おお‐あざ〔おほ‐〕【大字】
だい‐じ【大字】
大字
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/08 04:14 UTC 版)
大字(おおあざ)は、市町村内の区画名称である字(あざ)の一種である。基本的には1889年(明治22年)に公布された市制および町村制の施行時に従前の村名・町名を残したものである[1][2]が、市制・町村制施行後の分離・埋立等によって新設された大字も多数存在する。この大字と区別して、江戸期からの村(藩政村)の下にあった区画単位である字を小字とも言うようになった。字は概して「紀尾井町」などの市区町村の下にある「町」と同一視されることが多いと言える。町名と区別される理由は以下の歴史的経緯などによる。
注釈
- ^ 神奈川県では、1889年(明治22年)3月15日付けの神奈川県訓令甲天第13号「町村區域更定ニ付舊町村名ハ大字トシ存置ノ件」にてこの旨定められた。
- ^ 沖縄県では、大字にあたる部分はほぼ全て「字□□」となっている(平成の大合併で誕生したうるま市、宮古島市、南城市を除く)。
- ^ この場合「○○」が大字、「□□町」が小字であるというのではなく字を廃して「○○□□町」という新たな町が置かれる場合が多い。なお、「△△市○○□丁目」のような場合は「○○□丁目」が一つの町名である場合と、「○○」が町名または大字名で「□丁目」が小字である場合がある。
- ^ 町であるか字であるかを明確にしていない自治体もある。なお、地方自治法や住居表示に関する法律においては「町又は字」として町と字は区分されない。
- ^ 大字と小字の別なく字として扱われる。
- ^ 例として『長崎県告示第199号「佐世保市の区域内の字廃止(PDF)」長崎県公報 平成17年3月8日付』を挙げる。上記の告示内容は、佐世保市編入により2005年4月1日に廃止となった北松浦郡吉井町と世知原町の字名称の一覧を纏めたものである。一覧では各町内の「免」にあたる項目名を「大字」と表記しているが、吉井町では1952年に大字を廃止し、また世知原町は明治の大合併を行わず単独で自治体を形成しており、両町ともに免と小字のみで大字は設置していない。上記の事由から、長崎県内で免・郷・名・触・浦の名称を採用する他の自治体でこれらを「大字」とする事は誤った単位表記であると云える。
- ^ 甲は「大字野井」が十干に置き換えられたもの。
- ^ 乙は「大字愛津」が十干に置き換えられたもの。
出典
大字(旧市域)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/27 04:46 UTC 版)
1921年、宇部村に市制施行より発足し、1954年までに7村を編入し、旧宇部村の5大字を含め、30の大字を編成した。うち2つは宇部市になって以降に新設されたものである。 宇部市においては「区」を用いた住所表記が慣用され、旧宇部村は東区・西区、その他は旧村ごとに区が設置され、計9区が置かれた。かつては、正式な住所である「宇部市大字○○」よりも、「宇部市△△区(旧村名および東区・西区)××(自治会・地区名)」の表記が一般的に通用していた。現在でも市内において区を用いた住所表記を認めることがある。 沖宇部(旧宇部村) 小串(旧宇部村) 川上(旧宇部村) 中宇部(旧宇部村) 上宇部(旧宇部村) 藤曲(旧藤山村) 中山(旧藤山村) 沖ノ旦(旧厚南村) 中野開作(旧厚南村) 妻崎開作(旧厚南村) 東須恵(旧厚南村) 際波(旧厚南村) 西沖の山(1950年発足。厚南地区地先の埋立地に新設) 西岐波(旧西岐波村。宇部市編入時に大字設置) 東岐波(旧東岐波村。宇部市編入時に大字設置) 小野(旧小野村) 棯小野(旧小野村) 藤河内(旧小野村) 櫟原(旧小野村) 如意寺(旧小野村) 棚井(旧厚東村) 吉見(旧厚東村) 末信(旧厚東村) 広瀬(旧厚東村) 山中(旧二俣瀬村) 車地(旧二俣瀬村) 善和(旧二俣瀬村) 瓜生野(旧二俣瀬村) 木田(旧二俣瀬村) 荒瀬(1956年、小野より独立。旧小野村だが、現在は二俣瀬地区として扱われる)
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