御所ヶ谷神籠石
名称: | 御所ヶ谷神籠石 |
ふりがな: | ごしょがたにこうごいし |
種別: | 史跡 |
種別2: | |
都道府県: | 福岡県 |
市区町村: | 行橋市津積、京都郡みやこ町 |
管理団体: | 行橋市(昭34・1・19) |
指定年月日: | 1953.11.14(昭和28.11.14) |
指定基準: | 史1 |
特別指定年月日: | |
追加指定年月日: | 平成10.10.09 |
解説文: | 缶ヶ辻と称せられる標高246.9mの山梁の西部にあり、南西竝に北斜面溪谷の東西両側の屋根に近い部分に切石状の列石及びその痕跡を存し、その延長約4200mと推せられる。北斜面東方・中央及び西方の溪谷に所謂東ノ門、中ノ門及び西ノ門の石壁あり、殊に中ノ門の石壁は所謂御所ヶ谷川に跨りて存し、延長30余m高さ約6mを有し、切石を以て壁状に構築せられ、その基部に精巧な水門口あり、この種の示例中最も優秀なものである。なお中ノ門の西方の小丘陵上に景行神社の石祠並に礎石の配列あり、西ノ門附近に馬立場と名づける石積がある。わが国上代の遺跡として価値が深い。 H10-07-067[[御所ヶ谷神籠石]ごしょがたにこうごいし].txt: 御所ヶ谷神籠石は、福岡県の東部京都平野の南に連なる馬ヶ岳連山の御所ヶ岳(標高247メートル)の西北斜面に位置している。神籠石は、山頂部を底辺、北側の谷を頂点とする三角形状の広がりのなかに、列石と土塁および門跡などの遺構が全長約3キロメートルに及んで所在している。とくに中門の石垣は、高さ7.5メートル、長さ18メートルの規模をもち、2段の石塁と水門を備えたものであり、神籠石のなかでも特筆すべき遺構である。 昭和の初めに実測調査が実施され、その成果に基づき4か所の門跡と一部の列石・礎石群が昭和28年11月に史跡に指定された。 平成3年度から遺構の分布調査と保存管理計画策定が行われ、土塁線および列石線の構造が解明された。その結果、7か所の門跡と列石を版築土塁中に取り込んだ土塁の構造や列石を伴わない土塁線などが確認された。 また、今回の調査で土塁の崩落土中から7世紀第4四半期のものと考えられる須恵器片が検出され、神籠石築造の時期を考える資料となっている。 今回の追加指定は、その調査結果に基づくものであり、外郭線の保存と郭内の保存を図ろうとするものである。 |
御所ヶ谷神籠石
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/04 22:04 UTC 版)
御所ヶ谷神籠石(ごしょがたにこうごいし)は、福岡県行橋市・京都郡みやこ町にまたがる御所ヶ岳(ホトギ山)[1]に築かれた、日本の古代山城(神籠石系山城)。城跡は1953年(昭和28年)11月14日、「御所ヶ谷神籠石」の名称で国の史跡に指定されている[2]。
注釈
- ^ 1963年-1964年、文化財保護委員会(現 文化庁)他により、石城山神籠石の発掘調査が行われた。『月刊 文化財 3/'65』では、列石遺構は神籠石として知られるが、「古代山城説」と「古代霊域説」が対立して論争が行われてきた。そして、「従来なおその性格を考える上に決定的な資料をもたなかった神籠石に対する学術調査であったが、・・・」。「その結果石城山神籠石は、土塁をめぐらした古代山城の遺跡であることは疑いのないものである。」と公表する。
- ^ 城壁背面の自然地形を活用し、斜面に持たせ掛けて築かれた城壁構造。
- ^ 土質の異なる積土を数センチメートルの単位で硬く締め固めて積み上げた土塁。
- ^ 歴史学会・考古学会における大論争があった(宮小路賀宏・亀田修一「神籠石論争」『論争・学説 日本の考古学』 第6巻、雄山閣出版、1987年)。
- ^ 1995年(平成7年)の文化財保護法の指定基準の改正にともない、「神籠石」は削除され、「城跡」が追加された。
出典
- ^ 電子国土基本図(地図情報) Archived 2011年3月24日, at the Wayback Machine.ー国土地理院
- ^ 御所ヶ谷神籠石 - 国指定文化財等データベース(文化庁)
- ^ 文化財保護委員会 記念物課 「石城山神籠石の発掘調査」『月刊 文化財』 3/'65、第一法規出版、1965年、9-12頁。
- ^ a b c d e f g h i 小川秀樹 「豊前・御所ヶ谷山城」『古代文化』第62巻第2号、古代学協会、2010年、81-86頁。
- ^ 森公章 著 『「白村江」以降 国家危機と東アジア外交』、講談社、1998年、158-173頁。
- ^ a b c 定村責二 「御所ヶ谷神籠石」『北九州瀬戸内の古代山城』、名著出版、1983年、205-211頁。
- ^ a b 渡辺正気 「御所ヶ谷山城」『日本の古代遺跡 34 福岡県』、保育社、1987年、205頁。
- ^ 田中哲雄 著 『城の石垣と堀』日本の美術 第403号、至文堂、1999年、20頁。
- ^ a b c 『国指定史跡 御所ヶ谷神籠石』(パンフレット)、行橋市教育委員会、2016年。
- ^ 「古代山城サミットの歩み」『月刊 文化財』631号、第一法規、2016年、45頁。
- ^ 向井一雄 「発掘調査と山城説」『よみがえる古代山城』、吉川弘文館、2017年、36-46頁。
- ^ 狩野久 「西日本の古代山城が語るもの」『岩波講座 日本歴史』第21巻 月報21、岩波書店、2015年、1-4頁。
- ^ 赤司善彦 「古代山城研究の現状と課題」『月刊 文化財』631号、第一法規、2016年、10-13頁。
- 1 御所ヶ谷神籠石とは
- 2 御所ヶ谷神籠石の概要
- 3 概要
- 4 関連の歴史
- 5 アクセス
固有名詞の分類
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