国家・組織・地名
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 16:16 UTC 版)
「ナイツ&マジック」の記事における「国家・組織・地名」の解説
フレメヴィーラ王国 セッテルンド大陸を中央で東西に別つオービニエ山脈東側の山裾から平野部にかけてを国土とし、同山脈東部で西方諸国(オクシデンツ)に認識される唯一の国家で、世襲王政・世襲貴族制。王位継承は基本現国王の長子(男子限定なのか男女区別無しなのか、出産者により上下が生ずるか否かは、記述は無い)継承とし、その兄弟・姉妹が男女を問わず順に継承権二位以下に続き(出産者により上下が生ずるか否かは、記述は無い)、現国王に孫までいる場合は、現国王の子達の後に続いて、長子の子から順に王位継承権が与えられる。エルネスティの出身国である、本作初期の舞台で、その後のエルネスティ一党の行動の足場となる国家。 かつて失敗に終わったボキュース大森海への森伐遠征軍が、敗退・撤兵する際にオービニエ山脈東側に残した占領地を元に建国した。建国より数世紀を経ている。ボキュース大森海中の魔獣の現れ易い獣道=魔獣街道(ラビッドリィロード)と国境の交点には砦群が配置され、その内の主要な砦群を防壁で繋いでいるが、国境線全長に渡って防壁を建設するには至っていない。西方諸国からは魔獣番とも呼ばれる。カンカネン フレメヴィーラ王国首都。前身となる砦の風貌を強く残す王城シュレベール城を擁する。森伐遠征軍がオービニエ山地山麓の前線基地として設けた要塞都市を起源としている為、堅牢な石造りの町並みで、王城を中心に幾重もの城壁が周囲を囲うが、現在城壁機能は最外周城壁のみが機能している。 首都防衛を任務とする近衛騎士団が駐屯し、都市騎士団としては例外的に国王直属扱いされる。騎士団に付属する演習場で、アンブロシウス王他へのカルダトア・ダーシュ披露と、国機研と銀鳳騎士団間の模擬戦と、紫燕騎士団結成式典が行われた。Web版 では、この演習場かカンカネン郊外の別の演習場かは不明だが、帰還したボキューズ大森海第二次先遣調査船団(エル・アディ奪回船団)からの荷下ろしと、リオタムス王とアンブロシウス先王(二回目のみ)と巨人族(アストラガリ)の謁見が行われ、別の演習場の可能性があるが、リオタムス王が白鷺騎士団・紅隼騎士団を命名、発足を宣言し、新加入騎士団員最終選抜が行なわれた。この演習場かカンカネン郊外の別の演習場かは不明だが、後日同騎士群披露と巨人の紹介を、リオタムス王が行った。 Web版では、王立貴族院学園が存在し、アンブロシウスとラウリが共に通っていた学友であり、文庫版では両者は単に学友とされている。Web版では、シュレベール城前すぐ傍の近衛騎士団の式典などで使用される場所で、エルとアディの結婚式が西方歴1285年(この結婚年は作者がWeb版の資料を紛失したため書籍準拠になった)に挙行された。近衛騎士団 少なくともカンカネンに駐屯する。近衛騎士団付特設飛空船団 フレメヴィーラ王国にて飛空船(レビテートシップ)が実用化された最初期に、銀鳳騎士団や製造元を除いて飛空船が配備された唯一の組織。Web版本編では近衛内特設飛空船団。 ライヒアラ学園街 王都カンカネンから馬車で半日程東方に位置する。 ライヒアラ学園街には都市守護騎士団の記述が作中無く、アニメ版(冒頭)ではライヒアラ騎操士学園の教育・実習用幻晶騎士がその役割を担っていたらしく、後に新設される国王直属騎士団である銀鳳騎士団も都市守護任務を負うことになる。ライヒアラ騎操士学園 ライヒアラ学園街の過半を占め、フレメヴィーラ王国では最大規模を誇る、騎操士などを養成する学園。初等部(9歳から)・中等部(12歳から)・高等部(15歳から)の3段階からなり、それぞれ3年間の教育を受ける。この作品における高等部は(現実における)大学に相当する機関であり、通常の人間は中等部卒業で社会に出る。毎春卒業・入学が行われる。 騎操士養成以外にも、同国の子供たちへの様々な教育を行っており、騎士学科以外に農業学科や商業学科、服飾学科なども存在する。 幻晶騎士の修理・メンテナンスなどの要員養成のための鍛冶学科、金属の精錬などを担当する錬金術師学科といった学科もあり、学園内で一通り幻晶騎士を製造・運用できるだけの設備と人員が揃っている。さらに、主に操縦訓練の目的で(旧型ではあるが)幻晶騎士も保有しているため、エルはまずそれを利用して実際に幻晶騎士の改良を行うことで実績を積んだ。銀鳳騎士団の設立後も、専用の砦が建設されるまでの間は学園の設備を借り受ける形で運営を行っていた。 作品開始時から学長はラウリで、マティアスは教官として奉職している。 エチェバルリア家 家長ラウリ以下、入り婿マティアス及びその妻セレスティナ、一子エルネスティの三世代家族。Web版では後にエルの元にアデルトルートが嫁いで来る。ラウリ・マティアスは、本家より同都市内のライヒアラ騎操士学園に通勤し、後エルも同学園に通学するようになり、同学園内に新設された銀鳳騎士団にも通勤することになる。ライヒアラ騎操士学園内に銀鳳騎士団が存在する異常事態を解消する為、ライヒアラ騎操士学園外に建設された銀鳳騎士団用のオルヴェシウス砦は、エチェバルリア家より通勤するエルの為に、ライヒアラ学園街から西フレメヴィーラ街道沿いに僅かに東に進んだ森の中に立地する。アニメ版ではエルのライヒアラ騎操士学園入学時、家政婦が存在した。 オルター家 ヨアキム・セラーティの妾イルマタル、及び二子アーキッド・アデルトルートの家。ヨアキムの正妻が嫉妬深く、イルマタルを側室に出来ず、愛妾として二子と共に別居していた。物語の進展に伴い、キッドはエムリス配下としてクシェペルカ王国に出向し、アディはエチェバルリア家に嫁ぎ、淋しくなるが、それ以前から(既に陸皇事変時から)イルマはエチェバルリア家に入り浸る様になっていた。アニメ版では早朝から家政婦が詰めている、結構な大邸宅であった。 テルモネン家 Web版ではテンドーニ家となっている。ドワーフの家であり、バトソンの実家であり、父が鍛冶工房(木工も扱う)を営んでいる。ウィンチェスター・文庫版ガーンデーヴァの制作元。Web版ではエルネスティの発案による1/60サイズ幻晶騎士(全高16cm程度)を原型から鋳造でコピー量産する模型置物を生産、好評を博した。 作中の立ち位置としては、物語初期エルが銀鳳騎士団を与えられる迄の、特注品生産対応を担った。 銅牙騎士団(どうがきしだん)アジト フレメヴィーラ王国内に送り込まれていた(左遷されていた)銅牙騎士団のアジトの一。ケルヒルト等同騎士団首脳部が常駐している事が多かった。カザドッシュ事変の成功で、本国ジャロウデク王国に銅牙騎士団が凱旋後は登場せず、放棄されたものと思われる。 ケルヒルト住居 Web版に登場。フレメヴィーラ王国内に送り込まれていた(左遷されていた)銅牙騎士団団長ケルヒルトの現地住居。アジトとは別場所。一人住まい。ここでケルヒルトは監察官から、テレスターレ奪取本国搬入勅命受ける。カザドッシュ事変の成功で、本国ジャロウデク王国に銅牙騎士団が凱旋後は登場せず、放棄されたものと思われる。 ディクスゴード公爵領 フレメヴィーラ王国北部に位置する。カザドシュ砦 ディクスゴード公爵領の玄関口に位置し、ディクスゴード公爵を主(あるじ)とする。朱兎騎士団本部で、同騎士団主力(ケルヒルトが得た情報では、3個中隊≒幻晶騎士(シルエットナイト)30騎程が配備)が駐屯する。カザドシュ事変に措いて、銅牙騎士団の主たる攻撃対象となり、カザドシュ砦自体の設備は城門を含め2割程度が被害を受けた。ライヒアラ騎操士学園の工房より遙かに広い工房や、常用はしないが来訪上級貴族応接室兼用の上級作戦会議室を有し、クヌートはここにエレネスティーを呼び、テレスターレ及びその後の後継騎案の説明・交渉を行い、ここで直後のカザドシュ事変対処指揮を執った。 朱兎騎士団 カザドシュ事変時、及び後日のカルダトア20機の銀鳳騎士団への搬入引き渡し時、騎士団長はモルテン・フレドホルム。カザドシュ事変に措いて、銅牙騎士団の主たる攻撃対象となり、カザドシュ砦配備の幻晶騎士(シルエットナイト)の殆どを失った。 ダリエ村 カザドシュ事変に先だって、恐らくは呪餌(カースドベイト 作中呪餌使用明記はされていないが、呪餌使用時と同様な状況になっている)で魔獣群の襲撃を受け、狼煙で近所のカザドシュ砦に救援を求めた事で、カザドシュ事変に向けたカザドシュ砦駐屯朱兎騎士団の戦力低下に利用された。 アキュアールの森 カザドシュ砦及びダリエ村周辺の森。カザドシュ事変後期の、銅牙騎士団により逃亡するテレスターレやその支援と、捕縛を目指す追跡部隊の主たる戦闘舞台となった。 国立機操開発研究工房(シルエットナイトラボラトリ) 首都カンカネンから馬車で数日南方に位置する、城塞都市デュフォール内の過半を占める。 通称、国機研(ラボ)。幻晶騎士の研究機関で、銀鳳騎士団とは当初ライバル関係にあった。 後に銀鳳騎士団が開発したプロトタイプを元に操縦性などをチューニングし、量産するという役割分担をするようになり、併せて技術交流を期待した人事交流も行われるようになる。 技術資料無しのテレスターレ現物から、剣術戦闘可能なサブアームを発展開発したジャロウデク王国に比べ、開発期間はより短いとはいえ技術資料を得たカルダトア・ダーシュ開発時点において、サブアーム制御系がテレスターレからのコピーに留まった事より、ジャロウデク王国幻晶騎士研究機関より解析開発能力は劣ると思われる。 銀鳳騎士団(ぎんおうきしだん) 文庫版では西方暦1277年(web版 では西方暦記述開始前)の晩秋に新設された、エルネスティの護衛戦力を兼ねた幻晶騎士開発集団。ライヒアラの騎操士学科・鍛冶学科の卒業生がほぼそのまま在籍するほか、ライヒアラ騎操士学園内に間借りしていた間はまだ在学中の学生も見習い扱いで所属していた。Web版では、オルヴェシウス砦の内部か付属してか別か不明だが、「高等部の学生たちの砦も完成していた」との記述があるので、高等部騎操士科の見習い制度が継続していると思われる。 設立当初は幻晶騎士二個中隊だったが、文庫版では西方暦1280年春、web版では西方暦1288年春の、ライヒアラからライヒアラ近郊のへの拠点移動時に三個中隊に増強される。Web版では幻晶騎士二個中隊編成のまま。Web版でオルヴェシウス砦建設は、銀鳳騎士団が自力で、ライヒアラ騎操士学園在学中の見習いが主力となって行われた。漫画版では将来増員時に手狭となることが予想されるオルヴェシウス砦への銀鳳騎士団移動後、ライヒアラ騎操士学園在学中の見習いが主力となって増設工事が行われた。新規建設されたオルヴェシウス砦がライヒアラ学園街から西フレメヴィーラ街道沿いに僅かに東に進んだ森の中に立地するのは、ライヒアラ学園街内の実家に居住する団長エルの通勤の便の為とされている。文庫版では西方暦1277年(web版では西方暦記述開始前)晩秋の設立時以後、作中最新までの全期間に渡ってエルが騎士団長であり、ボキュース大森海にてエルがMIA(作戦行動中行方不明)となっていた間も、他の者を騎士団長(代理)に任命した記述は無い。 クシェペルカ編では「銀鳳商会」を名乗り、建前上国家に属さない傭兵として活動したこともある。 エルとアデルトルートのボキュース大森海が帰還した西方暦1285年、各中隊は各個に銀鳳騎士団配下の騎士団として独立させ、個々騎士団規模に増勢し、国立機操開発研究工房から銀鳳騎士団(開発部隊)へ一部人員転籍する旨、リオタムス王が下命、第一・二中隊は銀鳳騎士団配下の独立騎士団となり、文庫版では第三中隊は解散し所属各員は白鷺騎士団(元第一中隊)・紅隼騎士団(元第二中隊)及び銀鳳騎士団騎操鍛冶師(ナイトスミス)隊他に移籍した。 Web版では団長エルの方針により、始業機材点検は鍛冶師だけじゃなくて動かす騎士自身が点検する事としており、いざという時どんな問題があるか、すぐにわかるようになるメリットを目論む。第一中隊 文庫版では西方暦1277年(web版 では西方暦記述開始前)晩秋の設立時から、西方暦1285年の独立騎士団化迄、存在した全期間に渡ってエドガーが中隊長。守勢に強い。 リオタムス王命により、銀鳳騎士団配下の独立騎士団、白鷺(はくろ)騎士団へ再編。 第二中隊 文庫版では西方暦1277年(web版 では西方暦記述開始前)晩秋の設立時から、西方暦1285年の独立騎士団化迄、存在した全期間に渡ってディートリヒが中隊長。攻勢に強い。周囲からは戦闘狂の集団と見做されている。 リオタムス王命により、銀鳳騎士団配下の独立騎士団、紅隼(こうじゅん)騎士団へ再編。 第三中隊 西方暦1280年春のオルヴェシウス砦への移動に伴う設立時から、西方暦1285年の解散迄、存在した全期間に渡ってヘルヴィが中隊長。新型機のテストに関わることが多く、隊長含めて新しいもの好きで構成されており、人馬騎士や飛翔騎士を運用する隊となっていた。解散時、所属各員は白鷺騎士団(元第一中隊)・紅隼騎士団(元第二中隊)及び銀鳳騎士団騎操鍛冶師(ナイトスミス)隊他に移籍した。Web版には登場しない。 飛翔騎士隊 空戦仕様機(ウィンジーネスタイル)シルフィアーネ(二世・テイク2)試作をリオタムス王への書簡報告後、リオタムス王の元に召喚されたエルが、設立の王命を受けた飛翔騎士を専門とする中隊。編成中に銀鳳騎士団外で騎士団新設に話が曲解され、王権を以てこの勘違いを強引に抑え込むべきでないとリオタムス王が判断した結果、後に紫燕騎士団(しえんきしだん)と命名される独立した騎士団設立に王命は変更され、実際に稼動することも、ナンバリングされることもなかった。 第四巨人中隊 ボキューズ大森海に取り残されたアディが、巨人族(アストラガリ)カエルレウス氏族内で、同行する騎士団長エルの正式な口頭許可を得て現地臨時編成を宣言した。中隊長のアディの他は巨人で編成された。ある種の『ごっこ遊び』でもあり、フレメヴィーラ王国政府が公認した記述は無いが、作中一定の組織的(軍事)行動は行った。Web版には登場しない。 騎操鍛冶師(ナイトスミス)隊 ダーヴィドが率い、開発・研究・試作・生産・改造改良・維持(メンテナンス)・飛空船(レビテートシップ)運用に携わる鍛冶師部門。第一・二中隊分離騎士団化後も、銀鳳騎士団の中枢機能として、銀鳳騎士団内に留め置かれる。web版本編では飛空船運用業務は第一以下の番号付き中隊が分離した新騎士団に移管されると匂わされたが、文庫版及びKnight's & Magic Side Story03 ドワーフたちの憩いの時ではイズモ運用業務は銀鳳騎士団騎操鍛冶師隊内に留め置かれると明記された。造船分隊 飛翼母船(ウィングキャリアー)一番船イズモ建造にあたって設けられた、騎操鍛冶師隊配下の分隊。バトソンを分隊長とした。 銀鳳騎士団飛空船団 Web版名、銀鳳騎士団・飛空船団。第二次森伐遠征軍・先遣調査船団で、MIA(作戦行動中行方不明)となったエルネスティ及びアデルトルートを回収すべく編成派遣された。飛空船(レビテートシップ)及び空戦仕様機(ウィンジーネスタイル)は主として銀鳳騎士団・ディクスゴード公爵家・セラーティ侯爵家より、飛翔騎士騎操士(ナイトランナー)は銀鳳騎士団・藍鷹騎士団(後者は間諜任務を兼任)より、陸戦兵力及び騎操鍛冶師(ナイトスミス)隊は主として銀鳳騎士団より動員されている(他にシャドウラートが藍鷹騎士団より動員された可能性がある)。 任務目的たるエル&アディの回収は成功し、現地で後述の主力打撃船団と拠点制圧船団と他に飛空船一隻と搭載機からなり諜報工作に当たった藍鷹騎士団に分離した上、魔眼の変の主要参加者として現地に大きな影響力を確立し、フレメヴィーラ王国見学を希望する巨人族(アストラガリ)数名を連れ帰った。主力打撃船団 エルネスティ及びアデルトルートと合流した銀鳳騎士団飛空船団の内、エルから選択の自由が与えられた結果、エルと共に魔眼の変に至る巨人族(アストラガリ)及び小鬼族(ゴブリン)の戦乱への参入を選択した部隊。旗艦飛翼母船(ウイングキャリアー)イズモと、幾らかの輸送船型飛空船(カーゴシップ)と、搭載騎で構成され、主戦力たる第二中隊が占拠した飛空船も含まれている。 拠点制圧船団 エルネスティ及びアデルトルートと合流した銀鳳騎士団飛空船団の内、エルから選択の自由が与えられた結果、エルから一時離れて後方拠点確保建設にあたる事を選択した部隊。幾らかの強襲揚陸船(ランディングシップ)と、搭載騎で構成され、主に第一中隊と鍛冶師隊の相当量で編成された。アディも予定地たる小鬼族(ゴブリン)下村に案内・交渉する為含まれている。実際には魔眼の変の後半で、小王(オベロン)率いる穢れの獣(クレトヴァスティア)群及び魔王及び幻獣騎士群との戦闘に参加している。第一班 銀鳳騎士団飛空船団の拠点制圧船団が、カエルレウス氏族・幻獣騎士(ミスティックナイト)・魔獣の戦いの舞台となり壊滅した、ボキューズ大森海内の小鬼族(ゴブリン)小村復旧・臨時根拠地建設の為、現地で臨時編成した班の一。幻晶甲冑(シルエットギア)を装着した騎士で編成され、周辺資材状況・魔獣偵察、狩猟にあたった。 第二班 銀鳳騎士団飛空船団の拠点制圧船団が、カエルレウス氏族・幻獣騎士(ミスティックナイト)・魔獣の戦いの舞台となり壊滅した、ボキューズ大森海内の小鬼族(ゴブリン)小村復旧・臨時根拠地建設の為、現地で臨時編成した班の一。幻晶甲冑(シルエットギア)を装着した騎士で編成され、瓦礫撤去・掃除にあたった。 第三班 銀鳳騎士団飛空船団の拠点制圧船団が、カエルレウス氏族・幻獣騎士(ミスティックナイト)・魔獣の戦いの舞台となり壊滅した、ボキューズ大森海内の小鬼族(ゴブリン)小村復旧・臨時根拠地建設の為、現地で臨時編成した班の一。幻晶甲冑(シルエットギア)を装着した騎士で編成され、飛空船から荷物を降ろし、現地村民との調整にあたった。 第四班 銀鳳騎士団飛空船団の拠点制圧船団が、カエルレウス氏族・幻獣騎士(ミスティックナイト)・魔獣の戦いの舞台となり壊滅した、ボキューズ大森海内の小鬼族(ゴブリン)小村復旧・臨時根拠地建設の為、現地で臨時編成した班の一。幻晶甲冑(シルエットギア)を装着した鍛冶師隊で編成され、建築計画・鍛冶作業・イカルガ再組立にあたった。 バルゲリー砦 ボキューズ大森海とフレメヴィーラ王国東方の国境線に置かれた砦群の一。守備騎士隊10騎(1個中隊9騎+隊長1騎)規模。魔獣街道(ラビッドリィロード)からは外れていた。陸皇事変冒頭において陸皇亀(ベヘモス)の進路上にあった為粉砕突破され、年嵩の騎士達は遅滞戦闘で玉砕するも、隊長の判断で若い騎士数名(Web版文庫版では3名、アニメ版では1名)をそれぞれ後側方カリエール砦・カンカネン・ヤントゥネン及び陸皇亀予想進路上の各都市等に、陸皇亀襲来報告と併せて逃がし、後事を託した。 藍鷹騎士団(あいおうきしだん) 公になっていないフレメヴィーラ国王直属の密偵集団。存在を知るのはごく僅かで全貌を知るのはアンブロシウス及び、王位を継いだ後のリオタムスのみ。ただし文庫版ではカザドッシュ事変後藍鷹騎士団の指揮権をアンブロシウス国王がクヌート公爵(当時)に委譲している。騎士団員は目立たぬよう凡庸な容姿をしている者が多いが、なぜかノーラは美麗な容姿をしており、アニメ版では醜女は採用されない女官らしき者としてジャロウデク軍占領下のラスペード城に潜入している。 紫燕騎士団(しえんきしだん) 飛翔騎士専門の騎士団。 当初は、銀鳳騎士団内に飛翔騎士一個中隊を試験的に増設する話だったが、飛翔騎士専門の騎士団が創設されると噂が大きく広がり、独立した騎士団として創設された。 これまでの幻晶騎士とは運用形態が全く違う飛翔騎士なら真っ新な新人が覚えたほうが早いだろうという判断で、騎操士は全て各地の学校を卒業したばかりの新人。 初代騎士団長トルスティ・コスケンサロ。キヴィラハティ中隊が最初に戦力化され、以後逐次増勢されていく事となっている。 白鷺騎士団(はくろきしだん) リオタムス王命により、西方暦1285年に銀鳳騎士団第一中隊が銀鳳騎士団配下の独立騎士団化したもの。初代騎士団長エドガー。駐屯地はオルヴェシウス砦外。 紅隼騎士団(こうじゅんきしだん) リオタムス王命により、西方暦1285年に銀鳳騎士団第二中隊が銀鳳騎士団配下の独立騎士団化したもの。初代騎士団長ディートリヒ。駐屯地はオルヴェシウス砦外。 アルヴァンズ フレメヴィーラ王国南西部巨樹庭園(ギガントガーデン)外縁と森都(アルフヘイム)間を、王都カンカネン外壁より高く分厚い城壁で遮断する、アルチュセール山峡関要塞を拠点とし、森都を守護する選り抜きの騎士団。アルフヘイムを守護するため一流の騎操士で編成された特別な秘匿部隊であるため、一般にはその名前を知られていない。 森都(アルフヘイム) フレメヴィーラ王国南西部オービニエ山地から、巨樹庭園(ギガントガーデン)側に張り出した尾根に囲われた盆地内にあり、人間より遥かに寿命が長い種族「アルヴの民」(web版 ではエルフ(の民)と呼ばれる)が、キトリーを大老(エルダー)に戴き、自治する街。中枢機関は森護府(しんごふ)。フレメヴィーラ王国内における唯一の魔力転換炉(エーテルリアクタ)量産地であり、一般には存在すら秘された閉鎖都市。 アルチュセール山峡関要塞から先、森都側へは如何なる戦力の持ち込みも『法』(フレメヴィーラ王国とアルヴ間の協定)により禁じられ、『衛遣』(従人=人類との橋渡しのため、人類社会内に派遣されているアルヴ)が認め、同行する者しか入場は認められない。同様な郷は他国にもある。 第二次森伐遠征軍・先遣調査船団 飛空船(レビテートシップ)及び空戦仕様機(ウィンジーネスタイル)量産後、国内貴族層に俄に興った第二次森伐遠征軍派遣論の、実現可能性と現地情報収集調査の為、ボキュース大森海へ派遣された調査飛空船団。飛空船及び空戦仕様機及び人員の主力は紫燕騎士団から、旗艦飛空船は銀鳳騎士団のイズモが充てられ、イズモ搭載のイカルガ(初代)とシルフィアーネ二世(セカンド、Web版ではテイク2)及び実装法撃戦仕様機(ウィザードスタイル)及イズモ関係人員は銀鳳騎士団から臨時に抽出編成された。 作戦期間相応の現地調査はなったが、穢れの獣(クレトヴァスティア、当時は名称不明)群との戦闘で、空戦仕様機及び騎操士(ナイトランナー)一名の喪失と、エルネスティ及びアデルトルートがMIA(作戦行動中行方不明)となって、一週間の捜査で発見できなかった後本国に帰還し解散した。 東西フレメヴィーラ街道 フレメヴィーラ王国を東西に貫く街道。少なくともフレメヴィーラ王国中部最大の都市ヤントゥネンで東西街道(オクシデントロード)と接続し、魔獣の領域であるボキューズ大森海の手前まであり、そこでボキューズ大森海に伸びる魔獣街道(ラビッドリィロード)と呼ばれる魔獣たちが踏み固めた通り道群の一部に接続する。 ボキューズ大森海に存在する魔獣たちを防ぐ東の国境線の壁と砦手前と、王国中部最大の都市ヤントゥネンを結び、王国東方国境付近の防御施設群の兵站を支え、加えて王国内の物流のほとんどが流れる大動脈で、毎日のように商人が忙しなく行き交っている。 西フレメヴィーラ街道 ヤントゥネンから王都カンカネンまで通じる少なくとも一部は石畳の街道。オルヴェシウス砦及びライヒアラ学園街が沿道にある。前述の東西フレメヴィーラ街道の一部なのか、別街道なのかは不明。 東西街道(オクシデントロード) オービニエ山脈越えで(新生)クシェペルカ王国と繋がる国際街道の一つ。フレメヴィーラ王国内では少なくともフレメヴィーラ王国中部最大の都市ヤントゥネンまであり、そこで東西フレメヴィーラ街道に接続する。Web版では、荷馬車(キャリッジ)を牽引したツェンドリンブルでは、オルヴェシウス砦を出発したその日のうちにオービニエ山地を越え、(新生)クシェペルカ王国領に到達可能。 西方諸国(オクシデンツ) セッテルンド大陸を中央で東西に別つオービニエ山脈より西方にある国家群の自称。魔獣が大量に棲息するボキュース大森海からはフレメヴィーラ王国とオービニエ山脈を間に挟むため、あまり魔獣の侵攻を受けない。西方諸国内では魔獣はほぼ撲滅されている。ジャロウデク王国 西方の大国の一つ。西方諸国内でも西方寄りに位置する。世襲王政・貴族制。数々の幻晶騎士や飛空船など、強大な軍事力を保有していた。 王族に代々受け継がれてきた世界の父(ファダーアバーデン)再来への野心から、ロカール諸国連合征服に続き、クシェペルカ王国へと侵攻を開始する。クシェペルカ王国征服を失敗し、撤退したことで諸外国から侵略を受け、国土の多くを失いながらも、グスターボ他の防衛戦成功と、国土喪失後退に伴い接触した複数の侵略軍間の対立、諸外国にリークされた飛空船(レビテートシップ)技術の実用化に諸外国がリソースを振り向けたことで、大西域戦争(ウエスタン・グランドストーム)後半戦を凌ぎ切り国家は存続した。 Web版 ではこの間西方暦1290年内に国王バルドメロが崩御し、王位継承権の第一位にあるカルリトスは、大西域戦争劣勢の責で諸侯の手により放逐され、空位となった王座には傍流にあたる公爵家より新たな王が迎え入れられ、ジャロウデク王家による中央集権は緩んだ。国土縮小に伴い、同国内にも存在したと思われる魔力転換炉(エーテルリアクタ)量産地アルヴ(エルフ)の郷が同国領内に残ったか占領されたかは作中に記述がないが、Web版大航空時代期には、魔力転換炉を傷める源素供給機(エーテルサプライヤ)が「既にほとんどの幻晶騎士から撤去されていた」で、作中登場した最新世代機にも搭載されていない。 Web版では、剣角隊他を浮遊大陸に派遣、西方諸国占領地等を襲撃させ源素晶石等の物資を収奪させ本国に送らせている。銅牙騎士団(どうがきしだん) ケルヒルトを団長とする、他国への潜入工作を目的とした間者集団。 ライヒアラ騎操士学園内に潜入させていた内通者からの知らせで新型幻晶騎士(テレスターレ)の存在を知り、本国へ報告し本国の命令でカザトシュ事変でテレスターレ(トランドオーケス)を奪って逃走、かなりの団員を失いながらも本国への搬入に成功した。web版 では、ケルヒルトの過去の失態による左遷でフレメヴィーラに派遣され、新型幻晶騎士の鹵獲の功績で悲願の本国復帰を果たす設定。 ロカール諸国連合征服戦と続くクシェペルカ王国侵攻及びその後の占領地防衛戦に動員され、ほぼ全団員を喪失し、最期に四方楯要塞(シルダ・ネリャック)防衛戦でケルヒルトが死亡し壊滅(web版ではデルヴァンクール防衛戦)。 鋼翼騎士団(こうよくきしだん) 後のフレメヴィーラ王国ボキューズ大森海第一次先遣調査船団をも凌駕する大量の飛空船(レビテートシップ)やティラントーが配属され、ティラントーを含む幻晶騎士を懸垂下降で地上に展開 (軍事)させて、拠点制圧する事を主任務とした空挺(実際の運用はヘリボーンに近い)騎士団。編成は、飛空船1隻あたりティラントー2個小隊=6騎と、飛空船の搭載力の都合上、ジャロウデク王国軍としては変則になっていた。 クシェペルカ王国王都デルヴァンクール強襲を成功させ、グスターボに率いられた飛空船2隻幻晶騎士4個小隊が銀鳳騎士団第二中隊と一戦交え、レトンマキ男爵領攻略戦では搭載した銅牙騎士団ヴィッテンドーラを低空より降下させ、ミシリエ夜間攻略戦では銀鳳騎士団の迎撃で大損害を被り(鋼翼騎士団所有飛空船全24隻中10隻喪失)、降下した一部のティラントーもレーヴァンティアに駆逐された。この後飛空船の武装強化が決定し、その戦闘教義研究をドロテオと行うことをカタリーナより命ぜられる。飛竜戦艦(ヴィーヴィル)の実用化・就役後、飛竜戦艦を旗艦とする翠玉竜騎団に多くの戦力が吸収され再編されたと思われ、四方楯要塞(シルダ・ネリャック)防衛戦時には、鋼翼騎士団所属の飛空船の存在と、翠玉竜騎団が飛空船の大半を保有する旨の記述がある。 Web版 では、ドロテオが所属しており、クシェペルカ王国王都デルヴァンクール強襲を成功させ、そのままクシェペルカ王国南北領攻略にその大半が投入され、ドロテオ率いる部隊が銀鳳騎士団と合流したマルティナ・イサドラ・エレオノーラを飛空船で捜索捕捉降下襲撃するも銀鳳騎士団に敗退した。鋼翼騎士団が擁する飛空船全24隻中10隻がジャロウデク混成軍東方領制圧作戦に動員され、その末尾のフォンタニエ攻略戦で銀鳳騎士団の迎撃により壊滅した(本陣用の飛空船1隻が帰還しているが鋼翼騎士団所属かは不明)。以後飛空船の輸送性能を犠牲にした攻防性能強化と鋼翼騎士団の再訓練が行われた。実戦初投入の旗艦ストールセイガーを含め、デルヴァンクール防衛戦中のコデルリエ平原会戦に投入され、ストールセイガーが銀鳳騎士団に鹵獲され、その他飛空船や搭載幻晶騎士も大被害を受けた。以後飛竜戦艦の所属が鋼翼騎士団か否かは不明で、鋼翼騎士団自体の動静も不明になる。 翠玉竜騎団(すいぎょくりゅうきだん) 飛竜戦艦(ヴィーヴィル)の実用化・就役後これを旗艦として、被害甚大な各騎士団及び飛空船群を吸収再編して新設したと思われる騎士団。web版には登場しない。 四方楯要塞(シルダ・ネリャック)防衛戦時には、翠玉竜騎団が飛空船の大半を保有する旨の記述と、グスターボ騎乗の死者の剣(デッドマンズソード)に率いる翠玉竜騎団地上部隊ティラントー群が、エレオノーラ騎乗のカルトガ・オル・クシェール二世を撃破すべく、新生クシェペルカ王国近衛軍+エムリス騎乗の金獅子(ゴルドリーオ)率いる銀鳳騎士団第二三中隊突破に挑むも失敗壊滅し、飛竜戦艦が墜落した四方楯要塞内に待機していた翠玉竜騎団も壊滅している。 黒顎騎士団(こくがいきしだん) ティラントーが大量に配備された、ジャロウデク王国地上通常戦最強騎士団。 大西域戦争(ウエスタン・グランドストーム)冒頭のロカール諸国連合征服、続くクシェペルカ王国侵攻の冒頭で、一番楯要塞(シルダ・ユクシア)前でクシェペルカ王国主兵力を誘引し、鋼翼騎士団による王都デルヴァンクール空挺強襲を成功させた。 クシェペルカ王国征服後は旧同国領各所に展開し、銀鳳騎士団の攻撃で部分的に損害を受ける。同国東部の西制圧作戦中のジュデオン都市要塞攻略は失敗し後退する。ミシリエ攻略に動員されるが、魔導飛槍による支援攻撃を得たイカルガ単機の襲撃を受けて壊滅した(web版 ではクシェペルカ王国全土征服は遂にできず、途中の損害記述はなく、新生クシェペルカ王国の新王都フォンタニエ攻略戦で同様にほぼ壊滅)。 青銅爪騎士団(せいどうそうきしだん) ティラントーが大量に配備された、ジャロウデク王国地上通常戦用騎士団。 ロカール諸国連合侵攻時に動員され、鋼翼騎士団によるクシェペルカ王国王都デルヴァンクール制圧後は各地への制圧に展開した。全土制圧後、東西街道(オクシデンツロード)を扼する、クシェペルカ王国最東端の関所に配属された、ティラントー2個小隊6騎が銀鳳商会の襲撃で撃破され、関所は占拠された。以後具体的な動静は不明。 Web版 ではロカール諸国連合侵攻時に動員された騎士団としてのみ登場。 鉛骨騎士団(えんこつきしだん) 大西域戦争(ウエスタン・グランドストーム)全期間に渡って、ジャロウデク王国本土防衛にあたった騎士団。 銀鳳騎士団が本国に帰還した後、純粋なジャロウデク王国本土防衛戦に転じた大西域戦争後半には、剣だらけ幻晶騎士を駆るグスターボが一隊を率いて所属していた。国土喪失後退に伴い接触した複数の侵略軍間の対立、諸外国にリークされた飛空船技術の実用化に諸外国がリソースを振り向けたという奇貨もあり、相当の国土を奪われながらも国防任務は成功し、ジャロウデク王国は存続した。 中央開発工房 一族の研究成果である純エーテル作用論をジャロウデク王国に持ち込み、同国の後援を得て発展させたオラシオが、飛竜戦艦(ヴィーヴィル)喪失後失踪するまで工房長に抜擢・就任していた。 剣角隊 大西域戦争(ウェスタン・グランドストーム)後期から終了後の防衛戦中に、グスターボを隊長として、彼と共に最前線から最前線へと渡り歩く歴戦の兵たちによって形成・編成された独立愚連隊。弱体化著しいジャロウデク王国が持つ、唯一最強の刃と称される。飛空船剣角の鞘(ソードホーン)号を与えられ、浮遊大陸に派兵され、他国の占領地等を襲撃して源素晶石等の物資を収奪、飛空船「渡し舟」に引き渡して本国に送付する任務にあたる。隊長グスターボ専用騎のブロークンソードが少なくとも一騎、部下騎操士用の外装を隠密機であるヴィッテンドーラ風にしたダルボーサ複数が配備されている。 クシェペルカ王国→新生クシェペルカ王国 西方の大国の一つ。世襲王政・世襲貴族制。フレメヴィーラ王国にとっては、オービニエ山脈を挟んだ隣国に当たる。西方諸国内では東方寄りに位置し、同西方よりのジャロウデク王国との間には、緩衝国としてロカール諸国連合が存在した。国土は大まかに王都デルヴァンクールが位置する中央部と、東西南北の四方領(例:東方領)に分けられる。 リオタムスの妹マルティナがクシェペルカ王国東方の大公フェルナンドの元に嫁いでおり、エムリスが留学していたが、帰国した後、ジャロウデク王国の侵攻を受ける。その際、国王アウクスティは戦死するも、一人娘のエレオノーラが生き延び、後にエルネスティら銀鳳騎士団の手を借りて反抗に着手。エレオノーラは新生クシェペルカ王国の女王として即位し、銀鳳騎士団と彼らの技術貸与による自軍の活躍でジャロウデク軍を退けることに成功する。 文庫版では、ジャロウデク王国軍占領下の地域は、ジャロウデク王国属クシェペルカ領と称された。 同国内にも存在したと思われ、その掌握が戦略レベルで大西域戦争(ウエスタン・グランドストーム)の趨勢を左右したであろう、魔力転換炉(エーテルリアクタ)量産地アルヴ(エルフ)の郷は作中一切触れられず、レーヴァンティア等の新造騎用の魔力転換炉は、旧来騎からの移設やジャロウデク王国騎からの鹵獲品で賄われている記述となっていた。中央部 デルヴァンクール クシェペルカ王国王都で、後の新生クシェペルカ王国正王都=首都。クシェペルカ王国中央部の最主要都市であり、中央に王城があるが、その城名は不詳。 文庫版・アニメ版では、首都防衛力はデルヴァンクール周囲で、デルヴァンクールに通じる街道群を塞ぐ概ね東西南北に設けられた要塞群(例:東の塞)の総称、四方楯要塞(シルダ・ネリャク)が主として担っている。その防衛機構上、大量動員された飛空船(レビテートシップ)からの幻晶騎士部隊懸垂下降による、デルヴァンクール内への空挺強襲(実態はヘリボーンに近い)には脆弱であり、加えて一番楯要塞(シルダ・ユクシア)へのクシェペルカ王国軍兵力誘引と、前代未聞で対処法の確立していない幻晶騎士部隊空挺強襲という新軍事技術的奇襲という駄目押しまで行われ、ジャロウデク王国鋼翼騎士団による空挺強襲、デルヴァンクール制圧は成功し、クシェペルカ王国の中央統制された組織的戦闘力は崩壊し、文庫版ではクシェペルカ王国全土征服、web版 では西方領~中央部制圧に至る、足掛かりを得た。 文庫版のジャロウデク王国統治下では、ジャロウデク王国属クシェペルカ領領都となり、旧王城にはクシェペルカ領中央護府が設けられた。 デルヴァンクール郊外には飛空船(レビテートシップ)や、文庫版では後に飛竜戦艦(ヴィーヴィル)用ともなった、飛空船(離)発着場=空港が設けられた(アニメ版では水上港も用いられた)。 文庫版とweb版では、飛竜戦艦墜落までの大西域戦争(ウエスタン・グランドストーム)前半展開は大きく違うが、いずれも新生クシェペルカ王国軍+銀鳳商会によりデルヴァンクールが奪回され、新生クシェペルカ王国王都フォンタニエから正王都デルヴァンクールへ遷都した時点で、ジャロウデク軍は(旧)クシェペルカ王国領内から潰走している。 アニメ版では飛竜戦艦墜落後、西方暦1283年春にエレオノーラが戴冠式を挙行した。 四方楯要塞(シルダ・ネリャク)東の塞 文庫版で、デルヴァンクールに通じる街道群を塞ぐ概ね東西南北に設けられた要塞群の総称、四方楯要塞(シルダ・ネリャク)の内、文庫版に登場する東側に設けられた要塞。メルバリ川を天然の堀として、そのデルヴァンクール側川縁の崖を城壁の一部として建設された。 文庫版ではここの攻略を経てデルヴァンクールを落とす事が、新生クシェペルカ王国軍+銀鳳商会の主要な目標となった。アニメ版では単に四方楯要塞の攻略を経てデルヴァンクールを落とす事が目標となった。 コデルリエ平原 文庫版では、メルバリ川を挟んだ、四方楯要塞(シルダ・ネリャク)東の塞側とは反対側の岸=東側にある平原。事実上デルヴァンクール攻防戦に直結する、四方楯要塞東の塞攻防戦の一部をなす、最大の地上戦(飛空船(レビテートシップ)からの空爆や空挺も含む)が繰り広げられた。 Web版 では、デルヴァンクール付近において、新生クシェペルカ王国軍+銀鳳商会の進攻進路上で、飛空船と地上戦力を連携させ得る十分な広さを有する戦場として、ジャロウデク軍が選んだ平野。デルヴァンクール攻防戦の一部をなす、最大の地上戦(飛空船(レビテートシップ)からの空爆や空挺も含む)が繰り広げられた。 西方領 三枚砦(シルダ・トライダ) 西方のロカール諸国連合国境線付近の、王都デルヴァンクールを囲う四方楯要塞(シルダ・ネリャク)西方の要塞の間を扼するように設けられた、三段構えの防衛線。西方から一番楯要塞(シルダ・ユクシア)、二番楯要塞(シルダ・カクシラ)・三番楯要塞(シルダ・コルメダ)からなる。西方のロカール諸国連合国境線付近であり、西部15領から戦力の動員が検討されている会話から、西方領内に属する。 対ジャロウデク王国防衛戦冒頭=大西域戦争初期に、侵攻してくるジャロウデク王国軍に備え兵力を集中配備した為、王都デルヴァンクールを鋼翼騎士団の空挺奇襲で制圧され、その脚で周辺制圧を開始された結果、三枚砦に兵力を供出していた各貴族の多くが自衛の為に兵力を引き上げ、三枚砦は突破された。一番楯要塞(シルダ・ユクシア) 三枚砦(シルダ・トライダ)の最西方、ロカール諸国連合との国境最寄りの防衛線。西方領内に属する。同連合との国境間近で、なだらかな地形のバストル平原を遮断する、幻晶騎士の全高の数倍に達する高さの強固な大長城と、その後方の要塞化された町と、前方の防衛陣地群と、各所に配備された幻晶騎士等の機動兵力で構成されている。三枚砦中最強の防衛力を有する。 対ジャロウデク王国防衛戦冒頭=大西域戦争初期には、前方の防衛陣地群防衛戦で友軍のレスヴァント部隊が撃破され、全前方防衛陣地群は制圧され、その脅威を首都に報告して兵力を集中配備した為、防衛力の低下した王都デルヴァンクールを鋼翼騎士団の空挺奇襲で制圧され、次いで周辺制圧を開始された結果、一番楯要塞に兵力を供出していた各貴族の多くが自衛の為に兵力を引き上げ、組織的防衛力が瓦解し一番楯要塞は突破された。 二番楯要塞(シルダ・カクシラ)・三番楯要塞(シルダ・コルメダ) 三枚砦(シルダ・トライダ)の西方から、二番目=中間の二番楯要塞と、三番目=最王都デルヴァンクール寄りの防衛線。西方領内に属する。各規模・防衛力は、一番楯要塞(シルダ・ユクシア)に劣るとされるが、二番楯要塞と三番楯要塞の優劣は記述無し。 対ジャロウデク王国防衛戦冒頭=大西域戦争初期に、侵攻してくるジャロウデク王国軍に備え、一番楯要塞に次いで兵力を集中配備した為、王都デルヴァンクールを鋼翼騎士団の空挺奇襲で制圧され、その脚で周辺制圧を開始された結果、三枚砦に兵力を供出していた各貴族の多くが自衛の為に兵力を引き上げ、組織的防衛力が瓦解し二番楯要塞及び三番楯要塞は一番楯要塞に続いて突破された。 東方領 クシェペルカ王国中央部からアプローチすると、東方領中央付近から険しい地形となる。関所 フレメヴィーラ王国から東西街道(オクシデントロード)によりオービニエ山脈を越えて、西方諸国(オクシデンツ)圏に入り最初に現れるクシェペルカ王国の施設。クシェペルカ王国領最東端でもある(後述のミリシエとどちらが東かは不明)。通常の幻晶騎士(シルエットナイト)は突破困難な鋼鉄製の落とし戸門を備えるが、大西域戦争(ウェスタン・グランドストーム)時にその門は現れた銀鳳商会の金獅子(ゴルドリーオ)の獣王轟咆(ブラストハウリング)で破壊された。この時クシェペルカ王国征服作戦中のジャロウデク軍が駐屯していたが、配備幻晶騎士は全て撃破され、銀鳳商会に制圧された。以後銀鳳商会の西方撤退まで、銀鳳商会の拠点(の一つ)となる。文庫版大西域戦争時及び、web版と文庫版のエルネスティとアデルトルートの新婚旅行時に登場。作中東方領内とは明言されていない。 ミシリエ 東方領の東の果ての宿場町。クシェペルカ王国最東端でもある(前述の関所とどちらが東かは不明)。汎クシェール街道(ロード)に沿って存在する。Web版には登場しない。作中フェルナンド大公領とは明言されていない。 前述の関所に続いて銀鳳商会に制圧され、大量の工房群が増設され、旧クシェペルカ王国解放の拠点(の一つ)となる。カタリーナ王女が派遣した銅牙騎士団による奇襲との攻防戦、クリストバル王子が率いたミシリエ攻略軍との攻防戦の舞台となり、何れも銀鳳商会=ミシリエ防衛側が退け、後者の攻防戦ではクリストバル王子が敗死している。 レトンマキ男爵領 東方領中央部にあり、クシェペルカ王国中央部からアプローチすると男爵領周辺より険しい地形となり、男爵領の多くもオービニエから延びる山地に占められており、農業に適さず貧しく、交通の障害となるも、男爵領を横切る数少ない街道には、大掛かりな街と関所が設けられている。 クリストバル王子率いるミシリエ攻略軍が駆使する、散兵(幻晶騎士)と飛空船(レビテートシップ)からの空挺を組み合わせた新戦術に敗れ、突破された。 フェルナンド大公領・東方領 東方領の全てがフェルナンド大公領ではないが、フェルナンド大公領は東方領とも呼ばれる。フォンタニエ フェルナンド大公領領都、中央に領城ラスペード城がある。文庫版では、ジャロウデク軍占領下ではジャロウデク王国属クシェペルカ領東方護府が設けられ、旧クシェペルカ残党軍によるフォンタニエ奪回後、新生クシェペルカ王国再建国後から正王都デルヴァンクールへの遷都までの間、新生クシェペルカ王国王都となった。ラスペード城 フェルナンド大公領領都フォンタニエ中央に位置する領城。文庫版では、四方に尖塔が四本建ち、ジャロウデク軍占領下ではエレオノーラ・マルティナ・イサドラが各々別の尖塔三本の最上部に囚われていて、旧クシェペルカ残党軍によるラスペード城奪回後、イサドラはこの尖塔群の撤去を希望し、中庭でエレオノーラは新生クシェペルカ王国再建と女王即位を宣言した。 北方領 ジェデオン都市要塞 北方領から東方領への入り口となる町。東西街道と汎クシェール街道の結節点である交通の要衝に設けられた城塞都市。大西域戦争前中期に於いて、北方領から東方領へ侵攻してきた黒顎騎士団は、ジェデオン都市要塞攻略戦に失敗し撤退している。 汎(パン)クシェペルカ街道(ロード) 新生クシェペルカ王国内を縦横に走る街道群。単一の街道ではない。特に汎クシェール街道とは別に名付けられている。 汎クシェール街道(ロード) 少なくとも北方領と東方領の間を南北に結び、東方領内および新生クシェペルカ王国内各所を駆け巡る街道。特に汎クシェペルカ街道とは別に名付けられている。当街道に沿って宿場町ミシリエが存在する。ジェデオン都市要塞で、東西街道と結節する。 東西街道(オクシデントロード) オービニエ山脈越えでフレメヴィーラ王国と繋がる国際街道の一つ。新生クシェペルカ王国内では少なくともジェデオン都市要塞まであり、そこで南北に伸びる汎クシェール街道と繋がる。 峠越えの国際街道にかかわらず交通量は多いらしく、東西街道経由のフレメヴィーラ王国との交通が再開しただけで、東方領圏時代の新生クシェペルカ王国経済が息を吹き返した事がある。 孤独なる十一(イレブンフラッグス) Web版本編では、元を糾せば大商人が拠点としていた都市国家が寄り集まってできた、西方諸国(オクシデンツ)南方に勢力圏を持つ国で、それだけに儲け話には敏感。構成する都市から議員が出て来るが、作中登場した議員は相当な有力者である。Web版でも文庫版でも、大西域戦争初期からジャロウデク王国に手を出しては、ジャロウデク王国鉛骨騎士団(えんこつきしだん)に押し返されていたが、同戦争後期になり飛竜戦艦(ヴィーヴィル)を含むジャロウデク王国の戦力が枯渇してから本格的に侵攻し、いくらかの領土を占領し、Web版では飛空船や東方様式(イースタン・モード)幻晶騎士(シルエットナイト)に関する技術を奪取した。 戦中からか戦後からかは不明だが、飛空船や東方様式幻晶騎士(但し劣化版)を開発・量産し、浮遊大陸の豊富で採掘の容易な源素晶石(エーテライト、ハルピュイア側呼称「虹石」)鉱床獲得等を目的として、通常は飛空船内に収容されている快速艇(カッターシップ)をカウントしなくても、二十隻を超える規模の飛空船船団を浮遊大陸に派遣し、Web版では占領地を得るも、他国から奪われる事もある状況。禁じの地に向かう輝ける勝利(グランツェンダージーク)号追跡に成功し、禁じの地の情報を得た。 シュメフリーク王国 飛空船技術の入手により建造した飛空船を、シュメフリーク軍所属の飛空船団とし、浮遊大陸に派遣した。シュメフリーク軍飛空船団は、エムリスが率いる黄金の鬣号と共同戦線を張り、浮遊大陸上空のイオランダ及びトマーゾが率いる孤独なる十一(イレブンフラッグス)飛空船団と対峙激突した。作中シュメフリーク王国が西方諸国(オクシデンツ)内にあるとは明記されていないが、Web版本編ではクシェペルカ王国の影響を受け得る近隣国と記述されている。 Web版本編では、孤独なる十一飛空船団を襲撃したリンドヴルム及び搭載竜闘騎(ドラッヒェンカバレリ)群に危機感を抱いたエムリス率いる黄金の鬣(ゴールデンメイン)号からの信号連絡に従い退いた。古来よりハルピュイアとの間に友好的関係があり、(飛行技術が無かったので恐らくは地上シュメフリーク王国で)交易を行っていた。 パーヴェルツィーク王国 Web版本編に登場。西方諸国(オクシデンツ)北部に位置する国。北の巨人とも呼ばれる。北の山脈を広く抱え、地下資源は豊富で、「ドワーフのねぐら」とバカにされる事もあり、同国王女フリーデグントをして「石堀のドワーフ族くらいしか住み着かないなどと、コケにされたことも一度や二度ではないな」と逆ギレ混じりで言わしめている。放浪するオラシオを招聘出資し、飛竜級(ヴィーヴィルクラス)戦艦二番艦(改良型)リンドヴルム及び、同船及び他船に複数搭載可能な竜闘騎(ドラッヒェンカバレリ)複数及び艦載可能な竜頭騎士(シュベールトリヒツ)を開発生産。浮遊大陸の本格的な侵略と占拠を狙って、フリーデグント王女が率いる天空騎士団(ルフトリッターオルデン)=近衛隊を浮遊大陸に送り込んだ。天空騎士団(ルフトリッターオルデン)=近衛隊 Web版本編に登場。近衛隊とは王女フリーデグント直属の部隊を指し、左・右近衛の二部隊を合わせて天空騎士団を構成している。竜騎士長グスタフ・バルテルが長。浮遊大陸を占領すべく飛竜級(ヴィーヴィルクラス)戦艦二番艦(改良型)リンドヴルムに座乗するフリーデグントが直率して乗り込み、(セッテルンド大陸から派遣された諸勢力も含め)現地の諸勢力と抗争を繰り広げた。右近衛(リヒティゲライエンフォルゲ) Web版本編に登場。右近衛隊長イグナーツ・アウエンミュラーを長とする。左近衛(リンクスライエンフォルゲ)と同格。飛空船輝ける勝利(グランツェンダージーク)号、及び搭載された竜闘騎(ドラッヒェンカバレリ)複数と、右近衛長機竜頭騎士(シュベールトリヒツ)一機を戦力として有する。常時はリンドヴルム右胴の右近衛船(リヒティゲライエンフォルゲ)としてドッキングしている、輝ける勝利(グランツェンダージーク)号を旗船としている。 グスタフの命により禁じの地征服に向かい、戦況が不利となり撤兵した。 左近衛(リンクスライエンフォルゲ) Web版本編に登場。左近衛隊長ユストゥス・バルリングを長とする。右近衛(リヒティゲライエンフォルゲ)と同格。ユストゥスは、第一王女フリーデグントの盾に左近衛は任じられたと称する。常時はリンドヴルム右胴の左近衛船(リンクスライエンフォルゲ)としてドッキングしている、愛おしき戦場(グリーブシュラックフェルド)号を旗船としている。 第二十七飛空船団 Web版本編に登場。フォルクマーが船長を務める飛空船(レビテートシップ)を中核とし、数機(二個小隊以上)の竜闘騎(ドラッヒェンカバレリ)によって構成される。浮遊大陸で主に対孤独なる十一国軍(イレブンフラッグス)向け任務についており、スオージロが「風切(カザキリ)の位置につく者」と称する地位または職務にあるハルピュイアの村の隣村で、孤独なる十一国軍飛空船と快速艇(カッターシップ)複数を搭載展開した竜闘騎で撃破するも、続く黄金の鬣号(ゴールデンメイン)号一行との戦闘で、展開した竜闘騎二個小隊を全て喪失、降伏し中核飛空船は鹵獲され、生存していた将兵は捕虜となった。後日捕虜返還交渉の対象となった。 世界の父(ファダーアバーデン) かつて存在した西域統一王政国家。Web版では地方領主が存在し、彼らが国を割った。幻晶騎士を以て西域から魔獣をほぼ駆逐し尽くし、失敗に終わったボキュース大森海への森伐遠征軍を派遣し、敗退・撤兵する際にオービニエ山脈東側に後にフレメヴィーラ王国となる占領地や、後の小鬼族(ゴブリン)の元となる残存部隊を遺した。ジャロウデク王国・クシェペルカ王国・ロカール諸国連合・孤独なる十一国(イレブンフラッグス)は、世界の父が分裂して個々独立した国家群。web版 では分裂は1000年近く前としているが、アンブロシウスがフレメヴィーラ王国第10代国王であることと矛盾する可能性がある。文庫版ではフレメヴィーラ王国が建国から数世紀となって矛盾を解消している。 カルリトスは世界の父復活を大義名分に、西域統一戦争=後世呼称:大西域戦争(ウエスタン・グランドストーム)を開始した。 ボキューズ大森海(用語) セッテルンド大陸東方のフレメヴィーラ王国領より更に東側に存在する非常に広大な樹海。イラスト化されている大陸地図からすると、いくつもの国家が入るほどの広大さとなっている。小動物から師団級魔獣まで含むあらゆる種類の獣が多数棲息。西側の人類にとっては人跡未踏の地で、魔境として恐れられている。太古の昔から大森海の生物の頂点は穢れの獣(クレトヴァスティア)だったが、巨人戦争編において銀鳳騎士団とエルによってほぼ駆逐され、エルは今後大きく勢力図が書き換えられるだろうと予想している。奥地には壁のように巨大な山脈があり、その麓で巨人族が勢力を築き、小鬼族(ゴブリン)と呼ばれる第一次森伐遠征軍の生き残りも共に生活していた。巨人族(アストラガリ)(用語) 同一種族内で眼の数が異なり、一眼位~六眼位まで存在する。眼が増えるに従って身体能力と魔力が上がって社会階級も高くなり、勇者と呼ばれる氏族を代表する戦士は三眼位以上から、集落の長は四眼位以上から、王位は稀に生まれる六眼位の巨人のみが継承できる。巨人の神である百眼神を信仰しており、巨人の王位とは人間の王位と若干異なり神と交感出来る巫女や神官を兼ねている。基本的に大森海奥地で氏族毎の集落を作り各々独立して狩猟採集社会を営むが、王が存在する期間は王のもとに統一される。 死ぬことを瞳を返す、格上を眼上、格下を眼下と独特の言葉遣いをする。言い回しや一部の言葉が古めかしいものの、なぜか人間族の常用言語での会話が可能。この事実にはエルやアディも驚いている。Web版 では森伐遠征軍の影響であるとしている。幻晶騎士以上の体躯と決闘級魔獣に勝るとも劣らない戦闘力を有し、争いは「問い」と呼ぶ戦いでの解決を旨とする。会話可能でそれなりの文化を持つ知的種族だが、基本は脳筋で話し合いよりすぐに力での解決に走る傾向がある。 四眼位以上は魔法を行使可能だが、実際はその巨体を支えるためすべての巨人族が無意識で身体強化魔法を使用している。巨人の魔法は感性に任せた代物であるため通常は三眼位以下は使えないとされているが、前述の理由で訓練すれば眼下の者でも意識して魔力を扱えるようになる。そのためエルと関わったカエルレウス氏族は、彼の手引きで巨人用の魔導兵装を使用できるようになった。カエルレウス氏族(ゲノス・デ・カエルレウス) ボキューズ大森海に取り残されたエルとアディが最初に遭遇し、フレメヴィーラ王国への帰還のために与した巨人族の小氏族。一度集落が滅ぼされたことで生き残りは少なく、氏族としては最も小さい。エルと出会ったことで人間族への認識が180度変わっており、今後共存していくことにも前向き。氏族を象徴する色は青で、青い飾りを装備に付けている。 主食は魔獣等の肉食であることが作中記述されているが、これが巨人族(アストラガリ)の他氏族にも等しく成立しているかは作中不明である。 ルーベル氏族(ゲノス・デ・ルーベル) 第一次森伐遠征軍の生き残りが遭遇した巨人の氏族。彼らを隷属させていた。過去の真眼の乱にて、隷下の小鬼族が使役する穢れの獣の力で他の同規模だった大氏族を全て滅ぼし、物語時点では巨人族最大の氏族として覇権を確立。驕り高ぶって巨人族の絶対の掟すら無視するようになっていた。エルと小魔導師が成した諸氏族連合軍との二度目の戦争「魔眼の変」で、裏で暗躍していた小王の裏切りにもあい氏族の大半を失い失墜した。だが、書籍版での加筆によるとそれでも小氏族に比べれば生き残りの数は多く、まだ大氏族と呼べる程度の規模は維持している模様。氏族を象徴する色は赤で、赤い飾りを装備に付けている。 小鬼族(ゴブリン)→小人族(ヒューマン) 世界の父の統治時代に行われた第一次森伐遠征軍が敗北した際に、ボキュース大森海に取り残された将兵の末裔達。ルーベル氏族に隷属して穢れの獣を使役しつつ、彼らの防具となる魔獣素材の加工などをやらされていた。支配する小王がアルヴであるため、上街に住む貴族階級には当時の情報が詳しく残されているが、下村に住む平民達にはまともな教育が施されていないため自分たちのルーツを知らない。取り残されて数百年を経ても言語はそれほど大きく変化しておらず、フレメヴィーラ王国民との間で不自由なく会話が可能。「魔眼の変」終結後にルーベル氏族の支配から脱し、小鬼族から小人族に改称した。書籍版でいくらか加筆され、上街は地下の魔王が覚醒した際に完全に崩壊したが、その住人は銀鳳騎士団第一中隊が駐留した際に大規模に再建した下村へと受け入れられており、急速に規模を拡大した下村が第二の街となった模様。 魔獣街道(ラビッドリィロード) 主としてボキューズ大森海内で、魔獣たちが踏み固めた通り道(獣道)群の一般名詞。フレメヴィーラ王国内同国東部国境線付近で東西フレメヴィーラ街道と接続する魔獣獣道も存在する。フレメヴィーラ王国東方国境付近の防御施設群は魔獣街道を扼するように設置されている。 巨人の国~フレメヴィーラ王国間の道(仮称) 巨人族(アストラガリ)カエルレウス氏族(ゲノス・デ・カエルレウス)小魔導師(パールヴァ・マーガ)が、フレメヴィーラ王国アンブロシウス先王に提案し、アンブロシウスがフレメヴィーラ王国御前会議に発議し承認された、将来国家を形成するであろう巨人族(アストラガリ)圏とフレメヴィーラ王国間を、ボキューズ大森海を貫いて結ぶ道路の建設計画。正式名称未定。今後数世代かけて建設整備される予定。白鷺騎士団・紅隼騎士団の投入も予定されている。Web版に登場。 浮遊大陸 セッテルンド大陸西方諸国(オクシデンツ)の南方大洋上空に浮かぶ大地。大西域戦争(ウエスタン・グランドストーム)により、飛空船(レビテートシップ)が普及した西方諸国が、セッテルンド大陸外に新領土を探索すべく飛空船群を派遣した結果発見された物。黄金の鬣(ゴールデンメイン)号のアプローチの際には同船にして辛うじて突破可能な大嵐が浮遊大陸の周囲にあったが、同号より遙かに乱気流突破能力の低い孤独なる十一(イレブンフラッグス)船団が到達している事よりその嵐は回避可能と思われる。浮遊大陸上の森を間近で見れば、木々樹皮のそこかしこに不規則に強弱を変わる虹色の光を放つ部分があり、源素浮揚器(エーテリックレビテータ)類似の原理で大地を浮かせている為、その木を大量に切ると浮遊大陸が落下しかねないと、黄金の鬣(ゴールデンメイン)号から降り立った者達は推定した。飛行能力を持ち鷲頭獣(グリフォン)等を使役する原住民ハルピュイアが居住する。地表に露出した源素晶石(エーテライト、ハルピュイア側呼称「虹石」)鉱床があり、これを求めて西方諸国の進入が行われている。鷲頭獣(グリフォン)等の魔獣や、web版では脚が四本あったり翼が四枚あったり双頭だったりする鳥風の生物(加熱調理により人類やハルピュイアの食用になる)や一見地上の普通の獣に見えても膜を広げて飛ぶ獣が生息する。ハルピュイア 浮遊大陸原住民。巨木上や巨木の洞などを居住空間とし、地上人を「地の趾(ちのし)」と呼ぶ。地の趾に人類が含まれるが、ドワーフ・エルフ(web版のみ登場)が含まれるか否かは不明。特有の言い回しはあるが、フレメヴィーラ王国人や西方諸国常用語で会話が可能。髪の代わりの羽毛状組織の集合体を翼として飛行可能。鷲頭獣(グリフォン)等に騎乗する者を鷲騎士(グリフォンライダー)と呼び、一般に主獣のペアは決まっている。以前よりシュメフリークとの間に友好的関係を結んでいた。数の単位に「羽」が使われる事がある。 禁じの地 Web版本編に登場。モルメーがフリーデグントに伝えた、モルメー等が知る浮遊大陸最大の虹石=源素晶石(エーテライト)魂がある場所。浮遊大陸のほぼ中央に位置する、エーテル分圧が高く人類にも有害な程の山脈に囲まれた盆地のような場所。混成獣(キュマイラ)多数と竜モドキ(「竜」は「ドレイク」と読まれる可能性がある)少なくとも一頭の縄張り。近づくハルピュイアは、誰もが奇怪な恐れを抱いて羽根を止めるので、全てのハルピュイアが近づけない。その超巨大源素晶石塊は、飛竜戦艦二番船(リンドヴルム)より巨大で、太さだけで飛空船の全幅などはるかに超え、高さに至ってはリンドヴルムの数倍にも及ぶ。棘のように三角錐形が天へと伸びており、うっすらとした虹の光を常に纏っている。 フリーデグント→グスタフ→イグナーツの命令で、イグナーツが率いるパーヴェルツィーク王国天空騎士団(ルフトリッターオルデン)右近衛(リヒティゲライエンフォルゲ)飛空船輝ける勝利(グランツェンダージーク)号が調査征服に向かい、現地で混成獣多数と竜モドキ一頭との戦闘を行った。超巨大源素晶石塊を目視した右近衛源員等は、素晶石資源として、地上に出ている分だけで、パーヴェルツィーク王国一国の百年以上の需要を満たし得る判断し、更に地下に埋まっているだろうと想像した。 日本(前世)の地名・施設 Kソフトワークス 文庫版でプログラマ倉田翼が勤めていた中堅ソフトウェアメーカー。K県K市の雑居ビル4階にオフィスを有する。労働組合が存在し、給料日には定時での退社が義務付けられている。アニメ版の故倉田翼葬儀での供花表記によると、頭株。漫画版でも倉田翼の職場として社名登場。 K県K市 文庫版でプログラマ倉田翼が勤めていた中堅ソフトウェアメーカー、Kソフトワークスの所在地。文庫版・漫画版では、恐らくは同県同市であるK市S地区で、飲酒運転の乗用車に轢かれ、倉田翼は死亡した。文庫版で倉田翼の住居は交通事故地の近所で、Kソフトワークスから、3階に倉田翼が死亡日に人生最後のプラモデル群を購入した、近辺最大の玩具売り場構える大規模家電量販店が駅前にある最寄り駅を挟んで、しばらくのマンション(アニメ版では1室プラモデル群に埋め尽くされた2DK)。 京都 Web版で倉田翼が勤めていた企業所在地。京都市内か、京都府内ではあるが京都市外であるかの記述はないが、最狭で一般に旧京都市電営業圏内を指す。 ヨドバ○カメラ Web版で倉田翼が死亡日に人生最後のプラモデル群を購入した店。 ビッグデンキ 漫画版で倉田翼が死亡日に人生最後のプラモデル群を購入した店。
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