2ストロークエンジン
1サイクルをクランク軸の1回転、すなわちピストンの上下2行程で完結するものを2ストロークサイクルエンジン、略して2ストロークエンジンまたは2サイクルエンジンという。動力を発生する行程が1回転に1回あり、4ストロークエンジン(2回転に1回)の倍の頻度なので、同一行程容積でより大きな出力が得やすい。また、シリンダー壁に設けたポートにより吸排気できるので、構造が簡単で小型・軽量化ができる。圧縮着火方式は船舶用などの大型機で、火花点火方式は2輪車などで用いられている。1880年、イギリス人のデュガルト・クラークが発明したので、クラークサイクルとも呼ばれる。
同義語 クラークサイクルエンジン参照 ポート開閉時期、4ストロークエンジン
2ストローク機関
(2ストロークエンジン から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/13 12:40 UTC 版)
2ストローク機関(ツーストロークきかん)は内燃機関の一種で、2行程で1周期とする2ストローク1サイクルレシプロエンジン式の名称。英語のtwo-stroke cycleの省略で、昭和年間以前には2サイクル機関・2行程機関とも呼ばれた。
- 1 2ストローク機関とは
- 2 2ストローク機関の概要
2ストロークエンジン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 04:23 UTC 版)
2ストロークエンジンはその特性上4ストロークエンジンと比較して圧縮比は低めに抑えられる傾向がある。 市販車両でもレーサーレプリカのカテゴリーに属するホンダ・NSR250Rでも 7.4:1 という圧縮比であり、特別な排気デバイスなどを持たない2ストロークエンジンは 7:1 から 6:1 程度の圧縮比に抑えられることが一般的であった。 近年ではユーロ3規制などの厳しい排ガス規制に対応するために、排気ポート形状を変更するなどして 12:1 等の4ストロークエンジン並みの高い圧縮比を持つ車両も登場してきたが、これにより2ストロークならではの高回転まで伸びるフィーリングや最高出力は大きくスポイルされてしまっている。
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2ストロークエンジン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 09:55 UTC 版)
2ストロークエンジンの場合はクランク位相と一致した完全等間隔点火が可能で、直列3気筒は少なめの気筒数に比してスムースな回転が得られる、振動面での問題が生じにくいレイアウトという長所がある。 第二次世界大戦直後には、2ストロークエンジン技術で世界をリードしていた西ドイツのDKWが、「(回転が最もスムースなエンジンレイアウトである)4ストローク6気筒に比肩する」スムースさを喧伝し、乗用車エンジンに採用した。当時のDKWには「3=6」という名称の3気筒エンジン車も存在していたほどであった。 DKWを範として、東ドイツでの同一祖型の派生型であるヴァルトブルク、スウェーデンのサーブも900ccクラスの小型乗用車(サーブ・93)に採用、日本でもDKWに倣って鈴木自動車工業(現・スズキ)のLC10型エンジンなど乗用車用エンジンや、三菱重工業(現・三菱自動車工業)のコルト800に採用された例があるが、ほとんどが1960年代後期以降の2ストロークエンジンそのものに対する排気ガス規制強化で廃れた。 3気筒2ストローク車として遅くまで存続したのは、2ストローク車への需要があったスズキ軽自動車のごく一部(LJ50型)と、排気ガス規制のない計画経済体制の東ドイツで、技術革新の恩恵や市場競争の影響を受けなかったヴァルトブルクであったが、前者は代替4ストロークエンジンの出現により、後者は設計・排ガス対策の旧弊化を放置させていた国家体制自体の終焉によって消えている。
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2ストロークエンジン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/04/18 17:29 UTC 版)
「内蔵式ギアボックス」の記事における「2ストロークエンジン」の解説
2ストロークガソリンエンジンは混合気をクランクケースで一次圧縮する構造を持ち、クランクケースは完全な気密性が保たれる必要がある。エンジンは2ストロークオイルを燃料に混入して気化させた状態で潤滑される。したがって、内蔵式ギアボックスを採用しているエンジンでも、エンジンとギアボックスの潤滑系は分離されていて、2ストロークエンジンの内蔵式ギアボックスには分割式ギアボックスと同様にギアオイルを使用する必要がある。
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2ストロークエンジン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/29 05:18 UTC 版)
「ターンフロー」の記事における「2ストロークエンジン」の解説
車両用エンジンとして最も広く使用されているクランクケース圧縮式2ストローク機関においては、吸気口はクランクケースに配置され、シリンダー内の吸排気はシリンダー側面の掃気ポート及び排気ポートがピストンの上下動で直接開閉される事で行われる。 初期の2ストローク機関は掃排気ポートがピストンを挟んで正対した、クロス式掃気(4ストロークのクロスフローに相当する)が採用されていたが、新気が排気ポートに一直線に抜けてしまう事で、ポートより上方の燃焼室に排気ガスが取り残されて燃焼効率が悪化する欠点が4ストロークのクロスフローよりも顕在化しやすかった。 これを補う為にピストントップを高く盛り上げたディフレクターピストンなどが採用されたが、クランク側の回転質量(クランクマス)が大きくなり、高回転化が行い難くなる欠点が存在した為、4ストロークとは逆に今日ではターンフローに類似した掃排気ポート配置を採る事で新気をシリンダー内で反転させ、掃気効率改善とクランクマス低下を両立したループ式掃気が主流となっている。
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2ストローク・エンジン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/26 21:25 UTC 版)
「ジャン=ジョゼフ・エティエンヌ・ルノアール」の記事における「2ストローク・エンジン」の解説
1859年には、その電気の知識を元に最初の内燃機関(燃焼を内部でおこなうエンジン)を開発している。これはフランス人フィリップ・ルボン(Philippe Lebon, 1767年 – 1804年)が1801年に特許をとったガスエンジンをルノワールが改良したもので、電気式の点火装置を備えた単気筒2ストロークガスエンジンだった。点火装置にはバッテリーと誘導コイルを使った。またシリンダーの機構は蒸気機関と同様、ピストンの両側から交互に作動するダブルアクション機構のものだった。蒸気機関と異なる点は、シリンダー内両端に点火プラグが備わり内燃機関としてシリンダー内で燃焼が起こることである(下部の外部リンクの先で3Dアニメーションで動作が確認できる)。ルノワールのエンジンのつくりは、それまでのものに比べて非常に出来がよかった。また照明用ガスが都市に行き渡るようになっていたことも普及を後押しした。1860年1月23日には、約20人の目の前でこれを披露している。 この初の商用ガスエンジンはそれまでの蒸気機関に比べコンパクトでより扱いやすい代替エンジンとして迎えられた。ルノアールのエンジンは複数の会社で生産され、電気が容易に得られない時代だったので工場などで定置型エンジンとして使われた。 このルノワールのエンジンは400台以上作られた。また、1861年にはこのガスエンジンがボートに搭載され、世界初のモーターボートとしてセーヌ川で使われた。
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