落葉広葉樹林とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 植物 > 草木 > > 落葉広葉樹林の意味・解説 

らくようこうようじゅ‐りん〔ラクエフクワウエフジユ‐〕【落葉広葉樹林】

読み方:らくようこうようじゅりん

落葉する広葉樹からなる森林冬季落葉する夏緑樹林と、乾期落葉する雨緑林があり、日本では特に夏緑樹林をさす。


落葉広葉樹林

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/10 08:58 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

落葉広葉樹林(らくようこうようじゅりん、: Deciduous broad-leaved forest)とは、生育に不適な季節になると全てのを落とす広葉樹森林乾季の乾燥に応じて葉を落とす例と、冬季の低温に対応して葉を落とす例がある。前者は雨緑林と呼ばれ、熱帯から亜熱帯にかけての乾季雨季のはっきりした地域に見られる。後者は夏緑林と呼ばれ、温帯から亜寒帯にかけての降水量の多い地域に分布する。

冷温帯

広葉樹は広い葉によって効率良く光を吸収できるが、逆に蒸散も多い。また、針葉樹の仮導管と違い太い導管を持つ。そのため、寒い冬には導管液の凍結と融解によってエンボリズム(導管内に気泡が生じ導管液が送れなくなる現象)が起きる。これを避けるため、ある程度寒い地方に適応した落葉広葉樹は秋になると葉を落とし、水分の消費を抑え、休眠状態で春を待つ。 一方、針葉樹は蒸散も少なく、導管も細いためこの原因によるエンボリズムは起きにくく、冬に全ての葉を落とす種は少ない。また、常緑広葉樹は温かい地方に成育するので、同様に、冬に全ての葉を落としたりはしない。

日本

日本では落葉広葉樹林は照葉樹林より寒冷な地域に見られる[1]。水平的には平地では中部の山沿いから東北、北海道の南部にかけて、垂直的には本州南部では標高約1000m以上に分布する。北側、寒冷地側では亜高山帯針葉樹林に接する。主な種はブナミズナラカエデなど。特にブナが中心になるので、ブナ帯とも呼ばれる。また、谷間ではトチノキサワグルミを中心とした森林がより低標高から見られる。

また、照葉樹林帯の森林が再三の伐採など、強く人為的攪乱を受けた場合、コナラアベマキクヌギなどの落葉樹を中心とする森林に変化する。関東地方の里山の落葉広葉樹林はこの例である。

日本の適潤気候下の落葉広葉樹林には、褐色森林土土壌)が発達する[2]

脚注

  1. ^ 国立天文台編 『理科年表 2015年 平成27年 第88冊』 丸善出版 p.1002.北海道南部、東北北部、北陸、中国地方内陸部の一部(裏日本型ブナ林)。
  2. ^ 橋本与良「かっしょくしんりんど」『新版 林業百科事典』第2版第5刷 p91-92 日本林業技術協会 1984年(昭和59年)発行

関連項目


「落葉広葉樹林」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



落葉広葉樹林と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「落葉広葉樹林」の関連用語

落葉広葉樹林のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



落葉広葉樹林のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの落葉広葉樹林 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS