興行とは? わかりやすく解説

こう‐ぎょう〔‐ギヤウ〕【興行】

読み方:こうぎょう

[名](スル)

観客集め料金取って演劇音曲映画相撲見世物などを催すこと。また、その催し物。「顔見世—」「地方回って—する」

儀式などを催すこと。

禅法の—天下にかまびそし」〈太平記・二四〉

初め興し立てること。創建創立

初め伽藍たちばなの道成—の寺なれば」〈謡・道成寺

連歌俳諧などの会を催すこと。

四日本坊において誹諧—」〈奥の細道


興行

読み方:コウギョウ(kougyou)

(1)仏事芸能などを行うこと。
(2)寺社創設すること。


興行

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/05 00:41 UTC 版)

興行(こうぎょう)とは、芝居コンサートスポーツイベントにおいて、鑑賞、観戦を主な目的とした観客を集めることを目的とした催事を指す。外観上では同じであっても、主催側が飲食物の提供や集客のために催す場合(ナイトクラブ百貨店)もあり、また学術目的や教育目的の場合は興行とはされない。

概要

興行の内容

など

事業分類

日本において興行に関する事業は、総務省統計局の「日本標準産業分類」(平成26年4月1日施行)に基づき、大分類「生活関連サービス業、娯楽業」の中分類80「娯楽業」として分類される。そのうち主に、分類番号802「興行場(別掲を除く)、興行団」に興行に関する業種が配置されている[1]

興行を主催する事業者を英語でプロモーター英語版と呼ぶ[2]

興行場の例
  • 映画館
  • 劇場寄席・演芸場および、それらを所有・経営する事業者
  • 劇団・歌劇団が所有する劇場
  • プロスポーツチームが所有する球場等
興行団の例
  • 興行場を持たずして、興行を企画する事業者(コンサートプロモーターズ協会所属企業など)
  • 自ら持つ興行場で公演する、あるいは契約により出演する劇団・歌劇団
  • 俳優、舞踊家、落語家、またはそれらが所属する芸能事務所
  • プロ野球等のプロスポーツチーム、プロレス団体

法律

著作権には支分権として「興行権」が含まれる。現行の著作権法下では上演権および演奏権・上映権に分割されて解される[3]

興行場を営業するためには興行場法2条に基づき、都道府県知事許可が必要である。

現代のスポーツ興行

アマチュアの祭典であったはずの近代オリンピックが、1984年ロサンゼルスオリンピック以降、事実上商業的な興行になってしまったという指摘がある。テレビ放映料、スポンサーからの多額の協賛金、そして、プロスポーツ同様、観客から入場料を徴収するシステムを採用したことなどで、ロサンゼルス五輪は結果1セントの税金も使わず、多額の黒字を達成した。

現代のプロスポーツ興行では主に格闘技の興行などで八百長といった不正試合が度々問題になることがある。日本の総合格闘技「修斗」は、創設以来一切の不正試合を行っていないと公言している[4]

暴力団との関係

狭い区域にたくさんの観衆を集めるという構造上の特質から、暴力による妨害に弱いため、古くから不良を手なずける意味もあって、ヤクザ者・暴力団との腐れ縁があり、またヤクザ自身が興行を手がけることも多かった。山口組田岡一雄は昭和20年代の雑誌には「売り出し中の興行師」などと紹介されている。

当時の雑誌では宮城県仙台の高橋興行部(歌舞伎座)。栃木県宇都宮の斎藤興行部、吉沢興行部。茨城 県久慈浜の丸唐興行部(テキヤ上り[注 1])、平市の川和徳一[注 2](川徳興行部)。群馬県前橋の飯久保新造、高崎の西村修(新門一家)[注 3]。千葉県銚子の藤原清次郎(関根組)、飯岡の小政興行部佐久間政雄(小政)[注 4]。埼玉県の出羽屋一家(浦和)鈴木専人(王子自由劇場)。神奈川県(静岡県)横浜の桑島興行部桑島一英(横浜国際[注 5])、横浜の鶴岡興行部鶴岡政次郎、平塚の半谷興行部(加藤組一家[注 1])。静岡の吉村清(鶴岡興行部支部)。新潟の柴田興行部(柴田サーカス[注 1])柴田謙一[注 1]。長野の市川興行社市川勘一(テキヤ)[注 6]。愛知県(三重県、岐阜県)の岡崎興行社岡崎浅次郎、成田興行部成田喜三郎[注 7]。富山県高岡の山橋錦吾郎[注 8]、伏木の大森玉木(民主党野党派代議士)。京阪神は大阪カゴ寅[注 1](支部)、太政官組[注 1]、酒梅組興行部。神戸の山口組興行部[注 1]。廣島県[注 1]十日町市の宮本興行社宮本芳助。山口県下関の平田興行部、籠寅興行部二代目保良菊之助。九州では佐賀上滝興行部の上滝英、佐世保の久門興行社、飯塚の安田興行社、小倉の日活館佐々木某、福岡の新庄智雄の名前が挙がっている。

かつて存在した日本の総合格闘技興行「PRIDE」は、2006年主催会社と暴力団との関係を「週刊現代」に報じられ、放送局やスポンサーが離れ、最終的にはイベントが消滅した。

脚注

注釈

  1. ^ a b c d e f g h 原文ママ
  2. ^ 川和については『福島の人脈』P258、朝日新聞社福島支局 編、高島書房出版部、1967を参照
  3. ^ 『群馬県遊民史』によると飯久保は上州七人組のうちに数えられる
  4. ^ 五木プロモーションの佐久間義明(故人)の父親
  5. ^ 横浜国際劇場は美空ひばり伝説の舞台の一つ
  6. ^ 市川勘一は長良じゅんの義父にあたる
  7. ^ 平野屋一家の貸元だった成田の代貸で、後に興行師となったのが鵜養興行の鵜養鐘太郎である
  8. ^ 日新プロの営業部長だった山橋保の父親

出典

関連項目


興行(第1作)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/01 17:27 UTC 版)

プロゴルファー織部金次郎」の記事における「興行(第1作)」の解説

当初の予定は『落陽』に続いて1992年10月下旬以降渋谷東急系で公開決まっていた。渋谷東急運営する東急レクリエーション東レク)の社長は、東映社長兼ね岡田茂で、特に問題はなかったが、岡田映画公開前に映画WOWOWでの放映決めたため紛糾した新たな手法として、3分の2短縮したバージョンを特別試写会という形で衛星放送特別版として流し関心高めてもらい劇場での観客増加結び付けたいという狙いだった。劇場公開映画短縮版とはいえ先にテレビで放映されるケース初めてであり、通常劇場で行う試写会テレビで行うというのも初めての試みだった。 当時松竹奥山和由が『外科室』を1000円興行で成功させたり、フジテレビ組んで一つストーリーテレビドラマ2本と映画一本完結させるという『パ★テ★オ』など、新しい試み行っていたことに刺激受けたのだったが、当時ビデオリリース映画公開半年後、テレビ放映1年後紳士協定として定着していたため、全国興行生活衛生同業組合連合会全興連)が東映放映中止求めて抗議し、「オリキン事件」として業界揺るがしたWOWOW1991年4月有料放送開始し洋画中心に営業展開していたが、邦画放送求める声が多かったことから話がまとまったもので、岡田茂映連会長他、業界多く団体トップ務める"ドン"でもあり、結局1992年10月4日午後10時15分予定通りWOWOW無料放送された。試写会封切り初日舞台挨拶真似て放映先立つ15分前に武田鉄矢財前直見テレビ出演し舞台挨拶のような映画内容紹介したテレビ放映決まったのが公開迫った時期で、製作や協賛各社前売り券などパブリシティ動いていて、興行者の反撥考慮し公開時期としては秋よりよい1993年正月第2弾公開延期した。本作代わり東レクは、『完全版ブレードランナーディレクターズ・カット』が埋めた

※この「興行(第1作)」の解説は、「プロゴルファー織部金次郎」の解説の一部です。
「興行(第1作)」を含む「プロゴルファー織部金次郎」の記事については、「プロゴルファー織部金次郎」の概要を参照ください。

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興行

出典:『Wiktionary』 (2021/08/22 00:09 UTC 版)

発音(?)

こ↗-ぎょー

名詞

こうぎょう

  1. 観客集め営利目的演劇映画スポーツなどを催すこと。また、その催し

動詞

活用

サ行変格活用
興行-する

「興行」の例文・使い方・用例・文例

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