福岡県 地理・地域

福岡県

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/11 16:48 UTC 版)

地理・地域

九州地方北部に位置し、九州地方の県では最も人口が多い。県庁所在地の福岡市は、九州地方で最大の人口を擁する都市である。福岡市と北九州市の2つの政令指定都市を抱え、いわゆる三大都市圏以外では人口密度が1,000人/km2を超える唯一の県である。

北部は日本海響灘玄界灘)、東部は瀬戸内海周防灘)、筑後地方有明海に面している。県の中心部を筑紫山地が連なっており、筑後川矢部川遠賀川流域、宗像地域、京築地域では平野が広がっており水田地帯が多い。

玄界灘の壱岐や対馬をはさんで大韓民国があり、同国南部の主要都市である釜山までは福岡市から直線距離で200km程度[注 1] である。また、中国の上海市までは同様に850km程度といずれも東京より近い。これらの事例のように、近隣諸国の主要都市がおおむね1,000km圏内に存在するため、博多港、福岡空港、北九州港、北九州空港などから韓国や中国、台湾などのほか東南アジアの主要都市への航路が多く設定され、これらの地域からの観光客が増加傾向にある。

福岡県の東西南北それぞれの端と、都道府県界の未確定部分に仮の境界線を入れて求めた重心は以下の位置である[1][2]。北端は沖ノ島の割鼻、南端は三池港KMアルミニウムの工場、東端は国道10号国道212号の交差点の南東付近、西端は烏帽子島。また統計局の平成22年国勢調査によると、人口重心は飯塚市の内住にある[3]

重心
北緯33度31分33秒東経130度39分57秒
北端
北緯34度15分00秒東経130度06分43秒
人口重心
北緯33度35分51.5秒東経130度34分32.4秒
西端
北緯33度41分23秒東経129度58分54秒
福岡県庁舎所在地
北緯33度36分23秒東経130度25分05秒
東端
北緯33度33分29秒東経131度11分25秒

南端
北緯33度00分02秒東経130度23分48秒
離島部を除く最北端は北緯33度57分(北九州市門司区太刀浦海岸)

隣接都道府県

陸地で隣接
海域を挟んで隣接

地形

自然公園

国立公園
瀬戸内海国立公園
国定公園
玄海国定公園耶馬日田英彦山国定公園北九州国定公園
県立自然公園
太宰府県立自然公園、筑豊県立自然公園、筑後川県立自然公園、矢部川県立自然公園、脊振雷山県立自然公園
九州自然歩道

気候

日本海に面しているが一部を除いて、全般には太平洋気候区に属し、温暖である。

福岡地方、北九州地方の対馬海峡沿岸部・関門海峡沿岸部(福岡市北九州市宗像市糸島市など)
この地域は冬季の日照時間が短くその点では日本海側気候に近い[4] が、各季の降水量分布は明確に太平洋側気候であり、日本海側気候とは特に冬季の雨日数と降雪量の点で決定的に異なっている。
冬日になることは少なく気温自体は低くないが、北西の季節風が吹きつけ日照時間が少ないので体感的には本州同様に寒く感じられる。強風・風雪・波浪注意報が発表されることも多く、強い冬型の時には暴風雪・波浪警報が発表される場合もある。北西季節風の風上が対馬海峡であり吹走距離が短く雪雲が発達しにくいため平野部で積雪することは少ないが、脊振山地周辺などでは雪が積もりやすく、60cm〜100cm程度積雪することもある。
梅雨明け後は最高気温が30°C以上の真夏日となることが多く、毎年数日はフェーン現象の影響で35°C以上の猛暑日になる。福岡市の平年値(1981年 - 2010年の30年平均)は、夏日132.4日、真夏日57.1日、猛暑日5.5日、熱帯夜33.2日、冬日4.3日、真冬日0.0日。福岡市ではほとんど冬日にはならず、熱帯夜が非常に多いなどヒートアイランドの影響が大きくなっている。
北九州地方の瀬戸内海周防灘)沿岸部(行橋市豊前市など)
この地域は瀬戸内海式気候に属するが、中国地方の瀬戸内海沿岸に比べると年中少雨などの瀬戸内海式気候の特徴は薄く、年降水量は福岡地方、北九州地方と同程度である。冬は山地を超える過程で雲が発達するため比較的積雪しやすい。また関門海峡周辺ではが発生しやすい。
筑豊地方と、筑後地方の内陸部(久留米市飯塚市直方市田川市嘉麻市朝倉市八女市など)
内陸のため、寒暖の変動がやや大きい。しかし降水量は1800〜2400mm前後(最も多いのは英彦山・釈迦岳周辺)と多雨で梅雨に一年の3分の1以上が集中し、梅雨前線が活発化する梅雨末期には豪雨に見舞われることもある(平成24年7月九州北部豪雨では矢部川流域を中心に大きな被害を受けた)。夏は気温が上がり易く、猛暑日も福岡地方、北九州地方より多い。冬は冬日が比較的多く、山地を超える過程で雲が発達するため県内の平地ではこの地域が最も積雪しやすい。標高1,000m級の山が連なる筑紫山地英彦山周辺では60〜100cm程度積雪することもある。
筑後地方の有明海沿岸部(大牟田市柳川市大川市など)
有明海は内海であるが、降水量分布は夏期集中型で太平洋側気候を示す。年間を通して比較的温暖であるが、冬期は冬日が多くなる。年間降水量は福岡地方や北九州地方よりやや多いが梅雨に一年の3分の1以上が集中しており、冬期の降水量は県内の他の地域に比べて少なく、降雪することはあっても積雪することはほとんどない。
福岡県各地の平年値(統計期間:1981年 - 2010年、出典:気象庁・気象統計情報
平年値
(月単位)
対馬海峡沿岸部 瀬戸内海沿岸部 内陸部 有明海沿岸部
福岡 太宰府 糸島市
前原
宗像 北九州市
八幡
行橋 飯塚 添田 朝倉 八女市
黒木
久留米 大牟田
平均
気温
(°C)
最暖月 28.1
(8月)
27.2
(8月)
27.1
(8月)
26.7
(8月)
27.4
(8月)
26.9
(8月)
27.1
(8月)
26.3
(8月)
27.1
(8月)
26.4
(8月)
27.7
(8月)
27.5
(8月)
最寒月 6.6
(1月)
5.2
(1月)
5.9
(1月)
5.5
(1月)
5.8
(1月)
4.9
(1月)
5.0
(1月)
4.5
(1月)
4.5
(1月)
3.9
(1月)
5.2
(1月)
5.4
(1月)
降水量
(mm)
最多月 277.9
(7月)
333.7
(7月)
285.2
(7月)
277.1
(7月)
299.9
(7月)
322.4
(7月)
331.3
(7月)
334.3
(7月)
354.1
(7月)
397.5
(6月)
340.4
(6月)
374.4
(6月)
最少月 59.8
(12月)
56.6
(12月)
67.6
(12月)
67.0
(12月)
68.0
(12月)
54.5
(12月)
60.3
(12月)
64.0
(12月)
54.4
(12月)
53.4
(12月)
48.1
(12月)
47.7
(12月)

2000年以降の気象変動

地域区分と市町村

4地域区分

福岡県による 地域区分 では、以下の4つの地域に大きく分けられ、さらに15の圏域に区分されている。ただし、これは地域区分であり、都市圏による区分とは異なる。

また、県内には29市・11郡・29町・2村がある。市町村数60は全都道府県中北海道長野県埼玉県に次いで第4位[注 2]2010年(平成22年)2月1日現在)であり、同第29位の面積に比して多いといえる。

ただし、平成の大合併によって、2003年(平成15年)3月31日の時点では97あった市町村数が38%減少しており、特に筑後地域では、2005年(平成17年)2月4日までの26市町村から12市町までに減少している。

なお、「町」の読みは、遠賀町のみ「ちょう」、他はすべて「まち」。「村」の読みはすべて「むら」。

2010年(平成22年)と2015年(平成27年)の両国勢調査を比較すると、県全体としては30,903人の人口増となっているが、福岡市やその周辺の市町で人口が増加傾向にあるのに対し、それ以外の地域は概ね人口が減少傾向にある。

その他の区分

  • 郵便番号の先頭2桁の数字は、概ね福岡地域が「81」、北九州地域が「80」、筑後地域が「83」、筑豊および京築地域が「82」、築上郡東部が「87」(大分県に使われている番号)、県側の定義と一致しない地域も多い。
  • 市外局番は概ね福岡地域が「092」(但し、旧宗像郡の地域は「0940」)、北九州市周辺地域が「093」、京築北部地域が「0930」、豊前市および築上郡東部が「0979」(大分県中津市と同じ番号)、それ以外の地域(筑後・筑豊地区)が「094X」。これも県側の定義と一致しない地域も多い。
  • 気象情報上の区分では「福岡」・「北九州」・「筑後」・「筑豊」の4地区で分けられる。ただし、朝倉市・朝倉郡は「筑後」に含まれる。二次細分区域では「北九州」は「北九州遠賀」・「京築」に2分割され、「筑後」は「筑後北部」・「筑後南部」に2分割されるため区分は6地区になる。
  • 自動車のナンバープレートに表示される運輸支局・自動車検査登録事務所名は「福岡」・「北九州」・「久留米」・「筑豊」の4種類。このうち「久留米」には、筑後地域のほか朝倉市・朝倉郡も含まれる。

市町村旗・市町村章

すでに消滅した市町村




注釈

  1. ^ 高速船で2時間55分。鹿児島市までの距離と同等で大阪より近い。現在福岡市は釜山市と超広域経済圏を形成する構想がある。
  2. ^ 特別区を含めた基礎自治体の総数では、東京都に次いで第5位である。
  3. ^ 2018年12月1日より無料化された。
  4. ^ 放送区域には熊本県荒尾市を含む。
  5. ^ 熊本県荒尾市に跨る。
  6. ^ 沖ノ島には一般人は立ち入ることができない。

出典

  1. ^ 九州地方の東西南北端点と重心の経度緯度 国土地理院 2013年3月19日閲覧
  2. ^ 市区町村の役所・役場及び東西南北端点の経度緯度(世界測地系) 国土地理院 2013年3月19日閲覧
  3. ^ 我が国の人口重心 -平成22年国勢調査結果から- 統計局 2013年3月19日閲覧
  4. ^ 福岡管区気象台-天気のはなし
  5. ^ 山本博文『あなたの知らない福岡県の歴史』江澤隆志、2012年、105頁。ISBN 9784800300218
  6. ^ 発掘が語る福岡の歴史”. 福岡市博物館. 2013年1月5日閲覧。
  7. ^ 芦屋の歴史”. 芦屋町. 2018年4月10日閲覧。
  8. ^ 県史40『福岡県の歴史』野澤伸平、1997年、42頁。ISBN 4-634-32400-8
  9. ^ 総理府地震調査研究推進本部地震調査委員会『日本の地震活動 -被害地震から見た地域別の特徴- 追補版』株式会社実業公報社、1999年、320頁。
  10. ^ 文化庁ホームページ政策分野(2015年5月29日)
  11. ^ 古代日本の「西の都」〜東アジアとの交流拠点〜
  12. ^ 気象庁大雪に関する福岡県気象情報第13号(2016年1月25日)(2016年2月1日時点のアーカイブ
  13. ^ 福岡管区気象台発表「平成28年1月23日から25日にかけての九州・山口県の大雪と低温について」(2016年1月27日)
  14. ^ “寒波で水道管破損、九州4県で自衛隊派遣を要請”. YOMIURI ONLINE (読売新聞社). (2016年1月26日). オリジナルの2016年1月26日時点におけるアーカイブ。. http://archive.is/20160126103335/http://www.yomiuri.co.jp/national/20160126-OYT1T50110.html 
  15. ^ “寒波、10万世帯超断水 大牟田など13市町 水道管破裂相次ぐ”. 西日本新聞 (西日本新聞社). (2016年1月26日). オリジナルの2016年1月26日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160126150135/http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/220725 
  16. ^ “九州の寒波、生活を直撃 福岡・大牟田は市内全域で断水”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2016年1月26日). http://www.asahi.com/articles/ASJ1V2QV3J1VTIPE004.html 2016年12月18日閲覧。 
  17. ^ 福岡ソフトバンクホークス ファーム本拠地 「HAWKSベースボールパーク筑後」、本日竣工!”. プレスリリース. 福岡ソフトバンクホークス (2016年3月15日). 2016年12月18日閲覧。
  18. ^ 東九州自動車道(椎田南IC〜豊前IC間)は平成28年4月24日(日曜)に開通します”. ニュースリリース. 西日本高速道路 九州支社 (2016年2月16日). 2016年2月16日閲覧。
  19. ^ G7北九州エネルギー大臣会合(EMM)”. 経済産業省 資源エネルギー庁. 2016年12月18日閲覧。
  20. ^ “「山・鉾・屋台」無形遺産に 博多山笠や戸畑祇園など九州5件も ユネスコが決定”. 西日本新聞 (西日本新聞社). (2016年12月1日). オリジナルの2016年12月1日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20161201092826/http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/292821 2016年12月18日閲覧。 
  21. ^ 「山・鉾・屋台行事」のユネスコ無形文化遺産登録(代表一覧表記載)について”. 文化庁(2016年12月1日). 2017年2月13日閲覧。
  22. ^ ミクニワールドスタジアム北九州グランドオープン”. 北九州市市民文化スポーツ局スポーツ部スポーツ振興課. 2017年3月12日閲覧。
  23. ^ 気象庁発表「平成29年7月5日から6日に九州北部地方で発生した豪雨の命名について」(2017年7月19日)
  24. ^ 久留米アリーナ開館記念式典”. 福岡県体育スポーツ健康課. 2018年6月10日閲覧。
  25. ^ 今般の豪雨の名称について”. 気象庁(2018年7月9日). 2018年7月11日閲覧。
  26. ^ a b 福岡高等裁判所「庁舎移転及び業務開始日のお知らせについて」(2018年6月6日)
  27. ^ 気象庁ホームページ(2019年6月26日)
  28. ^ 庁舎移転のお知らせ(2019年9月9日)
  29. ^ 福岡地方検察庁、福岡区検察庁、宗像区検察庁及び甘木区検察庁の庁舎移転のお知らせ(2019年9月17日)
  30. ^ 国境超えた大声援 九州初戦、スタンド熱狂 福岡市 ラグビーW杯(西日本新聞 2019年9月26日)
  31. ^ 季節現象観測状況 福岡管区気象台、2020年2月17日閲覧。
  32. ^ 福岡、大分市で「最遅」の初雪 西日本新聞(2020年2月17日)
  33. ^ “福岡県知事、週末の外出自粛を要請 県内で新たに6人感染確認”. 西日本新聞 (西日本新聞社). (2020年3月29日). https://www.nishinippon.co.jp/item/n/595930/ 2020年3月29日閲覧。 
  34. ^ 安倍首相が緊急事態宣言 7都府県対象 効力5月6日まで - NHKNEWSWEB、2020年4月7日配信。
  35. ^ 首相官邸 新型コロナウイルス感染症に関する安倍内閣総理大臣記者会見(2020年4月7日)
  36. ^ 緊急事態宣言 今月31日まで延長決定 対象は全国 新型コロナ - NHKNEWSWEB、2020年5月4日配信。
  37. ^ 首相官邸 新型コロナウイルス感染症に関する安倍内閣総理大臣記者会見(2020年5月4日)
  38. ^ 緊急事態宣言 39県で解除 安倍首相が表明 新型コロナウイルス - NHKNEWSWEB、2020年5月14日配信
  39. ^ 首相官邸 新型コロナウイルス感染症に関する安倍内閣総理大臣記者会見(2020年5月14日)
  40. ^ “福岡県内46万人に避難指示 4市町に大雨特別警報、県が災害対策本部”. 西日本新聞 (西日本新聞社). (2020年7月7日). https://www.nishinippon.co.jp/item/n/623660/ 2020年7月17日閲覧。 
  41. ^ 気象庁発表「令和2年7月3日からの豪雨の名称について」(2020年7月9日)
  42. ^ 福岡県公式ホームページ 「福岡県コロナ警報」の発動と今後の対応について(8月5日)
  43. ^ 県民経済計算 - 内閣府” (日本語). 内閣府ホームページ. 2020年2月21日閲覧。
  44. ^ “冷水有料道路が無料化”. 西日本新聞. (2016年5月17日). オリジナルの2016年5月17日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160517100451/http://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_chikuhou/article/245667 2016年5月18日閲覧。 
  45. ^ 冷水道路が平成28年5月15日から無料になります! (PDF) - 福岡県道路公社、2015年12月21日
  46. ^ IV くらしと生活環境 (PDF) (2015年10月28日時点のアーカイブ) - 埼玉県庁
  47. ^ キウイフルーツ「甘うぃ」産地代表者の皆さんによる訪問 福岡県公式ホームページ(2016年11月18日)2016年11月20日閲覧





固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「福岡県」の関連用語

1
100% |||||

2
100% |||||

3
100% |||||

4
100% |||||

5
100% |||||

6
100% |||||

7
100% |||||

8
100% |||||

9
100% |||||

10
100% |||||

福岡県のお隣キーワード

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   
検索ランキング
福岡県の温泉情報



福岡県のページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの福岡県 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2020 Weblio RSS