エステル系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/12/25 23:03 UTC 版)
アルコールの脂肪酸エステルの、ステアリン酸モノグリセリドやステアリルステアレート、硬化油などが使われる。内部滑性と外部滑性を併せ持つものもある。
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エステル系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/10 07:11 UTC 版)
一般に熱安定性が高く潤滑性に優れるが加水分解しやすい欠点がある。 モノエステル 単体で潤滑油として用いられることはない。油性剤として鉱油に10~20%混合される。 ジエステル(DOS) 潤滑性、低温流動性と粘度温度特性に優れているが、ベータ位の炭素上の水素原子のため加水分解に対する安定性に劣る。エンジン油、耐寒用グリース基油などに使われる。使用温度範囲が非常に広い一部のジエステルはジェット機用のエンジンオイル(使用温度範囲は-55~+220℃)に使われる。 ポリオールエステル 原料はネオペンチルグリコール(NPG)、トリメチロールプロパン(TMP)、ペンタエリスリトール(PE)等の多価アルコールとC5-C18の直鎖または分岐脂肪酸である。ベータ位の炭素上の水素原子が無いためジエステルより加水分解されにくい。原料の組み合わせで非常に多くの種類があり、用途に合わせた合成ができる。一般的な特性としては(1)低流動点かつ高粘度指数で使用温度範囲が広い(2)引火点が高く、また蒸発量が少ない(3)熱・酸化安定性が優れている(4)潤滑性が良い(5)清浄分散作用がある(溶解力がある)(6)生分解性がある。特に、有機酸とアルコールの一部の水素基をアルキル基に置換したものを原料とするヒンダードエステルは、熱・酸化安定性に優れる。しかし一方で、ポリオールエステルの一部はゴム、シール材、樹脂類、塗料での使用を制限されている。ポリオールエステルはジェットエンジン油、作動油などに使われる。 リン酸エステル 原料はオキシ塩化リンとアルコール、フェノール類である。アルキルタイプとアリールタイプがあり、いずれも難燃性(自己消火性)と潤滑性、耐摩耗性に優れている。一方で、加水分解安定性や粘度温度特性に劣る。アリールタイプの粘度指数は低い。難燃性作動油、圧縮機油などに使われる。 ケイ酸エステル(シリケート) アルキルタイプとフェニルタイプがある。低流動点かつ高粘度指数であり、使用温度範囲は広い。
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