きゅうしゅうちゅうおうさんち‐こくていこうえん〔キウシウチユウアウサンチコクテイコウヱン〕【九州中央山地国定公園】
九州中央山地国定公園
九州のほぼ中央部、九州の脊梁をつくる九州山地の一部で、公園区域は国見岳(1,739m)周辺の主要部と、その南に秀麗な姿を見せる市房(いちふさ)山(1,721m)、さらに大森岳を中心とする綾(あや)地区の3つに分かれている。この地域は日本で最も古い陸地の一つとされ、日本固有の植物を多く産することで知られる。
山並みの重なりは厚く、谷は深く、植生は下部は照葉樹の、上部はブナなどの落葉広葉樹の厚い森に覆われている。市房山は植物の宝庫として知られ、また、綾南(あやみなみ)川流域には、日本では今や数少ない、まとまった面積の照葉樹の自然林がある。
区域内の五木(いつき)、五家荘(ごかのしょう)や椎葉(しいば)は秘境として知られ、平家の落人にまつわる伝説が多い。綾地区には、照葉樹林探勝のための大吊橋が綾南川をまたいで、整備されている。
九州中央山地国定公園
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/02 04:43 UTC 版)
九州中央山地国定公園 | |
樅木吊橋(五家荘) | |
地域 | 熊本県、宮崎県 |
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面積 | 27,096ha |
創立日 | 1982年5月15日 |
運営組織 | 熊本県、宮崎県 |
九州中央山地国定公園(きゅうしゅうちゅうおうさんちこくていこうえん)は、熊本県と宮崎県にまたがる九州脊梁部の森林山岳と渓谷を主とする国定公園。指定は他の国定公園と比較すると新しく、1982年5月15日である。
面積
- 27,096ha
概要
公園名のごとく、九州の中央部に分布する。降水量が非常に多いため、山には森林が発達しており、常緑樹や落葉樹が垂直に分布する。また綾北川や綾南川上流域には河谷が発達しており、さながら深山幽谷の世界を呈する。指定区域に含まれる著名な山に国見岳や市房山などがある。また、周辺には椎葉、五木、五家荘、米良荘など古くから平家の落ち武者が隠棲したといわれる隠れ里がある。この隠田集落は、「五木の子守唄」や椎葉の「ひえつき節」など数々の民謡や伝承、説話が伝わり、民俗学の宝庫として知られ、観光客を多く集める要因となっている。また、綾には国内最大級の照葉樹林帯があることで知られる。
景観・地形地質
- 深山幽谷地帯(国見岳、市房山)
- 四万十累層
動物
植物
主な指定地域
- 五木五家荘
- 椎葉
- 市房山
- 米良荘
- 綾の照葉樹林帯
関連項目
外部リンク
- 九州中央山地国定公園 - 生物多様性情報システム
- 九州中央山地国定公園 - 財団法人国立公園協会
- 九州中央山地国定公園Map - 財団法人国立公園協会
- 九州大学農学部付属宮崎演習林 - 九州大学農学部附属演習林
「九州中央山地国定公園」の例文・使い方・用例・文例
九州中央山地国定公園と同じ種類の言葉
固有名詞の分類
国定公園 |
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