ゴブリン)とは? わかりやすく解説

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goblin

別表記:ゴブリン

「goblin」の意味・「goblin」とは

「goblin」とは、英語の単語で、主に欧州伝説フォークロア登場する小さな悪魔精霊を指す。一般的には人間悪戯をする存在とされ、見た目醜く性格陰険である。例えば、J.K.ローリングの「ハリー・ポッターシリーズでは、銀行運営する知識豊富で狡猾な存在として描かれている。

「goblin」の発音・読み方

「goblin」の発音は、IPA表記では /ˈɡɒblɪn/ となる。これをカタカナにすると「ゴブリン」となる。日本人発音する際には「ゴブリン」と読むのが一般的である。この単語発音によって意味や品詞が変わるものではない。

「goblin」の定義を英語で解説

英語の辞書によると、「goblin」は"a small, ugly creature that is harmful to humans and likes to cause trouble"と定義されている。これは「人間に害を及ぼし困らせることを好む小さく醜い生き物」という意味である。

「goblin」の類語

「goblin」の類語には、「imp」、「sprite」、「pixie」などがある。これらはいずれ小さな精霊悪魔を指す言葉であり、「goblin」同様、悪戯好きな性格を持つことが多い。

「goblin」に関連する用語・表現

「goblin」に関連する用語表現としては、「goblin market」や「goblin shark」などがある。「goblin market」はクリスティーナ・ロセッティの詩の題名で、様々な果物を売るゴブリンたちの市場描いている。「goblin shark」は深海生息するサメ一種で、その特異な形状からゴブリンに例えられ名付けられた。

「goblin」の例文

1. The goblin hid in the shadows, waiting for the right moment to steal the treasure.(ゴブリンは影に隠れて、宝を盗む最適な瞬間待っていた。)
2. In the fairy tale, a goblin tricks the princess and takes her golden ball.(おとぎ話では、ゴブリンが姫をだまして彼女の金のボールを奪う。)
3. The goblin market was bustling with creatures of all shapes and sizes.(ゴブリンの市場は、あらゆる形と大きさ生き物賑わっていた。)
4. The goblin shark is a rare species found in deep sea.(ゴブリンシャーク深海生息する珍しい種のサメである。)
5. The goblin, with its cunning and deceit, was often the villain in old folk tales.(ゴブリンはその狡猾さ欺瞞により、古い民話はしばし悪役とされた。)

ゴブリン 【Goblin】

イングランド神話中の小人の姿をした精霊醜くて意地悪く、馬が好きで、子供をさらうという。ドイツコーボルトフランスゴブランと同じ。

ゴブリン

作者小林恭二

収載図書荒野
出版社福武書店
刊行年月1991.3

収載図書荒野
出版社ベネッセコーポレーション
刊行年月1995.12
シリーズ名福武文庫

収載図書したたるものにつけられて―自選恐怖小説
出版社角川書店
刊行年月2001.9
シリーズ名角川ホラー文庫


ゴブリン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/05 07:45 UTC 版)

フランシスコ・ゴヤの画によるゴブリン(1799年)。

ゴブリン: goblin)は、ヨーロッパ民間伝承に登場する伝説の生物である。

概要

アト・ド=ヴリースによればゴブリンは、洞穴、木立に住み、幼い子を食べる、概して邪悪なもので、万聖節を象徴するものである[1]

ハロウィンでは「死者とともに現れ、人間へ妖精の食物を食べるよう誘惑する」と説明するアンナ・フランクリンによれば、この呼称で

  1. 醜く不愉快な小鬼
  2. 悪戯好きな家付きの妖精
  3. 教会墓地の地下や岩の裂け目、古い木の根元に住む妖精

を指し、彼らはピレネー山脈の割れ目から発生し、ヨーロッパ全土へ広まった[2]という。

キャロル・ローズによるとGobblin,Gobelin,Gobeline,Gobling,またGoblynとも綴られる、この妖精は、人の膝ほどの身の丈と、灰色の髪の毛とあごひげを持つ。子供が好きで、行儀のよい子にはプレゼントをくれるが、同時に台所、家具を引っ掻き回す、馬に乗って興奮させるなどの悪戯をするので、大人は閉口するという。彼らは床に撒かれた亜麻の種を数え、ある程度繰り返されると出ていくという性質があるので、彼らを追い出すためには亜麻のを床へ撒くとよいという[3]

ローズマリ・エレン・グィリーによれば、どんなタイプにも属する、小さな、恐ろしい、悪戯好きか邪悪な精霊を指し、小さな洞窟に住んでいると信じられているが、奇麗な子供たちがいて酒のたっぷりある家に惹きつけられ、引っ越して家事の雑用を手伝い、子供のしつけの面倒を見る。また、缶、ドアなどを叩く、寝具を引っ張るなどの悪戯が過ぎる場合、を撒くと「掃除に飽きて」逃げるという[4]

従って、伝承や作品によってその描写は大きく異なるが、一般に共通して醜く邪悪な小人として描かれる。

水木しげるは、ドイツコボルトデンマークニススコットランドブラウニーとの関連を指摘している[5][注釈 1]。キャロル・ローズは、「悪意を持つ地のスプライト」と言っている[3]が、キャサリン・M=ブリッグズは水の妖精フーアとの行動形態の類似を指摘している[7]

岡本千晶は『トールキンのベーオウルフ物語』で、「カインの末裔」として登場する「Ylfe」をゴブリンと訳している[8]

ホブゴブリン

ゴブリンのような呼称として、ホブゴブリンという妖精がある。

それはローズマリ・E=グィリーによれば、ある文化の中でゴブリンへ接頭辞ホブを付けた者であり、親切で役に立つものの、悪戯好きな性格は変わらない精霊である[4]

キャサリン・M=ブリッグズは「概して気立てがよく」「喜んで手助けをし」悪ふざけをするのが好きで、機嫌を損ねると危険な存在で、同じものにウィル・オ・ザ・ウィスプなどが入るとしている[9]。またブリッグズは、HobやLobという言葉が、素朴さを連想させる友好的な名前に使われ、いずれもブラウニーのような、人間に友好的なものへ付けられた、としている[10]

水木しげるによれば、毛むくじゃらの醜い、ずんぐりと背の低い姿をしているとされ[11]健部伸明と怪兵隊著『幻想世界の住人たち』によれば、長い尻尾のある毛に覆われた姿かあるいは半分人間(の子供)、半分ヤギの形をし、しばしば箒を抱えている[12]

種類

家に住み、ミルクの容器へ木片を入れて人を試す[5]者の他、ダンターや、鉱夫の幽霊と言われるカッティ・ソームズ、ユダヤ人の亡霊とされるノッカー等がゴブリンの一種と言われ、「鉱山ゴブリン(Mine goblin)」といわれる。

彼らは概して人の役に立ち、ツルハシの音や他、仕事をしているような音を立てるが実質何もしていない。彼らを見ると金属を発見することができるという。キャサリン・M=ブリッグズはゲオルギウス・アグリコラの著書とこの種のゴブリン伝承の関連を示唆している[13]

健部と怪兵隊『幻想世界の住人たち』では、ニス、ノッカー[14]の他、レッドキャップグレムリンをゴブリンの一種とする[15]

語源

ゴブリンの由来は、語源辞典オンライン・エティモロジー・ディクショナリー(Online Etymology Dictionary)』によれば次の通り[16]

goblin (n.)
early 14c., "a devil, incubus, mischievous and ugly fairy," from Norman French gobelin (12c., as Medieval Latin Gobelinus, the name of a spirit haunting the region of Evreux, in chronicle of Ordericus Vitalis), of uncertain origin;

said to be unrelated to German kobold (see cobalt), or from Medieval Latin cabalus, from Greek kobalos "impudent rogue, knave," kobaloi "wicked spirits invoked by rogues," of unknown origin. Another suggestion is that it is a diminutive of the proper name Gobel.

〔日本語訳〕
ゴブリン(名詞)
14世紀初頭。「悪魔夢魔いたずら好きで醜いフェアリー妖精〕」。由来はノルマン=フランス語 gobelin (12世紀中世ラテン語の形では Gobelinus 、すなわちエヴルー地域に憑いている霊魂の名前であり、オルデリック=ビターリスの年代記内にある)。その起源は不明。

というのも、 gobelin はドイツ語コボルトとは無関係だとも言われる(コバルトを参照)。または、 gobelin の由来は中世ラテン語 cabalus であり、さらにその由来はギリシャ語 kobalos 「恥知らずなゴロツキならず者」および kobaloi 「ゴロツキたちによって喚び起こされるあくどい霊魂たち」であり、その起源は不明だとも言われる。gobelin は固有名詞 Gobel の愛称だという他の示唆もある。[16]

ファンタジー作品におけるゴブリン

ジョージ・マクドナルドの『お姫さまとゴブリンの物語』
ダンジョンズ&ドラゴンズのゴブリン
ゴブリン。

19世紀に書かれた、クリスティーナ・ロセッティの詩『Goblin Market[17]』に登場するゴブリンは、人を誘惑する際に市場を使うという、民間伝承では見られない行動をとる。また、ジョージ・マクドナルドの『お姫さまとゴブリンの物語』などに登場するゴブリンは、伝承で語られる妖精の身体的欠陥として足指を持たない。

マクドナルドの作品に影響を受けたJ・R・R・トールキンは、マクドナルドの「足が柔らかく踊りが苦手」とするゴブリン像に違和感を覚え、1915年に発表した子供向けの詩『Goblin Feet[18]で、「勇猛な足音で聴衆を魅了する」ゴブリン像を出した。彼は後にこの自作に関し出版・発表などへ否定的な意見を出してはいたが、『ホビットの冒険』に登場するゴブリンは『goblin feet』で描かれる物とは全く異なるものの「足を踏み鳴らし歌をうたう」描写が窺える。

性格が邪悪で狡賢く、坑道に住み、記号のような表記を使い、穴を掘る技術が、ドワーフに次いで長け、美しい物を作れない代わりに、人を痛める道具や一度にたくさんの人を皆殺しにする道具の研鑽に余念がなく、火薬など殺人の道具の発明の影にいるという。『ホビットの冒険』初版の段階でゴブリンやホブゴブリンより大きな「オーク鬼がいるという設定がある。また「オークを裂くもの」を意味する魔剣オルクリストを、山本史郎は「ゴブリンを裂くもの」と訳している[19]。その設定を踏襲すしている『指輪物語』では、オークは「ウルク」、ホブゴブリンは「オーク」、ゴブリンは「」あるいは「スナガ(暗黒語で「奴隷」)」という名に変えられ[20]、ゴブリンはそれを現代英語に訳した名である[21]とされた。これは、作品から童話のイメージを拭い去るためであった。

しかしオークであれゴブリンであれ、トールキンが確立した「ホブゴブリンより小さいゴブリン」「種により特徴のある個体が出る」などのイメージは後世の娯楽作品におけるゴブリン像に強い影響を与えた。なお、トールキンはクリスマスになると実子へ自著『サンタ・クロースからの手紙』を送っていた。その中で、直立したのような形で緑色を嫌うゴブリンが北極の地下まで生息域を広げ、ドラジルと呼ばれる短足のエドワード4世の頃に絶滅させられてからはコウモリ)に乗ってサンタ・クロース邸を襲うという、『ホビットの冒険』から『終わらざりし物語』に至るゴブリンやオークの一種であるWolfrider(狼乗り)と呼ばれるものと似た設定がある。

J・K・ローリングの『ハリー・ポッターシリーズ』でもゴブリン(松岡佑子の日本語訳では「小鬼」)が登場する。ゴブリンの経営による銀行・グリンゴッツがあり、その従業員もゴブリンが多い。銀行の業務として金属である貨幣を扱い、トロッコに乗車するという点で、地下や坑道に生息するイメージが踏襲されている。

ゴブリンは『指輪物語』の発表後、テーブルトークRPGダンジョンズ&ドラゴンズ』においてオークとは別の種族として設定され、オークやコボルトとともに邪悪で人間に対立する人型生物で、独自の言語などを持ち、粗野な部族社会を形成する種族として確立された[22]。あわせてホブゴブリンも大型の近縁種として設定される。これ以降、ゴブリンは雑魚モンスターの代表格として、多くのロールプレイングゲームにおいて登場するようになっていく[22]

脚注

注釈

  1. ^ ほか、ローズマリ・E=グィリーもブラウニーとの関連を指摘している[6]

出典

  1. ^ アト・ド=ヴリース『イメージ・シンボル事典』大修館書店、287頁。
  2. ^ アンナ・フランクリン『図説妖精百科』172頁。
  3. ^ a b キャロル・ローズ『世界妖精・妖怪事典』148頁。
  4. ^ a b 『妖怪と精霊の事典』182頁。
  5. ^ a b 水木しげる『世界妖怪事典』70頁。
  6. ^ 『妖怪と精霊の事典』182頁。
  7. ^ 『妖精事典』118頁。
  8. ^ 『ベーオウルフ物語』180頁。
  9. ^ 『妖精事典』355頁。
  10. ^ 『妖精事典』512頁。
  11. ^ 『水木しげるの続 世界妖怪事典』152頁。
  12. ^ 『幻想世界の住人たち1』8頁。
  13. ^ ブリッグズ『妖精事典』111頁。
  14. ^ 『幻想世界の住人たち1』234頁。
  15. ^ 『幻想世界の住人たち1』233頁。
  16. ^ a b Online Etymology Dictionary”. Douglas Harper. 2018年10月18日閲覧。
  17. ^ 荒俣宏編『新編魔法のお店』325頁の荒俣宏訳では『小鬼の市』、『ヴィクトリア朝妖精物語』所収の矢川澄子訳では『妖魔の市』。
  18. ^ 健部編『幻獣大全1』368頁では『ゴブリンの足音』、それの全訳が掲載される『ホビット;ゆきてかえりし物語』山本史郎訳384頁では『ゴブリンの足』。
  19. ^ 『ホビット;ゆきてかえりし物語』379頁。
  20. ^ 健部『幻獣大全』374頁。
  21. ^ D・デイ『指輪物語事典』269頁で、「ゴブリンは昔、オークと呼ばれた」とある。
  22. ^ a b 『モンスター・コレクション 改訂版 上』1996年、262-270頁。

参考文献

関連項目


ゴブリン(モブリン) (Goblin (Moblin) )

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/15 07:38 UTC 版)

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