旧奥羽軍
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銀(ギン) / 秋田犬 声 - 東地宏樹 前作の主人公。ウィードの父親。14,5歳の老犬だが、かつての戦闘能力は健在で、重傷から回復したばかりで傷が癒えていない状態でも法玄とマーダーの2匹を同時に相手にして互角に戦い、疲労困憊の状態でもヴィクトールを怯ませるほどである。目付きは父「リキ」の様に鋭くなっている。赤カブトを倒して奥羽に平和な犬の楽園を築き総大将となった。その後は赤目、ジョンと共に日本各地を巡行して回っていた。現在はウィードに総大将の座を譲って、しばらくは隠居の身であったが、北海道の戦乱に先発隊の大将として赴く。ロシア軍との戦いでは、敵の兵糧攻めによる持久戦となり、疲労困憊の身体で抜刀牙2回も使って意識を失い、生死の淵をさまよったが、大輔の声に息を吹き返した。本人の意識では部下を「家来」とは見ておらず「仲間」と見ている。そのため、滅多に「命令」発言はしない。その志はウィードも受け継いでいる。 物語終盤において、法玄、ヴィクトール戦のダメージと老化により視力の低下、軽度の脳梗塞を患う。 ジョン / ジャーマン・シェパード・ドッグ 声 - 大川透 銀の側近。奥羽軍の中でも五指に入り、奥羽軍最強と謳われた。銀よりも年上ながらも体色が少し落ちた以外は飼い主の秀俊と同様に性格や口調も前作と変わっておらず戦闘能力も健在である。銀と共に行動し、南アルプスで銀、ヒロと共に法玄軍と戦うも麗華を犬質にとった法玄に抵抗を塞がれて法玄の部下の猛攻撃を受け、3匹の中で一番老犬だったこともあり右脇腹から腸が飛び出すほどの重傷を負う。その後、ヒロと麗華を逃がすべく法玄軍を裏切ったレフティらと共に法玄の部下50匹と戦い数匹をまとめて倒し、レフティらが倒れた後も戦い続けるが遂には体の自由が利かなくなり、法玄に腸を引きずり出され(アニメでは木の枝に串刺しにされ、刺さった枝を投げた)その後意地で残った腸を自ら食いちぎって抵抗するが、法玄の頭突きを口に受けて遂に力尽き、ウィードらに看取られながら「東のトラ」はアルプスで絶命した。その戦いざまは法玄にも恐怖心を抱かせた。その後、亡骸はベンにより運ばれベンの元飼主の井口により埋葬される。 赤目(アカメ) / 紀州犬 声 - 松山鷹志 銀の側近。元伊賀忍犬の総帥で身体・精神共に厚く鍛錬された忍犬。南アルプスで法玄一派に包囲された際、銀に奥羽にいるウィードに遺言を伝えるよう使命を受けた。銀より年上にもかかわらず、容姿が顎髭以外前作と全く変わっておらず、忍犬としての能力も健在。(ただし前作で振るわれた様々な忍術は、作中全般で控えめな表現となった。)ベンの病状が悪化してからは、銀の部下で唯一の賢者と言える。銀、ウィードに次いでサブリーダー的存在で新旧世代の参謀も兼ねている。 ベン / グレートデーン 声 - 宝亀克寿 元奥羽軍団一班小隊長。前作では闘将ベンとして、銀、赤目がかなわぬ相手も一人でたおし、奥羽軍最強と謳われたが、現在は目をすっかり悪くしており、一線を退いている。連載初期は引退しており多少耄碌したような言動があるものの普通の会話もしていたが、ジョンの亡骸に出会った辺りから認知症の描写が更に強調されるようになった(但しアニメでは認知症の描写はない)。 認知症が進む中でも勘の鋭さは健在で、飼い犬軍を引き連れて帰還した銀の声を瞬時に理解し、またグレートデーン特有のパワーも健在で法玄に襲われ危機に陥った際に赤カブトに怪我を負わされた時の記憶が蘇り反撃に出たベンのパワーに法玄も「老いぼれとはいえさすが同種だ。」と評している。 ウィード達がハイブリッドと戦っている最中、奥羽の地に残っている銀やクロス、黒虎、赤目達、その他奥羽の戦士達に看取られながら、安らかに息を引き取ったが、剣と譲二にその死を知らせるのは見送られることとなった。生前は闘将や炎の将校などと呼ばれていたもののクロスによるとなによりも争いが嫌いで優しい性格だったという。 クロス / サルーキー 声 - 水谷ケイコ ベンの妻。奥羽軍に唯一男と認められた女犬。ババア呼ばわりされるのが大嫌い。目つきが前作より女らしくなっている。前作で初登場時が8歳であり、大輔のオドが「(銀が生まれて)あれから15年はたつ。15年は犬の寿命。」と発言していることから、初期においても人間でいえば150歳を下らない高齢である。互いに連れ合いを失った者同士である銀とは前作よりも親しい関係となっている。 黒虎(クロトラ) / 甲斐犬 声 - 宮澤正 甲斐の三兄弟の三男。長男の赤虎は前作の赤カブトとの戦闘により死亡し、次男の中虎も既に他界している(死因は不明)。長距離を走る際には甥に背負われねばならないほど年老いたが、かつての強さと気性の荒さは健在。甲府に隠居していたが、奥羽の危機を知り駆けつける。以後、銀に同行し前線に赴く。自分のことより、自らの命と赤カブトの片目を引き換えとした赤虎の死に様を誇りとしており、その志は息子の影虎にも受け継がれている。今作では、中虎の息子達を実の息子同然として扱い、時雨以外の三匹が死亡した際は、彼らの亡骸の前で号泣した。 スミス / フレンチ・スパニエルの雑種 声 - 中尾隆聖 銀の盟友で奥羽決死隊のメンバー。現在は15歳の老犬。行方不明になった桜を探していた際、野良犬になったばかりのGBがトラックに轢かれそうになるところを助け、自らは右前足を失った(しかし、コミック13巻のGBの回想シーンでの動物病院を脱走しようと頭突きをしていたシーンでは失った足が右足ではなく左足になっている)。前作では本作におけるGBのような役どころで時にはコミカルな場面もあったが、数々の戦いの経験や年齢的な落ち着きの成せる業か、土佐闘犬を脅えさせるほどの貫禄も身に付けた。ウィードたちを助けるために怪物を道連れ(後に怪物は復活)に牙城の落石に押し潰されて死亡する。その最期は参戦していたウィード、ジェロム、剣、影虎など全ての者から敬愛された。 桜(サクラ) / 紀州犬の雑種 声 - 佐久間レイ 銀の妻でウィードの母親。病を負いながらもウィードを養育してきたが、GBに(アニメではスミスに)後を託して事切れる。先に乳離れしていたウィードの兄、幸村と誠(ジョー)はすでに佐平治に預けていた。 時宗(トキムネ) / 秋田犬 声 - 郷田ほづみ 銀の影武者。後述のトニーも含め、影武者は赤目の提案によるものであり、その存在は幹部のみ知るとされているが、スミスによると銀本人も影武者の存在は知らなかった。銀不在の奥羽で総大将の代わりを立派に勤めあげ、その死は悼まれたと原作に比べ扱いが良くなっている。原作ではウィードと出会ってすぐ秀俊に射殺される。アニメではウィードをかばった際にP4によって殺された。 トニー / ジャーマン・シェパード・ドッグ ジョンの影武者。ルーシーの様子のおかしさに気付くなど洞察力は鋭い様である。秀俊らに射殺されて死亡。 レフティ 声 - 五味隆典 元奥羽の戦士。二世犬らしい。楽園崩壊後、故郷に帰りそこにいた法玄軍に加わったが、銀らが捕まったのを知り帰還。ジョンと共に法玄軍と戦い、マツに殺された。 トミー、ロッシ 元奥羽の戦士。レフティと共に不利を承知でジョンに加勢して戦死。 如月(キサラギ) / シベリアン・ハスキー 陸奥の四天王最後の一人。現在は隠居している。他のメンバーの卯月・葉月・水無月は既に他界(死因は不明)。19匹の息子(内5匹は軍用犬編で戦死, 三匹が重傷で)と平和に暮らしていたが、奥羽の使者としてやって来た時雨に援軍を要請される。息子達を死地に赴かせることを躊躇していたが、息子達の希望で参戦を決心し、七匹を奥羽に向かわせる。実質上、引退の身で食糧調達や戦闘も息子達に任せている。 武蔵(ムサシ)/ 土佐闘犬 声 - 宗矢樹頼 元土佐闘犬横綱。前作で、銀が四国まで仲間にしに行った男。闘兵衛の力を認め、自分の後継者に選んだ。依然として高い戦闘能力を誇る。北海道編において骨折、さらに片目を失うが、ウィードを追って北海道に駆けつけた大輔らに保護され、後に奥羽軍に復帰する。 モス / マスチフ 声 - 斎藤志郎 元奥羽の戦士で、銀の戦友。「霞岳の閻魔大王」と呼ばれていた男。大の子供好きで既に成犬となっている哲心も彼にかかればまだまだ可愛い“チビ(哲心が奥羽軍に引き取られた時の愛称)”である。前作では野良犬の群れの長で老犬だったが今作では飼い犬となっていた。赤目の指示でウィード達に合流途中のメルと出会い、奥羽の危機を知って武蔵などの仲間を連れ駆けつける。北海道編では、窮地に立たされている仲間を身を挺して救ったが、敵の猛攻により命を落とす。その最期は「おまえの最期は俺達の誇りだ」という黒虎の追悼の言葉に象徴された仲間たちの思いに看守られながら、戦いに明け暮れた生涯を閉じた。 ジャガー / マスチフ モスの息子。肥満気味の父に対して闘犬向きの大型犬特有の筋肉質で贅肉の少ない体型と黒毛。北海道編では、父の敵であるボズレフとロシア兵数頭を倒す。その際、瀕死の重傷を負うも大輔らの手により治療を受け一命を取り留め、後に奥羽軍に復帰する。 リキ / 秋田犬 奥羽軍の初代総大将。全国から約1000もの兵を集め、巨熊赤カブトを倒したが、息を吹き返した赤カブトの一撃で致命傷を負い、銀に後事と抜刀牙を託してこの世を去る。牙城のとある場所で生前そのままの姿でミイラと化して安置されていたが、牙城はダイナマイトで爆破された(前作の八犬士編で出てきたミイラは本作では登場しないが、本作開始後に外伝として刊行された『銀牙伝説RIKI(リキ)』の冒頭でその姿が出てくる(『銀牙伝説RIKI』では、リキの幼い頃の姿が描かれている)。なお、飼い主は大輔ではなく五兵衛である。
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旧奥羽軍
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「銀牙伝説WEEDオリオン」の記事における「旧奥羽軍」の解説
以蔵(いぞう)(ハスキーとマラミュートの雑種) 元陸奥の四天王の一人、如月の長男。父譲りの勇猛さと知謀を合わせ持つ義侠心に厚い性格。弟に周作(しゅうさく)、晋作(しんさく)、一生(かずき)、美羽(みう)、伝七(でんしち)、三郎(さぶろう)らを持つ。青森県付近を所領していたため、二子峠の火山爆発の被害はほとんど受けなかった。 遭難していたベラの救出の際に、黒脛巾一党と遭遇。その後、地元にいったん帰還した際、父・如月や妻子を含めた血族を黒脛巾組に皆殺しにされたことを死ぬ間際だった息子の口から知り、兄弟たちと共に黒脛巾組が陣取る奥羽に乗り込むことを決意する。 この際、同行を希望したオリオンに命の温かさを伝え、奥羽軍戦士の在るべき姿と奥羽軍総大将の役目を説いた。オリオンを巻き込むまいと、オリオンを平造とタイソンに託し決死の潜入を試みる。無事潜入成功後は、父の仇・正重と交戦するも劣勢に陥り、予想外のオリオンの乱入もあって撤退を余儀なくされる。知略(雪崩)によって辛くも窮地を脱したものの、これにより晋作、一生は命を落としてしまった。 その後、周作たちは平造の故郷である福島県の群れを護るために残留。以蔵自身は「栃木のジャック」こと哲心と合流し、オリオンの鍛錬のために甲賀へと同行する。 サスケ(佐助)(柴犬) 前作1話より登場し、ウィードとは一番付き合いの長い柴犬の奥羽の戦士。被災時にはウィードの子供らや誠共々、奥羽から離れていたため難を逃れている。オリオンを除くウィードの子供たちを保護していたが、彼らが独断で別行動を取ってしまい離れ離れに。白申らと遭遇後はベラを安全地帯へと匿い、哲心との合流後は道案内役としてオリオンと共に甲賀に向かう。体格が小さく何よりも「豆柴」呼ばわりされるのが嫌いだが、戦いが不得手なので戦闘になると逆にそれを持ち出し、子犬と偽って見逃してもらおうとする一面もある(しかし、相手からは「嘘つけ豆柴」と一蹴された)。 なお、前作での名前は「佐助」と漢字表記だったが、今作ではカタカナ表記になっている。 哲心(てっしん)(甲賀忍犬) 甲賀忍犬統帥であった黒邪鬼の血を引く奥羽軍戦士。二子峠の災害に巻き込まれたものの、経緯は不明であるが無事生還を果たしていた。 その後は「栃木のジャック」を名乗り、黒脛巾組に対抗するための戦力を集めていた(しかし、全国にネットワークを持つ政宗には、その正体が奥羽軍の幹部で甲賀忍犬黒邪鬼の子である哲心だと把握されていた)。「絶・天狼抜刀牙」の魅力にとりつかれ、集めた若犬10頭前後に伝授をし「抜刀牙隊」を結成する。(しかし自身も含め、回転しつつ相手にダメージを与えることは出来ても、受身が上手く取れなかったりとパーフェクトには至っていない)それでもこの抜刀牙隊は、正重戦・カマキリ戦で大きな成果を発揮する。 オリオンと合流後は、オリオンの熊犬としての素質を見抜き、鍛錬のために自分の養父である甲賀の長老の元へと送ることに。なお、部下の甲賀忍犬は甲賀に帰郷していたが、オリオンらが来る1年前から奇襲しに来たマテウスらに追い出されており、滝に飛び込んで逃げた際に死者(左武)も出ている。 自身は政宗暗殺を目論み、白申、三郎を始めとした仲間をオリオンに続けて甲賀の里へ向かわせ、単身で抜刀牙での一撃必殺を狙うが、政宗の首元に巻いた布がクッションとなり、重傷を負わせるも致命傷には至らず失敗する。逃走も出来ずあっけなく捕まり、死を覚悟したその時、突如現れた雲斎により救出された。その後は一度離別した白申、三郎達と合流し、甲賀へと向かう。 大将格の銀やウィードが不在の間は奥羽軍を実質的に指揮していた。 甲賀忍犬の長老 甲賀牙忍(忍犬)の長老。過去に黒邪鬼を追ったときに負ったケロイド状の火傷痕が全身にあるのが特徴。 マテウス軍によって住処を追われたが、生存している。生き残りの奥羽軍を山彦の援軍として四国に向かわせ、自身は単独で挑みボンを捕えた。奥羽軍の本拠地を伊賀の赤目山にしようと提案し、東北から来る黒脛巾組の援軍を叩くための策戦を立てたのも彼である。 年齢を全く感じさせない運動量を誇り、知略面でも奥羽軍を支えている。 敏光(としみつ)・月影(つきかげ) 甲賀牙忍(忍犬)の精鋭。口調の違いや身体的特徴がないために、両者の判別は困難。樹木に飛び乗り、幹の上を鳥のように跳躍して移動が可能なことから、コンビで主に偵察・追跡を担当している。戦闘能力も高く、戦いでは最前線にもいる。また、口笛や舌打ちのような音で意思疎通をする「犬笛」を使いこなし、相手に悟られずに長距離間で会話をこなせる。なお、この犬笛は、哲心、甲賀忍犬長老も使いこなせる上、甲賀の里で修行を受けた者なら忍犬でなくても会得できる(前作ロシア軍用犬(北海道)編参照)。 義理に厚く、天下軍・玄内によって枝に串刺しにされた軒猿・謙信の姿を見かねて枝から下ろして政宗の本陣近くまで運んだり、政宗によって部下(四郎)を人質にされた玄内の特攻を手助けしたりもしている。 小鉄(こてつ)(紀州犬) ウィードの妻、小雪の弟でオリオンらの叔父に当たる幼犬。前作で旧法玄軍(カマキリ隊)の部下に尻尾を噛み千切られている。 劇中では長らく生死不明の状況が続いていたが、旧奥羽軍の捜索中に黒脛巾組に拘束され、幼犬養成所にて兵力化活動に利用されていた。そんな中、黒脛巾組の刺客に追われるリゲルと偶然再会し、救出するという形で再登場。幼犬養成所は正重によって解放、小雪とウィードとも再会し、旧奥羽軍の生存を報告した。 災害により崩壊し始めた二子峠脱出の際に負ったと見られる右目の傷など全身の火傷痕が特徴的。全くの子供であった前作と比べ体格、精神面が大きく成長している。 ウィード(秋田犬と紀州犬の雑種) 前作の主人公。オリオン、シリウス、リゲル、ベラの父で奥羽軍三代目の総大将。前述通りメル、狂四郎と共に双子峠を脱出を試みる。子供たちを追って群れを離れた小雪を救うために左前脚を骨折する重傷を負うが、小雪の飼い主の元で傷を癒やし、政宗軍との決戦に臨む。 リゲル、小鉄との再会により自らの父である銀と仲間達が生きていることを知り、涙ながらに「奥羽軍は必ず再興する!」と、誓いを立てる。 その後は完全に復帰し政宗軍と戦うが、山彦やボンの助命嘆願を聞き入れ見逃す考えに至った。しかし自身の主義(本犬としては奥羽軍の精神らしい)に従わず、今後の危険や遺族の思いを考え政宗を殺そうとするオリオンに対し、一切話を聞かず追放を宣告するなど、非情で非合理な側面がある。復帰し仲間達と合流したのは終盤にかけてからであり、黒脛巾による惨状をほとんど知らないも同然。 小雪(こゆき)(紀州犬) 前作でトラバサミに挟まれたところをウィードに助けてもらい、以降彼と結ばれる。オリオン、シリウス、リゲル、ベラの母。 火山爆発の際、外出していた子供たちの捜索中に土砂崩れに巻き込まれ、下半身が埋もれて身動きが取れなくなる。悲鳴を聞いたウィードと狂四郎に救出され、幸いにも軽傷で済んだ。救出された直後に再び噴火が起き、一緒にいたウィード、狂四郎、メルともども川の下流に流されたものの、軽傷だったことから飼い主に助けを求めに行く。現在は飼い主宅でウィードと共に過ごす。家の柵越しではあるが、リゲル、そして後からは銀やシリウスとオリオンとも再会している。ウィードが完治し飛び出したときは、安全のために命じられたか後を追わなかった。ベラとは異なりそれ以降は登場しない。 銀(ぎん)(秋田犬) 前々作主人公。ウィードと誠の父で奥羽軍二代目の総大将。オリオンたち4兄妹の祖父。火山爆発から避難した後しばらく消息は不明であったが、火山ガスにより気絶していた最中に陣ェ門に救出され、彼によって小屋に閉じ込められ生き長らえていたことが判明。孫のリゲルと再会を果たすも当時は病床にいた。その後はリゲルたちが連れてきた大輔と秀俊の助けにより小屋から出る。年老いても戦線に立ち、濁流のなかでも政宗と互角の戦いを見せた。重要な判断に関しては自身は隠居の身だからと息子(ウィード)にすべて託している。 誠(ジョー)(秋田犬と紀州犬の雑種) 銀の次男でウィードの兄。サワガニ捕りに出かけたオリオンら4匹の子供達の監視役として佐助と共に同行。その際に楽園壊滅の噴火に見舞われる。シリウス達3匹を佐助に任せ、一匹別行動を取ったオリオンの救出に向かう。オリオンと深い崖下に転落してしまうが、活路を見出すため地下水脈の危険な濁流にオリオンを連れて自ら飛び込み、オリオンの命を救った。その後の生死は不明。息子に幸四郎がいるが、災害以降の安否は不明のままである。 黒虎(くろとら)(甲斐犬) 魔犬甲斐の3兄弟の最後の生き残り。影虎3兄弟の父。火山爆発によって奥羽の楽園を追われ、銀の群れで避難し生存した。しかし、現在は人間によって群れの連中と共に小屋に隔離されながらも生存していたことが判明した。その間は銀が病床のため、群れの指揮は彼がとっていた。彼自身20歳前後の高齢であり、銀よりも3歳ほど年長である。檻から出た後は楽園に戻り、キンたちやリゲルにキジの取り方を教える。年老いて持久力に欠けるものの、戦闘では前線に立ち活躍する。短気ではあるが群れの安全を銀やウィードより合理的に考えており、裏切る可能性がある者は害を及ぼす前に始末しようと考えている。 赤目(あかめ)(紀州犬) 元伊賀忍犬の頭で、後に銀世代の総大将の参謀となった戦士。犬としては前々作の時点で既に成犬だったので相当な高齢のはずなのだが、その能力は老いてなお衰えを見せない。全奥羽軍の生き残る可能性を広げるため避難経路を2手に分け、銀とは別れる。その後、銀の群れと合流していたらしく、彼らとともに人間の小屋に閉じ込められていた。 クロス (サルーキー) 奥羽軍創設時のメンバーであり、かつて唯一「漢」と認められた雌犬。ベンの妻であり剣・譲二・ミニーの母。 ジェロム(ジャーマン・シェパード・ドッグ) ウィード世代の総大将の参謀となった戦士、元殺し屋。自分の子供の一匹を連れ赤目と同じ経路で避難中、一時躊躇し妻・リディアや他の子供達の離別に取り乱したが赤目に諭される。現在は赤目や銀と同じ小屋に閉じ込められているが、逃避行の中で子供たちは二匹を残して死亡してしまった。 リディア(ジャーマン・シェパード・ドッグ) 元ロシア軍用犬で現在はジェロムの妻。銀と同じ経路で自分の子供を一匹連れ避難。家族の離別の決断に関してはジェロムよりは早い決断を見せている。母親になってからも気の強さは顕在のようである。現在は夫ジェロムとともに小屋に閉じ込められている。生存した子供が二匹だけだったことを考えると、親たちが連れた子供のみが助かった模様。 ヒロ(グレートピレニーズ) 自称「玉取りのヒロ」。未だに妻の麗華には頭が上がらない様子である。父の仇であるカマキリの息子たちを見ても憎む描写はない。災害により子供が1匹死亡した。 白銀 狂四郎(しろがね きょうしろう)(紀州犬) 元は滋賀の不良少年犬グループの大将。災害時、ウィードと共に、木に挟まれたメルを助けた後、無事に生還するも川の下流に流される。その後、小雪の働きかけで秋田に住む彼女の飼い主(伸明)が保護をし、メルと共に彼の弟(匡男)の下へ預けられる。リゲルと小鉄との再会により、旧奥羽軍の多くが生存していることを知る。しかし、一時的とはいえ飼い犬になっても無茶っぷりは健在で、3度も骨折をしていてメルに呆れられたり、政宗に変装して待機しているマテウスらに石つぶてを喰らわせてウィードに呆れられた。その後はウィードより先にメルと共に奥羽軍と合流した。 メル(ゴールデン・レトリーバー) かつては飼い犬だったが、山に捨てられ野犬一味のパシリとなっていた所をウィードに助けられる。災害時に木の下敷きになり、噴火の火が近づく中、ウィードと狂四郎により救出される。2頭と共に川の下流に流された所で、小雪の飼い主(伸明)に助けられ、狂四郎と共に戦線に復帰。 如月(きさらぎ)(シベリアンハスキー) かつてリキ、銀の元で奥羽軍として名を馳せた「陸奥の四天王」の最後の生き残り。黒脛巾組の正重一党に無念にも惨殺された。
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