにビルの大軍に襲われる。武蔵に助けられて銀の元へ帰り着くことに成功し、武蔵を仲間に取り入れた。最終決戦では弟2頭と共に第2班決死隊となり、第1砦の一つを破る。その後、赤カブトの側近のヒグマとの戦いで左目を失ったことで赤カブトの弱点に気がつき、負傷して動けないベンを守るために赤カブトの左目を狙って単独で飛び込んだ。この際、潰された目の死角を突かれて腹部をそがれながらも、自分の命と引き換えに赤カブトの左目を潰す任務を遂行し、壮絶な戦死を遂げた。 『2008特別編 -甲斐の三兄弟-』に生い立ちが詳しい。 中虎(甲斐犬) 声 - 塩屋浩三 甲斐三兄弟の次男。中虎毛の毛色を持つ。幼少時にテンに左耳を喰いちぎられており、片耳が無い。兄や弟に活躍の場を奪われ、目立ったエピソードはほとんど無いが、相当の実力を持っている。赤カブト打倒後も奥羽に残る。八犬士編では魔宮に乗り込む銀の指令を受け、奥羽軍への援軍派遣の伝令を務める。ジョンと共に援軍全軍の指揮を任されるなど、銀からの信頼も厚い。 黒虎(甲斐犬) 声 - 田中亮一 甲斐三兄弟の三男。黒虎毛の毛色を持つ。幼少時にテンに右目を噛み潰される。甲斐犬の激しい気性を受け継ぐ三兄弟の中でも、とりわけ凄まじい気性の荒さを持つ。初登場時には銀と直接対決し、動きが速い銀に見切られながらも力で圧倒するが、猟犬として水に潜る訓練を受けていた銀に水中戦に持ち込まれて成す術なく敗北。赤カブト打倒後も奥羽に残る。赤カブト編での活躍は兄の赤虎に奪われて少ないが、天狼八犬士編ではメインキャラクターに昇格。蛇の化身百鬼牙を一騎討ちの末破り、「乱・蛇龍身抜刀牙」を受け継ぐ。比較的小ぶりな体格でありながら、主力として最後まで戦い抜いた。 モス(マスチフ) 声 - 郷里大輔 通称・霞岳の閻魔大王。自分の倍以上の体重のあるイノシシやクマをもなぎ倒すほどの怪力の持ち主。霞岳に部下を集めて一大勢力を誇っていた。甲斐三兄弟とは縄張りを巡って争っていたが、彼らの実力は認めており、後継者として配下に加えようとしていた。登場当初、甲斐三兄弟との因縁とスナイパーの策略により奥羽軍と対決するが、ベンの男気に惹かれて一行に加わる。 陸奥攻略に向かった奥羽軍がクロベエを残して全滅したとの報を受け、先発隊を率いて陸奥に出発。途中で奥羽に立ち寄り、総大将リキに挨拶し、陸奥の四天王の陣地に攻め込む。四天王の包囲に遭って籠城戦となるものの、雨にも救われ、銀やベン、赤目らが救援に来るまで持ちこたえた。短い付き合いながらも紅桜とは気心が知れた仲である。巨体から繰り出される頭突きの威力はすさまじく、八犬士篇で黒虎と対決していた雷牙の「斬・飛翔分身抜刀牙」を弾き飛ばした程。 赤カブト打倒後も奥羽に残る。見た目の割りに子供好きで、チビやベンの子供たちのお守をしていることも多い。 ジャガー(マスチフ) 声 - 塩屋浩三 黒色の体色を持つモスの息子。スナイパーに襲われていたところを銀に救われ、奥羽軍の目的に共感し、モスに奥羽軍への加入を促す。父親に比べてあまり活躍が目立たないが、後に四国遠征・九州遠征に加わり、肥後の黒マムシを攻略するなど実力は確か。 赤目(紀州犬) 声 - 池水通洋 伊賀忍犬の総帥。様々な忍術の心得があり、木の幹を垂直に駆け下りることもできる。また、敵の頭上から飛び降り、その勢いで敵の身体に牙を突き刺す「雷花剣」という秘術を使う。その動きは、人間が彼の影を見た時、ムササビと間違えてしまうほど素早い。 甲賀忍犬軍団総帥の黒邪鬼とは長年敵対関係にあった。黒邪鬼との決戦では、黒邪鬼の鎌で首に傷を負って動けなくなったが、救援に来た銀に救われる。 その後はベンに従って奥羽軍団に加わり、四国遠征に参加。その冷静な性格で血気盛んな奥羽軍団のおさえ役となる。足の速さは「一日に千里を走る」と言われるほど速い。 赤カブトとの最終決戦では銀・スミスとともに第1班決死隊を務める。八犬士編では、襲牙から「襲・突槍抜刀牙」を受け継ぐ。また、黒狼軍の特攻隊に水牙と一緒に谷底の溶岩流に落ちかけるも、飛足力で谷底から脱出。息子が数匹いる。当初は甲賀忍犬軍団との戦いで全て死亡していたとされていたが、数匹は存命していた。 霧風(紀州犬) 声 - 佐藤正治 伊賀忍犬軍団・赤目の側近。甲賀との決戦を戦い抜き、赤目とともに奥羽軍に加入。対マダラ戦で赤目の指示を受け、陣内とともに雷花剣を放つものの技を読まれ、陣内が倒されるのを見て狼狽し、単独で助けに入ったところをマダラの爪牙によって重傷を負う。虫の息の中でマダラには人間の道具を使って戦うように提案し、これを受けて赤目と銀がマダラを倒すのを見届けた後、壮烈な最期を遂げる。 陣内(紀州犬) 声 - 小林通孝 伊賀忍犬軍団・赤目の部下。霧風とともに雷花剣でマダラを陽動しようとするが技を読まれてマダラの口に飛び込んでしまい、戦死する。 早土(紀州犬) 声 - 大谷秀芳 伊賀忍犬軍団・赤目の部下。対甲賀戦で甲賀忍犬一匹と差し違え戦死。 月影(紀州犬) 伊賀忍犬軍団・赤目の部下。 ウィルソン(ラフ・コリー) 声 - 橋本晃一 元サーカス犬。三重県鳥羽での興行の際、甲賀忍犬に妻・リーンと息子・ロンドーを殺される。奥羽軍と甲賀忍犬軍との戦闘中に現れ、復讐として黒邪鬼の子を殺害しようとしたが、黒邪鬼の体当たりを受けて岩底に落下し、クロスに救われて奥羽軍に入る。サーカス興行で全国を回っていたため、地理に詳しく、各地の情勢に精通。 四国遠征を銀に勧め、四国と九州で仲間になる犬を捜しに出た際には案内犬として活躍。知性派だが戦士としても一級で、第4班の決死隊にも選ばれた。打倒・赤カブト後は奥羽に残留。八犬士編では、銀以下最精鋭群が帝国へ転落後、特に協議を経ることもなく指揮を受け継ぐなど、仲間からの信頼も厚い。 武蔵(土佐犬) 声 - 岸野一彦 闘犬中型横綱。四国へ渡った奥羽軍が真っ先に彼に接触したことを気に入り、闘犬二十頭とともに奥羽軍に加盟。土佐闘犬横綱の名は伊達ではなく、初登場の際には相手の闘犬を一方的に倒し、ビルとの抗争の際にたった一度の体当たりで数匹の野犬を吹き飛ばした。四国制圧後には九州遠征に加わり、豊後の大門以下五十頭を下した。八犬士編では抜刀牙こそ習得しなかったものの、黒狼軍を圧倒する。 ビル(ドーベルマン) 声 - 柴田秀勝 四国の山賊。スナイパーの盟友として、中虎・黒虎を人質に取って銀たち奥羽軍に対抗。しかし、人質の黒虎や助けに入った銀を噛み殺そうとするスナイパーの卑怯な仕打ちを嘆くなど武士の心も持ち合わせており、命を賭してスナイパーと戦い破った銀の心意気に打たれ、100頭あまりの部下を引き連れて奥羽軍団に加勢する。九州遠征の際には日向のハリケーンを仲間にすることに成功。赤カブト打倒後は故郷である四国に戻っていたが、ベム同様に魔界十人衆に殺される。 紅桜(土佐犬) 声 - 青野武 伊予の宇和島に一大勢力を張り、海坊主の渾名で恐れられた伝説の闘犬王。12歳の老犬だがその戦闘力は衰えず、闘牛さえ一撃で背骨をへし折って戦闘不能にしてしまう。恩人である少年に飼われていた。少年の生活費を得るために猛牛と闘うショーに出ていたところ、「男」を捜していた銀と出会う。当初、若造である銀を相手にしなかったが、実力者の自分に全く恐れを知らずに挑んでくる銀に感心し、銀を「男」と認めるが、一度は奥羽行きを断る。 だが、大輔との別れのエピソードを銀に聞かされ、自分の存在が逆に少年にとって害となっていることを悟り、少年の元を離れて銀の軍団に合流する。アニメ版では、少年の親族が現れて生活費の心配が無くなったと描かれている。いずれにしても紅桜は、人間の世界の金銭や生活費の概念について熟知していたことになる。 赤カブト戦では、第4班決死隊となり、第一の砦を破る。第二の砦で、リキさえも上回るという攻撃力で巨熊モサに深手を負わせるものの、モスを庇い、必死の反撃に出たモサの爪で頭部を裂かれる重傷を負う。銀とベンが登山者が山小屋に残したザイルでモサを縛り上げたところで、紅桜はそれを咥えてモサを湖に引き込むが、ザイルが足に絡まって脱出できなくなる。銀たちが水に潜って紅桜を救おうとするが、今ザイルを解けばモサがまた暴れだすと判断した紅桜は救出を拒否。最後まで残っていた銀を張り手で気絶させて去らせる。その後、桜の花びらが桜の形となって湖に浮かぶ。そして紅桜の血が湖に浮かび、花びらに重なって真紅の血桜ができるのを見ながら男たちは決意を新たに涙する。 作者は「元々『白い戦士ヤマト』に出す予定だったが、出す時機を失い本作に出した」と語っている。本作に登場する犬の中で、出生からその最期まで唯一決まっていた犬だという。犬齢が近いモスとは、短い付き合いながら親友だった。また、妊娠していたクロスを保護するなど、心の温かい面もあった。『銀牙~真・外伝』紅桜の章において、幼少期から、本編でも語られた闘犬界の横綱、綱嵐との対決や、絶命の瞬間等が描かれた。年齢も同エピソードで明記されている。 オリバー(ダックスフント) 声 - 広中雅志 小柄な体格ながら強靭な顎と前足により、見かけによらない戦闘力を持ち、六助とベスに襲われかけていたクロスを助ける。また、穴掘りが得意なため、穴に籠ることで四天王ら大型犬に対しても互角以上の戦いを見せる。その体格から自力での遠出が苦手であり、長距離トラックの荷台に紛れて移動していた。そのため、全国の運行網を熟知しており、後に四国遠征を終えて陸奥への援軍に急ぐ銀らを奥羽方面へのトラックに案内する。 四天王軍との戦いではベスや六助とともに一計を案じて四天王軍を引きつけ、八犬士編では帝国への入り口を掘り当ててウィルソン以下奥羽軍200匹を突入させるなど、地味ではあるが重要な役割を演じている。 ベス 四国遠征中の銀への伝令に走るクロスを襲おうとしたが、オリバーにやられて彼の部下になる。以降、ベスとともにオリバー隊といった様相で活躍する。八犬士編では、彼のサボリがきっかけで帝国への入口が見つかるなど、重要な役割を果たしている。 六助 ベスの仲間。登場時にオリバーにやられ、後にアニキと慕う。オリバーの子分としてコミカルに活躍を見せる。一級の戦士であるベンやグレートといった同種とは異なって戦闘能力はあまり高くなく、体格で大きく勝っているベスやオリバーにも一方的にやられている。 如月(シベリアン・ハスキー) 声 - 速水奨 陸奥四天王のリーダー。400頭近い軍団を築き、陸奥一帯に一大勢力を誇る。勢力拡大が目的だったがテリーの男気に絆され奥羽軍に加盟。低く飛んでいればカモメさえ仕留めてしまう。赤カブト戦では、他の四天王と共に第3班決死隊となり、第1砦を破った。第2砦攻略の際に銀の指令を受けて救護班となる。赤カブト打倒後には、八犬士編で、銀たちの危機にいち早く救援に駆けつけるなど、奥羽軍の頼もしい同盟者となる。 卯月(シベリアン・ハスキー) 陸奥四天王のメンバー。 葉月(シベリアン・ハスキー) 陸奥四天王のメンバー。 水無月(シベリアン・ハスキー) 陸奥四天王のメンバー。 ビリー 奥羽軍第五班、テリーの配下。やむなく四天王軍に付いていたが、打倒赤カブトの志は無くしておらず、奥羽軍団との衝突直前に劣勢覚悟で帰参。 ハルク ビリー同様に一時四天王軍に付くも、奥羽軍団と四天王軍の戦いの際、奥羽軍団に帰参。 スイマー(ラブラドール・レトリバー) 銀率いる四国制圧軍団が蒲生田岬から本州に渡る際、身重のために溺れかけたクロスを助けたことから奥羽軍に加入。水泳が得意。 ベム(ボクサー) 声 - 矢田耕司 その顔を見たものは生きて帰って来られないと恐れられた薩摩の大将。人間に塩酸をかけられたため顔が潰れている。九州で最大の勢力を誇り、説得にきたグレートにも容易に応じなかった。電車の線路に伏せて迫る電車に耐える死を前提とした度胸試し(キラーロード)をグレートに課し、死を覚悟したグレートの血の涙の説得に応じて仲間となる。赤カブト打倒後は故郷でもある九州の薩摩に戻るが、ビル同様に魔界十人衆に殺される。 白狼(シベリアン・ハスキー) 声 - 田中亮一 北海道・北見の野犬のリーダー。一撃でヒグマを仕留めることができる程の猛者で「ヒグマ殺しの白狼」の異名を持つ。そそっかしくお調子者ではあるが、その実力と統率力は確かであり、奥羽軍に加勢するために700もの大軍を引き連れて津軽海峡を渡ってきた。赤カブトとの決戦では、スミスの負傷後、代わって第1班の決死隊となり、赤カブトの側近のヒグマを倒すなど、ヒグマ殺しの名に相応しい活躍を見せる。北海道帰環後、八犬士(を騙った帝国の魔界十人衆)の襲撃に遭って右前足を失うものの銀の援軍要請に応じ、はるばる富士まで駆け付ける。 豊後の大門 部下50頭を擁する。武蔵に敗れて奥羽軍に加わる。 豊前の羅王 ウィルソンの説得により奥羽軍に加勢。奥羽軍加入後の活躍は特に描かれていない。 日向のハリケーン ビルにより奥羽軍団に加わる。最終決戦の際にクマに跳びかかる一員として描かれているが、羅王同様に奥羽軍加入後の活躍は特に描かれていない。 肥前のヘンリー三世 ジョンに従えられた。対モサ戦で重傷を負って戦線離脱する。 肥後の黒マムシ ジャガーにより奥羽軍に加わる。奥羽軍加入後の活躍は特に描かれていない。
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奥羽軍
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オリオン / 秋田犬と紀州犬の雑種 奥羽軍の大将と呼ばれている。三代目総大将ウィードの次男で、前作および前々作の主人公とされる。ギリシャ神話に登場する狩人オリオン(英語ではオライオン)にちなんで大輔に命名された。 容貌は赤褐色の毛並みで曽祖父のリキに瓜二つとされるが、性格は荒々しく頑固であり短気。今作では初対面のノアに敬意を払い、助言も素直に受け止めている部分もある。また、危機感に人一倍敏感であるために、周囲に心ないことを言ってしまうときがある。それは赤蟻三天王に怯え反旗を翻せない手下に戦闘を強いるほど。 今作の冒頭ではシリウスの死をきっかけにして謎の失踪を遂げていたが、後の再登場で、前作で伊賀(三重県)の赤目山に留まっていた母である小雪と妹のベラにシリウスの死を伝えにいくために無言で出て行ったことが判明した。葛藤の最中にブナ、コゴミ、そしてノアと出会う。 伯父である誠の夢を見た後は、ノアたちに暇乞いをして自分探しの旅に出るが、朱王の追手に傷つけられたタマ三郎達と遭遇し経緯を聞き、赤蟻軍団と戦うことを決意。山彦達とも合流し、朱王を撃退した後には赤蟻の本拠地へと進んでいった。 その後、ウィード救出の為に駆け付けたリゲル達と合流を果す。部下の離反もあった赤蟻三天王に対し優勢だったものの、第2の隕石が落ちたことで中断。難を逃れた後には援軍として来た銀達とも合流するが、銀達と先に合流したキン太のノアからの伝言で決戦を延期せざるを得なくなり、赤蟻から離反した元部下を含めた全軍を率いてノアに指定された佐平治の拠点に避難する。 ノアの預言通り襲来した第3の隕石から半月経ち災害が落ち着くと、先の編成を止め少数だけで出撃する。この際に抜け駆けを咎めるリゲルがいたものの、総大将という立場に縛られ己のやりたい事ができなくなるということを理由に、半ば強制的にリゲルに総大将の座を明け渡している。
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奥羽軍
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「銀牙〜THE LAST WARS〜」の記事における「奥羽軍」の解説
オリオン/ 秋田犬と紀州犬の雑種 ウィードの次男で、本作の主人公とされる。容貌は赤褐色の毛並みで曽祖父のリキに瓜二つだが、性格は荒々しく頑固であり短気。危機感に人一倍敏感であるために周囲に心ないことを言ってしまうときがある。 名前の由来はその気性の荒さから来ており、ギリシャ神話に登場する狩人オリオン(英語ではオライオン)にちなんで大輔に命名された。 熊に対しても話し合いや友愛の精神が通じると考えるシリウスの平和路線を苦々しく思っており、口に出して兄を批判する場合が多い。 赤目の提案である伊賀牙忍の秘奥義「草剣」習得のために日々鍛えた結果、遂にその技を完成させた。伊賀や甲賀の忍犬と同じように木から木へ自在に飛び回れるようになっている。赤目から託された鎌(秘奥義)と鍛え上げた身体能力が最大の武器で、モンスーン戦で威力を発揮する。 シリウス / 秋田犬と紀州犬の雑種 ウィードの長男で、本作のもう1人の主人公とされる。おおいぬ座の1等星の「シリウス」に因んでいる。毛並は銀色の虎毛。 オリオン達とは違い、戦争回避の唯一の手段として共生を目指しており、モンスーンと対話しようと努め、殲滅を志すオリオンと度々兄弟喧嘩になる。戦争を絶対悪と考え、いかなる理由があっても戦争は誤りであり無益であることを主張し続けており、根っからの平和主義者であることが書かれている。 人間達の介入により白神山地に逃走したモンスーンを追い、シオンと白神山地にてモンスーンに交渉し続けている。その後はモンスーンと親睦を深め、共生できると確信し、再び仲間達の説得をしようと楽園に戻った。しかし孤立するばかりか遂には父のウィードから追放(後に謹慎)の宣告を受けてしまう。その後、モンスーンが自身を追って姿を現したことにより方針を変え、モンスーンを守り導くことを決意し、奥羽軍より一足先にモンスーンのいる白神山地へと戻った。しかし戦争回避は叶わず、それどころか手元が狂ったモンスーンの攻撃をまともに食らってしまい重傷を負った。それでも彼自身はモンスーンには良心があり話が通じる相手だと信じており、モンスーンを奥羽軍から庇う言動に対し、モンスーンはシリウスへの信用を確かなものとさせている。 モンスーンに連れられるも、最後まで回復は叶わず死亡した。 ウィード / 秋田犬と紀州犬の雑種 奥羽軍の三代目総大将。物語の序盤で手下熊に攻撃を受け、病院に収監。銀や赤目たちと共に退院し復帰。入院中にいくらか目つきが鋭くなった。総大将ではあるが銀よりも存在感がない。 銀 (ぎん) / 秋田犬 ウィードの父でオリオン達の祖父。額の三本の傷がトレードマークとなっている。奥羽軍二代目総大将。序盤では白内障を患っていた。 序盤でモンスーンの一撃を受け、銀を庇ったヒロと寿沢に転落、死亡したかと思われたが息を吹き返し病院に収監。秀俊による目の治療を受け視力は回復している。 過去にジョンから襲われている子熊を逃がしたが、本人は全く覚えていない。一時はシリウスの生還に喜ぶも、主張を違えるシリウスの挨拶を無視するようになった。チビが赤カブトの血筋であることをオリオンに伝えられるが、志が同じなら仲間であり差別はするなとオリオンをたしなめた。 モンスーン討伐隊に参加。オリオンとシリウスが危機に瀕した際には抜刀牙を使用し、頭部に命中させた。 リゲル / 秋田犬と紀州犬の雑種 ウィードの三男。オリオン座の1等星である「リゲル」から取られた名前。黒い毛並の持ち主。 幼少期には一時黒脛巾組の元・大将だった輝宗の下で育てられ、黒脛巾組の奥義である「忍牙刀(にんがとう)」を取得しており、今作では手下熊との戦いでも使用した。オリオンが習得を目指す秘奥義が忍牙刀に似ているためか、修行でオリオンと一騎打ちをした際はオリオンと互角の実力を見せた。しかしそれ以降の活躍はないままモンスーン討伐隊に参加している。 対立する兄弟の調整役に回るケースが多かったが、現在はない。 ロケットと共にチビを楽園に連れてきて可愛がっていたが、シリウスが二子峠に帰還した後からはチビとの一緒の姿はみられない。 ベラ / ベラトリクス / 秋田犬と紀州犬の雑種 ウィードの長女で、四兄妹の末子。同じくオリオン座の一星(ベラトリクス)から取られた名前。オリオン達と同じで赤目山で修行をしていた。危機が去るまで赤目山に残れと言われたが、モンスーンが二子峠から去った後も登場していない。 小雪(こゆき)/ 紀州犬 ウィードの妻。オリオン、シリウス、リゲル、ベラトリクスの母。ベラと同じで赤目山に居残りを命じられる。 それ以降はベラと共に登場していない。弟の小鉄は二子峠にいたようだが、序盤以降登場しておらず戦死したと思われる。 シオン / 和犬と洋犬の雑種 銀の兄弟の孫を自称(母からの伝聞)し、熊の言葉が話せる。「長野と新潟に仲良しの熊がいる」と話しているが、熊語を話せるようになった経緯は嫌な過去だと喋らなかった。「悪い熊(モンスーンのこと)の子分になっているボブの通訳は信用できない」と主張する。 度々シリウスの言動に疑問を持つも、シリウスとモンスーンの対話において通訳を買ってでる。楽園に帰還した後はチビやシリウスと行動していることが多く、オリオン達からはシリウスの子分ではないかと疑問を持たれている。ただし、シリウスと同様にモンスーンを知る重要な存在にも関わらず、シリウスの擁護に回ることもなければモンスーン討伐を志すオリオンたちから名前があがることがなかった。しかしながら後には白神山地への案内として隊の先頭に立った。 シリウスに重傷を負わせたモンスーンに対し見限ったことを伝える。 赤目(あかめ)/ 紀州犬 元伊賀忍犬の頭で、銀の側近。リキが飼い犬だった時に既に老犬だったので相当な高齢と思われる。トラックのナンバープレートや高速標識が読め、人間の車に乗って日本縦断したり、人工呼吸ができるなど、その能力は老いてなお衰えを見せない。新・旧世代の参謀であり、銀やウィードがいない場合はサブリーダーとして指揮を執るときもあるが、時折ただの戦闘員を称することがある。 一時は片目を喪失したかと思われたが、血糊で塞がっていただけであり回復した。対モンスーン用の技として伊賀牙忍の秘奥義である「草剣」をオリオンに伝授した。現在は退院し楽園に帰還。一人称や口調がよく変わる。 白申(しろざる) 赤目の孫。出しゃばりが多く口の悪い奥羽軍にあって、一人称は「私」で丁寧かつ古風な口調で話す。伊賀忍犬ではないが天性の身体能力を雲斎に買われ、3匹とも偵察班に選ばれるなど活躍している。前作では控えめな性格だが、集団の主力として指揮能力は高いとされていた。その後は発言回数が少なく出番が控えめである。 無有(むう)・ 羅々 (らら) 同じく赤目の孫。白申の弟で毛並みは無有は黒、羅々は茶色。飼い犬の経験あり。白申と同じで前作は一人称がそれぞれ異なっていたが、今作ではなくなっている。 クロス / サルーキー 奥羽軍の女傑で楽園創設時のメンバー。剣・譲二・ミニーの母でベンの妻。銀が幼犬だったころ既に子持ちだったので、長老に次ぐかなりの高齢と思われる。銀の生家である大輔の家を知っており、マルやサニーを連れて家屋の下に逃げ込んだ。後にモンスーンが去った楽園で黒虎とのやりとりが多く行われている。 シリウスの主張に少しは理解もしている様子だが、モンスーンを許す気は一切なく、モンスーン討伐隊に参戦した。 剣(けん) / サルーキーとグレートデンの雑種 クロスとベンの息子で長男。赤カブト戦のころに生まれているため高齢である。容姿は父であるベンに酷似していることからモンスーンは剣を幹部犬ベンだと勘違いしたこともある。仲間が貯蔵庫に入れられているなかでロケット、狂四郎の3匹と逃走し寿沢に隠れていたが、骨折していたことから戦線復帰は敵わなかった。川が豪雨により氾濫してしまい、骨折により逃げられず流されてしまう。赤目の心肺蘇生術により息を吹き返すが、直後にマルとサニーが合流したことで一時は忘れられていた。戦争が小康状態になってから思い出され楽園へと戻った。 譲二 (じょうじ) / サルーキーとグレートデンの雑種 剣の弟で次男。母であるクロスに容姿が似ている。 喧嘩っ早いようで、序盤で怯んでいた手下熊に突撃するも返り討ちに遭い逆に重傷を負い、ウィードと共に戦線離脱した。現在は回復し無事に退院した。 黒虎(くろとら)/ 甲斐犬 甲斐の3兄弟の最後の生き残りで奥羽軍創設時のメンバー。モンスーンにより瀕死の重傷を負うも難なく復活した。短気っぷりは健在である。 現在はクロスと口喧嘩をよくしている。シリウスやオリオンをたしなめることもあるが、その都度怒りを爆発させているために抑え役としては不向きである様子。 影虎(かげとら)/ 甲斐犬 黒虎の息子。弟に信虎、晴虎がいる。3匹とも重傷を負い貯蔵庫に入れられていたが脱出し、生還した。 満身創痍ながらもモンスーンに飛び込み撃退した。 武蔵(むさし)/ムサシ / 土佐闘犬 元・横綱の土佐闘犬。かかと落しをされ潰れたジェロムを助けようとモンスーンに突撃したが、振り向き様に爪が身体に貫通し死亡した。 ジャガー / マスチフ モスの息子。奥羽軍一の怪力と称されているが、俊敏さはないことが欠点であり、モンスーンの剛腕に潰されて戦死した。武蔵も同様だが、彼のように力押しタイプの犬は更に大きな力を持つモンスーン相手では無力だった事が死亡の際に解説された。 哲心(てっしん)/ 甲賀忍犬 甲賀忍犬・黒邪鬼の血を引く戦士。過去の作品では銀の統率力、赤目のスピード、ジョンの牙を持つ男と言われていた。前作では使用できた犬笛や抜刀牙はできなくなっている。二子峠での決戦にて鎌を巡って暴走した1匹。 奥羽軍屈指の実力者であり、奥羽軍幹部。過去の作品で敵のNo.2レベルの犬(玄婆や正重)を倒す奥羽軍トップクラスの強者ではあるが、長老の死で情緒不安定になり、歩くことすらままならない重傷の身であるにも関わらず、赤目の制止を無視し危険を顧みない行動を頻発させてしまった。 二子峠での戦いの後に、長老が死んだショックのあまりか、銀が戻ってきた安堵のためか、一時意識を失うが、リゲルが連れてきた大輔により入院、難なく蘇生したようであり、その後は銀達と共に退院している。 白神山地での決戦では、疲労困憊で歩行困難だった銀を背負う役目を担った。 長老(ちょうろう) 甲賀忍犬の長老であり全身にケロイド状の火傷痕があるのが特徴。過去の作品では、1歳未満だった狂四郎の手下達に忍犬になるための訓練を施していた。 今作ではモンスーン奇襲時も月影・敏光と共に楽園に滞在していた。一度は女子供を脱出させるために月影や敏光と途中まで行動していたが、二子峠に置き去りにした仲間達を見捨てきれずに戦地に戻り、モンスーンに突撃したが敵わず敗北する。その時の傷がもとなのか老衰なのかは不明だが後に突如弱まり死亡した。享年31歳。 黒邪鬼とは主従の関係を超えた盟友であったことが明かされた。 月影(つきかげ) 甲賀忍犬で哲心の部下。奥羽軍が伊賀忍犬に加勢し甲賀を破ったころは両者とも幼犬であり助かったと回想で明らかになっている。哲心や長老と共に重傷を負い戦線を離れていたが、長老の死により奮起した哲心の後を追う。その後に制止を振り切りモンスーンへと特攻した哲心を庇い死亡してしまった。 敏光(としみつ) 甲賀忍犬で哲心の部下。月影と同じく重傷を負い戦線を離れていたが、同じ理由で哲心の後を追う。月影とは異なり生存、治療を終えた後は楽園へと戻った。 オリオンが暴走しないようにと赤目の命で鎌を隠していた。度々なされている「利光」表記は誤植である。 謙信(けんしん) かつて北陸に勢力を持っていた集団・軒猿の頭。部下の広光と目白と共に雲斎により二子峠の偵察班に指名され、最初は雲斎の命令通りに活動していたが、ボス熊であるモンスーンの弱点や戦いぶりを雲斎達に見せようと唐突に命令違反を犯し、最後は部下と共にモンスーンに殺された。享年12歳。 玄内(げんない) かつて天下軍の重鎮だった巨犬。見た目の大きさによらず俊敏であり毛が分厚く、硬い。モンスーンや手下熊を圧倒し時にはねじ伏せるほどの力をもつ。鎌を巡って暴走した1匹。 モンスーンが奥羽を去ってからは、シリウスの忠告も聞かずモンスーン討伐に躍起になり剛のみを連れ白神山地に赴き、赤カマ達と合流した。白神山地支配の野望を仄めかすが真意は不明。また、シリウスとは違う観点から突然共生を支持しシリウスを援助したが、後にシリウスに勘違いから投げ飛ばされ、再びモンスーン討伐を志し楽園に戻った。オリオンの奥義完成を目の当たりにするまでは共生派のシリウスにつくか迷っていたらしい。シリウスを改心させるために赤カマに説得を申し入れるも、その場ではうやむやになっている。 白神山地での決戦に参戦している。 ジェロム / ジャーマン・シェパード ウィード世代の総大将の側近となった戦士。元殺し屋。最愛の妻であるリディアの死に我を見失い子を置いて熊達に特攻しかけるなど、親として失格と称されることもある。 巨熊達の奇襲時に、モンスーンにより重傷を負い一時は入院するが、外傷なしと判断され佐助達よりも早くに退院した。 悩みのあまり寿沢に飛び降りたオリオンの救助を買ってでた際に高所恐怖症だと判明する。このときのオリオンとの会話でオリオンの能力を認めることになり、彼の力となることを決意した。被害がこれ以上でないというシリウスの共生の考えに理解はしつつも、討伐の考えを曲げることはなく、討伐隊に参加している。 リディア / ジャーマン・シェパード 元ロシア軍用犬でジェロムの妻。クロスと並ぶ奥羽軍の女戦士。熊に殺された息子レノフを見捨てられず助けようとしたが、却ってその母性本能が仇となり熊の攻撃で致命傷を負い死亡する。 ジェロムとリディアの子供達 / ジャーマン・シェパード 順不同でマル・サニー・トーノフ・アキラ・レノフ・テツオの6兄弟。4男2女とあるがレノフ・マル・サニー・トーノフを除いては性別が不明である。前々作ではオリオン達の後に生まれたが、今作では半年上であるという設定になってしまっている。アキラ・レノフ・テツオは序盤で手下熊に殺されてしまう。 マルとサニーは母リディアの死骸を見捨てられず頂上に残るが、後にクロスに率いられ無事に生存した。トーノフは赤目達と共に最初に脱出したものの、麗華達と同じで雲斎と出会ってからは不明。 なお、ヒロの子達と同様に実戦は未経験であり、戦うことに恐怖し躊躇していた描写がある。母であるリディアを殺した熊を血筋問わず憎んでいたようであり、チビが二子峠に住み始めた当初は拒絶した反応は見せなかったが、シリウスが帰還した後には、熊と共生しようとするシリウスを無視したことに加えて、チビに意味なく襲いかかった。シリウスの妨害や哲心・ロケットの忠告もあり撤退。 モンスーン討伐隊に参加。 ヒロ / グレート・ピレニーズ 「玉取りのヒロ」を自称する巨犬。かなりの怪力であり手下熊の頭を食い千切ることができたほどである。自ら囮となった銀を助けようとモンスーンに特攻するが、逆にねじ伏せられてしまった。瀕死だったが、最期は力を振り絞り、モンスーンの一撃から銀を庇い共に寿沢へと転落した。銀と救出された後、彼は大輔の家付近に埋葬された。ヒロの死は銀がモンスーンを許さない要因ともなっている。 麗華(れいか) / 秋田犬の雑種 ヒロの妻。赤目達と共に脱出し、信濃国(長野県)にいる雲斎に楽園の危機を報せに行く。それ以降は登場しておらず、夫であるヒロの死は続編『銀牙伝説ノア』で登場するまで知らないままだった。 ヒロと麗華の子供達 / グレート・ピレニーズと秋田犬の雑種 4兄弟。実戦は未経験であるがそれ故に危険を考えない行動をしかけたりする。オリオン達より早く生まれているが、母を亡くしたばかりのトーノフの目の前で母親に甘えているなど精神的に未熟な面がある。雲斎が登場してからの出番は一切ない。『銀牙伝説ノア』で生き残った「キン」「タマ」が登場する。 佐助(さすけ)/ 柴犬 かつてはGBと共に日本アルプスの野犬・ネロに使い走りにされていた元・飼い犬。小型犬で非力なため、カエルや小さな蛇しか狩れない。お調子者であり、序盤では度々ボンと喧嘩をしていた。 二子峠での戦いで奮戦するも瀕死の重傷を負う。しかし生きており、以蔵達と同じく人間のもとで治療を受けた後に一足早く退院し二子峠にいる仲間達と合流した。 シリウスとオリオンの喧嘩を仲裁したり、孤立しているシリウスを案じる描写もあるが、彼自身はシリウスの理想には否定的。 以蔵(いぞう)/ ハスキー犬とマラミュートの雑種 陸奥四天王・如月の仔。勇猛さと柔軟な思考を併せ持つとされるが、哲心と同じく鎌を巡って暴走した一匹。一時は腸が出るほどの重傷を負った。病院に収監する人間たちから「顔は怖いが、見た目と違って素直」と評される。人間のもとで治療を受け、退院後は仲間に合流した。 以蔵の弟達 過去の作品で死亡した者を除き、今作では周作、美羽、伝七、三郎の4匹がいたが、伝七と三郎は序盤に殺され、今残っているのは周作と美羽の2匹だけである。 伝七は今作では最初からモンスーンの手下の熊によって死亡しており、後には貯蔵庫に入れられるも手下熊達によって引きずり出され、捕食されてしまった。 三郎は銀を救出するために集団で突撃した際に、モンスーンにより死亡。 真田 入道雲斎(さなだ にゅうどううんさい) 真田忍犬衆を統べる老犬。大将不在の奥羽軍を助け指揮を執る。モンスーンとの戦いでシリウスが途中で鎌を持ち去ったことで注意がそれてしまい、モンスーンの一撃を直に受けてしまう。一時は生存が危ぶまれたが、現在では回復し退院した後に楽園で合流した。オリオンから後を任せるように言われていたが、討伐に赴くようである。奥羽軍に対して度々説法を説くが、理解されていない。 カワセミ 雲斎の手下で、真田十牙忍衆の一匹。泳ぎの技術においては他の誰よりも優れている。また、濁流でも目を開けてみることができる。作中では濁流に流された剣の探索にて活躍した。また、雲斎の指揮のもと、偵察員として選ばれている。 天馬(てんま) 雲斎の手下で、真田十牙忍衆の生き残り。 瀬津魔(せつま)・ツバクロ それぞれ雲斎の手下で、真田十牙忍の一匹。楽園陥落後の偵察では真田班にいた。 小六 (ころく) 真田十牙忍衆に仕える犬。白神山地での決戦においても登場している。 白銀 狂四郎(しろがね きょうしろう) / 紀州犬 かつて不良犬グループの大将だった。ウィードの盟友だが、口と態度が悪い。シリウスのことを賢いなどと高評価する一方でオリオンを生意気扱いし度々喧嘩をしている。過去にハイブリッドが犬を食べていたときは憤慨し戦おうとしていたが、今作では伝七を捕食していた熊達に恐怖を覚え震えている。仲間を「疫病神」や「ゴクツブシ」と称したり、全く正当に評価しないなど奥羽軍としては難がある行動が目立つ。 メル / ゴールデンレトリバー ウィードの盟友。狂四郎よりはオリオンに対して理解があるようであり、オリオンを疫病神呼ばわりした狂四郎を諭す。 アンディ・バルコム / ジャーマン・シェパード 秀俊の飼い犬だったジョンの血脈と容姿を受け継ぐ。自我や主張が強い奥羽軍の中では常識人、ただし血の気は多い。 ジョンと瓜二つと書かれているが、初めてモンスーンと戦った時点では、ジョンに憎悪の念を持つモンスーンからの反応はなかった。 秀俊からは既に離れているが、未だに彼を主人だと思っているようである。赤目にオリオンを頼まれるが、忘れたのかシリウスの骨を拾いに行くとしてボンと山彦と白神山地に赴いた。しかし何の活躍もなく玄内たちと楽園に戻った。 白神山地での決戦で一番槍としてモンスーンに突撃したが、シリウスに妨害され攻撃はできなかった。 ボン / ホワイト・シェパード 黒脛巾政宗の重臣マテウスの息子。前作から成長し、オリオンの短所を指摘することもある。 二子峠での戦いでは赤目の次に鎌を用いてモンスーンに攻撃し、雲斎を狙うモンスーンの攻撃を外させた活躍を見せていたが、アンディ達と白神山地に赴いてからは活躍をしていない。 山彦(やまびこ) / 甲斐犬 黒脛巾政宗の弟。小十郎が足場を造った四国に部下と共に住んでいた。楽園陥落の報せを受けオリオン達に加勢する。 前作とは異なり訛りがなくなり凛々しい目つきになった。忍牙刀の数少ない拾得者だが、今作では忍牙刀を使用していない。 勇んでモンスーンに突撃しても返り討ちに遭い気絶するなど、活躍の機会は少ない。 赤カマキリ(赤カマ) /アイリッシュ・ウルフハウンドの雑種 カマキリ軍のボスでカマキリ三兄弟の長男。単に「カマキリ」と呼ばれるときは彼を指す。現在は軍を解散し弟の黒カマと共に楽園に滞在している模様。兄弟の中でも一際血の気が強く乱暴だが兄弟愛は強い。 粗暴だった自分を見捨てず庇い、良心を目覚めさせてくれたシリウスに恩義を感じ、黒カマと共に白神山地へ赴く。ただしモンスーンとの対話を協力するためではなく、ただ危険から助けたいという一方的な思いだけであり、何度もモンスーンを触発するためにシリウスからは鬱陶しく思われていることもある。 後に玄内たちと素直に楽園に戻りオリオンと修行をしていたが、シリウスが帰還した後はまたしてもシリウス側につく。 端から見れば異常とも思えるくらいにシリウスを盲従しており、シリウスに突き放されたと思うと弟や他者の目の前でも泣き乱れ、あまりの態度にシリウスも一度は力を貸してほしいと赤カマに話し同行が叶ったが、体力が尽きシリウスに置き去りにされ、結局は後から来た奥羽軍に追いつかれあっけなく彼らと同行した。 一時は負傷したシリウスを率先して背に乗せ運ぼうとはするが、いざモンスーンと対峙したときには何もせず狼狽えるだけであった。 黒カマ / アイリッシュ・ウルフハウンドの雑種 同じく三男。比較的穏やかな性格で、孤立しがちなシリウスの言動にもある程度の理解と同情を示す。ただし赤カマと同じでシリウスから鬱陶しく思われることもある。 囮となった銀を助けるため追う寸前のヒロに子供達への遺言を託されるが忘れてしまっている。 二子峠での戦いでは、暴走した哲心を追いかける役目を担ったかに思わせたが、結局行かなかったようである。 兄の赤カマ同様にシリウス側であり赤カマと同様に何度もシリウスのもとに駆け付けていく場面もみられたが、赤カマよりはシリウスに心酔しておらず、平然とモンスーン討伐隊に参加している。 順之介 (じゅんのすけ) / ラブラドール・レトリバーの雑種 元カマキリ軍の構成員。現在は奥羽軍に加わったようである。伝令役として楽園崩壊の報せを四国にいる山彦に伝えた。剣を濁流から救出する際に加勢している。 重樹 (しげき) / 雑種 元カマキリ軍の構成員。現在は奥羽軍に加わったようである。雲斎に楽園崩壊の報せを伝えるためにシリウスに同行していた一匹。 剣を濁流から救出する際にも登場している。 ロケット / ボルゾイ 元は法玄軍で、ウィードたちとの出会いを通じて奥羽軍に寝返る。大変な俊足の持ち主で、目が小さいので表情が出にくい。奥羽軍のなかでは真面目な性格らしい。シリウス達や赤カマ兄弟を追うために勝手に出て行ったアンディ達を銀の命令により追いかけるが、赤カマの反論を受け失敗、同行することになる。 この後の目的がシリウスを連れ戻すことに変わるが、それも叶わなかった。その後はシリウスやシオンから託されたチビを、リゲルと共に二子峠へと連れていくために戻る。 フック / ラブラドールの雑種 かつて山賊犬ブルーの手下だった短毛犬。脱走して保健所で捕獲され、その後は飼い犬となる。出番が少ないが度々発言はしている。
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