げんかい‐こくていこうえん〔‐コクテイコウヱン〕【玄海国定公園】
玄海国定公園
[七ツ釜]
玄界灘に面した海岸と島嶼(とうしょ)の公園である。東半分は弧状の砂浜が連続する。東松浦半島の西半分は沈水海岸で屈曲が多い。三里松原、生(いき)の松原、虹ノ松原や、志賀(しか)の島をつなぐ陸繋砂州の海の中道など、いずれもクロマツに縁取られた砂浜が多い。
虹ノ松原の背後にある鏡山は、松浦佐用姫(まつうらさよひめ)伝説のある山で、すぐれた展望地点である。
また、公園西部の芥屋大門(けやのおおと)や七ツ釜など、玄武岩の柱状節理(ちゅうじょうせつり)や海食洞も見られる。
大陸と向き合う位置にあるだけに、金印が出土した志賀島、宗像(むなかた)大社、名護屋(なごや)城跡、元寇(げんこう)防塁跡など、大陸との関係をしのばせる史跡が多い。
玄海国定公園
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/03 19:31 UTC 版)
玄海国定公園(げんかいこくていこうえん)は、九州の福岡、佐賀、長崎各県の玄界灘沿岸(長崎県は福島、鷹島のみ)を中心に指定された国定公園である。指定年月日は1956年6月1日[1]、総面積は101.58km2(2001年3月31日現在)。十数か所の松原や玄武岩による海食地形などの自然景勝地や朝鮮半島などとの交流に関係する文化史跡が多い。
概要
指定範囲は玄界灘沿岸で、東は北若松海岸から西は伊万里湾近辺まで広範囲に広がる。
福岡県から佐賀県に至る海岸線一帯には三里松原、さつき松原、勝浦松原、津屋崎松原、福間松原、古賀ノ松原、生の松原、幣の松原、虹の松原など数多くの松原が見られ、若松北海岸は手付かずの自然海岸が残る。また、玄武岩による海蝕地形が顕著であることでも知られ、芦屋町には千畳敷や洞山があり、糸島半島には二見ヶ浦や国内最大級の玄武岩の海蝕洞である芥屋の大門(天然記念物)がある。志賀島は金印(国宝)が発見されたことで知られる島で、志賀海神社が鎮座する聖地であるとともに、海の中道によって陸続きとなった近郊のレジャー地である。
佐賀県唐津市北部から伊万里湾に至る海岸線一帯は九州有数のリアス式海岸で知られ、棚田が多く見られることでも知られる。屋形石の七ツ釜は玄界灘の荒波による岩盤の浸食などによって生じた七つの海蝕洞。東松浦半島最北端の波戸岬には海中展望塔が設置されている。伊万里湾のイロハ島は弘法大師を始め、古の文人らも称えたと伝えられる同公園有数の景勝地で、多島海の美観が映える。
また、内陸部にも指定地が点在する。クスノキ原始林(天然記念物)がある立花山、福岡市西区の怡土城跡一帯、観桜の名所でもあり虹の松原など唐津湾の遠望に優れる鏡山、伊万里市の大平山、竹の古場公園などが該当する。
火山
- 黒瀬、約110万年前に活動した火山で玄界島の北の小さな岩礁[2]。
関係市町村
ギャラリー
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唐津城から望む唐津湾(左側)
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唐津市浜玉町の海岸
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玄海町、仮屋湾
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唐津市肥前町から望む玄界灘
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玄海ウィンドファーム
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名護屋城本丸石垣と玄界灘
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志賀島の志賀海神社
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志賀島、福岡県西方沖地震で発生した崖崩れ
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生の松原
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糸島半島、志賀島などを写した衛星画像
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能古島から望む福岡都心方面
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能古島から望む海の中道方面
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能古島から望む志賀島
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海の中道から望む玄界灘・相島
脚注
外部リンク
「玄海国定公園」の例文・使い方・用例・文例
玄海国定公園と同じ種類の言葉
固有名詞の分類
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