民数記とは? わかりやすく解説

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みんすう‐き【民数記】

読み方:みんすうき

旧約聖書モーセ五書の第4書。エジプト出たイスラエルの民が、シナイ山出発し荒野40年放浪した後、約束の地カナンを臨むヨルダン川東岸到達するまでの出来事記されている。書名は、シナイ山を発つ前とヨルダン川のほとりに着いた後に、神がモーセに民の数を調べさせたことから。


みんすうき 【民数記】


民数記

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/27 05:42 UTC 版)

民数記みんすうきヘブライ語: במדבר‎、英語: numbers)とは、旧約聖書中の一書で、伝統的に四番目に置かれてきた。モーセ五書のうちの一書。イスラエルの民の人口調査に関する記述があることから、七十人訳聖書では『アリスモイ』(数)(arithmoi)と呼ばれ、そこから民数記という名称が生まれた。ヘブライ語では冒頭の語から『ベミドバル』(bemidbar)と呼ばれるが、これは「荒野にて」という意味である[1]

物語は出エジプトの出来事から二年二ヶ月後に始まり、ヨルダン川にたどりつくのが40年目であるとしている。

内容

大きく分けて以下の三つに分けられる。

  1. シナイ山における人口調査と出発に至るまでの記述、ナジル人など種々の規定(1章〜10章10節)
  2. シナイ山からモアブにいたる道中の記述、カナンへの斥候の報告にうろたえる民の姿(10章11節〜21章20節)
  3. カナンの民との戦い、ヨルダン川にたどりつくまで(21章21節〜36章)
  • 1章 シナイの荒野における人口調査、レビ人の務め
  • 2章 幕屋と宿営地に関する神の指示
  • 3章 レビ人の祭司としての職務
  • 4章〜6章 レビ人の氏族の調査、汚れやナジル人に関する規定
  • 7章〜9章 祭壇の奉献と聖所の祝別
  • 10章〜12章 イスラエルの民の荒れ野の旅と不満、モーセを蔑ろにしたアロンミリアムへの罰
  • 13章〜14章 カナンを偵察した斥候の報告と民の嘆き
  • 15章〜17章 コラの反逆、アロンの杖
  • 18章〜19章 アロンの子孫とレビ人の祭司としての役割
  • 20章〜21章 メリバの出来事、ミリアムとアロンの死、カナン人アラドの王の死、青銅の蛇による罰、アモリの王シホンとオグとの戦い
  • 22章〜24章 バラクバラムの物語、バラムとろば
  • 25章〜27章 カナン入りを前にした人口調査。後継者ヨシュアの任命
  • 28章〜29章 献げ物に関する規定
  • 30章〜32章 ミディアンへの勝利、逃れの街の規定
  • 33章〜36章 エジプトを出てからの旅程、イスラエルの嗣業の土地、レビ人の町、相続人が女性である場合の規定

近代聖書批評学

新資料仮説では、『民数記』はヤーウィスト資料(J資料)、エロイスト資料(E資料)および祭司資料(P資料)が組み合わされて成立したものとみなされている。

脚注

  1. ^ "民数記". ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典. コトバンクより2022年2月2日閲覧

関連項目


民数記

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/19 09:23 UTC 版)

聖絶」の記事における「民数記」の解説

ジャン・カルヴァンは、民数記21章2-3節の聖絶誓約は、主に対す敬虔な信仰あらわれであり、主の助け祈り求めることであったという。カルヴァンはこの記事一見残酷に見えるが、イスラエル神の命令を執行したのであり、破壊殲滅正しいことであった指摘するのろわれたものとして神にささげられたこの地は、ホルマと呼ばれるようになった

※この「民数記」の解説は、「聖絶」の解説の一部です。
「民数記」を含む「聖絶」の記事については、「聖絶」の概要を参照ください。

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