キャブレター
ガソリンを霧状にして燃えやすい状態を作り、空気と混ぜるパーツ。 理論的には、1gの燃料を完全に燃焼させるのに14.7gの空気が必要で、この割合で混ぜればもっとも燃えやすく、ムダのない状態となる。実際は、運転状態や気象条件で若干異なってくるが、キャブレターはこの割合を目安にガソリンと空気を混ぜているのだ。 4ストローク車のほとんどのモデルは、負圧を使ってこの作業を行なう(2ストロークは構造が少し違う)。負圧とは大まかにいうと空気の流れで生まれる力のこと。キャブレター内を空気が通過する際に、ガソリンを吸い上げる力とそれを霧状にする力が発生するのだ。 また、スロットルで操作しているのはガソリンの供給量ではなく、キャブレターを通過する空気の量である。たとえばスロットルを「全開」にすれば、空気の通り道に設けられた弁が最大まで開く。すると、空気の通過速度が速くなり、それに合わせて燃料を調節しているピストンバルブが開いていくという仕組み。 長期間ガソリンが入ったまま放置していると不調の原因になる。ひと冬越す間に、ガソリンが変質して穴をつまらせたり、タンクにたまっていた水が入ってしまってサビたり、最悪の場合はエンジンがかからなくなってしまう。バイクを冬眠させるときは、フューエルコックでタンクからのガソリンの供給を止め、キャブレターのドレンボルト(ガソリンを抜くためのボルト)をゆるめてガソリンを抜いておこう。 ちなみに最近では、コンピューター制御でガソリンを噴射するフューエルインジェクションという装置が増えてきている。こちらは走行中のさまざまなデータをもとに最適なガソリンの量を自動的に計算して噴射するようになっている。

【関連用語】スロットルケーブル 2ストローク 4ストローク フューエルインジェクション
キャブレター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/09 01:35 UTC 版)
キャブレター (英: carburetor) は、ガソリンや液化石油ガスなどを燃料とする予混合燃焼機関において燃料を空気と混合する装置である。フロート式や燃料噴射式などがある。ガソリンやメタノールのように常温常圧で液体の燃料はベルヌーイの法則を利用して吸入空気へ霧状に散布して、噴霧粒子が蒸発することで混合される。日本語では気化器と呼ばれる場合もあり、戦前や戦後間もなくの頃は原語の発音により近いカーブレーターと表記されることもあった[1]。
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- ^ フォード V-8 新型カーブレーターカタログ[リンク切れ]
- ^ Random House Dictionaryより。
- ^ “Principles of Gas Carburetion”. Alternate Fuels Technologies, Inc. 2014年2月5日閲覧。
- ^ Ford Motercraft 2バレルキャブレターのパーツリスト
- ^ [1]
- ^ 電子制御キャブの一例であるホンダ・PGM-CARB
- ^ 排出ガス対策を中心にしたスバルエンジンの開発 山岸曦一 - 社団法人自動車技術会
- ^ HRCによる RS125R/RS250Rのパワージェット設定法の説明
- ^ “Colortune”. Autoexpertproducts.com. 2009年9月5日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “Expolded view”. Lectronfuelsystems.com. 2009年9月5日閲覧。
キャブレターと同じ種類の言葉
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