エステル記
エステル記
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/18 00:41 UTC 版)
ウィキソースにエステル記(口語訳)の原文があります。 ウィキソースにエステル書(文語訳)の原文があります。 旧約聖書『エステル記』は、インドからクシュまでの127州を統べるペルシアまたメディアの王クセルクセスの時代を描いている。 この王は伝統的にクセルクセス1世と考えられており、かつての和訳ではアハシュエロスとされていた。 幼くして両親を失ったハダサと、彼女の父代わりの親族モルデカイは、ともにバビロン捕囚によって故国を追われたユダヤ人である。 クセルクセスは、酒宴への召し入れを拒んだワシュティ(英語版)に代わり、帝国全土選りすぐりの美貌をもつエステル (聖書)を新たに王妃に迎えた。 このワシュティは、ヘロドトスの伝える王妃アメストリスと同一人物であるか、あるいは一夫多妻の習慣があったものと考えられている。 ある時、悪代官ハマンに土下座をしようとしないモルデカイに憤ったハマンは、彼と同じユダヤ人を皆殺しにしようと企てた。 虐殺の日を決めるため、くじが引かれた。王もまた欺かれ、全土に勅令を発した。 しかしハマンは、王妃エステルがモルデカイの育てた少女ハダサであることを知らない。 新たにエステルの設けた酒宴ですべてが暴かれ、王の逆鱗に触れたハマンは処刑され、モルデカイが新首相に任ぜられ、こうしてユダヤ人たちは守られたのである。 これを記念するプーリーム(くじ)の祭りは、今なおユダヤ人の習わしとなっている。
※この「エステル記」の解説は、「クセルクセス1世」の解説の一部です。
「エステル記」を含む「クセルクセス1世」の記事については、「クセルクセス1世」の概要を参照ください。
「エステル記」の例文・使い方・用例・文例
- エステル記のページへのリンク