神の十戒復古運動
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神の十戒復古運動[1](英語: the Movement for the Restoration of the Ten Commandments of God)とは、クレドニア・ムウェリンデ、ジョセフ・キブウェテーレ、ビー・テートによってウガンダで創始されたキリスト教系新宗教(カルト)、セクト。メディアによっては、神の十戒の復活を求める運動とも訳される[2]。ローマ・カトリック教会から分派した[1]。1980年代末期、バナナ・ビールの醸造家であったムウェリンデと政治家であったキブウェテーレが、聖母の出現を経験したと主張するようになり創始された。運動の主要な指導者は、ジョセフ・キブウェテーレ、ジョセフ・カサプラリ、ジョン・カマガラ、ドミニク・カタリバーボ、そしてクレドニア・ムウェリンデの5名であった。2000年初頭、この教団の信者の大半が大規模な火災と、毒殺などによって虐殺された。この信者の大量死は当初集団自殺と見做されていたが、後になって運動の指導者達によって組織的に行われた大量殺人であったこと結論付けられている[3]。この大量殺戮の原因として、指導者達が信者に説いていた世界の終わりが実際には来ることがなかったためとされている[3]。この惨劇の報道において、BBCニュースとニューヨーク・タイムズは、この運動のことをドゥームズデー・カルトとして報道している[4][5]。最終的な死者は924人に上り、ガイアナで起こった人民寺院の集団自殺での死者数を上回った。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 江木 慎吾 (2013年6月1日). “狂信と500人の焼死 思い出したオウム事件 @カヌング”. 朝日新聞 2018年10月16日閲覧。
- ^ a b c d “カルト宗教の終末論が生んだ最悪の結末・大量殺人! 教祖は今も逃亡中か”. ハピズム (2011年10月31日). 2018年10月16日閲覧。
- ^ a b c d e f g "Uganda Survivor Tells of Questions When World Didn't End Ian Fisher" The New York Times April 3, 2000
- ^ a b c d e Quiet cult's doomsday deaths BBC News March 29, 2000
- ^ a b c d Cult in Uganda Poisoned Many, Police Say New York Times July 28, 2000
- ^ a b c d e f g h i Uganda Cult's Mystique Finally Turned Deadly Ian Fisher The New York Times April 2, 2000
- ^ Fateful Meeting Led to Founding of Cult in Uganda Henri E. Cauvin The New York Times March 27, 2000
- ^ a b Cults: Why East Africa? BBC News March 20, 2000
- ^ a b c d e The preacher and the prostitute BBC News March 29, 2000
- ^ a b A party, prayers, then mass suicide Anna Borzello The Guardian March 20, 2000
- ^ a b Evidence Indicates Uganda Cult Held an Eerie Prelude to Fire Henri E. Cauvin New York Times March 26, 2000
- ^ a b Mass graves found in sect house Anna Borzello The Guardian March 25, 2000
- ^ Fisher, Ian (2000年4月2日). “Uganda Cult's Mystique Finally Turned Deadly” (英語). The New York Times. ISSN 0362-4331 2018年4月16日閲覧。
- ^ NTVUganda (2014-04-03), Kanungu Massacre: Report claims Kibwetere is hiding in Malawi 2018年4月16日閲覧。
- 1 神の十戒復古運動とは
- 2 神の十戒復古運動の概要
- 3 歴史
- 4 外部リンク
神の十戒復古運動 (2000年)
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「カルトの集団自殺」の記事における「神の十戒復古運動 (2000年)」の解説
2000年3月17日、ウガンダの宗教団体神の十戒復古運動の信者530人が死亡した。当初は集団自殺と思われていたが、後に別の場所から毒殺・刺殺された信者の遺体が多数発見され、大量殺人事件に変更された。最終的に924人が死亡したとされる。この団体は、カトリック教会からわかれて終末論を強調し、聖母の出現を主張していた。信者達は制服を着て真面目に働いていたが、言葉を発する行為には邪悪な嘘が混ざるとして、会話が禁止されていた。地域住民によると、集団死に対してパーティを開催し、ソフトドリンク70箱と3頭の牡牛が消費されたと語っている。 この事件に対して集団自殺であるとの見解は、特に宗教学者アーヴィング・ヘキサムによって批判され、今日もウガンダの関係者は「誰もなぜ、どのように、何が、いつ、など真実を説明することができない」と述べている。
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