イエス‐キリスト【Jesus Christ】
読み方:いえすきりすと
[前4ころ〜30ころ]キリスト教の始祖。パレスチナのナザレの大工ヨセフと妻マリアの子として生まれた。30歳ごろバプテスマのヨハネから洗礼を受け、ガリラヤで神の国の近いことを訴え、宣教を始めた。ペテロなど12人の弟子と活動を続けたが、ユダヤ人に捕らえられローマ総督により十字架刑に処せられた。その死後3日目に復活したと確信した弟子たちはイエスをメシア(救世主)と信じ、ここにキリスト教が始まった。イエズス。キリスト。ジーザス=クライスト。
[補説] 「イエス」は、神は救いである、の意のヘブライ語のギリシャ語形「イエスース」から。「キリスト」は、ヘブライ語で油を注がれた者の意の「メシア」にあたるギリシャ語「クリストス」からで、元来はイスラエルの王をいう称号であるが、当時は待望する救世主をも意味していた。
イエス・キリスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/02 10:30 UTC 版)
イエス・キリスト(古代ギリシア語: Ίησοῦς Χριστός[注 1], ヘブライ語: ישוע[注 2]、 ラテン語: Jesus Christus[注 3]、伝:紀元後1年 - 紀元後33年[注 4])は、ギリシア語で「キリストであるイエス」、または「イエスはキリストである」という意味。 なお、イエス・キリストがキリスト教を創始した人物である意を有するのは事実であり、本項では、ナザレのイエスについてのキリスト教における観点とその他について述べる。
注釈
- ^ 古代ギリシア語再建例: Iēsoûs Khrīstós イエースース・クリーストース、中世~現代ギリシア語: Ιησούς Χριστός [i.iˈsus xrisˈtos] 転写例: イイスース・フリストース
- ^ 聖書ヘブライ語: Yēšúa [ˈjɛ.ʃuː.ə], 転写例: イェーシュア
- ^ 古典ラテン語: Iēsūs Chrīstus [iˈeːsuːs ˈkʰriːstus], 転写例: イエースース・クリーストゥス、教会ラテン語: [ˈjeːzus ˈkristus], 転写例: イェーズス・クリストゥス
- ^ これはあくまでもキリスト教における伝承。実際には、紀元前6年~紀元前4年頃 - 紀元後30年頃かと推測されている[1]。この場合、伝承によると32歳で亡くなっているが実際は34歳 - 36歳で亡くなったことになる。
- ^ これは、プロテスタントを初めとする他教派と共同で翻訳した『共同訳聖書』に「イエスス」を用いたところ内外からの批判が多く、後続版である『新共同訳聖書』では「イエス」(一部はメシア)に統一されたことによる。
- ^ ブルトマンは、ギリシア語 Χριστός が翻訳されることなく Christus としてラテン語に導入されたことを、固有名詞化の一根拠としている[18]。
- ^ フィリピ3:20などに「主イエス・キリストが救い主として来られる」とある。ここでパウロが「キリスト」を称号として用いていたと想定すると、この句は単なる同語反復になる。
- ^ イエスの公生活中に「過越の祭り」が3回あったことから推定できる[54]。
- ^ 「人の子」はしばしばイエス自身の事を指して用いられる[59]。
出典
- ^ Jesus - ウェイバックマシン(2021年5月14日アーカイブ分)
- ^ X. レオン・デュフール(編集委員長)Z. イェール(翻訳監修者)、(1987年10月20日)『聖書思想事典』47頁 - 56頁、三省堂 ISBN 4385153507
- ^ フスト・ゴンサレス 著、鈴木浩 訳『キリスト教神学基本用語集』p73 - p75, 教文館 (2010/11)、ISBN 9784764240353
- ^ a b c Іисусъ, Іисусъ Христосъ - Полный церковнославянский словарь(『教会スラヴ語大辞典』)内のページ(画像ファイル)
- ^ “Yahuah and Yahusha DENIED the Trinity”. boatrvgroup.com. 2020年12月7日閲覧。
- ^ “John 1:18 No one has ever seen God, but the one and only Son, who is Himself God and is at the Father's side, has made Him known.”. biblehub.com. 2020年12月7日閲覧。
- ^ “1 John 5:7 For there are three that testify:”. biblehub.com. 2020年12月7日閲覧。
- ^ “Mark 12:29 Interlinear: and Jesus answered him -- 'The first of all the commands is, Hear, O Israel, the Lord is our God, the Lord is one;”. biblehub.com. 2020年12月7日閲覧。
- ^ “Matthew 22:37 Interlinear: And Jesus said to him, 'Thou shalt love the Lord thy God with all thy heart, and with all thy soul, and with all thine understanding --”. biblehub.com. 2020年12月7日閲覧。
- ^ “Deuteronomy 6:4 Interlinear: Hear, O Israel, Jehovah our God is one Jehovah;”. biblehub.com. 2020年12月7日閲覧。
- ^ “Deuteronomy 6:5 Interlinear: and thou hast loved Jehovah thy God with all thy heart, and with all thy soul, and with all thy might,”. biblehub.com. 2020年12月7日閲覧。
- ^ “Yahuah and Yahusha DENIED the Trinity”. boatrvgroup.com. 2020年12月7日閲覧。
- ^ “Psalm 110:1 Interlinear: A Psalm of David. The affirmation of Jehovah to my Lord: 'Sit at My right hand, Till I make thine enemies thy footstool.'”. biblehub.com. 2020年12月7日閲覧。
- ^ a b Origin of the Name of Jesus Christ - The Catholic Encyclopedia(『カトリック百科事典』)内のページ
- ^ 精選版 日本国語大辞典
- ^ “[kotobank.jp/word/油を注がれた者-1263742 油を注がれた者とは - コトバンク]”. 2021年8月11日閲覧。
- ^ Origin of the Name of Jesus Christ - The Catholic Encyclopedia (『カトリック百科事典』)内のページ
- ^ a b R.Bultmann 1961 Theologie des neuen Testaments
- ^ a b c d 正教会からの参照:Jesus Christ, Son of God, Incarnation(アメリカ正教会)
- ^ a b c d カトリック教会からの参照:Christology(カトリック百科事典)
- ^ a b c d 聖公会からの参照(但しこの「39箇条」は現代の聖公会では絶対視はされていない):英国聖公会の39箇条(聖公会大綱)一1563年制定一
- ^ a b c d ルーテル教会からの参照:Christ Jesus.(Edited by: Erwin L. Lueker, Luther Poellot, Paul Jackson)
- ^ a b c 改革派教会からの参照:ウェストミンスター信仰基準
- ^ a b c d バプテストからの参照:Of God and of the Holy Trinity., Of Christ the Mediator. (いずれもThe 1677/89 London Baptist Confession of Faith)
- ^ a b c d メソジストからの参照:フスト・ゴンサレス 著、鈴木浩 訳『キリスト教神学基本用語集』p73 - p75, 教文館 (2010/11)、ISBN 9784764240353
- ^ ヨハネ書3:16~18
- ^ Theological Outlines • by • Francis J. Hall
- ^ Jaroslav Jan Pelikan; E. P. Sanders. “Jesus”. Encyclopædia Britannica 2020年5月4日閲覧。
- ^ テサロニケの信徒への手紙一 1:9
- ^ コリントの信徒への手紙一 15:4
- ^ 新約聖書翻訳委員会 2004, p. 915.
- ^ マルコによる福音書 16:5
- ^ 新約聖書翻訳委員会 2004.
- ^ a b c d e f g 新約聖書翻訳委員会 2004, p. 916.
- ^ マタイ福音書 28:9
- ^ テサロニケの信徒への手紙一 3:13
- ^ コリントの信徒への手紙一 15:27
- ^ マタイ福音書 1:1
- ^ 使徒言行録 7:54
- ^ テサロニケの信徒への手紙一 1:10
- ^ コリントの信徒への手紙一 15:3
- ^ コリントの信徒への手紙一 15:20
- ^ マタイ福音書 1:18
- ^ マタイ福音書 1:21
- ^ 新約聖書翻訳委員会 2004, p. 91.
- ^ 新約聖書翻訳委員会 2004, p. 920.
- ^ 新約聖書翻訳委員会 2004, p. 495.
- ^ テサロニケの信徒への手紙一 4:15
- ^ 新約聖書翻訳委員会 2004, p. 921.
- ^ コリントの信徒への手紙一 第15章
- ^ 新約聖書翻訳委員会 2004, p. 939.
- ^ ヨハネ黙示録 12:10
- ^ 3. なぜ12月25日にイエスの誕生を祝うのですか。 - ウェイバックマシン
- ^ W・ウォルシャム・ハウ著『聖ヨハネ伝註解』p.101、1919年、聖公会出版社。
- ^ カトリック中央協議会(2002年)『カトリック教会のカテキズム』298頁 - 299頁、ISBN 4877501010
- ^ J. Radermakeres, P. Grelot(1987年10月20日)『聖書思想事典』730頁 - 735頁 三省堂
- ^ 日本ハリストス正教会教団(昭和55年)『正教要理』52頁 - 55頁
- ^ イエスが父と呼んだ神 第三回 ナザレのイエスへのアプローチ (岩島忠彦:上智大学神学部教授)
- ^ マタイ 8:20、マタイ 9:6
- ^ マタイ 24:30
- ^ マルコ 13:26
- 1 イエス・キリストとは
- 2 イエス・キリストの概要
- 3 概要
- 4 名称
- 5 何者か
- 6 脚注
イエス・キリスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/03/05 14:43 UTC 版)
「「もっと、生きたい…」」の記事における「イエス・キリスト」の解説
神野の携帯電話からデータを盗み、多くの人々に対して猟奇事件を引き起こした犯人。その正体はかつて神野が途中まで作り上げた「意思を持つ人工プログラム」であり、彼と瞳の間に生まれた赤子の魂だった。人々から奪い集めた身体のパーツを組み合わせて作った、完璧な人間だけの世界を作ろうと企んでいる。
※この「イエス・キリスト」の解説は、「「もっと、生きたい…」」の解説の一部です。
「イエス・キリスト」を含む「「もっと、生きたい…」」の記事については、「「もっと、生きたい…」」の概要を参照ください。
イエス・キリスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 00:07 UTC 版)
「イエス・キリスト」の記事における「イエス・キリスト」の解説
「イエス・キリスト」はギリシア語で主格を並べた同格表現で、「キリストであるイエス」「イエスはキリストである」の意味である。 マタイ伝・マルコ伝はそれぞれの冒頭で「ダビデの子イエス・キリスト」「神の子イエス・キリスト」と呼び表しており、この結合表現は新約の他の文書でも用いられている。パウロ書簡には「イエス・キリスト」と並んで「キリスト・イエス」の表現も見られるが、紀元1 - 2世紀の間に「イエス・キリスト」の方が定着していった。 「キリスト」は救い主への称号であったため、キリスト教の最初期においては、イエスを「イエス・キリスト」と呼ぶことは「イエスがキリストであることを信じる」という信仰告白そのものであったと考えられる。 しかし、キリスト教の歴史の早い段階において、「キリスト」が称号としてではなくイエスを指す固有名詞であるかのように扱われ始めたことも確かであり、パウロ書簡においてすでに「キリスト」が固有名詞として扱われているという説もある。
※この「イエス・キリスト」の解説は、「イエス・キリスト」の解説の一部です。
「イエス・キリスト」を含む「イエス・キリスト」の記事については、「イエス・キリスト」の概要を参照ください。
イエス・キリスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/11 14:16 UTC 版)
イエス・キリストを意味するアクロニム「ΙΧΘΥΣ」の最後のΣはソテルの頭文字である。
※この「イエス・キリスト」の解説は、「ソテル」の解説の一部です。
「イエス・キリスト」を含む「ソテル」の記事については、「ソテル」の概要を参照ください。
イエス・キリスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/19 09:23 UTC 版)
イザヤ書34章5節に「見よ。これがエドムの上に下り、わたしが聖絶すると定めた民の上に下るからだ」(新改訳聖書)と書いてあるが、イザヤ34:5-8、63:1-6、ヨハネが受けたキリストの啓示19章13節の関連から、イエス・キリストが神の敵を踏み潰し、その返り血を浴びる姿と解釈される。異教的な人物であるエサウを起源とするエドムは、常に神の敵、教会の敵を意味しており、カナンの地、約束の地に入ろうとする時も、その後も神の敵がいた。イエス・キリストの敵はみな霊的なエドムである。 イエス・キリストによる最後の裁きが最終的な聖絶である。
※この「イエス・キリスト」の解説は、「聖絶」の解説の一部です。
「イエス・キリスト」を含む「聖絶」の記事については、「聖絶」の概要を参照ください。
イエス・キリスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/06 03:45 UTC 版)
「地上最強の男 竜」の記事における「イエス・キリスト」の解説
道教の祈りに応え、全国の仏像に一欠片ずつ封印されていた肉体を統合して復活する。竜抹殺の黒幕。
※この「イエス・キリスト」の解説は、「地上最強の男 竜」の解説の一部です。
「イエス・キリスト」を含む「地上最強の男 竜」の記事については、「地上最強の男 竜」の概要を参照ください。
イエス・キリスト
イエスキリスト
「イエス・キリスト」の例文・使い方・用例・文例
- 私たちはイエス・キリストとチャールズ王の名のもとにここにきました。
- というのは、律法はモーセによって、恵みとまことはイエス・キリストによって実現したからである。
- 世界中の多くの人々がイエス・キリストを崇拝している.
- 教えに従うかイエス・キリストの特質か精神を明示するさま
- イエス・キリストの、イエス・キリストに関する、または、イエス・キリストに由来する
- イエス・キリストという人における神と人間の結合というキリスト教の教義
- イエス・キリストがはりつけになった、エルサレム近くの丘
- イエス・キリスト
- アリウス主義(イエス・キリスト神格を否定する教義)の信奉者
- ガリラヤに住む人(イエス・キリストの異名)
- 末日聖徒のイエス・キリスト教会の一員
- 著作が末日聖徒のイエス・キリスト教会を設立したジョセフ・スミスに示された古代の予言者
- イエス・キリストの誕生日の前夜
- イースターは,イエス・キリストの復活を祝うキリスト教の祝日です。
- イエス・キリストが誕生したとき,東方から三賢王がやって来て,イエスを拝み,贈り物をしたと言われています。
- 踏絵は,イエス・キリストや聖母マリアの像が彫られた小さな銅製または真ちゅう製の板である。
- その教会はキリスト教徒によってイエス・キリストの生誕の地だと信じられている。
- 多くのキリスト教徒は,同教会がイエス・キリストの生誕の地にあると信じている。
- 元の聖堂は4世紀に,イエス・キリストの十二使徒の1人である聖ペテロの墓所の上に建てられた。
- イエス・キリストのページへのリンク