ひらお‐だい〔ひらを‐〕【平尾台】
平尾台
名称: | 平尾台 |
ふりがな: | ひらおだい |
種別: | 天然記念物 |
種別2: | |
都道府県: | 福岡県 |
市区町村: | 北九州市小倉南区大字新道寺 |
管理団体: | 北九州市(昭28・4・25) |
指定年月日: | 1952.11.22(昭和27.11.22) |
指定基準: | 地1,地6,地9 |
特別指定年月日: | |
追加指定年月日: | |
解説文: | 平尾台は、長軸約6km、短軸約2km、その周辺を40度内外の急斜面によって囲まれた比高300~500mの盆状台地である。地形上台地は平尾部落を中心に、裸出カルストである北東部と草原により被われたカルストである南西部とに二分される。 指定地域はこの北東部であって粗粒の結晶質石灰岩の標式的な裸出カルストである。なかんずく (1)羊群原を中心とする一帶のカルレンフェルト (2)篝火盆地から平尾部落にわたるドリーネ(石灰鉢)、ウバーレ(石灰盆)、ポリエ(石灰平)、ポノール(吸込孔)、カルスト噴泉 (3)台地南東山腹の石灰洞と瀑布性湧泉 (4)台地南部の三笠台を中心とするコツクピツト群 (5)台地北部の石灰岩と花崗岩との接触部に於ける陥没性大ドリーネとカルスト崖 等は特に著るしく、全地域にカルスト諸原素が集約分布して此の種地形の輪廻を最もよく表わしている。即ち我が国有数の孤立高原カルストであると共に特色ある景観をも兼ね備え、学術上の価値が甚だ高い。 備考 1.農耕地としての作業(野焼・採草・放牧・耕作等)は地形の変化を来すもののほか制限しない。 2.台面及びドリーネその他の凹陥部自然樹叢の伐採及び植林は禁止する。 3.道路の敷設、建造物その他の営造物の構築は原則として公共の目的のためやむを得ないと認められるものの外は禁止する。 4.地形地貭構造を破壊汚損する鉱物・鉱石の採取は一般に禁止する。 |
天然記念物: | 干珠樹林 平久保のヤエヤマシタン 平伏沼モリアオガエル繁殖地 平尾台 平川の大スギ 平成新山 平戸礫岩の岩石地植物群落 |
平尾台
平尾台
平尾台
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/24 06:35 UTC 版)

平尾台(ひらおだい)は、福岡県北東部に位置する北九州市小倉南区、行橋市、田川郡香春町、京都郡苅田町、同みやこ町に跨る標高370~710m、台上面積約12km2の結晶質石灰岩からなるカルスト台地である。ただし、東北部の一帯はカルスト地帯ではなく、花崗閃緑岩からなる。小倉南区の地名でもある。国の天然記念物に指定されている。 標高はそれほど高くないが、気候は北九州市街地に比べると寒冷であり、年によっては4月でも降雪がある。
概要



最高峰は北九州市小倉南区の貫山 (712m) でその周辺には400m~600m級の山が点在する。千仏鍾乳洞、目白洞、牡鹿洞、青龍窟などの鍾乳洞が点在し、大小のドリーネのあるカルスト地形が広がっている。日本三大カルストと呼ばれ、北九州国定公園に指定されている。景観が良く、北九州市下曽根地区、苅田町の工業地帯、行橋市中心部、中津市、山口県が一望でき、国東半島や姫島、由布岳・鶴見岳も見えることがある。
半自然の草原景観を守るために、毎年2月下旬から3月上旬頃に野焼きが行われる。1977年3月25日に行われた野焼きでは強風に煽られて全山に火が回り、消防署員が巻き込まれ5人が殉職する事故も発生した。消火に当たっては小倉駐屯地の第40普通科連隊も出動した[1][2]。
地名
地名としては小倉南区新道寺・木下・市丸・小森・呼野・貫・井手浦、苅田町谷・法正寺、行橋市千仏・内蔵・矢山・高来・福丸・徳永・入覚、みやこ町勝山上矢山・勝山矢山・勝山浦河内及び香春町採銅所と、広い範囲にわたっている。
中心となる北九州市では、2003年2月に新道寺の一部に住居表示を実施し、「平尾台」一丁目-三丁目の町名を設定した。
観光
平尾台自然観察センター、平尾台自然の郷といった入場無料の学習、行楽施設も作られており、ハイキング、ピクニックにも適した場所である。また貫山などの山は登山にも適しており、北九州市を代表する観光地の一つである。 毎年夏には平尾台観光祭が行われ、東大野八幡神社によって観光者の安全を祈念され、花火大会や催し物などが行われている。近年では、地元住民が魅力発信を行い案内するサービスも行われるようになった。
名所・観光施設・地域内の各種施設など
- 羊群原
- 平尾台自然観察センター
- 平尾台自然の郷
- 鍾乳洞
- 北九州子どもの村小学校・中学校
イベント
2010年4月18日、「北九州・平尾台トレイルランニング(トレラン)レース」が開催された。なお、コース設定は石川弘樹が手がけた[3]。
アクセス
乗合タクシー
乗合タクシー「おでかけ交通」(平尾台観光タクシーが運行)が3月20日から11月30日までの土日祝日に限り運行されている[4]。
自動車
- 福岡県道28号直方行橋線 - 平尾台を通り北九州市小倉北区(国道322号)と行橋市(国道201号・行橋IC)を結ぶ幹線道路。
- 国道322号現道(旧道)「平尾台入口西」交差点またはバイパス「平尾台入口」交差点から県道28号線を東進。
- 国道201号・行橋ICから県道28号線を西進。
- 最寄りICは九州自動車道小倉南IC(上記の国道322号に接続)もしくは東九州自動車道行橋IC
脚注
- ^ 消防署員4人が焼死 小倉の平尾台 野焼き、強風で全山に『朝日新聞』1977年(昭和52年)3月26日朝刊、13版、23面
- ^ 野焼き、死者五人に『朝日新聞』1977年(昭和52年)3月28日夕刊、3版、9面
- ^ 西日本新聞2010年4月19日平尾台でトレイルランニング大会
- ^ おでかけ交通(小倉南区平尾台地区) - 北九州市
関連項目
- 日本の地質百選
- 地質・鉱物天然記念物一覧
- 秋吉台 - 日本三大カルスト
- 四国カルスト - 日本三大カルスト
- 北九州子どもの村小学校・中学校(学校法人九州自然学園)
外部リンク
平尾台(小倉南区)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 08:47 UTC 版)
日本有数のカルスト地形。羊の群れのように見える羊群原の独特の風景や、千仏鍾乳洞をはじめとする鍾乳洞の内部を見ることができる。(小倉南区ほか)
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