カムシャフト【camshaft】
カムシャフト
バルブを作動させるために円盤の一部に突起を設けた部分と、ジャーナル部とを軸部で連結した回転軸。軸の前端や後端、あるいは中央部に駆動用のスプロケットやギヤを取り付けるフランジ部がある。クランクシャフトと同期して回転し、この突起部(カム部)でタペットやロッカーアームを介してバルブを開閉する。4ストロークエンジンではクランクシャフトの2分の1の回転速度で常時駆動される。まれにユニフローの2ストロークエンジンにも使用されるが、この場合はクランクシャフトと同速で回転する。カム部分の形状(カムプロフィール)により決まるバルブの開閉特性は出力、燃費、排気などのエンジン性能にきわめて大きな影響を与える。カムシャフトの位置や数によりDOHC、SOHC、OHVのようにエンジンを分類することもある。なお、高速の2ストロークエンジンに使用きれるロータリーディスクやロータリーバルブは、カムシャフトとは呼ばない。
カムシャフト

【関連用語】バルブ
カムシャフト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/03 04:58 UTC 版)

カムシャフト (camshaft) とは、断面が卵型のカムが複数取り付けられた軸のことである。カムはこの軸を中心に回転し、中心から外周までの距離が一定ではないことを利用して、他の部品を反復して動作させる箇所に用いられている。
カムシャフトが文献に現れるのはアル=ジャザリの1206年の著作が最古である。
内燃機関の構成部品としては、給排気と圧縮を司るポペットバルブを開閉する各気筒のカムをまとめて1本に備えているシャフト(軸)である。カムシャフトはクランクシャフトからのタイミングチェーン/タイミングベルト/ギアトレーンなどにより回転が伝えられている。一般的な4ストロークのレシプロエンジンではクランクシャフトが2回転する間に、カムシャフトは1回転する。多くの2ストローク機関やバンケルロータリーエンジンでは使用されない(不要な)部品である。OHV星型エンジンのバルブ開閉にもカムが使われているが、その形態は環状の板カムであり、星型以外のエンジンのようなカムシャフトはない。
また、鉄道車両の電気車(電気機関車、電車)のうち、間接式抵抗制御方式の主制御器で、抵抗器のつなぎ替え(速度制御)のために使われている。
形式
ツインカム
『ツイン・カムシャフト』の意で、1基のエンジンに対し2本のカムシャフトを使用する形式。ダブルカムともいう。一般的にはDOHCのことを指す。
シングルカム
『シングル・カムシャフト』の意で、1基のエンジンに対し1本のカムシャフトを使用する形式。SOHCはこれに該当する。別名ワンカム
動作イメージ
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カムシャフトの回転イメージ(図は直押し式SOHCエンジンの例)
関連項目
カムシャフト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/19 02:05 UTC 版)
カムシャフトはカムを支持する軸だが、文献に現れるのはジャザリーの1206年の著作が世界初であり、彼はオートマタや水時計(ろうそく時計など)や揚水機の部品としてそれを使っていた。カムやカムシャフトがヨーロッパで機構として用いられるようになるのは14世紀からである。
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カムシャフトと同じ種類の言葉
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