形と大きさ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 14:52 UTC 版)
現代では石の板は一般に上部が円形の長方形として描かれるが、これはほとんどユダヤ教やキリスト教の伝統に基づいていない。ラビの伝承では、石の板は角の尖った長方形であり、実際に3世紀のドゥラ・エウロポスのシナゴーグの絵画や10世紀までのキリスト教美術、ユダヤ教の伝統的な図像学においてはそのような形で描かれた。 円みをおびた石の板は、メモをとるための粘土板の形や大きさの影響を受けて、中世に現れた。ミケランジェロやアンドレア・マンテーニャの作品においてはまだ尖った長方形であり(ギャラリーを参照)、大きさもおおよそラビの伝承に基づくものである。レンブラントなどのその後の芸術家は円みをおびた形で一回り大きく描写する傾向にある。前述のとおり、ラビの伝承では石の板は四角いとされるが、複数の情報によると、レプリカが本物と完全に一致しないようにラビ自身が円みをおびた形で石の板を描写することを認めたという。石の板の縦と横の長さはそれぞれ6 Tefachim (およそ48センチメートル) で厚みはそれぞれ3 Tefachim (およそ24センチメートル)であるが、芸術においては一回り大きく描写される傾向にある。また、伝承によると、十戒の言葉は表面というよりむしろ石全体に掘られていたという。
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