シンクホール
英語:sinkhole、doline
突如として地面が陥没し、地表に円形の比較的大規模な穴があく現象。
シンクホールの発生は、主に、地盤の侵食などにより地中の空洞化が進んだ結果と考えられている。酸性雨などが地下に浸透すると、酸に溶けやすい性質の岩盤が溶かし流され、結果として地下に巨大な空洞ができる。ある程度空洞が大きくなると、地表を支えることができなくなって崩落する。
シンクホールの規模は一様でなく、穴の直径は数メートルから数十メートル、深さは数十メートルのものもあれば数百メートル級のものもある。円形に近い穴があき、側面がほぼ垂直に切り立った状態である点は、おおむね共通した特徴となっている。
英国紙gardianウェブ版の2013年3月4日付記事は、グアテマラ共和国で2010年に発生したシンクホールの写真画像を掲載している。このシンクホールは3階建てビルをまるごと飲み込んだとされる。
2013年3月1日には、前日2月28日に米国フロリダ州の家屋の真下にシンクホールが出現し、住人の男性と寝室を飲み込んだことが報じられた。穴に落ちて行方不明になった男性の捜索は困難を極め、生存は絶望的と見られている。
関連サイト:
What causes sinkholes? - The Guardian, Monday 4 March 2013
シンクホール
(ドリーネ から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/28 22:31 UTC 版)
シンクホール(英語: sinkhole)あるいはドリーネ(ドイツ語: Doline, セルビア語: dolina)は、石灰岩・ドロマイト地域で地下に空洞が発達し表層が崩落して生じる陥没孔である[1]。
- ^ 桑原徹 「地盤沈下」『土と基礎』26巻 1号、社団法人地盤工学会、1978-01-25、p.93-95, NAID 110003973359。
- ^ “【社説】都心のシンクホール、放置すれば大事故招く=韓国”. 中央日報 (2014年8月28日). 2015年2月23日閲覧。
- ^ ドリーネ【doline】 世界大百科事典第2版
- ^ a b “寝室下が突如陥没 シンクホール出現で男性転落 フロリダ”. CNN. (2013年3月2日) 2019年2月23日閲覧。
- ^ 国土交通省資料3頁参照 (PDF)
- ^ “Giant Sinkhole Still Expanding, Russian Potash Producer Uralkali Says”. The Moscow Times (2014年12月11日). 2015年2月22日閲覧。
- ^ 韓国・ソウルで歩道が深さおよそ5mにわたり陥没 男女2人転落 FNNニュース 2015年2月21日
- ^ 韓国で路面陥没!? カップル落下の瞬間 AFPBB News - Yahoo!ニュース 2015年2月25日
- ^ “Xiaozhai Tiankeng sinkhole in Jianshi, China (Google Maps)” (英語). Virtual Globetrotting (2011年11月3日). 2024年4月30日閲覧。
- ^ Goh, Amanda (2022年5月30日). “中国南部で巨大な陥没穴「天坑」を新たに発見…穴の底には原始林が”. BUSINESS INSIDER JAPAN. 2024年4月30日閲覧。
- ^ 広州の地下鉄工事現場近くで地面陥没 ビル倒壊
- 1 シンクホールとは
- 2 シンクホールの概要
- 3 脚注
ドリーネ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/04 14:17 UTC 版)
雨水が石灰岩の割れ目に沿って集中的に地下に浸透する過程で周囲の石灰岩を溶かすため、地表にはドリーネ(doline: 擂鉢穴・落込穴; 語源はスロベニア語の谷、米語ではほかにsinkhole)と呼ぶすり鉢型の窪地が多数形成される。直径は10mから1,000m、深さは2mから100mくらいである。ドリーネは地下の空洞の天井部が陥没することによってもできるが、このような陥没型のものは側壁が急で、グラス形や湯呑み形が多い。沖縄県宮古島市下地島の通り池は、陥没ドリーネに海水が浸入した例である。 ドリーネが徐々に拡大して隣り合った複数のドリーネがつながってより大きな窪地に成長したものがウバーレ(uvala: 連合擂鉢穴; 語源はセルボクロアート語)である。地下水位が浅くあるドリーネでは、豪雨時に一時的なドリーネ湖が生じることがあり、珍しい(代表例: 秋吉台の帰水ドリーネ)。 雨水がドリーネを通じて地下に流入するため、一般には地上に川が生じない。そのため他種岩石の地帯のように、谷による地表地形の侵食が起こらない。地下に浸透した雨水はやがて割れ目に沿って集まり、地下川をなし、大小の洞窟をつくりながら下流へと流れ、山麓に開口した洞窟や湧泉から再び地上へと現れる。
※この「ドリーネ」の解説は、「カルスト地形」の解説の一部です。
「ドリーネ」を含む「カルスト地形」の記事については、「カルスト地形」の概要を参照ください。
「ドリーネ」の例文・使い方・用例・文例
- ドリーネのページへのリンク