chamber
「chamber」とは、部屋、裁判官室、議場などの意味がある英語の単語である。名詞、動詞、形容詞として用いられる。
「chamber」とは・「chamber」の意味
「chamber」は名詞としては「部屋、会議場、議場、会議所、謁見室、裁判官執務室、弁護士の事務室、(銃の)薬室、(生物の体内にある)室・房・空洞」などの意味で用いられる。同じく動詞としては「部屋に閉じ込める」「(銃に)弾を込める」といった意味がある。
形容詞の用法では「室内向けの」「室内音楽の」といった意味がある。
「chamber」の変化形は、動詞においては現在分詞がchambering、過去形がchambered、過去分詞がchambered、三人称単数現在がchambersである。名詞の場合の変化形は、複数形のchambersがある。
化学実験などで、揮発性の有害物質を扱う場合や、実験によって有害物質が発生する場合において、安全のために設置する排出装置の一つにドラフトチャンバー(draft chamber)がある。大きな箱状になっており、前面のガラス窓を上へスライドさせることで、下から手を入れて作業を行う。有害物質を排気するだけのものもあれば、有害物質を回収するスクラバー付きのもの、病原体を回収するエアフィルタ付きのものもある。
ドラフトチャンバーは、英語ではfume hood、fume cupboardあるいは単にhoodと呼ばれ、日本でもヒュームフードと呼ぶこともある。
「chamber」の発音・読み方
「chamber」の発音記号はアメリカ英語では /tʃéimbər/、イギリス英語では /tʃéimbər/ あるいは /tʃéimbə/ である。「チェインバー」に近い発音である。日本語の中では「chamber」は「チャンバー」とカタカナ表記されることが多い。
「chamber」の語源・由来
「chamber」は、ラテン語で丸天井の部屋を意味する「camera」を語源とし、フランス語で部屋を意味する「chambre」を経由して、英語で部屋を表す言葉として使われるようになった。なお、英語の「camera」と語源は同じである。「chamber」と「room」の違い
「chamber」と「room」はどちらも部屋を表す言葉であるが、意味合いはやや異なる。「chamber」は特定の目的に使われる部屋のことや、隔離された空間を意味する。議場などの形式ばった部屋に使われることも多い。一方、「room」の原義は空間そのものであり、余地やスペースなども意味する。部屋にいる人を指すこともある。「chamber」を含む英熟語・英語表現
「chamber」を含む英語表現は次のとおりである。・chamber orchestra(室内合奏団)
・chamber of a heart(心臓の心室あるいは心房)
・lower chamber(議会の下院)
「chamber」に関連する用語の解説
「chamber of commerce」とは
「chamber of commerce」は商工会議所のことを意味する。
「chambers」とは
「chambers」は英語圏における地名や苗字のことを意味する。アメリカのアラバマ州及びテキサス州にChambers County(チェンバーズ郡)がある。通りの名前としても使われ、アメリカのニューヨーク市、スコットランドの首都エディンバラに、Chambers Street(チェンバーズストリート)がある。「chambers」を苗字に持つ有名人としては、アメリカ人の父と日本人の母を持つプロバスケットボール選手であるアキ・チェンバース、スコットランドの地質学者であるロバート・チェンバース、イギリスの児童文学作家であるエイダン・チェンバーズらがいる。
「chambered nautilus」とは
「chambered nautilus」はオウムガイを意味する。また、70か国以上で遊ばれている世界的なトレーディングカードゲーム、マジック:ザ・ギャザリングの中のブロックの一つであるメルカディアン・マスクスに出てくるカードの中に「chambered nautilus」がある。
「Echo chamber」とは
「Echo chamber」は、考えや思想の似た人々が集まったコミュニティの中において、特定の意見が支持され増幅することをいう。閉鎖的な空間で声を発すると、その声がエコーとして反復するさまからきている。「Echo chamber」の中では、同じような考えを見聞きしているうちに、それ以外の考えが間違っていることとして排除される傾向がある。
「Grand chamber」とは
「Grand chamber」とは大会議所の意味で、ヨーロッパ人権裁判所の大法廷(Grand Chamber of the European Court of Human Rights)を指すこともある。
「chamber」の使い方・例文
This chamber is used primarily for sleeping.(この部屋は主に寝室として使われています。)He stalked out of the conference chamber.(彼は怒って議場から出ていった。)
As chamber musician, she has performed domestically and abroad.(室内楽奏者として、彼女は国内外で活動している。)
チャンバー
チャンバー【chamber】
読み方:ちゃんばー
部屋。
チャンバー
チャンバー
チャンバー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/02 08:37 UTC 版)
チャンバー(英: Expansion Chamber)[1]とは、主に2ストロークガソリンエンジンにおいて、混合気の充填効率を高めるためにエキゾーストパイプに設けられた膨張室である。通常はエキゾーストパイプと一体化した部品となっており、全体をチャンバーと呼ぶことが多い。
概要
2ストローク機関のエキゾーストパイプには、エンジンへの取り付け部分からメガホンのように徐々に断面積が広がり、出口付近で絞られる形状を持つものがある。この膨らんだ部分を"expansion chamber"(膨張室)と呼び、日本語では「排気チャンバー」あるいは単に「チャンバー」と呼ばれる。サイレンサーはチャンバーの後方に独立した構造のものが取り付けられる。2ストローク機関ではバルブが無いため排気ポートが開くと排気が急に高い圧力でチャンバーに流れ込むが、その圧力はその後は疎となり、その圧力変化の脈動が続くようになる。
2ストローク機関の掃気行程では掃気ポートと排気ポートを同時に開き、一次圧縮された新気により排気ガスを押し出して燃焼室内に混合気を充填する。排気行程の初盤では圧力が高まった後に圧力が低下して掃気が推進されるが、掃気行程の終盤ではそのまま新気の一部が排気に吸い出されれ混合気の充填率に損失が生じる。これを改善するためにチャンバーが採用される。排気ポートから排出される排気ガスは圧力波となり、チャンバーの膨張部で広がり圧力を下げながら出口へと向かうが、圧力波がチャンバー出口付近の絞り部に達すると一部は反射波となって排気ポートへと戻る。チャンバーの長さは、掃気行程中盤で排気ガスを吸い出し、終盤で戻ってきた圧力波が排気ポートへ戻ってきて吹き抜けようとする新気を燃焼室に押し戻す長さに設定することができる。
ただし、圧力波の伝播速度は音速と同じなので反射波が戻るまでの時間はチャンバーの長さや形状に依存して一定なので、チャンバーの効果が得られる回転速度に限りがある。このため、エンジンのトルクに山や谷ができて有効なパワーバンドが狭くなり、操縦性に問題が出る。そのため、排気デバイスを併用することにより排気ポートの開くタイミングを変えたり、チャンバーの圧力特性を変化させる共鳴室の開閉を行うことで、チャンバーの効果が得られる回転数の範囲を広くしている。
2気筒以上の場合はそれぞれのシリンダーに独立したチャンバーを設けている場合や、チャンバーを設けずエキゾーストマニホールドで集合させて互いのシリンダーの排気圧力波を利用して吹き抜けを抑える方法をとっている場合が多い。一方で、チャンバーの手前で排気管を集合させ、複数のシリンダーに対して1つのチャンバーで対応する構造を持つものもあり、集合式チャンバーと呼ばれる。比較的近年[いつ?]はオートバイ用の改造部品として製造、販売されていた。
歴史
こうしたコンセプトの排気チャンバーを最初に発明したのは1938年のナチス・ドイツの技術者、リムバッハとされている[要出典]。当時、ドイツではガソリンが不足しており、石炭や下水生成物(下水汚泥)なども燃料としなければならない状況であったため、燃費改善の目的で製作されたが、予期せぬ副産物として高い出力を発揮することが発見された[要出典]。
第二次世界大戦終結後、東ドイツの技術者であったウォルター・カーデンがこのコンセプトを再開発し、1951年に、DKWのエーリッヒ・ウルフが開発したレーサーマシンに初めて搭載した[2]。翌1952年にはIFAのクルト・カンプにより同社のレーサーマシンに模倣された[2]。しかし1953年になると、ロータリーディスクバルブの発明で知られるZPH[3]製エンジンを搭載したプライベーターのレーサーマシンに勝てなくなり、IFAはカーデンに移籍してチャンバーを改良することを依頼した。カーデンはオシロスコープで排気システム内の共鳴を調査して、最大限の性能が得られるようにチャンバーを改良した。その結果、1954年時点でIFA/MZ製125ccエンジンの出力は13馬力を超え(リッター当たり100馬力以上)、のちに25馬力/10,800rpmにまで達した[4]。カーデン率いるIFA/MZは1955年から1976年に掛けて、ロードレース世界選手権で13勝を挙げ、105回の表彰台を獲得した[5]。
1961年、東ドイツ出身のライダー、エルンスト・デグナーが亡命したことでチャンバーの技術は西側諸国にもたらされた[6][7]。デグナーは1957年から1961年までMZ所属であったが、1961年のスウェーデンGPで途中リタイヤしたのち、海路で西ドイツに亡命し、スズキに移籍した[6]。その後はスズキのライダーとして引退まで常にチャンバーの形状に拘り続け、スズキは彼のために後方排気のレーサーを提供していた[8][出典無効]。
脚注
- ^ 発音記号は「/ˈtʃeɪmbə(r)/」なので、発音に即して表記すれば「チェインバ(ー)」とすべきだが、日本ではローマ字風の読み方が定着しており、メーカーのカタログ等でも「チャンバー」と表記される。
- ^ a b "IFA/MZ Renngeschichte 1949-1961" by Manfred Woll, Heel Verlag GmbH, 2001, ISBN 3-89880-011-3
- ^ Zimmermann-Petruschke-Henkelのアクロニム。東ドイツのダニエル・シメルマンが戦前のDKW製エンジンをベースにスクエアストロークとし、ロータリーディスクバルブを搭載した。
- ^ Motorcycles - a technical history by CF Caunter, Her Majesty's Stationery Office, London, 1982, ISBN 0-11-290302-9
- ^ MZ - the racers by Jan Leek, 650 Publications, 1991, ISBN 1-872982-01-8
- ^ a b Motorcycle.com アーカイブ (2011年2月2日) - WebCite
- ^ Oxley, Mat (2010), Stealing Speed: The Biggest Spy Scandal in Motorsport History, Haynes Publishing Group, ISBN 1-84425-975-7
- ^ エルンスト・デグナーの追想 - 「日本モーターサイクルレースの夜明け」
チャンバー(chamber)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/03 22:43 UTC 版)
「ダクト」の記事における「チャンバー(chamber)」の解説
気流の分岐や合流が必要な場所に、複数のダクトを突っ込み、大きなサイズのボックスを取り付けることがある。このボックスをチャンバーと呼ぶ。用途によって混気チャンバーなどと呼称されることもある。空調機の吹き出し側に大きな箱を作り、風速を一定にしたりするために作られる物を給気チャンバー、還ってきた空気を一定の風速静圧で吸い込むための物を還気チャンバーとして空調機に隣接させることもある。
※この「チャンバー(chamber)」の解説は、「ダクト」の解説の一部です。
「チャンバー(chamber)」を含む「ダクト」の記事については、「ダクト」の概要を参照ください。
チャンバー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 17:43 UTC 版)
「ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド 2」の記事における「チャンバー」の解説
「+2」「+4」「+8」「∞」の4種類があり、その数値に合わせて装弾数が増加する。「∞」を持って行った場合、リロードが不要になる。
※この「チャンバー」の解説は、「ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド 2」の解説の一部です。
「チャンバー」を含む「ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド 2」の記事については、「ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド 2」の概要を参照ください。
「チャンバー」の例文・使い方・用例・文例
- チャンバーのページへのリンク