にほん‐かもしか【日本×氈鹿】
ニホンカモシカ
和名:ニホンカモシカ |
学名:Capricornis crispus Temminck |
ウシ目,ウシ科 |
分布:本州・四国・九州 |
写真(上):ニホンカモシカ成獣 |
写真(下):ニホンカモシカによるヒノキ被害 |
説明 日本固有種である。戦後,絶滅が危惧されたが,次第に個体数を回復し,1970年代には造林地への食害が多発するようになった。本州(東北〜近畿)では個体数増加と分布拡大が明らかであるが,四国,九州では回復していない。最も好適な生息環境は山地の落葉広葉樹林である。ニホンジカと比べ,より深い雪の中や険しい地形で行動できる。各個体は,同性間で排他的な行動圏を持ち,行動圏を重ねている雌雄が交尾期(晩秋)にペアを形成する。出産は初夏,通常一産一仔である。交尾期以外は単独,またはメスの場合は仔連れで行動していることが多い。樹木・草本の柔らかい葉,小枝,芽などを主に採食する。造林木被害は,晩秋〜春に多く,ヒノキ,カラマツなどが食害される。食痕や足跡はニホンジカに酷似していて識別は困難である。またニホンジカと異なり造林木への剥皮害はほとんどない。獣害統計 |
日本氈鹿
ニホンカモシカ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/03 16:37 UTC 版)
ニホンカモシカ (Capricornis crispus) は、ウシ科カモシカ属に分類される偶蹄類。単にカモシカとも呼ばれる[4][7]。また、地方により「バカジシ」「オドリジシ」「ニクバカ」「アホ」などという呼び名がある。この呼び名はカモシカが好奇心が強く、人などをじっと動かず見つめている為に捕まえやすいという所から来ている。
- ^ a b c d e f g h Tokida, K. 2020. Capricornis crispus. The IUCN Red List of Threatened Species 2020: e.T3811A22151909. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2020-2.RLTS.T3811A22151909.en. Downloaded on 15 September 2020.
- ^ a b 谷戸崇・岡部晋也・池田悠吾・本川雅治「Illustrated Checklist of the Mammals of the Worldにおける日本産哺乳類の種分類の検討」『タクサ:日本動物分類学会誌』第53巻(号)、日本動物分類学会、2022年、31-47頁。
- ^ a b c d e f Christopher N. Jass and Jim I. Mead, "Capricornis crispus," Mammalian Species, No. 750, American Society of Mammalogists, 2004, Pages 1-10.
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 三浦慎悟 「カモシカ」『日本の哺乳類【改訂2版】』阿部永監修、東海大学出版会、2008年、113頁。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 今泉吉典 「ヤギ亜科の分類」『世界の動物 分類と飼育7 (偶蹄目III)』今泉吉典監修、東京動物園協会、1988年、86-122頁。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 岸元良輔 「ニホンカモシカ」『動物大百科 4 大型草食獣』今泉吉典監修 D.W.マクドナルド編、平凡社、1986年、152-153頁。
- ^ a b c d e f g h i j k 石井信夫 「九州地方のカモシカ」『レッドデータブック2014 日本の絶滅のおそれのある野生動物 1 哺乳類』環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室編、株式会社ぎょうせい、2014年、128-129頁。
- ^ “シシ神さま!? 「四つ目で1本角」のカモシカ現る”. 河北新報オンラインニュース (2021年6月4日). 2022年6月15日閲覧。
- ^ 御厨正治、小原巖 「奥日光産ニホンカモシカの胃内容物」『哺乳動物学雑誌』第5巻 2号、日本哺乳類学会、1970年、80-81頁。
- ^ a b c d e f g h 猪島康雄 「野生ニホンカモシカにおけるパラポックスウイルス感染症」『日本獣医師会雑誌』第66巻 8号、日本獣医師会、2013年、557-563頁。
- ^ 鈴木順・金城俊夫・源宣之 「野生のニホンカモシカにおける2,3の人畜共通伝染病の交代調査」『岐阜大学農学部研究報告』第49号、岐阜大学農学部、1984年、253-258頁。
- ^ 富山県教育委員会生涯学習・文化財室 富山県生活環境文化部自然保護課 「ニホンカモシカ保護の手引き(令和5年度版)」、2023年、p. 1(閲覧日2023年8月5日)
- ^ 「第II章 遺跡の位置と環境」『樋口五反田遺跡』、長野県辰野町教育委員会、1988年、5-9頁。
- ^ a b 環境省レッドリスト2015の公表について・(環境省・2020年9月15日に利用)
- ^ a b c d e f g 石井信夫 「紀伊山地のカモシカ」「鈴鹿山地のカモシカ」『環境省レッドリスト2020 補遺資料』環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室編、環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室、2020年、15頁。
- ^ a b c d e f g 小森厚 「ニホンカモシカの飼育と血統登録の歩み」『世界の動物 分類と飼育7 (偶蹄目III)』今泉吉典監修、東京動物園協会、1988年、148-152頁。
- ^ 久保敬親 ヤマケイガイド24 『日本野生動物』 山と溪谷社 2001年 ISBN 4-635-06234-1 p.12
- 1 ニホンカモシカとは
- 2 ニホンカモシカの概要
- 3 生態
- 4 人間との関係
- 5 画像
「ニホンカモシカ」の例文・使い方・用例・文例
- ニホンカモシカは昭和 30 年に特別天然記念物に指定された.
- この動物園は(特別)天然記念物のニホンカモシカと,シロイワヤギ,ゴーラル,シャモアなど同類種7種を飼育していた。
- この動物園は,当初はニホンカモシカの研究を専門とする学術研究センターだった。
- ニホンカモシカの訪問が本になる
- 野生のニホンカモシカが自動ドアを通って舟橋村立図書館に入ってきた。
- このできごとに遭遇した1人の図書館職員が友人にニホンカモシカの来館を題材にした物語を作るよう依頼した。
- その図書館職員は「あのニホンカモシカは誰(だれ)にもけがをさせなかった。さらに,私たちの村を有名にしてくれた。とても感謝している。」と話した。
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