断食
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断食(だんじき, 英語: Fasting)とは、自主的に飲食行為を断つこと。一定の期間、すべての食物あるいは特定の食物の摂取を絶つ宗教的行為[1]。現代では絶食療法(一般にいう断食療法)として、医療行為ないし民間医療ともされている。固形物の食べ物を口にするのを止める行為であり、水すらも一切飲まない断食もある。「絶食」ともいう。
注釈
出典
- ^ a b c d e f ブリタニカ百科事典「断食」
- ^ “イスラム教徒にとっての1カ月にわたる断食が「修行ではなくお楽しみ」なワケ”. プレジデントオンライン (プレジデント社). (2021年8月5日) 2022年12月3日閲覧。
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- ^ “日刊ゲンダイヘルスケア - 【胃】もたれや痛みなどの不調はプチ断食では解消しない(公開日:2019年11月14日、更新日:2019年11月14日)”. 2021年11月16日閲覧。
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- ^ マタイ17章21節
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- ^ (『聖書とハンディキャップ』1991年、pp.158)
- ^ a b c “真理を守る-断食と断食献金” (PDF). pp. 141-143. 2016年12月27日閲覧。
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断食
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/14 18:06 UTC 版)
アステカにおける「断食」とは飲食の一切を断つことではなく、塩とトウガラシの摂取を絶つことを意味する。これはアステカ社会の構成員すべてに課せられ、初期のヨーロッパ人入植者を驚かせた。ただ、病人や女子供、老人に対する断食はある程度免除されていた。52年毎に行われる新しき火の儀式に先んじて、一部の神官は1年、他の神官は80日、領主は8日の断食を行う。一方、庶民の断食はそれほど厳密ではない。テワカンにおいては、断食は通常、あるいは偶発的に行われていた。石の枕で休むなど、様々な禁欲的行為を強いられる。食物は1日50グラム程度のトルティーヤのみ。この状態で4年間を過ごすのである。その代わり、20日に一度は何を飲み食いしてもよかった。 モクテスマ2世のような王も酒池肉林に溺れることなく、断食の規律に従った。女性との同衾を自ら禁じ、ミチウハウトリやアマランサスやアカザのケーキのみを食べ、ココア飲料の代用として干からびた豆粉の水溶きを飲用する。これらアステカの断食行為は、肉や魚など動物製品を禁じるキリスト教の断食と対比することができる。
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断食(サウム)
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「五行 (イスラム教)」の記事における「断食(サウム)」の解説
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断食
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「アンガス・バルビエーリ」の記事における「断食」の解説
1965年、バルビエーリは、ダンディーにあるメアリィフィールド病院に入院する。担当した医師は、断食計画について、当初は長期ではなく短期のほうが望ましいと考えていたが、「(バルビエーリの)身体は断食によく順応し、自身が理想としている体重へ到達するのに熱心であった」ことから、バルビエーリは断食の継続を主張したという:203。 1966年7月11日までの382日間、バルビエーリは、ビタミン、ミネラル、水、茶、ブラックコーヒー、炭酸水のみで生活した。断食終了前の最後の数週間は、ミルクと砂糖を少量だけ摂取することもあった。 断食開始時のバルビエーリの体重は456ポンド(約207㎏)で、自身の目標体重である180ポンド(約82㎏)に達すると、断食を自分から終了した。 後にイングランド・ウォリックに移住し、2人の息子を持った。 1990年9月、バルビエーリは亡くなった。
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断食
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断食といっても、当然期間中完全に絶食するわけではなく、日没から日の出までの間(=夕方以降から翌未明まで)に、一日分の食事を摂る。この食事は普段よりも水分を多くした大麦粥であったり、ヤギのミルクを飲んだりする。 旅行者や重労働者、妊婦、産婦、病人、乳幼児、高齢者、精神的な問題を抱える人など、断食できない事情のある場合は免除され、その適用範囲にはある程度の柔軟性と幅を持つ。また、免除される者にも、後で断食をやり直す必要のある者(旅行者や妊婦、月経中の者など)と、必要の無い者(高齢者や乳幼児、回復する見込みの無い重病人など)の2つに分けられる。 すなわち、断食をするかどうかは、原則として宗教的モラルの問題である。旅行者は断食を免除されるというのを拡大解釈して、富豪の一部には、ラマダーンに旅行に出かけ、断食逃れと呼ばれるようなことをする者もいる(ただし、その場合別の日に断食をやり直さなければならない)。また、基本的に異教徒には適用されない。 断食は、ヒジュラの道中の苦難を追体験するために行われるものである。したがって、飲食物の摂取量を減らすことや、苦痛を得ること自体が目的ではない。あくまで宗教的な試練として課される。また、食べ物に対する有難みを感じさせるためとも言われている。 日没になれば、すぐに食事を摂り、日が昇るぎりぎりまで食事を摂っている事が良いとされ、日没後も念のために、しばらく飲食を控えたり、日が昇る遥か前から飲食を止めたりする事はふさわしくないと看做される。 苦しみを和らげるために、あらゆる方法を取ることは全く問題がない。例えば、仕事の無い日は、日中は礼拝をする時などを除いて、寝ていてもかまわない。日中の空腹を和らげるために、日の出前に多めに食事を取っても全く問題はなく、脱水症状にならないように日中に水を飲むなどの対策を採ることも全く禁じられていない。 また、一年を通して断食をすることは完全に禁止され、昼夜を通して断食することも禁じられている(ただし、預言者ムーサー(モーセ)やイーサー(イエス)は、例外的に昼夜を通して断食を行ったことがあるとされている)。慣例的に、ラマダーンの前日は、断食を行わないこととなっている。 断食の成立には、当人の意思が大きくかかわっている。例えば、断食をしているのを忘れうっかり飲食してしまっても、無効にはならない。一方、たとえ飲食を行っていなくても、断食をしているという意思が本人になければ、それは無効になるとされている。例えば、あまりの苦しさに断食をやめ、飲食物を探したが、日没まで見つからなかったとしても、それは断食を行ったことにはならない。 むしろラマダーン中は、日が落ちている間に食い溜めをするため(そのために日が出ていない時刻に人を起こす者が巡回していることさえある)、夜食が盛大になり、通常より食糧品の売れ行きが良くなったり、肥満になる人が多くなるといわれる。 断食期間中に禁止されている行為は、飲食・喫煙・性行為・投薬(ただし健康上支障をきたす者は、断食が免除されるので、認められる)、故意に物を吐く事などである。唾を飲み込む事や、うがい、歯磨き、入浴、昼寝などは許されている(イスラーム文化センター 断食ガイド他、参照)。 日没後も、イスラームで禁止されている物は言うに及ばないが、禁止か否か明確でないような物を食べることも避けるべきだとされている。なお、イスラーム過激派の中には、ラマダーン中、支配地域の電気を止めるなど、市民生活に重大な影響を与える措置を取る場合もある。
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「断食」の例文・使い方・用例・文例
- 断食をやめる;朝食をとる
- 断食をしていた。
- 痩せるには過酷な断食をしないといけないと思っている人。
- 私はムスリムではないので断食を守る義務はないのだが、同じアパートで暮らす以上、そうした慣習に配慮することは大事なことだ。
- 断食する.
- 10日間の断食を始める.
- 彼は幾日も引き続いて断食する
- カトリック教徒は四旬節の間、時々断食する
- 断食したり、協力を拒否をしたりして政府に平和的に抵抗すること
- 抗議の手段としてとられる積極的な断食
- ラマダンのイスラム教月間に実行される断食(日の出から日暮れまで行われる)
- 断食で痩せる
- イスラム教の3番目の柱は断食である(主にラマダン月の間)
- イタリア人の1963年から1978年までの教皇で、断食して、異教徒間の結婚のときに制限を緩和した(1897年−1978年)
- 断食を指定された日
- ユダヤ暦の2回ある主要な断食日のうちの1日
- ユダヤ暦の上の5つのマイナーな断食日のうちの1つ
- 断食と祝祭の日付を示すキリスト教徒の1年の暦
- ユダヤ暦の厳粛で主要な断食日
- 断食と祈りのために取っておかれた日
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