世界平和統一家庭連合 反対運動

世界平和統一家庭連合

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/13 04:58 UTC 版)

反対運動

統一教会は1960年代から社会問題となり、1967年9月、日本初の統一教会の被害者団体「原理運動対策全国父母の会」が発足[582]1975年4月には、統一教会の被害者団体「全国原理運動被害者父母の会」が発足[582]、同年12月には同団体が自民党議員全員に対し「原理運動即時禁止令要請」の請願書を送付する。この文章では教団を「年間五万人以上の平和な家庭が崩壊するばかりでなく、数多くの精神錯乱、発狂者、自殺者などが続出する兇悪な新興宗教団体」とし、数多くの被害者家族の実態を挙げ、自民党に教団の規制を訴えた[583]

1978年11月、上智大学学長のヨゼフ・ピタウ早稲田大学元総長の村井資長歴史学者家永三郎ジャーナリスト茶本繁正と荒井荒雄、衆議院議員西宮弘参議院議員市川房枝らの協力によって反統一教会団体「原理運動を憂慮する会」が発足した[584][585][586][587]

批判者に対する嫌がらせ・脅迫行為

マスメディア

統一教会に対するマスコミ報道は霊感商法が社会問題となった80年代から90年代初頭にかけてブームとなった。その先駆となったのは朝日新聞社が発行する『朝日ジャーナル』で、不安を煽り、高額な高麗人参濃縮液を法外な値段で売りつける悪徳商法の一種として、「霊感商法」批判キャンペーンを展開していた。統一教会側は殺到する批判報道に対し、大々的なマスコミの情報操作に乗り出したとされる。当時、芸能人桜田淳子新体操選手の山崎浩子作家飯干晃一の娘・飯星景子が入信し、話題をさらっていたが、教会を批判するメディアには、ニュースバリューのある合同結婚式の取材をさせない、協力的なメディアには情報を与えるという手法を使ったとされる[42]

とりわけ教団に批判的だった週刊文春朝日新聞社には、信者が直接的な行動に出ることがあったとされ、週刊文春の記事によれば、社屋を「あなた方は宗教を弾圧して信仰の自由を奪う、最悪のサタンである!」「人類のメシアとして再臨された文先生とご家族を悪くいうな」と叫ぶ信者のデモ隊に囲まれたことがあったという[588]

当時『朝日ジャーナル』を担当していた筑紫哲也は、大量の無言・脅迫電話のほか、編集部員・朝日新聞関係者の自宅周辺でのつきまとい行為や出前の大量無断注文があったと証言している。電話作戦は、朝日新聞社だけでなく、近隣の無関係の施設にも及び、病院、築地市場日産自動車新橋演舞場海上保安庁にも大量の無言電話が押し寄せたという[589]

1986年6月、『神奈川新聞』が霊感商法を批判する記事を掲載すると、翌日から「壺は悪くない、効くんだ」との趣旨の電話が殺到した。2日目には無言電話が約7000本となり、編集局長も電話で脅迫された[475]

1987年7月、新聞労連日放労、出版労連、民放労連などが加盟する日本マスコミ文化情報労組会議は、霊感商法報道に対して「組織的で陰険な妨害行為」が行われていると発表した。霊感商法の実態を伝えるマスコミやミニコミに無言電話が集中したり、「霊石愛好会」を名乗る団体が、放送局や新聞社に押しかけるなどして圧力を加えていたことを指摘した[590]

1992年7月、TBSの「モーニングEYE」では、統一教会に批判的な東北学院大学教授の浅見定雄や元信者が出演し、統一教会の実態や霊感商法の被害を報じたが、TBSに対し大量の抗議電話や抗議文が殺到した。特に、浅見が出演した7月29日の直後には、浅見を「サタン」として「出演させるな」との趣旨の抗議文170通が送付された。8月5日に「筑紫哲也ニュース23」で統一教会と合同結婚式の問題を取り上げると、夕方に教団の広報担当者が来社し「TBSの報道は教団を中傷したものである。報道が続くなら、『国際合同結婚式』を含む一切の取材を拒否することもありうる」との趣旨の文章を提出した。日本テレビの「ルックルックこんにちは」でも同様の抗議があったという[591]

統一教会の活動を批判的に報じた8月20日午前の「モーニングEYE」の放送終了後にも大量の無言電話が殺到した。24日だけでも1万9000件にもおよんだ。個別の番組担当や事務系統などの、電話帳に記載されていない番号を含めてのものだという[592]

このような嫌がらせの電話について、元信者の女性がTBSの取材に応え、教団からの指示があったことを明かしている。また、女性は当時の心境を明かし、「統一教会に反対する人はみんなサタン」に見えていたと語り、教団を批判していた弁護士についても「もう顔見るだけで気持ちが悪くて」と語っている[593]

このほかにも、教団系の国際勝共連合街宣車を繰り出し朝日新聞批判の街頭演説を繰り返していたとされる[464]。このため、赤報隊事件の関与疑惑が浮上した。

安倍晋三銃撃事件後の対応

2022年7月8日の安倍晋三銃撃事件を機に統一教会への批判報道が過熱化すると、教団は、同月31日に教団が著作権を保有している映像は使用しないよう注意喚起するプレスリリースをマスコミ各社に出した[594]。これに対し、鈴木エイトは「報道目的での映像使用は著作権法で認められている」と反論した[595]

同年8月18日、日本において、統一教会への偏向報道が続いているとして、同団体の信者(日本人を含む)など約3,500人が日本メディアに対して抗議する集会やデモ活動を韓国・ソウル市内で行った[596][597][598]

教団はメディアによる旧統一教会に関する報道が過熱しているとして「メディアと教会との関係について調査して公表する」と予告。これは「暴露」で「メディアへの報復ではないか」と批判を浴びた。

同年8月25日、教団は公式サイトで、毎年日本テレビ系列で放送されているチャリティー番組『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』に女性信者がボランティアスタッフとして、7年間にもわたって関わっていたことを公表した。この教団のサイトには2014年に放送された番組のテロップ画像が添付され、そこには「七尾市/世界基督教統一神霊協会・能登教会」の文字があった。これについて日本テレビはプレスリリースで説明し、「一般的に、参加される方の個人的な思想・信条について確認することはいたしません」とした上で、この画像は系列局の「テレビ金沢」が、ローカルエリアでのみ放送したものであり、番組本編ではないCMの一部画面を切り取って掲載されたもので、参加ボランティア団体を紹介する画像ではないと説明した[599][600]

同年8月30日夜、韓国テレビ局の文化放送(MBC)が調査報道番組の『PD手帳』において、安倍の銃撃事件と世界平和統一家庭連合が長年に渡って日本の政治と密接な関係が指摘されていることなどを放映した。これを受けて、同団体の信者(日本人を含む)など約4,000人が翌31日にMBC本社前にて抗議デモを行った[601][602][603]

弁護士や個人

霊感商法が社会問題化した1980年代から90年代初頭にかけて、統一教会への反対運動が展開されたが、関係者への激しい嫌がらせが多数報告されている。1987年当時、霊感商法を追及する弁護士山口広に対し、「バカヤロー」「しまいには死ぬぞ」などとの脅迫電話が早朝から深夜まで殺到していた。同弁護士に対しては「スパイ防止法つぶしに狂奔、霊感商法攻撃も」と書かれた中傷ビラがまかれていたこともわかっている[604]。同年3月には週刊『思想新聞』(勝共連合が発行する新聞) 号外が新宿駅前や事務所の周辺でも撒かれた[605]。号外は山口広、伊藤和夫、丸山輝久、東澤靖の4人の弁護士の写真を掲載したうえで「知らないと大変!暗躍する左翼弁護士」との見出しで各人を攻撃、紙面には住所と電話番号も掲載されていた。号外の配布は統一教会からの指示によるもので、実際の配布は教会の信者が実行した[605]

同じく霊感商法問題を追及する弁護士の河田英正に対し、「天誅が下るぞ」「神を冒涜したな」との脅迫電話が殺到し、何者かによって無断で寿司の出前を注文されるなどの嫌がらせが行われた。この他にも料理店や葬儀社に同弁護士の名前を使っての偽電話がかかったり、無関係の一般家庭に同弁護士の名前を騙って「詐欺で告訴するぞ」との電話が約62件あったという。河田は偽計業務妨害にあたるとして、刑事告発を検討していると語った[606]

子供が教団に入信した名古屋市在住の女性は、教団系の国際勝共連合主催の名古屋集会に出席したり、祝電を打った政治家に手紙で抗議したところ、「てみゃーは共産党か。勝共の役員を脅しやがって。てみゃーみたいなものはぶっ殺すぞ」「死んだら地獄に行くよ」などと脅迫された。さらに勝共連合婦人部を名乗る4人組が自宅に押し寄せたという[475]

奈良市で「原理運動に反対する被害者家族の会」が結成されると正体不明のグループによる激しい妨害活動が始まった。代表の男性は妻が統一教会に入信したために抗議運動を行なっていたが、男性の職場には嫌がらせの電話が殺到し、失職を余儀なくされた。同被害者の会の集会には、正体不明の約30人の男女が押しかけ、妨害を行った[607]

1987年6月には、長崎市で「霊感商法は、統一教会の組織ぐるみの収益活動」などと批判するミニコミ誌を発行した男性が、自宅で空気銃で狙撃され、右足に怪我を負った事件もあった。男性には、これ以前にも正体不明の人物による嫌がらせや数百本の脅迫電話が殺到しており、警察は関連を調べているとした[608]。その後、長崎県弁護士会人権擁護委員会は、統一教会長崎教会に対し、ミニコミ誌を発行した男性への嫌がらせを行わないよう勧告した。報告書によると、霊感商法に批判的な報道をしたマスコミや「霊感商法」による被害救済にあたっている全国の弁護士にも同様の嫌がらせがあったとしている[609]

1988年10月、霊感商法問題に取り組む14人の弁護士に対し、中傷ビラを撒いたとして、福岡地裁で420万円の損害賠償を請求されていた霊石愛好会福岡支部長の男(44)が、訴えを認め、賠償金の支払いに合意している[610]

当時、キリスト教の牧師が信者の脱会説得運動に尽力していたが、牧師に対しても無言電話や嫌がらせ電話、脅迫が一日中殺到しており、「牧師による人権侵害を許すな」とのビラも大量に配られていたという。ビラの末尾には連絡先が書かれており、その住所には教団系施設があった。牧師の自宅周辺には2か月間に渡って街宣車が大音量で徘徊し、牧師の妻への傷害事件まで発生した。説得により脱会を決意した山崎浩子の叔父は尾行されるようになり、自宅付近では正体不明の人物が徘徊し、不審人物にカバンを奪われる事件も発生した。さらに自宅の電話には盗聴器が設置され、統一教会幹部を名乗る脅迫状も送付された。脅迫状には教団の本部がある渋谷の消印が押されており、「神の子山崎さんを奪還するのは正当な権利」と書かれていた。山崎の叔父は精神的圧力により、体重が8キロほど落ちたと話した[611][612]

牧師杉本誠が教団に批判的な講演会の代表を引き受けていた1987年当時、開催を知らせるチラシを配ったところ、自宅に「講演会について話がしたい」と電話があり、指示された通りに喫茶店に赴いた。そこには正体不明の男性7人がおり「講演会を中止してほしい」と迫った。杉本が断ると、「朝日の記者みたいになりたいのか」と話した。同年5月には赤報隊事件が発生したばかりだった。その後も、無言電話や自宅の雨戸に石を投げられるなどの不審な出来事が続いた[613]

1988年8月、統一教会の信者4人が、脱会した元信者の女性を誘拐するために、女性を保護していた秋田県内のキリスト教会に無断侵入したとして、住居侵入罪刑事告発されている。信者4人は、女性の父親を突き飛ばし重傷を負わせていたという[614]

反統一教会の学者として有名だった浅見定雄も執拗な嫌がらせを経験しており、「統一教会」を名乗る脅迫電話や無言電話が自宅に殺到していた。電話に出た浅見の妻に対しては「旦那がああいうことをやる以上、覚悟があるのだろうね」と言ったという。山崎浩子の脱会説得に協力していた頃には、教団信者に尾行され、直接「何が起きるかわかりませんよ」と脅迫され、TBSの番組の出演後は11か月にわたり自宅に無言電話が続いた。さらには浅見の所属先の大学に中傷ビラを巻かれたこともあった[580]

1993年6月、教団は俳優の中村敦夫を名誉毀損で刑事告訴した。教団は日本テレビザ・ワイド」の番組中において、中村が教祖の文鮮明について虚偽の発言を行ったと主張した。中村は「研究者によって何度も明らかにされた事実を話した。信者に対してしめしがつかなかったから、告訴したのだろう」と反論した[615]2010年、中村は当時を振り返り、「厄介だから黙っちゃおうというのが当時の知識人たちの態度。大変なタブーでしたね。すぐにジャーナリストの有田芳生さんらと記者会見を開いてテレビの前で教団を批判し、宣戦布告しました。それ以降、不思議なことに手紙一本来ません」と語っている[616]

1994年当時、ドイツで統一教会の反対運動を展開しているキリスト教牧師の男性に対して、「赤い牧師は出て行け」「左翼過激派はドイツからいなくなれ」などの嫌がらせ電話が殺到していた。また、街頭では牧師を糾弾する署名運動も行われていた。この牧師は身の危険を感じ、窓を耐熱二重ガラスに強化するなどの対策を余儀なくされているという[617]

1995年9月5日、岡山県警は統一教会信者の男(28)を暴行と住居侵入の疑いで、同じく信者の男(26)を住居侵入の疑いで逮捕した。両者の容疑は元信者の女性を連れ戻そうとして、女性の家族の家に押しかけ、ドアを破壊して家族を引きずりだし、首を押さえつけるなどの暴行を加えた疑いだった。この事件に関連して統一教会岡山教会も家宅捜索の対象となった[618]

1995年頃には、教団が東京の成城に関連施設の設置を計画し、近隣住民とトラブルになる事件が発生した。近隣住民は教団の霊感商法マインドコントロール、脅迫などの悪評から進出に反対し、「統一協会成城教会を断固阻止する会」を結成し、反対運動を展開した。これに教団は激しく反発し、内容証明を送付し法的措置を予告。さらに住民に対し「子供たちを皆殺しにする」との差出人不明の脅迫状も送付され、無言電話も殺到した。この運動には地元選出の石井紘基衆議院議員も協力、土地の貸主と交渉し、貸主の建設会社は教団宛に「契約解除」の通告を出すに至った[612]

栃木県議で元足利市長の大豆生田実は、2001年の足利市長選挙に立候補した際に、教団による選挙妨害があったと証言している。この選挙では教団系の「真の家庭運動推進栃木協議会」の支部長が「(大豆生田が)15年前頃に統一教会の会員として活発な活動をしていた」とネット上にデマを書き込み、大豆生田が落選すると、一転して謝罪広告を新聞に掲載した。この選挙妨害について大豆生田は、自身がかつて反統一教会運動に参加していたことが原因だったとしている[409]

裁判

教団側敗訴の判例

献金勧誘行為の違法性
1993年(平成5年)5月27日福岡地方裁判所での判例
統一教会の「霊感商法」に対する損害賠償請求訴訟で、全国で初めて統一教会の関与と賠償責任を認め、3670万円の支払いを命じる判決が出た。信者らは2人の未亡人に対し、亡くなった夫に関して、先祖の因縁話で、不安を煽り、執拗に迫って高額の献金をさせたり、弥勒像等を購入させた。福岡地裁は「献金勧誘行為は、布教活動の一環として行われたものであったとしても、その目的、方法、結果において到底社会的に相当な行為であるということはできず、違法であり、民法709条の不法行為に該当する」、「信者らと教団は実質的な指揮監督関係にあり、信者が献金勧誘行為が教団の教義である万物復帰の実践として理解していたことや献金がいずれも教団に帰属していることなどからみて、原告らに対して不法行為責任を負う」と判断し、教団に使用者責任を認め、献金相当額と慰謝料の支払いを命じた[619]
2002年(平成14年)10月28日、新潟地方裁判所での判例
元信者が、教団による違法な入信勧誘・教化行為によって損害を受けたとして、不法行為に基づく損害賠償を教団に求めた事案で、裁判所は「信者らもしくは信徒会の伝道・経済行為は、被告(統一教会)が経済的な利益を追求するという目的のもとになされ」「信者らが、文鮮明の配下というべき教団の幹部らの意を受けてその指揮・命令の下に実行された結果と認められ、(中略)原告らに対する、法人としての教団自身の故意に基づく違法行為であると評価することができる。」として民法709条に基づいて、その違法行為による損害を賠償する責任を負うと判断された[620]
教団への入会ないしは献金等については「入会ないしは献金等をしようとする者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものにつき、不実のことを告げ、また、被告への入会ないしは献金等をさせるため、対象者を威迫して困惑させるものであり、方法として不公正なもの」と判断し、教団の献金勧誘のシステムは、「不公正な方法を用い、教化の過程を経てその批判力を衰退させて献金させるものといわざるを得ず、違法と評価するのが相当である。」として教団に原告2人に対する損害賠償を命じた(平成9年(1997年)4月16日判決言渡 平成9年4月16日判決原本交付 裁判所書記官 平成6年(1994年)●第二〇七号 損害賠償請求事件)[621]
1999年(平成11年)3月11日、最高裁判所での判例(一審・東京地裁1997年10月24日)
統一教会信者が先祖の因縁などを述べ立てて、高額の献金をさせた行為を違法認定し、教団の使用者責任を認めた[622][623]
1999年(平成11年)12月16日、福岡地方裁判所での判例
霊感商法の被害を受けたとして、福岡県内の主婦ら2人が、教団と販売会社に総額約600万円の支払いを求めた訴訟で、福岡地裁は総額590万円の支払いを求める判決を下した。「信者を指揮監督できる立場にあった」として、教団と販売会社に使用者責任を認める判決だった[624]
2000年(平成12年)4月24日、東京地方裁判所での判例
信者による壺や多宝塔、朝鮮人参濃縮液を売りつける活動で、統一教会の法的責任を認める。いずれも最高裁で確定[623][625]
2004年(平成16年)2月26日、最高裁判所での判例
統一教会の違法な勧誘で合同結婚式への参加を強要されたとして、元信者3人が教団へ損害賠償を求めた裁判で、最高裁判所は教団の上告を棄却。婚姻の自由の侵害を認め、920万円の支払いを命じた高裁判決が確定した[626]
2005年(平成17年)4月25日号、新潟地方裁判所での判例
違法な勧誘で入信させられ、霊感商法への従事や合同結婚式での結婚を強要されたとして、元信者ら35人が教団に総額3億3500万円の損害賠償訴訟を起こしていた裁判で、新潟地裁は信教の自由財産権の侵害を認め、約8700万円の支払いを命じた[418]
2020年(令和2年)2月28日東京地方裁判所での判例
信者から違法な勧誘を受けて多額の献金をさせられたとして、東京都に住む元信者の60代女性が約520万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は家庭連合と信者に約470万円を支払うよう命じた。判決では「女性は信者から、亡くなった夫や長男が地獄で苦しんでいるとの不安や恐怖心をあおられ続けており、献金の要求は社会的に相当な範囲を逸脱した違法な行為だ」と指摘し、家庭連合には信者の使用者責任があるとした[627]
準禁治産者申し立て事件
教団に献金を続ける信者に対し、親族が家庭裁判所に準禁治産者、保佐人選任の申し立てを行い、審判前に保全処分が認められた事例がある[628][629]
伝道に関する違法性(青春を返せ裁判
損害については「過酷な経済活動や伝道活動に従事して労役の提供を余儀なくされ、さらに、献身するために勤務先の会社をやめることを余儀なくされるなど献身期間中、従前の人間関係や社会生活等を破壊された。」「文鮮明の選んだ相対者を断ると、自己や先祖の救いの道が閉ざされ、病気や怪我をしたり又は死んだりすることになるとか、死後地獄に行くことになるなどと思って苦悩し、相当の精神的苦痛を被った。」などとして、教団に対し原告の3人に対する慰謝料の支払いを命じた。被告の高裁への控訴、最高裁への上告はいずれも棄却された(平成14年(2002年)8月21日判決言渡 同日原本領収 裁判所書記官 平成11年(1999年)(ワ)第18400号 平成15年(2003年)5月13日口頭弁論終結)(平成15年(オ)第1770号 平成15年(受)第1880号)。
婚姻の無効性
1993年10月7日 福岡地裁で、統一教会の合同結婚式に参加し、教会の指示により婚姻届をした日本人女性が婚姻意思の不存在を理由とした日本人男性との婚姻の無効の訴えが認められた。信者の福岡高裁への控訴・最高裁への上告ともに棄却(1995年10月31日1996年4月25日[630][631]

批判言論に対する訴訟

和解の事例

統一教会の信者である夫婦が自分達を連れ去り、脱会の説得を行った親、次女、親族、牧師らの8名を被告として、自分達の意思に反する違法な拉致、監禁及び教団からの脱会の強要等の共同不法行為に基づく差止請求及び損害賠償請求を求めた事案。
2004年1月23日 横浜地裁は原告の請求を棄却した。横浜地裁は、「両親の行為が原告の意思に反する、違法な、拉致、監禁及び統一教会からの脱会の強要とまで認めることはできない」「両親による暴行の事実があったと認めることはできない」と判断し、両親に協力した牧師の行為についても「牧師らの指示、指導があったとは言えない」「統一教会からの脱会の強要にあたらない」とし、原告の請求を棄却した[633]
請求額以上を返金する事で和解した事案
“因縁話”により2億1千万を献金、画や宝石など1千万円分を購入させられたとして千葉県の女性が、賠償を求めたことに対し、教団側は1億3千万での和解案を提示。交渉が進展しないため、所管庁たる文部科学省をも共同被告とした訴状を送付したところ、2008年3月に2億3千万円の和解案が提示され、和解が成立した[634]。実損額を超える和解は極めて異例である[635]
アメリカにおいて、不当な勧誘(伝道の初期段階に教団の名前を正式に述べなかった「不実表示による詐欺」)、洗脳、虚偽の監禁などを理由として2人の元教会員が訴えた民事訴訟。
1審、2審は「訴訟自体が法廷を宗教問題に踏み込ませるものだ」として原告の訴えを棄却したが、カリフォルニア州最高裁は教団の名前を隠した伝道は「聖なる詐欺」(Heavenly deception)と呼ばれる、教団の教義に基づく宗教行為であるが、市民が騙され、強制的説得による不利な環境に服従することから保護するという州の利益のために、教団の活動に制限を加えることは憲法上認められるとして、1、2審の略式判決を破棄し、陪審員による事実審理をするようにと差し戻した。結果的に教会と原告は和解したが、「信教の自由」があっても、伝道の方法によっては詐欺にもなり得る場合があることを示唆したものとなった(モルコ・リール事件 1998年10月27日 カリフォルニア最高裁)[636][637][638][639][640][641]

注釈

  1. ^ ただし、選民思想に関しては若干の留保が必要である。なぜなら、韓国民を選民と考えるのは新宗教の統一教会に限ったことではなく、韓国内の伝統的なキリスト教でも一般的だからである[108][109][110]。これは、李氏朝鮮時代末期にキリスト教が朝鮮国内で本格的に宣教され始めた際、主としてアメリカのプロテスタントの宣教師たちが、朝鮮人を現代における、聖書内のイスラエルの民だと教えて布教したのが原因で、1919年3・1運動以前にすでに『選民』というキリスト教徒向けの雑誌が出版されているほどである[111]。 韓国キリスト教徒の選民思想は現代でも保持されている[112][113]
  2. ^ なお、LGBT、同性婚、夫婦別姓は、いずれも共産主義とは独立のリベラリズムの範囲の事柄である。
  3. ^ イギリス西部にありランカスター公がイギリス国王チャールズ3世の港町ランカスターとは異なる。
  4. ^ 日韓トンネル推進全国会議は2017年11月28日に東京都千代田区の海運クラブで結成された組織[230][231]。結成大会で元衆議院議員の宇野治が会長に選出された[232][233]
  5. ^ 「スパイ防止法制定促進国民会議」は、国際勝共連合が活動資金の大半を出して1979年に設立した団体[236][237][238]
  6. ^ 下村文科大臣の時にそれまでの慣例を破って認証されたため、共産党宮本徹衆院議員が当時の決裁文書の開示の請求をしたところ、認証理由などがすべて黒塗りの文書が開示された[247]
  7. ^ 前川喜平1997年文化庁宗務課長だったころに、教団が名称変更を求めてきたが実態に変更がないため認めなかったとしている[248][249]
  8. ^ 「霊感商法等の悪質商法への対策検討会」は2022年8月29日から同年10月13日にかけて計7回開かれた。構成委員は河上正二菅野志桜里紀藤正樹、田浦道子、西田公昭、宮下修一、山田昭典、芳野直子の8人[259]
  9. ^ 「文鮮明は金百文が1952年釜山東来で避難中に執筆した原稿『堕落、復帰原理』を見て『原稿校正を見て差し上げる』と持って行って6ヶ月以上持って来ない騒動を起こした」[275]
  10. ^ 韓国語聖書に記載されている箇所、申命記15/1、2、3、9、31/10、ネヘミヤ10/31、マタイ18/27、マタイ18/32、ルカ7/42、ルカ7/43。
  11. ^ 原義:ラテン語「com 共に」+「passio 受難」
  12. ^ 札幌青春を返せ訴訟・最終準備書面 に詳しい説明がある。
  13. ^ 別名「気づきのセミナー」とも言い、「隠れた能力を開発する」などというふれこみで急増している「産業」である。受講料が非常に高額で、洗脳状態に陥りまともな社会生活ができなくなるなどと社会問題化した。[要出典]

出典

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  5. ^ https://www.mbs.jp/news/feature/kansai/article/2022/07/090019.shtml
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  12. ^ 統一教会・家庭連合の大規模フェスティバル・愛知大会に同県選出の自民党国会議員が多数出席”. やや日刊カルト新聞 (2017年11月16日). 2022年7月26日閲覧。
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