攻勢とは? わかりやすく解説

こう‐せい【攻勢】

読み方:こうせい

敵に対し積極的に攻撃をしかけること。また、その態勢。「敵軍に—をかける」「—に転じる」⇔守勢


攻勢

作者武田麟太郎

収載図書武田麟太郎全集 第2巻
出版社日本図書センター
刊行年月2003.1


攻勢作戦

(攻勢 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/18 05:29 UTC 版)

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攻勢作戦(こうせいさくせん、: Offensive operations)は、を積極的に求め、一あるいは複数回にわたる攻撃を主とする作戦である。

概要

攻勢作戦は積極的・能動的・主体的に敵を求めて侵攻(Invasion)し、これを攻撃(Attack)で撃破(Defeat)・撃滅(Destroy)・無力化(Neutralize)しようとする軍事作戦である。攻勢作戦は戦略的または作戦的な目標を達成するより効率的な手段であり、敵の撃破はそれ自体が自己の保全という意味を持つ。攻勢作戦は防勢作戦に対照される概念であり、陸上作戦(Ground Operations)において用いられる。攻勢作戦は戦争の勝敗を決定的に左右し、戦略的な主導権を獲得しようとする彼我の戦勢を大きく変化させる。それゆえに攻勢作戦は軍事的勝利に不可欠であり、故にあらゆる防御持久は攻勢転移のためにあると考えられている。

特性

意外

攻勢作戦の特性は時間的・空間的・手段的・心理的な意外性が付加されていることにある。これは防者は防御戦闘を準備する際に、攻者の攻撃がどのような時期・位置・規模・進路で行うのかを綿密に予測するからである。そのために攻勢作戦は作戦計画の立案の段階で防者の意外を突くものが求められる。意外性を伴う攻勢作戦が成立することによって、第一撃の奇襲によって得られる物的・心的な防者の戦闘力を効果的に減衰させることに成功し、またその後の戦闘で支配的な立場を取り続けることが可能となる。

集中

攻勢作戦では集中も重要な特性である。攻撃部隊は主攻と支攻に分かれて防者に対して包囲的・集中的な位置関係で攻撃を行うものである。何故なら攻撃の方向を集中的な配置にすることによって同時に防者のあらゆる側面を脅威し、一部の防御部隊を撃退させることが出来た場合は速やかに隣接する地域における防者の側面や背後を脅威し、攻者の戦果を他方面の戦闘に貢献させることが出来るからである。

速度

ここでの速度とは軍事行動の速度平均を言う。攻勢作戦において速度は戦闘の主導権を維持・統制する中心的な要素である。速度は攻者の連携的な行動にとって重要な要素であり、接敵してからの攻撃でも防者に第一撃の攻撃の損害を回復する時間的・手段的な猶予を一切与えることなく攻め続けることが出来る攻勢作戦はより成功しやすい。

脚注

参考文献

  • 防衛大学校・防衛学研究会編『軍事学入門』(かや書房、2000年)
  • Field Manual 100-5, Operations, Department of the Army, 1993.

関連項目


攻勢

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 02:41 UTC 版)

第766独立歩兵連隊 (朝鮮人民軍)」の記事における「攻勢」の解説

韓国軍退却に伴い766部隊549部隊、及び人民軍第5師団大きな抵抗遭遇する事もなく、東部国道沿って着実に南進続けた。さらに他の全ての前線でも人民軍の攻勢は成功し韓国軍徐々に南部へと押し込んでいった。766部隊前進部隊として、東部山岳地帯経由して内陸部進んだ朝鮮半島東部では、その険し地形加え劣悪な通信設備あまりに細い補給線韓国軍による抵抗を非常に難しくしていた。人民軍はこれを韓国軍弱点1つ見なしていたが、一方で攻略の際に自らも同じ問題経験する事を認識していた。同時期、第5師団及び周辺2部隊は前進速度落として後方からの攻撃警戒して周囲山岳地帯大規模な偵察部隊送り込むなど慎重に前進していた。しかし、こうした慎重すぎるほどの前進韓国側に軍を再編成する時間与える事に繋がってしまった。6月28日766部隊蔚珍から太白山脈向けて浸透し日月山英語版)、英陽青松へと進んだ。彼らに与えられ任務釜山大邱通信途絶させる事であった当時大邱には崩壊危機にある韓国軍支援するべくアメリカ陸軍上陸しようとしていたのである韓国軍第8師団23連隊蔚珍位置する3つの部隊足止めするべく前進開始した韓国軍人民軍の攻勢を足止めするべく様々な手段投入したものの、各部隊山岳地帯分散してしまい、戦力集結を図ることが非常に難しくなってしまった。それでも第23連隊7月5日まで人民軍足止めする事に成功する 7月10日766部隊第5師団から分離され占領地行政為に派遣されてきた官僚先遣隊合流する以後766部隊はさらに小部隊に分割され任務付いた7月13日各部隊盈徳から北へ40km地点平海里に到達した。 しかし次の週には韓国側激し抵抗遭遇し、さらに国連軍による航空支援始まった為、766部隊および人民軍第5師団南進滞った一方で東部側面依然として人民軍支配下にあり、7月24日には旌善および安東方面から浦項向けた攻勢が始まった東部側面展開していたのは人民軍第12師団英語版であった。これに対向する形で行われた国連軍による航空支援艦砲射撃人民軍前進速度低下させると共に補給線破壊した為、人民軍韓国側民間人からの強制的な物資徴集を行うようになる

※この「攻勢」の解説は、「第766独立歩兵連隊 (朝鮮人民軍)」の解説の一部です。
「攻勢」を含む「第766独立歩兵連隊 (朝鮮人民軍)」の記事については、「第766独立歩兵連隊 (朝鮮人民軍)」の概要を参照ください。

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