時雨とは? わかりやすく解説

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じ‐う【時雨】

読み方:じう

ちょうどよいときに降る

しぐれ。


しぐれ【時雨】

読み方:しぐれ

秋の末から冬の初めにかけて、ぱらぱら通り雨のように降る。《 冬》「天地(あめつち)の間にほろと—かな/虚子

時雨煮」の略。

涙ぐむこと。涙を落とすこと。また、その涙。

十月にもなりぬれば、中宮の御袖の—もながめがちにて過ぐせ給ふ」〈栄花・岩蔭〉


時雨

読み方:ジウ(jiu)

ちょうどよい時に降る


時雨

読み方:シグレ(shigure)

初冬の頃、一時、風が強まり急にぱらぱら降ってはやみ、数時間通り過ぎてゆく


時雨

作者大原まり子

収載図書吸血鬼エフェメラ
出版社早川書房
刊行年月1993.7


時雨

作者笠原貞子

収載図書ビートルズの子
出版社近代文芸社
刊行年月1998.10


時雨

作者野上志乃

収載図書昼の月 春のうた
出版社書房
刊行年月2003.6


時雨

作者久谷六口

収載図書フーコー短編小説傑作選 16
出版社フーコー
刊行年月2005.5


時雨

読み方:シグレ(shigure)

秋冬のころに陰晴定めなく降る

季節

分類 天文


時雨

読み方:シグレ(shigure)

作者 石田波郷

初出 昭和39年

ジャンル 俳論


時雨

読み方:シグレ(shigure)

作者 井上靖

初出 昭和51年

ジャンル


時雨

読み方:シグレ(shigure)

作者 梅崎春生

初出 昭和9年

ジャンル


時雨

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/28 23:18 UTC 版)

時雨(しぐれ、じう)は、主にからにかけて起こる、一時的に降ったり止んだりするである[1][2]

時雨が降る天候に変わることを時雨れる(しぐれる)ともいう[1][2]

概要

晩秋から冬の間の北西季節風下、日本海上で発生した対流雲が次々と日本海沿岸に達すると時雨があり、雲が去るとまた晴れる。北陸地方山陰地方を始めとした日本海側のこの時期の典型的な天気[1][3][4]。また日本海岸気候と太平洋側気候の境界域、たとえば京都盆地長野県岐阜県福島県などでも風とともに時雨がやってくる。

気象学者の平野烈介によると、時雨は以下のような特徴をもつ[5]

  • 晩秋から初冬にかけて多い。
  • 日本の各地にみられる。
  • 朝、昼、夕といった特別の時刻はない。
  • 細雨ではないが、だからといって雨量は多くない。やや強い雨を伴い、雲足は速い。
  • 広い地域に一様に降るのではなく、密集した雲の団塊から降る。
  • 気温は低めである。

方言

時雨を意味する方言には次のような例がある[6]

逆に一部の地域では、別の気象現象を時雨と呼ぶ例がある[7]

関東では、季節を問わず時雨のような一時的な雨のことを「通り雨」と呼ぶことがある。また時雨が低温のときに変わる風花を「雪時雨」と呼ぶ地方がある。

文化

和歌文学では涙や悲しみ、侘しさの比喩として用いられる。時雨に「しぐれ」の読みが充てられるようになったのは平安時代ごろ。かつては秋にも詠まれたが、現代俳句では冬の季語[2][8][9]

「時雨」は漢語としては元来、「ほどよいときに降る雨」を意味し[2][8]、転じて教化を比喩する[10]

派生語

和菓子の時雨は、もち粉もしくは米粉とこしを混ぜ、そぼろにして蒸した[11]棹菓子関西での呼称。なかでも大阪府泉州地域の銘菓とされ、村雨とも呼ばれる。鹿児島県や関東で高麗と呼ばれる和菓子に似ている。

  • 「時雨」は大阪府岸和田市の和菓子店「竹利商店」の登録商標(登録番号第77725号)であるため、他店は「◯◯しぐれ」といった商品名になっている。
  • 「村雨」は大阪府貝塚市の和菓子店「塩五」の登録商標(登録番号第1532586号)であるため[注 1]、他店は「◯◯むらさめ」といった商品名になっている。

時雨煮時雨蛤)はハマグリの身などに生姜を加えた佃煮[12]

出典

注釈

  1. ^ 「明治42年2月には「村雨」の商標登録を果たしております」(「村雨本舗 塩五」公式サイトより抜粋)

出典

  1. ^ a b c 「予報用語 降水」、気象庁、2023年1月24日閲覧
  2. ^ a b c d "時雨". 小学館「精選版 日本国語大辞典」. コトバンクより2023年1月26日閲覧
  3. ^ 日本の気候 > 「北陸地方の天候」、気象庁、2023年1月26日閲覧。
  4. ^ 日本の気候 > 「中国地方の天候」、気象庁、2023年1月26日閲覧。
  5. ^ 高橋 1976, p. 3.
  6. ^ 尚学図書編『日本方言大辞典』別巻 p.1097, 小学館、1989年
  7. ^ 尚学図書編『日本方言大辞典』p.1058, 小学館、1989年
  8. ^ a b "時雨". 小学館「デジタル大辞泉」. コトバンクより2023年1月26日閲覧
  9. ^ "時雨". 小学館「日本大百科全書(ニッポニカ)」. コトバンクより2023年1月26日閲覧
  10. ^ "時雨の化". 小学館「故事成語を知る辞典」. コトバンクより2023年1月26日閲覧
  11. ^ "時雨煮". 講談社「和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典」. コトバンクより2023年1月26日閲覧
  12. ^ "時雨煮". 小学館「日本大百科全書(ニッポニカ)」. コトバンクより2023年1月26日閲覧

参考文献

関連項目

外部リンク


時雨(タイムフォール/ときう)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 07:01 UTC 版)

DEATH STRANDING」の記事における「時雨(タイムフォール/ときう)」の解説

DS発生して以後世界各地で降るようになった特殊な。空から落下して最初に当たった物体当たった部分)の時間進め当たった後は普通の雨水となる。最初に当たったのが物であれば劣化し生物であれば成長老化早める山岳地帯ではとして降り注ぎ、この場合は「時」と呼ばれる性質は時雨と同じ)。

※この「時雨(タイムフォール/ときう)」の解説は、「DEATH STRANDING」の解説の一部です。
「時雨(タイムフォール/ときう)」を含む「DEATH STRANDING」の記事については、「DEATH STRANDING」の概要を参照ください。

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時雨

出典:『Wiktionary』 (2021/08/21 08:46 UTC 版)

名詞:じう

この単語漢字

第二学年

第一学年
音読み 音読み

(じう)

  1. ちょうどよい時に降る
  2. しぐれ

発音(?)

じ↘う

名詞:しぐれ

この単語漢字
しぐれ
第二学年 第一学年
熟字訓

(しぐれ)

  1. しぐれ漢字表記

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