清浄分散
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 14:25 UTC 版)
エンジンが稼動すると、その燃料の燃焼過程で主に酸化による化合物やスラッジ等の「汚れ」が発生する。これらの汚れは故障の原因となったり、エンジンの寿命を短くする一因となる。これを防ぐ為に、エンジン内に発生した汚れを取り込み分散させたり、酸性化を中和するのも、エンジンオイルの重要な作用の1つである。大きなスラッジやゴミはエンジンオイルフィルター(もしくはストレーナ)によってろ過されるようになっている。 こういった作用を持つ為に、2ストロークエンジン用オイルとは違って4ストロークガソリンエンジン用エンジンオイルではオイルが使用経過と共に汚れていくのは、エンジン内の汚れをオイル内に取り込んでいる結果だからである。ただしこの能力には限界がある為に、一定期間ごとに交換する必要がある。なお、オイルの色が黒くなるのは、燃焼で発生した炭化物(スス)を取り込むためであり、色の黒さとオイルの劣化は必ずしも平行しない。ディーゼルエンジンでは炭化物の発生が多いために早期にオイルが黒くなるが、これは必ずしも劣化が原因ではない。 また、給気によって燃焼室に入り込んだ粉塵(主にケイ素酸化物)を洗浄する役割もある。エアフィルターを通して吸気していても、フィルターの目よりも細かい物質は通り抜けるので、それらを取り込んで、粉塵による摩擦を低減させる作用がある。
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