動物における絶食とは？わかりやすく解説

動物における絶食とは、動物の生態としての食事を一切摂取しなくなることである（断食）。

さまざまな要因によっておこる。

肉食動物では、毎回狩りに成功するわけではないため、動物園では絶食日を設けて体重管理を行う^[1]。

また、野生においては常に食事が得られるとは限らないため、ゾウ、馬、バイソンなどの大型哺乳類は、食糧不足や環境ストレスに反応して食欲が減退し、絶食することがある^[2]。

鳥類の中には、換羽に伴い絶食する種がいる。一部のハチドリは換羽期間中に蜂蜜などを摂取しなくなる^[2]。

家畜のニワトリでは人為的に絶食させる強制換羽誘導（英語版）により、卵の生産寿命と卵の品質を上げる工程がある^[3]。

ヘビは繁殖期・産卵期に餌をとらなくなる^[2]。

クマ、オオカミ、ライオンなどのネコ型大型哺乳類は、授乳期間中絶食する^[2]。

サケも川を遡上して産卵するまで餌を一切取らなくなる。また、その他の魚においても、冬季、産卵期前後に絶食する例が多数ある^[4]。

クジラは子育て期間中、絶食状態となる^[2]。

コウテイペンギンは、卵の孵化のために4カ月も絶食する^[5]。

出典

^ Company, The Asahi Shimbun. “朝日新聞デジタル：１９食事は毎日ではありません - 和歌山 - 地域”. www.asahi.com. 2025年2月11日閲覧。
^ ^a ^b ^c ^d ^e Nisa, Choirun (2024年4月5日). “Revealing Some Reasons Why Animals Fast” (英語). FIKKIA. アイルランガ大学. 2025年2月11日閲覧。
^ Nakazawa, Minoru; Furuta, Kenji; Kitano, Ryoichi (1968). “Studies on the Forced Molting in Layers: I. Effects of the Forced Molting in Spring on the Performance of the Layer” (英語). Japanese poultry science 5 (3): 131–135. doi:10.2141/jpsa.5.131. ISSN 0029-0254.
^ Navarro, Isabel; Gutiérrez, Joaquim (1995-01-01). Hochachka, P. W.; Mommsen, T. P.. eds. Chapter 17 Fasting and starvation. 4. Elsevier. pp. 393–434. doi:10.1016/s1873-0140(06)80020-2.
^ “コウテイペンギンの父は｢子の孵化｣に命を捧ぐ”. 東洋経済オンライン (2020年7月12日). 2025年2月11日閲覧。
^ webmaster (2016年6月30日). “Why Do Animals Fast?” (インドネシア語). Universitas Ahmad Dahlan. 2025年2月11日閲覧。