興蔵寺とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 文化 > 寺院名 > 興蔵寺の意味・解説 

興蔵寺

読み方:コウゾウジ(kouzouji)

別名 宮原観音

宗派 真言宗智山派

所在 山梨県甲府市

本尊 十一面観世音菩薩

寺院名辞典では1989年7月時点の情報を掲載しています。

興蔵寺

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/03 00:57 UTC 版)

興蔵寺

本堂(観音堂)
所在地 山梨県甲府市宮原町1329
位置 北緯35度36分52.9秒 東経138度33分31.6秒 / 北緯35.614694度 東経138.558778度 / 35.614694; 138.558778座標: 北緯35度36分52.9秒 東経138度33分31.6秒 / 北緯35.614694度 東経138.558778度 / 35.614694; 138.558778
山号 光沢山
院号 義光院
宗派 真言宗智山派
本尊 十一面観音菩薩
創建年 天治元年(1124年
開基 源義光
正式名 光沢山義光院興蔵寺
別称 宮原観音
札所等 甲斐国三十三観音霊場5番
テンプレートを表示

興蔵寺(こうぞうじ)は山梨県甲府市にある真言宗智山派の寺院。山号を広沢山と号し、院号を義光院と号す。本尊十一面観音。甲斐国三十三観音霊場第5番札所。

概要

寺伝によれば、源義光が開基として、天治元年(1124年)に崇徳天皇の祈願所として創建したという。その後の寺歴は明らかではないが、武田氏徳川氏の祈願所に命じられてきた。

天正年間(1573年-1592年)に伽藍は焼失し、その後堂宇が再建されたという。現在の本堂(観音堂)は江戸時代宝暦4年(1754年)から寄付金を集めて建立された[1]。また、本堂(観音堂)の天井には、狩野明信の作画と伝わる花鳥が描かれている[2]


『甲斐国社記寺記』によれば、本尊の十一面観世音菩薩は、清和天皇より源氏累代受け継がれ、寛治5年(1091年)に奥州軍中の際の御旗楯無と一緒に源義家から源義光に賜ったと伝わる。源義光の守り本尊である十一面観音は、この地域の地名から「宮原観音」と称され、甲斐国三十三観音霊場の5番札所の本尊として信仰を集めた。十一面観音の胎内にもう一つ十一面観音が秘められており、1年に1回厨子は開かれるが秘仏の胎内仏は33年に1度開帳される[3]


また興蔵寺の宮原観音は、長谷寺の上八田観音と浄光寺の蔵原観音とともに甲斐国三観音と称せられるほど知名度が高く、特にこの三観音の初午には、をともなって参詣者が押し寄せてにぎわった。中でも興蔵寺は、盛大な祭りが行われ、初午当日は近村の農耕馬が参詣していた。鐘楼門をくぐり、二階の梵鐘を鳴らし、馬をおどして大さわぎするという行事であった[4]。現在でも毎年3月第2土曜日に初午の祭りや護摩を行っている。

伽藍

  • 本堂(観音堂)
  • 鐘楼門

前後の札所

甲斐国三十三観音霊場
4 長谷寺 -- 5 興蔵寺 -- 6 深草岩屋観音堂

周辺

脚注

  1. ^ 甲府市史編纂委員会『甲府の石造物』甲府市 1993年
  2. ^ 藤巻勝『甲斐国三十三ヶ所順礼記』サンニチ印刷 2005年
  3. ^ 相沢晋夫『はるかなり遍路の旅』トリオ 1988年
  4. ^ 甲府市史編纂委員会『甲府の石造物』甲府市 1993年

参考文献

  • 市川忠三/坂上繁旦 共著『甲斐三十三観音順礼記』霊場復興会 1975年
  • 相沢晋夫『はるかなり遍路の旅』トリオ 1988年 
  • 甲府市史編纂委員会『甲府の石造物』甲府市 1993年
  • 藤巻勝『甲斐国三十三ヶ所順礼記』サンニチ印刷 2005年


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「興蔵寺」の関連用語

興蔵寺のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



興蔵寺のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの興蔵寺 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS