幻晶甲冑(シルエットギア)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 16:16 UTC 版)
「ナイツ&マジック」の記事における「幻晶甲冑(シルエットギア)」の解説
モートルビート 元々は騎操士の体力と魔力の訓練目的用に作られた最初期の幻晶甲冑。開発コンセプトは人間サイズの小型幻晶騎士。 しかし、性能面では単なる訓練用を超えた優秀さを示し、幻晶騎士を倒せるほどの攻撃力はないものの渡り合えるほどの機動力を持つ。ただし、操縦には身体強化魔法を常時維持する必要があり、非情に高い魔法演算能力と魔力の両方を必要とするため、一般的な騎士ではとても扱えない事が判明。エドガーやディートリヒでもなんとか動かせる程度が精々で、乗りこなせたのはエルネスティ・アーキッド・アデルトルートのみであったため、事実上3人の専用機となった。10機程生産されたが、前述の3機以外はお蔵入りとなり、時に引っ張り出されワイヤーアンカーや携行型の連射式攻城クロスボウ等の装備の試験台として使われた。この反省を活かして、後継機には小型の魔導演算機が搭載された。 人間には余る程の大剣を軽々と片手で扱え、エル発案のワイヤーアンカーや携行型の連射式攻城クロスボウも開発されている。これらの装備は後のモートラートにも採用されている。 エルの魔力転換炉(エーテルリアクタ)制作において、このモートルビートが使われた。エルを頭脳とし、体部分を幻晶甲冑が担当することで、触媒結晶を生まれつき体内に持ち常時魔法を発動可能なアルヴの疑似状態を再現。これにより、徒人でありながら生命の詩を用いたミスリルの加工を行えるようにした。 Web版では、エルによる“ジュゲムジュゲムゴコウノスリキレカイジャリスイギョノスイギョウマツ”という機種名案が長過ぎたので、エルが略して“モートルビート”(略する前と一文字もあってないと突っ込まれた)と命名するエピソードがある。 モートリフト 普及型幻晶甲冑。 簡素な構造で細かな動きを不得意とするが、効率的に力を発揮できる設計となっているため、重量物の扱いに優れ汎用重機として広く用いられている。モートラートと違って五指ではなく、力作業に向いた頑丈な腕の作りをしている。装甲を大幅に削減しており、中の操縦者をフレームで囲んでいるだけに見えるほど隙間が多い。そのため熱が籠らず作業する際に快適という利点もある。その便利さから一般にも普及し始めている。 大多数の人間は乗り始めのころすぐに魔力切れを起こすため長時間の作業が出来ないが、しばらく使っていくうちに魔力が鍛えられて普通に装着したまま作業出来るようになる。銀鳳騎士団の鍛冶師達はこのモートリフトを装着したまま鍛冶作業を行うという荒業を開発し、結果として幻晶騎士の整備や製造に大幅な効率アップを齎した。この革新的な鍛冶技術は学園の教師陣に衝撃を与え、後に王国内の教育機関すべてで授業内容が変更されることになった。 最初期のモートリフトは、ディクスゴード公より提供された小型の魔導演算機を艤装したモートルビート=後のモートラート相当品で、銀鳳騎士団首脳部に試作品を紹介した時に銀鳳騎士団首脳部はモートルビートと区別が出来ず、バトソンが操縦している事で漸くモートルビートとの違いに気が付いた程違いは少ない。アニメ版はモデリングの都合でモートラートと共通のデザイン。 開発された秋から厳冬期前にかけての初期量産時に、生産工数の軽減の為に後の典型的モートリフトへの簡略化が進んだ。 モートラート 戦闘用幻晶甲冑。モートルビートや初代モートリフトの設計思想を受け継いでおり、騎操士の初期訓練にも使われる。 戦闘用として可動の自由度が高く設計されており、五指を備えているため細かい作業にも向いている。その分モートリフトには単純なパワーで劣っており、操縦も複雑になっている。 幻晶騎士にこそ及ばないが、その戦闘能力は生身の人間にとって脅威でしかない。見た目と違ってはるかに敏捷性が高いのに膂力や防御力は見た目通りで、人間が生身で振るう武器や魔法は容易に弾き、ただの殴りの一撃で訓練された兵士すら無力化する。小型の魔獣程度ならこの幻晶甲冑だけで容易に相手にでき、奇襲とそこからの集団による袋叩きで単体相手であれば決闘級魔獣すら狩れる。対幻晶騎士でのかく乱戦法、砦などへの突入に使用されるなど、歩兵部隊にとっては大いに戦力アップとなった。 シャドウラート 藍鷹騎士団正式採用の諜報用幻晶甲冑。 銀鳳騎士団との連絡係を務めるノーラ・フリュクバリが、騎士団内での幻晶甲冑運用を目の当たりにして、小回りに長け大きな力を発揮しながら静粛性にも優れる点が諜報活動に最適であると思い至り発案した代物。 モートラートよりも静音性や隠密性に特化しており、闇に紛れての隠密行動では歩哨のかなり近くを通っても存在に気付かれないほど。潜入工作任務で非常に優秀な成果を上げている。 降下甲冑(ディセンドラート) 飛翔騎士の操縦桿として用いられる、緊急脱出機構も兼ね備えた専用幻晶甲冑。 脱出に必要な魔法を騎操士自身が習得していなくても問題が起こらないように甲冑そのものに色々と仕込まれており、着る紋章術式といった代物に仕上がっている。 生存性に性能を割り振っているため単純な戦闘能力では他の幻晶甲冑に及ばないが、それでもアデルトルートほどの飛びぬけた実力がある者が使えば決闘級魔獣とも戦える。 原案を出したエルのように標準体形外の騎操士でも、コックピットに収まる限り、体形に合った降下甲冑を用意すれば、操縦席を改装・調整する事なく飛翔騎士の操縦が可能になるが、シルフィアーネ(二世・テイク2)とトゥエディアーネ(先行量産騎及び以後量産の各種改良モデル群)とシルフィアーネ・カササギ三世(サード)・エンゲージ(但し作中に降下甲冑を装備して騎乗している描写はない)等の飛翔騎士各モデルと、降下甲冑間の互換性については、作中不明である。 重機動工房(ドワーヴズフィスト) ダーヴィド専用の幻晶甲冑。後にバトソン用も登場。 幻晶騎士の整備に便利なようにと、銀鳳騎士団所有のモートリフトは大なり小なり鍛冶師ごとに勝手にカスタマイズされているが、これはその中でも異例なほど大改造されている。 モートリフトの腕を改造した大型クレーンアームに加え、モートラートに採用されている五指を備えた精密作業用の腕まで付いており、ほかにも工具ラック・資材収納箱・魔導式トーチを備え、大規模溶鉱炉を必要とする作業以外はこれ一機で対応できるという規格外の代物に仕上がっている。 銀鳳騎士団謹製訓練用幻晶甲冑 Web版では銀鳳騎士団特製訓練用幻晶甲冑と記述された。モートルビートに近い調整を施されており、絶えず魔法術式を演算し魔力を食わせなければ動くこともままならならず、本来騎士の動きを助けるはずの幻晶甲冑が逆に大きな負荷をかけ、彼らの体力魔力共消耗させ鍛え上げる事を目的とした、銀鳳騎士団特製・謹製の騎操士訓練用モートラート。白鷺騎士団・紅隼騎士団の新加入団員がその存在を知らなかった程には、銀鳳騎士団外では使われておらず、知られていない。
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「ナイツ&マジック」の記事における「幻晶甲冑(シルエットギア)」の解説
幻晶騎士の構造をベースにエルが考案した、全高2.5メートルほどの魔導仕掛けの機械鎧(要はパワードスーツ)。最大の特徴は「魔力転換炉を用いず搭乗者自身の魔力によって動く」こと。これにより稼働時の騒音がほとんど発生せず静粛性に優れているため、諜報・潜入任務などを担当する騎士団にも重宝された。魔力転換炉を持たないため大量生産が容易。どの挿絵・漫画版・アニメ版の幻晶甲冑でも、幻晶甲冑に向けて『幻晶騎士を小型化、簡略化する』 過程で、幻晶甲冑に搭載不可能な巨大な幻晶騎士用眼球水晶と幻像投影機(ホロモニター)を小型化せずに省略し、直接目視化された結果の形として描かれている。その有用性からフレメヴィーラ王国内では急速に普及(文庫版の西方歴1280年春頃には国内全土の教育内容が刷新された)し、友好国にも技術供与されている。
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