ニホンカボチャとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 生物 > 植物名 > ニホンカボチャの意味・解説 

日本南瓜

読み方:ニホンカボチャ(nihonkabocha)

ウリ科園芸植物

学名 Cucurbita moschata


ニホンカボチャ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/25 06:32 UTC 版)

ニホンカボチャ
ニホンカボチャの一品種「小菊」の果実
分類APG IV
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : バラ類 rosids
階級なし : マメ類 fabids
: ウリ目 Cucurbitales
: ウリ科 Cucurbitaceae
: カボチャ属 Cucurbita
: ニホンカボチャ C. moschata
学名
Cucurbita moschata
Duchesne ex Poir.
シノニム
  • Cucurbita colombiana (Zhit.) Bukasov
  • Cucurbita hippopera Ser.
  • Cucurbita macrocarpa Gasp.
  • Cucurbita meloniformis Carrière
  • Gymnopetalum calyculatum Miq.
  • Pepo moschata (Duchesne) Britton[1]
和名
ニホンカボチャ[2]

ニホンカボチャ(日本南瓜、学名: Cucurbita moschata)は、ウリ科カボチャ属一年生植物。中央アメリカもしくは南アメリカ北部が原産[3]。菊かぼちゃや鶴首かぼちゃなどの品種がこのかぼちゃに含まれる。ニホンカボチャの品種は一般的に、セイヨウカボチャペポカボチャのものよりも高温多湿な気候に強く、病虫害に対してもより大きな抵抗性を示す。市販のパンプキンパイミックスの原材料にはニホンカボチャの種類が最もよく使われている。

カボチャ属の祖先種は人類が到達する以前のアメリカ大陸に自生していた。進化的に言えば、カボチャ属内で遺伝学的に孤立している種がなく、この属の起源は比較的最近である。ニホンカボチャは属内の遺伝学的な橋渡しとなり、カボチャ属の祖先に最も近い[4]

ニホンカボチャと日本のかぼちゃ

「ニホンカボチャ」は種 Cucurbita moschata に与えられた和名である[2]。しかし日本の市場におけるかぼちゃのほとんどは、セイヨウカボチャ C. maxima の日本品種である栗かぼちゃであり、ニホンカボチャとは別種である[5]。日本国外で「Japanese pumpkin(日本のかぼちゃ)」や「kabocha」と呼ばれるかぼちゃも主に、栗かぼちゃでありニホンカボチャではない[6]

品種

日本の主な品種

黒皮種
形は腰高で、皮は黒緑色。縦に深い溝がある。[5]
  • 日向(ひゅうが)
黒皮小玉種
手のひらに収まる食べきりサイズで使いやすく需要がある。果皮の色は緑から濃緑。[7]
  • 小菊(こぎく)
その他
  • 白皮砂糖
    昭和7年に中国から渡来した在来種を日本で改良した品種。
  • 鹿ケ谷かぼちゃ(ししがたにかぼちゃ)
    京野菜(京都の伝統野菜)の一つ。ひょうたんのような形が特徴的。[5]
  • 縮緬かぼちゃ(ちりめんかぼちゃ)
    果皮の表面が縮緬状にゴツゴツしている独特な外観をもつ。愛知県の伝統野菜。[7]
  • 勝間南瓜(こつまなんきん)
    なにわ野菜の一つで小粒なので戦中から作られなくなったが復活した。大阪市西成区にある生根神社には「こつま南京塚」がある。
  • 三毛門カボチャ
福岡県で古くから作られてきた伝統野菜のひとつ。
  • 鶴首かぼちゃ
愛知県や宮崎県など、各地で栽培されてきた品種で、果実の形状が首の長いひょうたん型になる珍しい品種。
  • 島かぼちゃ
沖縄県で栽培されてきた在来種。果実の形状は菊座型やひょうたん型など多彩。

参考文献

  1. ^ (英語)The Plant List, Cucurbita moschata”. 2016年12月26日閲覧。
  2. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Cucurbita moschata (Duchesne ex Lam.) Duchesne”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2016年12月26日閲覧。
  3. ^ (英語)Hui, Yiu H. (2006). “Pumpkins and Squashes”. Handbook of Food Science, Technology, and Engineering. 1. Boca Raton, FL: CRC Press. p. 20–10. https://books.google.com/books?id=43sA1NhzCWsC&pg=SA20-PA10&lpg=SA20-PA10&source=bl&ots=BKSDfa4LiC&sig=eRkvqgr6J4F82hYCCVpWj5zDG4o&hl=en&ei=vkgRTfe1O4P6sAPMt6CYCg&sa=X&oi=book_result&ct=result&resnum=6&ved=0CDgQ6AEwBQ#v=onepage&f=false 
  4. ^ (英語)Whitaker, Thomas W.; Bemis, W. P. (1975). “Origin and Evolution of the Cultivated Cucurbita”. Bulletin of the Torrey Botanical Club (New York: Torrey Botanical Society) 102 (6): 362–368. doi:10.2307/2484762. JSTOR 2484762. 
  5. ^ a b c 野菜図鑑「かぼちゃ」”. 農畜産業振興機構. 2017年1月26日閲覧。
  6. ^ (英語)How can you tell the difference between a squash and a pumpkin?”. Lubbock Avalanche-Journal. 2016年12月26日閲覧。
  7. ^ a b かぼちゃ”. 野菜ナビ. 2017年1月26日閲覧。

関連項目


ニホンカボチャ(日本かぼちゃ、学名:C. moschata)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 07:27 UTC 版)

カボチャ」の記事における「ニホンカボチャ(日本かぼちゃ学名C. moschata)」の解説

メソアメリカ熱帯地方栽培化された種である。実の形は平たくて縦に溝が入って凹凸があり「かぼちゃ」ともよばれている。日向小菊などの品種始めヒョウタンのようなくびれがある鹿ケ谷かぼちゃ春日ぼうぶらのような伝統野菜バターナッツ・スクワッシュ鶴首かぼちゃ黒皮かぼちゃなどがこれに含まれる一般的に水分多くセイヨウカボチャより粘りがあり味は淡泊であるが、特有の香りがある。煮崩れしにくいことから、煮物蒸し物などの日本料理向いている。会津かぼちゃ - 福島県会津若松市栽培されている日本カボチャ在来種ねっとりした食感特徴

※この「ニホンカボチャ(日本かぼちゃ、学名:C. moschata)」の解説は、「カボチャ」の解説の一部です。
「ニホンカボチャ(日本かぼちゃ、学名:C. moschata)」を含む「カボチャ」の記事については、「カボチャ」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ニホンカボチャ」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「ニホンカボチャ」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ニホンカボチャ」の関連用語

ニホンカボチャのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ニホンカボチャのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのニホンカボチャ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのカボチャ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS