八犬士とは? わかりやすく解説

八犬士

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/10 03:40 UTC 版)

八犬士
ジャンル 漫画
漫画:八犬士
作者 滝沢馬琴、岡村賢二
出版社 日本文芸社
掲載誌 別冊漫画ゴラク
発表期間 2005年2月 - 2006年2月
巻数 全2巻
話数 全26話
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

八犬士』(はっけんし)とは、岡村賢二による日本漫画作品である。『別冊漫画ゴラク』(日本文芸社)で2005年2月から2006年2月にかけて連載された。

江戸時代に書かれた滝沢馬琴の『南総里見八犬伝』を基にしたフィクション作品である。全26話。単行本は全2巻。コンビニコミック本では上下2巻刊行された。

概要

八犬士のひとり犬塚信乃を主人公とした作品で、物語の流れはおおむね馬琴の『八犬伝』(以下、原作。南総里見八犬伝#物語の内容参照)に沿っているといえる。ただし、本作で描かれたのは、大塚から芳流閣を経て行徳古那屋に至る信乃ら犬士の物語と、ヽ大の口から語られる里見家と珠の因縁(原作の発端部)である。このため八犬士すべてが物語に登場することなく連載が終わってしまった。

結城合戦で犬塚番作が宝刀村雨丸を預かる場面をプロローグとし、その34年後、1475年(文明7年)から犬塚信乃を追う形で物語が進む。本編の開始時点で、信乃は大塚村で父ととも暮らし、幼馴染の荘助・浜路と平和に過ごしているが、やがて信乃は村雨丸をめぐる苛烈な運命に翻弄されていく。

芳流閣直前までを収録した単行本2巻(2005年9月掲載分まで、16話)の発行後、連載が終了した。2012年に発行されたコンビニコミック(Gコミックス)版『八犬士スペシャル』では単行本未収録部分も収録されている。

主な登場人物

犬塚信乃(いぬづか しの)
主人公。二刀流の使い手。番作の息子で、宝刀・村雨丸に運命を翻弄される[1]
足利成氏(あしかが しげうじ)
古河公方
犬塚番作(いぬづか ばんさく)
信乃の父。父と共に結城合戦で戦い、宝刀の村雨丸を預かる[1]
蟇六(ひきろく)
武蔵豊島郡大塚村の村長。本来なら番作の領地だったが、村長の座を掠め取る[2]
亀篠(かめささ)
蟇六の女房。番作の姉。夫と組んで悪事を企む[2]
浜路(はまじ)
蟇六の養女。信乃と荘助の幼馴染で、信乃を一途に想っている[1]
犬川荘助(いぬかわそうすけ)
信乃と浜路の幼馴染。槍の使い手で蟇六の下男[1]
八房(やつふさ)
伏姫の愛犬。白い毛並みに八つの牡丹の斑点がある[2]
里見義実(さとみ よしざね)
安房滝田城主。名君で伏姫の父[2]
伏姫(ふせひめ)
里見義実の娘[2]
玉梓(たまずさ)
稀代の妖婦。安房半国の領主・神余光弘を殺害し、所領を奪う[2]

単行本

  • 『八犬士』 全2巻(日本文芸社 ニチブン・コミックス、2005年)
  • 『八犬伝スペシャル』全2巻(日本文芸社 Gコミックス、2012年)

脚注

  1. ^ a b c d 『八犬士』下巻、2頁
  2. ^ a b c d e f 『八犬士』下巻、3頁

八犬士

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/13 09:05 UTC 版)

里見☆八犬伝」の記事における「八犬士」の解説

犬塚 信乃いぬづか しの)(声:根谷美智子) 「孝」の士である本作主人公16歳・女。犬塚番作聖女伏姫の子。「息子欲しかった」という父の願いと、「かわゆい男の子が大好き」という母の欲望のため、男として育てられる美少女だが、伏姫神がかり的な力の影響で、周りからは男としか思われない妖術にされた父親から破邪の剣村雨」を授かり妖怪退治の旅に出ることとなる。剣の腕は中々だが、料理の腕は壊滅的船虫策略妖怪化したときは「鬼」となり、火を噴き続けた犬川 荘助いぬかわ そうすけ)(声:草尾毅最初に信乃仲間となった「義」の士。名篠の」の使い手体内大量に収納してある。骨董屋曰く一文価値もない」)。玉梓の子だったが、伏姫の術により人間に。その後犬川家のおばあさん預けられる長い間妖怪退治の旅を続けていたため、おばあさんには死んだ思われていた。アタマは非常に悪く、がさつでお調子者だが、としての使命感異常に強く仲間思いのところもある。女装が得意(だと本人思い込んでいる)。軟体動物のような異常にやわらかい体を持ち刃物や矢で刺されたりしても平気。その上なんでも飲み込めるため、体内様々な荷物収納しており、士たちの荷物袋がわりにもなっている。必殺技天地空破斬」はかなりの威力持ち連発も可能。 船虫策略妖怪化したときは羽が生えてひたすら背景飛び回ってた。 犬山 道節いぬやま どうせつ)(声:堀内賢雄自称忍者だが、どう見てサイボーグである「忠」の士。マスク絶対に取ろうとしないなど謎が多い。他の士達と一緒に行動はせず、主に土の中から神出鬼没現れる。妹の浜路好きなシスコン信乃浜路の仲は認めていない。肩の大砲火遁一号」は一撃必殺威力を誇る。 犬飼 現八いぬかい げんぱち)(声:山口勝平ナルシシストで、夕日を背に登場することにこだわっている、「信」の士。夕日出ているところならどんな離れた場所にでも現れることができる。敵である船虫一目惚れし普段船虫へのストーキングなどをしているらしい信乃士達に出会うまでは岡っ引をしていた。 犬田 小文吾(いぬた こぶんご)(声:置鮎龍太郎力持ち極端に純粋な性格を持つ「悌」の士。毛野惚れるが、男だとわかった後で想いを引きずっており、毛野いいようおもちゃにされている。 船虫策略妖怪化したときは「鬼」となり、怪力で誰これ構わず抱きついて再起不能にした。 犬坂 毛野(いぬざか けの)(声:高山みなみ) 「智」の士。芸人一座育ち女形としての修行受けており絶世の美女見えるが、れっきとした男。色仕掛け得意だ戦闘能力意外とある。舞で魔の力を払うこともできる。特にキレる最強という説も。信乃を女だと気付いている唯一の人物。これは彼が魔の力を払う力をもっているためだと思われる普段は優しいが顔に傷をつけると怒り頂点達し、その状況になったときはあまりの悲惨さコマ伏せられた。 船虫策略妖怪化したときは「ゴーゴン」となり、目を見たものすべてを石像にした。 犬村 大角(いぬむら だいかく)(声:石田彰) 「礼」の士。強力な術が使えるが、病魔冒されており術を使うと必ず吐血し倒れる。既婚里見義道の城の護衛当たったときは彼のクローン大量に生産することにより、前述の「病魔により1回しか術を使えない」という弱点カバーした船虫策略妖怪化したときは、病魔侵され身体妖怪化に耐えられず頭から血を噴出して倒れた (唯一妖怪化しなかった)。 犬江 親兵衛(いぬえ しんべえ)(声:大谷育江) 「仁」の士。初登場時はまだ赤ん坊で、重度ショタコンでもある伏姫預けられ、後に士達の戦列に加わる予定小文吾の妹の息子で、小文吾とは伯父と甥の関係になる。 信乃見た夢では、十四、五歳ぐらいの少年として登場し船虫スカートめくりをするスケベキャラとなっていた。そのとき武器は「弓矢であった

※この「八犬士」の解説は、「里見☆八犬伝」の解説の一部です。
「八犬士」を含む「里見☆八犬伝」の記事については、「里見☆八犬伝」の概要を参照ください。

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